Tetsuyaさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

リピートされるゴーストの演出はやや退屈なシーンだが
ラストにしっかりオチもあり楽しめる
ソーホーに眩しく輝くネオン
泡の少ないロンドンのビール
ステージまでの螺旋の階段
エロイーズの茶髪とブルーのセー
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ちょっと思い出しただけ(2022年製作の映画)

4.0

ふとした時にふとしたきっかけで
懐かしい記憶を思い出すように
きっとこの作品も思い出す事だろう
会社のタクシーに照生を乗せて走る葉
バイト先の水族館に葉を連れる照生
ステージが終わった後に一人で踊る照
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花束みたいな恋をした(2021年製作の映画)

4.5

終盤までは感情の変化を2時間で表現する難しさを感じたが
よくある作品とは違くさっぱりとしたラストにする事で
とても印象に残る作品になっている
長く付き合えばすれ違うこともあり
気持ちの変化も当然ある
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ドライブ・マイ・カー(2021年製作の映画)

4.5

タバコを掴んだ腕を車外に出しドライブするシーンなど
会話のないシーンに
邦画ではほとんど観ることのできない
独特の雰囲気を感じる
人生は突然終わってしまうこともあれば
長く長く続くこともあって
苦しい
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天気の子(2019年製作の映画)

3.5

天気の不思議について考える
もしもずっと雨が降り続いたなら
今が異常で雨が降り続けことが普通なら
そんな天気を想像する
雨の続く東京を一人の少女が人柱となって晴れに変える
そんな単純なストーリーだがな
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.0

初めは時系列に戸惑い混乱していたが
その混乱こそがこの作品のテーマであった
会話している相手が突然別人に変わる
朝から夜に時間が一瞬で過ぎる
本人にとってはとてつもない恐怖であり
到底受け止められるこ
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余命10年(2022年製作の映画)

3.0

やはり実話は強い
鑑賞後に感じる重みが違う
ただあえてそれを無視すれば
余命宣告されたよくあるストーリーにも感じる
演出やキャストの問題ではなく
どうしても既視感を感じてしまう
だからこそ彼女が綴った
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

5.0

とても綺麗なストーリー
様々な家族のカタチがあるいまにおいても
やはりその存在は特別である
またその大切な関係の外に出る選択の重みも強く感じる
聴覚障害の家族がいることでクラスメイトから特別視され
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恋は雨上がりのように(2018年製作の映画)

3.5

まるで雨上がりのように
曇った心がすっきり晴れるよう
誰でも挫折することはあるし
うまくいかないこともたくさんある
そうやって日々は続いて月日は流れていく
それでも振り返ればその日々はきっと無駄ではな
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君は月夜に光り輝く(2019年製作の映画)

3.5

まみずの優しさがどこまでもどこまでも
じんわりと心に染みてくる作品
よくある余命何年の作品とは少し異なる
それは発光病という設定の為か
またはまみずが落ち込むシーンがない為か
生きることに希望を持てる
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ある夜、彼女は明け方を想う(2022年製作の映画)

3.5

良い意味で人間らしくて印象的
振り返れば人生なんて成功よりも失敗や後悔の方が圧倒的に多くて
それでも現在まで続けてきた過去が人生である
今が最低だと感じてもそれ以上に落ちる事もあるし
確かな幸せがずっ
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明け方の若者たち(2021年製作の映画)

4.0

朝まで遊んだあの感覚を想い出す
明るくなり始めた空の色や誰も歩いていない道
それでもあいているコンビニ
普段は何気ないない風景でも
時刻が変わるだけで新鮮な景色に感じていた
ふとした瞬間に想い出す景色
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四月は君の嘘(2016年製作の映画)

2.5

漫画の原作は難しい
一つ一つのシーンがもともと過剰に描かれている為
それを忠実に再現しようとなると違和感が出てしまう
現実はもっと自然であり何気ないもので
そこに映る彼らをこのストーリーの中で観たかっ
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

5.0

ラストシーンのボンドの表情ひとつでも
この作品を観る価値がある
いつもながらの素晴らしいオープニングと
中盤のちょっとしたブレーク
そして清々しいほどあっさりとしたラスト
ノー・タイム・トゥ・ダイ
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スウィングガールズ(2004年製作の映画)

4.0

適当な理由で始めたジャズを
吹奏楽部の復帰で取り上げられた彼女たちの心情を映すシーンが印象的
心を動かされるように夢中になれるものを見つけた彼女たちを羨ましくも思う
それはどんなことでもよく
またいつ
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.0

人生は人それぞれで
人生の要素の一つである生き方も自由である
ただ自由とは孤独である
その孤独に耐えられなくなり自由を諦める人もいれば
孤独に耐える人もいる
ファーンがデイブの家に留まれない気持ちが
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少林サッカー(2001年製作の映画)

3.5

想像以上にネタが散りばめられ
またそれらが丁寧に作られている印象を受ける
地響きかと思いきや壁のマークに何度も蹴り込まれるボール
饅頭の味に影響した切ない涙
練習相手からの悪質なプレーによりチームが目
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ミッドサマー(2019年製作の映画)

4.0

このテーマの作品にあたると
扱われる団体や組織が世間に公開され
白日の下に晒されるよう反射的に強く感じることが多い
だがこの作品はコミュニティの真相を暴く形でなく
その実態をただただ最後まで体験させら
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沈まぬ太陽(2009年製作の映画)

