T2Yさんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

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アス(2019年製作の映画)

3.1

演劇チックな音楽、随所に散りばめられてる毒々しい映像が巧みに残してくる。
そして映像の異様さから入ってくる恐怖感を視覚的にこびりつかせ、暗闇と影の使い方が際立つサスペンスホラー。

親父がどこか間抜け
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消えない罪(2021年製作の映画)

3.8

主人公ルースの乾ききった唇、心に決めた強い意志の表情、これらをサンドラ・ブロックがらしさを消して演じた力ある作品。

過去の出来事をぼかしながら、主人公の到底抑えられない気持ちと衝動が連動するように断
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街の上で(2019年製作の映画)

3.8

各世代の等身大の青春群像的な邦画最近多いのかな。「花束みたいな」「ボクたちは大人に」の流れなのか。

誰もが登場してくる女子や男子に似た風な人と出会ったりした記憶があるはず。そのせいか大きな展開もない
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.3

終始息苦しさを感じる雰囲気を暗く長々と敷き詰めてきて、その先にとてつもなく大きな落とし穴があるのかと期待してしまう。この時代背景でイアミス感を味わうものとは思ってもみなかった予想外の作品。

ベネディ
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バルカン・クライシス(2019年製作の映画)

3.6

一度は耳にしたことある90年代のコソボ紛争の物語。アメリカ映画のこっち系は常に東側悪者がセオリーで見飽きた感があったが、ロシア側視点なのでソ連びいきの新鮮さがあり、お金もかけてあるし実物兵器もお披露目>>続きを読む

コインロッカーの女(2015年製作の映画)

3.3

韓国エンタメ界の登竜門的な作品と勘違いしてしまうほど、今熱い人気若手俳優たちが勢揃いな豪華作品。

時代背景や闇社会が「アジョシ」っぽく、韓国映画に慣れている人には、わかりやす過ぎな展開で物足りなく感
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.7

サスペンス、ホラー、ミュージカル各要素ぶち込んであるが、同監督の「ベイビー・ドライバー」と同様音楽の比重が大きく、それを使ったノリとテンポは抜群。60年代のファッションや音楽シーンをいかんなく再現し古>>続きを読む

ハウス・ジャック・ビルト(2018年製作の映画)

2.9

完全にあちら側から見た視点の芸術風サイコスリラー?エグさを極力取り除いているが悪趣味な作風を貫き通してるトリアー作品。

バン、キャップ、電話コード、バスローブ、マグマ、そして血の色で赤色をアート風に
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寝ても覚めても(2018年製作の映画)

3.5

スキャンダルの先入観は無視して…、フラットな視点で観ることを心がけた。
予備知識ゼロで入ったから、恋愛ものでも意外にサッパリしていて好感度。人間関係の繋がりもおざなりにせず流れの中に入れてあるストーリ
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ある人質 生還までの398日(2019年製作の映画)

3.5

タイトルだけでわかる実話もの。398日って…想像しただけで絶望です。

紛争による憎悪の渦が主人公の安全の範囲外まで拡がっていたとは言え、真実を伝えることが重要とは言え、えげつない理不尽さに打ちのめさ
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アオラレ(2020年製作の映画)

3.3

TVをつけると垂れ流しのネガティブなニュースでアオラレてる現代社会、時間に追われる日々の暮らしの中に潜む様々なストレスが他人のそれと交差したときに巻き込まれる危険性を暗示する社会派スリラー作品。

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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.2

「ベターコール・ソウル」のジミーとは思えない程身体を絞り、眉間の皺がコメディ俳優の跡形をすっかり消していて漢だった。何より肉弾アクションが泥臭くて設定に馴染んでいて、抑え込んでいた本性が解き放たれる感>>続きを読む

ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.4

それぞれの時代に切替るが、それぞれの世代の「佐藤」にちゃんとなる森山未來がスゴいわ。

結局男は昔の恋愛を引きずりながら生きていく動物ってことなのかい。
街の雰囲気の演出がとても巧みで、何気にエンディ
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よこがお(2019年製作の映画)

3.4

切り口が少し違った私情のもつれ系乾いた狂気ドラマ。

音楽をほとんど使わず、日常が壊れていく音を表現し耳障りなインターフォンの音やクラクションを効果的に聴覚に残される。

難しい役柄を市川実日子がデリ
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.2

宇宙旅行に驚きがなくなった今、あながち大袈裟ではない未来予想に感じたリアル近未来SFもの。

エイリアン系よりは現実的な展開だが、無重力浮遊の動きと同様にスローに感じてしまいいまいち乗り切れなかった。
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プリデスティネーション(2014年製作の映画)

3.1

登場人物は少ないが、複雑なストーリーを最後に理解できた人にはスッキリする時空系SFサスペンス。

わかりやすいが、繋がりにくかった。鑑賞後、解説サイトで確認したくなる衝動ある作品。

最近こういうビッ
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Our Friend/アワー・フレンド(2019年製作の映画)

4.2

21年1番泣いた。
実話だと知ってこんな友達には到底なれそうもないと痛感して凹んだ…。

ケイシー・アフレックの若干裏返った掠れた独特の声がこのシリアスなヒューマンドラマにドンピシャ。
音楽をかなり効
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オーヴァーロード(2018年製作の映画)

3.7

フォローしてる皆さんが高評価なのも頷ける作品。

序盤からなかなか息をつかせてくれない緊張感の連続。B級っぽいカテゴリーなのに、その枠にはみ出たしっかり作り込まれたストーリー。グロいシーンも程よい描写
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ミスミソウ(2017年製作の映画)

