Tetsuyaさんの映画レビュー・感想・評価

Tetsuya

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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

まるで海のようなその砂漠の美しさに息を呑む
ポールの心境の変化の描き方に
スターウォーズへのオマージュを感じる
選択肢の狭まり方やプレッシャーのかかり方
どうすることもできないチャミへの接し方
まるで
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閉ざされた森(2003年製作の映画)

3.5

証言が食い違うその途中から
ストーリーへの理解を放棄してしまいそうになる
ただ終盤で何度も展開するシーンはやはり緊迫感と興奮と共にクールな衝撃を感じる
蒸し暑い夏の夜にいつかの昔に観た記憶を思い出しつ
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朽ちないサクラ(2024年製作の映画)

3.0

ストーリーに深い闇を感じさせる序盤の展開は素晴らしい
ひとつひとつのシーンもドローンや美しいアングルなど撮影にこだわりも感じる
そして公安の真相が明らかになりタイトルにある伏線も回収される
しかしそれ
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怒り(2016年製作の映画)

4.5

信じるとはいったい何だろう
疑わないことだろうか
裏切られないことだろうか
傷つけられないことだろうか
そういった後ろ向きな要素を含むものではなく
もっと温かく大切で前向きな感情であると思いたい
沖縄
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ナイトクローラー(2014年製作の映画)

4.0

客観性の大切さを知る
何かに夢中になりそれを狂気的なほどに突き詰めすぎた男のストーリー
海外ではこの種の職業が法的に成り立つのだろうか
必死に逃げる逃走車
それを追うパトカー
そして彼らを追う主人公た
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鑑定士と顔のない依頼人(2013年製作の映画)

3.5

贋作の中にある本物
本当の愛だと感じた偽物
ゆっくりと丁寧に作り込まれた印象を受ける
ヴァージルの所作や身のこなしひとつひとつもとても綺麗に仕上がっている
しかしヴァージルが完璧に騙された以上の感想が
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僕と頭の中の落書きたち(2020年製作の映画)

3.5

インターステラーが4次元を描写したように
この作品では統合失調症を上手に描写している
思想や行動のひとつひとつを社会に適合したカタチに近づけること自体に
そもそも価値があるのかという根源的な疑問も抱く
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ナミビアの砂漠(2024年製作の映画)

3.5

心の中をかき混ぜられるような感覚
ストレスでありそこには同情や心配はない
ただカウンセラーとのロリコンの会話が印象的
思考することは自由で行動に起こしてはダメ
気持ちが悪いと感じることはとても自然なは
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.0

自分は中立な立場から意見しているというランドールも
分断の波に抗えなく流されていく
この波はとても速いように見え
また存在を忘れさせるほどゆっくりと動いていく
そしてもう決して戻ることはないだろう
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ロスト・フライト(2022年製作の映画)

3.0

落雷により島に不時着するまでと
島から離陸し何とか滑走路に着陸させるまでのシーンには緊迫感があり印象に残る
ただ島での独立派との戦闘シーンには粗さが目立つ
飛行機という巨大な構造物が空を飛ぶ不思議と
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あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。(2023年製作の映画)

3.5

20歳前後の少年に訪れる確実な死を目の前にして
ただただ受け入れていく鶴や千代の強さが光る
その光景を経験し現代に帰った百合の強さも印象的
当たり前に受け入れている現在の状況も
未来からすれば圧倒的に
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ザ・キラー(2023年製作の映画)

4.0

映像と音の美しさに心を奪われる
スナイパーライフルを組み立てる音
ジャングルの中を走る真っ直ぐな道路
暗殺に失敗した殺し屋が
後処理として妻を狙われたことに対しての
復讐のストーリー
ありふれたクライ
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ホテル・ムンバイ(2018年製作の映画)

4.0

とにかく凄い緊迫感を
まるでその場にいるような臨場感とともに味わえる
悲惨なテロの犠牲者たちと
彼らのバックグラウンド
そしてより大きな国家たちによる争い
とても若いテロリスト
宿泊客の為に残る従業員
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東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年製作の映画)

4.0

しっとりと染みるように心に残る作品
人が成長していくその過程が描かれている
母が子を想う気持ちと子が母を想う気持ち
それぞれが綺麗に折り重なっているよう
自分の為ではなく
誰かの為に必死に頑張ることが
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

あまりにも複雑な現代の科学技術の前では
それを人間が作ったことを忘れてしまう
誕生直後の地球からは
今の都市が作られていることを想像することも難しい
地球に存在している物質は今も昔も変わらず
その組み
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アナログ(2023年製作の映画)

3.5

もっともっと未来からすると
今のスマホでのコミュニュケーションには
この作品に感じるようなどこか懐かしい想いを抱くのだろう
人が人を好きになり続ける限り
コミュニュケーションのかたちも変化していく
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サイレントラブ(2024年製作の映画)

3.5

とても稀なシチュエーションでの
とてもよくあるストーリーと思いきや
とても稀な展開になっていく
自分に欠けているものに憧れ続けるよりも
ありのままの自分を受け入れてくれる存在を探し続けることの大切さを
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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003年製作の映画)

