T2Yさんの映画レビュー・感想・評価 - 7ページ目

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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.1

映像だけで鷲掴みされる。音楽、音響でさらにオプション付けてその世界観創り出すドゥニ監督、裏切らない。

始まってからずっと何か悪い予感を漂わせる灰色の世界。時々入るグロテスクな場面のサブミリナル効果で
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マリグナント 狂暴な悪夢(2021年製作の映画)

3.7

デビッド・フィンチャー思わせるカッコいいオープニングクレジット、まるでアクション映画。

ストーリーはザ・奇天烈。油断してたら置いてけぼりにされるぐらいの疾走感でアクションと恐怖映像でぶん回される。
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.7

ほんの一握りの人だけが到達できる位置。師匠曰く「ひょっとしたらひょっとする。」その場所に至るまでのビートたけしという芸人の自伝小説。浅草フランス座に対するリスペクトの塊、深見師匠とタケシの師弟愛。時代>>続きを読む

ウォールフラワー(2012年製作の映画)

3.1

キュンキュンしたやつじゃなくて良かったが、青春の甘酸っぱさの中に隠れてる悲しみの影の肝心なとこが掴みにくかったので惜しい。「ウォールフラワー」パーティー文化の根付く米国ならではの上手く陰キャを比喩した>>続きを読む

シンプル・フェイバー(2018年製作の映画)

3.0

実話ということでありがちな話かなと思ってたら、そこからの展開が意外に予測出来ない、やたらと明るいサスペンスもの。エグいシーンは特にないので血が苦手な人でも大丈夫。逆に、重たい感じが好きな人には不向きな>>続きを読む

ウィッチ(2015年製作の映画)

3.5

暗闇と森、孤立と極貧、生き物と双子、ホラーの要素ガッツリ整えてます。
色彩の少ない映像、助長する不穏な音楽。得体の知れないものに対する恐怖感を煽り、チラ見させるソレ。
古典的だが予想外に怖く感じ、初々
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ベン・イズ・バック(2018年製作の映画)

3.5

母は強し、それを体現するイラついたジュリアロバーツと不信感で盛り付けられた聖夜は過ごしたくない。サスペンス映画の緊張感が全体的に漂う。希望じゃなくて「願い」と「祈り」のヒューマンドラマ。

薬物依存、
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トリプル9 裏切りのコード(2015年製作の映画)

3.8

豪華な俳優陣。「ブレイキング・バッド」のピンクマン、ワンダーウーマンもいるし、アベンジャーズ、ナチュラルボーンキラーズまで。

銀行強盗団、ロシアンマフィア、麻薬カルテル、違う意味でのトリプル三つ巴戦
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アンダー・ザ・シルバーレイク(2018年製作の映画)

2.0

A24製作。のわりには威力が小さい。現代背景の中でのレトロ感を演出してたぐらい。

コメディだけど笑えないし、謎解きサスペンスぽいけど、宗教的であり哲学的なニュアンスもあり色々ごちゃごちゃして長かった
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チャイルド・イン・タイム(2017年製作の映画)

3.0

思ってたのと違ったやつ。サスペンスものではないし、ちょいと解釈が難しかった。
似たような話の「ラブレス」の方が全然良い。

心が疲れ切ってしまった大人たち。希望から生まれる哀しき幻想。伝えたいことはな
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サッドティー(2013年製作の映画)

3.3

独特の間合いというか空気の作り方、そして役者のセレクト感はさすが「街の上で」の今泉力哉監督。
ユルい日常、どこにでもいそうな人物、ありそうな出来事、その繋げ方、男女の色恋沙汰をここまで広げられるかって
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クワイエット・プレイス 破られた沈黙(2021年製作の映画)

3.6

エピソードゼロからのスタート。
そして絶対的不利な状況からの幕開け。

肝っ玉母ちゃんエミリー・ブラントの娘であるリーガンがサバイバル本能とIQ 高めで前作を超える活躍。

怖くはなかったが3人同時進
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

3.6

平和ボケしたホワイトハウスと今そこにある危機。シリアスさとブラックコメディとの絶妙な配合で文句なしの見事なバランス。
地球という惑星の素晴らしさと楽観的な世紀末の終焉を豪華俳優陣の濃いキャラと温度差で
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.4

真っ当な正義感のある桁違いの天才数学者と日露戦争後の調子に乗ってた帝国海軍との法廷サスペンスものに近い論争劇が心理的緊張感を上げる作品。

世界から孤立した大日本帝国時代が舞台の本作、今のロシアに日本
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ミッシング・タワー(2017年製作の映画)

2.8

恐怖の正体が「何か」を見せずに、それをヴァル・キルマーの怪演と住人の不気味さで注意をそらす。

鑑賞後に「そういうことだったのね」って時間差で納得するミステリー作品。M・ナイト・シャマラン作品風な落と
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フレディ/エディ(2016年製作の映画)

3.0

ドイツ産サイコ系スリラー。
ラスト30分からエンドロールに全て詰め込まれていたが、特に緊迫感は感じられずに終了してしまった。
それまでが人格サスペンスあるあるの要素がてんこ盛りで何かで見たことあるよう
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FREAKS フリークス 能力者たち(2018年製作の映画)

2.8

低予算で作られた感がわかってしまうユルいサイキックもの。
始まってから40分ぐらいまで意味がわからなかった。超能力を使った迫力あるアクションシーンが全然なかったので残念。子役の演技の末恐ろしさだけが残
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

3.3

序盤にある日本の閣僚緊急会議があれでは
オワタ…。韓国スリラー映画に出てくる警察ばりに役に立たない。

国連安保理まで出てくる地球規模の展開。アメリカとの関係を上手いこと最後にまとめて後腐れないように
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デイアンドナイト(2019年製作の映画)