3.0

雪国と田舎とサイコパスな中学生のバトルロワイアル作品。

陰湿さが完全にホラーのアプローチ。
胸糞感のパンチがもの凄く重いと思ってたら、そこからのカウンターのが鋭かった。

色々強引さはあるが、特に担
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フォルトゥナの瞳(2019年製作の映画)

2.9

ある程度先が読めてしまったストーリー、全体の雰囲気はどこか「いま、会いにゆきます」系でポワっとした純愛ファンタジー。感動する予定だったが、肩透かされた感あり。

某携帯電話会社CMつながりの可能性が「
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スノーマン 雪闇の殺人鬼(2017年製作の映画)

3.1

なんとも不気味な雪だるま、死体はサイコな描写の北欧ミステリーサスペンス。

「ぼくのエリ 200歳の少女」の監督作品で凍てつく雪景色と真っ赤な血のコントラストで魅せる美しさは健在だったのに何が足りない
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アンダードッグ 後編(2020年製作の映画)

3.8

後編はボクシングを通じて絡みあうそれぞれの人間模様に「生きる道」のために拳を交える。

ラストにかけての盛り上げ方が丹念に作り込まれていて、リングに上がるまでのそれぞれの日常を丁寧に描き、観てる側のギ
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アンダードッグ 前編(2020年製作の映画)

3.7

殺伐としたくすんだ日常に溶け込む森山未來の輝度マイナスの演技。そしてボクシング映画ならこの武正晴監督で間違いない長編映画。

決して万人受けはしないであろう作品だが、3人のボクサー人生が交差するストー
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ラッシュ/プライドと友情(2013年製作の映画)

3.4


対照的なライバルとの感情のぶつけ合い、危険と隣り合わせのF 1の華やかさとレーサーの人間味溢れる執念と勝利への葛藤が痛々しくも熱かった。
クライマックスにかけてのレースシーンは怪我しないでくれーって
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轢き逃げ -最高の最悪な日-(2019年製作の映画)

2.9

なんだろ、もうちょっと感情の動きを表現しても良かったんじゃないだろうかと思ったが…。タイトルからの思い込みで勝手にイメージしてた内容とは違っていたが、映画のエンタメ要素を強引に詰め込み過ぎていたので、>>続きを読む

長いお別れ(2019年製作の映画)

3.2

誰にでも起こりえる家庭問題や認知症という重いテーマをメインに「家族」と生きることを描いていて、どこか懐かしくて柔らかい気持ちにさせられた。
全然暗さを感じさせず、ほのぼのと見せるところはやはり中野量太
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ダーケスト・マインド(2018年製作の映画)

2.8

サイキックSFものということで「クロニクル」系かなと期待して鑑賞。

テンポが速過ぎてストーリーの肝心な足場の部分が置き去りにされていて、物語に入りきれないまま進み、コンパクトにまとめたため見せ場のボ
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サバイバル・ラン -逆行-(2015年製作の映画)

3.2

旅先の異国でのトラブル系サスペンスあるある作品。

逃亡劇のヒリヒリ感はややソフトに感じたが、その分結構なやっちまった感を味わえる。プラス東南アジアの湿度のある雰囲気も堪能可能。

カメラを手持ちで撮
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半世界(2018年製作の映画)

3.1

田舎の閉塞感がなんとも言えない寂しさを漂わせていたが、大人になった同級生それぞれの息苦しさをそこまでシリアスに感じさせないヒューマンドラマ。

長谷川博己が田舎暮らしに全く似合ってない佇まいだったが、
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荒野の誓い(2017年製作の映画)

3.3

「ファーナス /訣別の朝」好きだったので期待値上げて鑑賞。

余裕かましてたらエグいシーンもあるので、ある程度心の準備して観た方がよい。
山場はいくつかあって面白いんだけれども、次の展開までが長過ぎた
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ザ・フォーリナー/復讐者(2017年製作の映画)

3.5

単なる復讐劇だけじゃなく、しっかりと練り込まれた脚本で緊迫感は十分。
UKの寒々しい天気の悪さと重ための内容が、ジャッキー・チェンの明るさをツヤ消しして、暗い凄味を引き出していて良かった。
ジャッキー
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ラン・オールナイト(2015年製作の映画)

3.4

リーアム・ニーソンは「96時間」のイメージが強過ぎて、無双の強さをついつい求めてしまう。若いステイサムっぽい息子の方が明らかに強そうだった。作品の内容はフレンチアクション系にありがちなパターンだった。>>続きを読む

横道世之介(2013年製作の映画)

3.5

良い意味で本当に展開が読めなかった作品。シュールでクスって笑える青春謳歌の物語かなと思ってたのに、原作が「悪人」「怒り」の吉田修一、今までとは色が違うストーリー。

今をときめく若手俳優たちが知らない
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罪の声(2020年製作の映画)

3.4

登場人物がとても多いのに、ストーリーは複雑に感じず、すんなりと入っていける。なかなか予測できないグローバルな展開もあり、140分もあるのに退屈はしなかった。

手に汗握るようなサスペンスではなく、真実
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ドアロック(2018年製作の映画)

3.5

オープニングの女の人が蒼井優っぽい。この人、主演でも良かったのでは?

恐怖心からくる嫌なタイミングの緊張感を煽る演出が上手い。犯人は予想出来てしまったが、そんなの関係なしでサイコなサスペンスの追い込
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.7

前作「スペクター」の内容をほぼ忘れてしまったので、まとめ動画でシリーズ復習してから劇場鑑賞。
クレイグ版ボンド最終章ということで、激しいアクションシーンよりもジェームズ・ボンドのメロウなドラマに重きを
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