3.5

フロドとサムのストーリーが足を引っ張る
アラゴルンたちの必死の戦いを
指輪に固執しすぎた者たちが邪魔をしている
それでもストーリーの壮大さは魅力的で
この現実の世界の遥か昔の出来事のように感じることが
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.0

裏の裏をつくストーリーの典型
シリアスな演出をできるだけ避ている印象を受ける
その演出がやや淡白に感じてしまい複雑なトリックと比較するとアンバランスになっている
ラストシーンで彼女が隣にいる理由もやや
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.5

どんな人にもその瞬間まで生きたストーリーがあり
そのひとりひとりのストーリーがこの世界をつくっている
ふざけることも真面目にすることもひとりではできない
自分以外の誰かがいることで成り立つこと
誰かの
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.5

自分のことが好きでなくても
どこかのだれかが自分のことを憧れに想っていたら
失ってからその存在の大切さに気付くことの儚さ
後戻りできないからこそいまを大切に生きようと感じる
空の色が刻々と変わっていく
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.5

サマーから連想されるような夏のジメジメした感じはまったくなく
サラッとした風が吹き抜けていく
好きなものを熱く語れることの大切さが詰まっている
そして河合優実の表現し難い不思議な魅力もたくさん詰まって
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.0

学生時代の光だけではなく闇の部分を
暗く映すのではなく
綺麗に美しく描いている
彼氏との上手くいかない関係や
友達の少ない少女
そして軽音楽部のメンバーたち
それぞれが印象的なシーンであったが
やはり
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.0

見えていた目的地にゆっくりと進むと思いきや
とんでもない方向へ向かってしまい
がむしゃらに進んだ先に偶然にも目的地についてしまった感じがする
ただ一緒にいたい
それ以上も以下もなければ理想的だろうが
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市子(2023年製作の映画)

3.5

多くの秘密を持つ市子だが
その秘密を必死に隠すのではなく
自然に生きているような姿が良い意味で人間味があり新鮮に映る
また3つの殺人が描かれているが
特に最後の殺人については意見が分かれそうだが
市子
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あんのこと(2023年製作の映画)

4.0

当たり前に感じていた自分の生活が
どれほど恵まれていて
どれほど幸せで
どれほど幸運なのかを思い知らされる
どうにもならないこと
一人では到底解決できないこと
そうして頼った誰かに裏切られること
ただ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

シンプルに生きることの大切さを教えてくれる
今感じている感情を幸せという定義に無理やり当てはめていないだろうか
またはこれが幸せなのだと自分に言い聞かせていないだろうか
そんな時にこの作品が答えを教え
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

アンダードッグ的な立場からの逆転のストーリー
展開の構成はよくあるものだが
それを今までは表現が難しかったモータースポーツで描かれている
もう一度F1に関心を持つきっかけとなった作品
どんなことでも打
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

限定された場所で繰り返されるストーリーの影響なのか
なぜかとても情景が心に残る
タイムリープするSF設定の割には
良い意味で緊張感もなくゆったり鑑賞できる
キャストと演出で作り出された世界観にしっかり
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

2.0

クオリティの低いゾンビの演出を
葉村や剣崎たちのユーモアでカバーしている
ゾンビに噛まれた人間がゾンビになることを
進藤が知る描写があったか不明である
静原がスマホを探すシーンや明智の予言など
原作と
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涙そうそう(2006年製作の映画)

1.5

深い深い兄弟の関係性が崩れ切れてしまうことに対する儚さがあるはずだが
演出によってそれらが表現されていない
2人が困難を乗り越えて成長していく過程が圧倒的に不足している
その影響で2人の関係性が少し複
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

過去と現在を交互に映すことにより
大切な時間の流れを感じることができ
ストーリーに奥行きが増している
忘れかけていた震災の記憶を良い意味で意識させてくれる
ルカがキリエと名乗ることに
たくさんのメッセ
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(2020年製作の映画)

3.5

出会いとすれ違いと巡り合いのストーリー
勇気を出して一歩踏み出す大切さを教えてくれる
また反対にこの世界にはすれ違いのまま消えていく想いがいくつあるのだろうと想像する
そして奇跡にも必然に近いものと偶
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夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく(2023年製作の映画)

3.0

マスクは視覚的にわかりやすい表現で
現実世界でも本心を隠して生きている人はたくさんいるだろう
思っていることそのままを口にすればぶつかるし
口を閉ざせば変わっていると言われてしまう
賢い人はみんな茜の
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バービー(2023年製作の映画)

3.5

たくさんのメッセージが詰め込まれている
それらをバービーというキャラクターを通し
上手に伝えようとしている
もし人間に性別というものがなかったとすれば
それはどんな世界になっていただろう
またそんな世
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.5

タイムループから抜け出す為に四苦八苦するストーリー
引き起こしている原因を推測し
その解消に至るまでの手法が独特で面白い
将来のことばかり気になってしまう時に
今の環境を改めて見つめ直すことの大切さを
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