3.5

寒々しい海辺の田舎町にドス黒いアンダーグラウンドの世界に入り込むオリエンタルな雰囲気全開の阿部進之介主演のヒューマンドラマ。
どこに自分の正義を据えるのか。長い物には巻かれるのか。「空飛ぶタイヤ」を思
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レディ・バード(2017年製作の映画)

3.3

学園ドラマ要素が多めの辛口コメディ風だけど、メインテーマは自己肯定感強めの娘と感情表現不器用な母とのちょっと微妙な距離感を塩っぱいストーリーで描いたA24製作もの。

無理して背伸びしても何も得られな
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ミッドナイトスワン(2020年製作の映画)

3.5

セクシャルマイノリティ、LGBTQ、ジェンダーレス、小難しいカタカナやアルファベットで今まで知ろうとしてなかったこと、接し方でさえわからなかった存在がそこにあって、知らなかった世界の計りきれない痛みと>>続きを読む

コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.4

ハリウッド映画の王道系の流れ。家族愛がテーマで、手話の手がぶつかる音に臨場感があり、唾を飲み込む音まで拾うぐらい音に対するこだわりを感じた作品。難聴と健聴者との大きな隔たりを無理に作ろうとせず、ある一>>続きを読む

マー ―サイコパスの狂気の地下室―(2019年製作の映画)

2.9

展開がメチャ読めやすいのに捻りが全くなかったー。色々と無理矢理な設定が引っかかってしまって荒めなストーリー。

これから売り出していこうという若手俳優たちのティーンホラーになっちゃった感あり。

新聞記者(2019年製作の映画)

3.6

聞いたことある政治的ニュースをモチーフに疑問点を浮き上がらせて国の体制やジャーナリズムの在り方に、結構ド正面から対峙している社会派サスペンス作品。

背後からの撮り方に特徴があり印象に残って、内調室内
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SKIN/スキン(2019年製作の映画)

3.7

アメリカの陰の部分を実話に基づいて描いた社会派作品。

約20年前の「アメリカン・ヒストリーX」より柄悪いというか極悪に感じられる作り。新しさはないが、関わりたくない興味が引っぱられた。メッセージ性が
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WAVES/ウェイブス(2019年製作の映画)

3.9

目まぐるしいカメラワークの緩急つけたテンポ、色彩のグラデーション、スタイリッシュというか乱れ鳴るメッセージ性のある音楽。斬新の一言。特に視覚効果は絶大。
感情の色を前半は赤色、後半は青色に重点を置いて
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すばらしき世界(2021年製作の映画)

3.9

あからさまにシリアスなテーマで色んな見方が出来るが、人間の持つ本質に近いところを良くも悪くも際まで攻めてくる。

決して善だけじゃ上手く渡っていけないこの世の中。それでも捨てたものじゃない世の中だとわ
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.0

新天地での不安と動揺が全体的に静かに流れ、小さな出来事で揺らいでいく家族の感情が繊細に描かれたアメリカへ移民した韓国家族のお話。

ダイナミックな展開はなく、どこか昔の日本映画っぽく感じた。祖母役ユン
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RUN/ラン(2020年製作の映画)

3.2

一時、流行ったワンシチュエーションスリラーではないが、ある意味限られた状況での狂気系スリラー、そして実話ベースのサスペンス。
ネタバレしない方が楽しめるので各レビューは鑑賞後に見た方がベスト。
余計な
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空白(2021年製作の映画)

3.9

コンプライアンス規制が常の世の中、まだ絶滅してなかった昔ながらのモラハラ親父と流されるように生きてきた人畜無害だった青年、そして彼らを取り巻く人達をも飲み込むある事件。

絶望感、後悔、人生の歯車、行
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アス(2019年製作の映画)

3.1

演劇チックな音楽、随所に散りばめられてる毒々しい映像が巧みに残してくる。
そして映像の異様さから入ってくる恐怖感を視覚的にこびりつかせ、暗闇と影の使い方が際立つサスペンスホラー。

親父がどこか間抜け
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消えない罪(2021年製作の映画)

3.8

主人公ルースの乾ききった唇、心に決めた強い意志の表情、これらをサンドラ・ブロックがらしさを消して演じた力ある作品。

過去の出来事をぼかしながら、主人公の到底抑えられない気持ちと衝動が連動するように断
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街の上で(2019年製作の映画)

3.8

各世代の等身大の青春群像的な邦画最近多いのかな。「花束みたいな」「ボクたちは大人に」の流れなのか。

誰もが登場してくる女子や男子に似た風な人と出会ったりした記憶があるはず。そのせいか大きな展開もない
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

3.3

終始息苦しさを感じる雰囲気を暗く長々と敷き詰めてきて、その先にとてつもなく大きな落とし穴があるのかと期待してしまう。この時代背景でイアミス感を味わうものとは思ってもみなかった予想外の作品。

ベネディ
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バルカン・クライシス(2019年製作の映画)

3.6

一度は耳にしたことある90年代のコソボ紛争の物語。アメリカ映画のこっち系は常に東側悪者がセオリーで見飽きた感があったが、ロシア側視点なのでソ連びいきの新鮮さがあり、お金もかけてあるし実物兵器もお披露目>>続きを読む

コインロッカーの女(2015年製作の映画)

3.3

韓国エンタメ界の登竜門的な作品と勘違いしてしまうほど、今熱い人気若手俳優たちが勢揃いな豪華作品。

時代背景や闇社会が「アジョシ」っぽく、韓国映画に慣れている人には、わかりやす過ぎな展開で物足りなく感
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