3.5

本当に色々な人生があると感じる
どう生きようが自由であり
変わっても変わらなくてもその個人の自由である
他人を気にしたり
自分の意思を貫いたり
利益を追求したり
悩んだり笑ったり楽しんだり
それが人間
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TENET テネット(2020年製作の映画)

4.0

1回の鑑賞では到底理解できない
しかしそれで良いと思える作品
観るたびに新たな発見があることだろう
何年もかけ丁寧に作られた作品を
2時間ですべて受け取ることはできないだろう
大切なことはこの作品自体
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スケアリーストーリーズ 怖い本(2019年製作の映画)

4.0

とても丁寧に作られたホラーストーリー
地下に閉じ込められた少女の怨念が
本に綴られ事件を起こしていく
アメリカの夜の学校の雰囲気と
ブレイキング・バッドのハンク
そして何よりも怨念から生まれた怪物たち
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一度死んでみた(2020年製作の映画)

3.5

一度死んでみるとわかる事がある
という事がわかった
若返りの研究成果を否定し破棄するという重いテーマを
ユーモアで上手に扱っている
キャストや彩色もどこか懐かしく感じ
いつかふとした瞬間に思い出すだろ
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ずっとお城で暮らしてる(2018年製作の映画)

2.5

深いメッセージを読み取ろうとしても
あまりにも情報が薄く
どうしても単純な印象を受けてしまう
あれだけブラックウッド家を侮蔑していた人たちの
感情の変化の過程も唐突過ぎる
ただメリキャットの言葉では表
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A GHOST STORY ア・ゴースト・ストーリー(2017年製作の映画)

3.5

心残りがあると次に進めない
それをとても大きく表現した作品かもしれない
変わることもあれば変わらないこともある
ただ待ち続けるゴーストとの対比で周りの変化も大きく感じる
物悲しげなゴーストとスクエアの
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

4.5

こういった作品は鑑賞直後に困惑してしまう
隠されたトリックに注意を過剰に奪われてしまい
ストーリーを俯瞰して考えることができない
しかし時間をおくことで
トリック自体に大きな意味はなく
彼が実行に至っ
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風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)

4.0

たくさんの想いが詰められて
丁寧に作られていると感じる
登場人物それぞれが信念を持ち
それに沿う形で行動する
しかしそれが対立した時に
大人はそれでも信念を曲げず
反対に子供たちは相手の意見を聞こうと
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イングリッシュ・ペイシェント(1996年製作の映画)

4.0

誰かを愛することで 得ることと失くすこと
深く愛すれば愛するほど
それらも多くなっていく
落ち着いた性格にみえる登場人物たちも
誰かを愛することで盲目になってしまう
砂漠の砂の粒子の細かさが印象的

ジュラシック・パーク III(2001年製作の映画)

3.5

前2作と比較して圧倒的に迫力が増している
特にしなやかなでいてダイナミックな動きと
肌の質感が向上している
危険度を甘くみて上陸し懲り懲りして離陸するストーリー自体はありきたりだが
何よりも恐竜対して
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魂のゆくえ(2017年製作の映画)

4.0

人の考えが変わっていくことは
不自然なほどの自然であること
人の存在が人が生きる理由になること
綺麗なカメラワークと
心に染みるような聖歌隊の歌声
凍えるよな寒空
そして哀しさを映すトラー牧師の瞳が印
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

4.0

推理小説を読んだ時に感じる
強引な動機と異常な偶然
読了後もその感情に支配されることが多く
この作品も同様の感情を覚えるが
ラストでその感情を上手に消化させられ
ストーリー全体に改めて集中させられる稀
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ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

3.5

個々のシーンは緊迫感があってよいが
それをあまりにも多く詰め込みすぎたせいで
全体的にぼやけてしまった印象
それでも恐竜が街中を走り回るシーンは圧巻で
これこそ映画の醍醐味だとも感じる
そして一度世界
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ジュラシック・パーク(1993年製作の映画)

3.5

ハモンドのエンターテイメントへの希望と苦悩が印象的
ある程度の危険を冒してでも
人々を喜ばせようとする意思は
現代にも通じている
完璧にコントロールできれば
それは革新的な体験になっただろう
序盤に感
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Diner ダイナー(2019年製作の映画)

3.0

斜め上から包み込まれ
その色彩に見失いそうになるが
生きる理由を見つけること
その大切さをしっかりと教えてくれる
ただ一方的感が半端なく
届かない人には決して伝わらないだろう
人の考えていることは無限
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長いお別れ(2019年製作の映画)

3.5

認知症を患い記憶を殆ど無くしても
ふとした瞬間に自分でも忘れていた記憶を
何でもないように語る姿は
それは本当に切ないことだと感じる
同時に記憶はとても大切だが
いま目の前にいる存在をより大切にしたく
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アルキメデスの大戦(2019年製作の映画)

3.5

史実に基づくかは別として
ストーリーは面白い
ただ過剰な演出やドラマチックに映る技法を
こちらが意識してしまうシーンも多い
それぞれの信念に美学があり
それらがぶつかりあった時にどう決定するか
決定の
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96時間 レクイエム(2015年製作の映画)

2.5

過去2作と比較すると
演出の粗さが目立ってしまい
スピード感溢れるカットシーンも
ただ過去作を真似ただけに感じてしまう
またドッツラー警部の言動と所作や
レノーアの毛髪のチェックなど
回収されなかった
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