Tetsuyaさんの映画レビュー・感想・評価

Tetsuya

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東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年製作の映画)

4.0

しっとりと染みるように心に残る作品
人が成長していくその過程が描かれている
母が子を想う気持ちと子が母を想う気持ち
それぞれが綺麗に折り重なっているよう
自分の為ではなく
誰かの為に必死に頑張ることが
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.0

あまりにも複雑な現代の科学技術の前では
それを人間が作ったことを忘れてしまう
誕生直後の地球からは
今の都市が作られていることを想像することも難しい
地球に存在している物質は今も昔も変わらず
その組み
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アナログ(2023年製作の映画)

3.5

もっともっと未来からすると
今のスマホでのコミュニュケーションには
この作品に感じるようなどこか懐かしい想いを抱くのだろう
人が人を好きになり続ける限り
コミュニュケーションのかたちも変化していく
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サイレントラブ(2024年製作の映画)

3.5

とても稀なシチュエーションでの
とてもよくあるストーリーと思いきや
とても稀な展開になっていく
自分に欠けているものに憧れ続けるよりも
ありのままの自分を受け入れてくれる存在を探し続けることの大切さを
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ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還(2003年製作の映画)

3.5

フロドとサムのストーリーが足を引っ張る
アラゴルンたちの必死の戦いを
指輪に固執しすぎた者たちが邪魔をしている
それでもストーリーの壮大さは魅力的で
この現実の世界の遥か昔の出来事のように感じることが
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ピエロがお前を嘲笑う(2014年製作の映画)

3.0

裏の裏をつくストーリーの典型
シリアスな演出をできるだけ避ている印象を受ける
その演出がやや淡白に感じてしまい複雑なトリックと比較するとアンバランスになっている
ラストシーンで彼女が隣にいる理由もやや
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佐々木、イン、マイマイン(2020年製作の映画)

3.5

どんな人にもその瞬間まで生きたストーリーがあり
そのひとりひとりのストーリーがこの世界をつくっている
ふざけることも真面目にすることもひとりではできない
自分以外の誰かがいることで成り立つこと
誰かの
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ルックバック(2024年製作の映画)

3.5

自分のことが好きでなくても
どこかのだれかが自分のことを憧れに想っていたら
失ってからその存在の大切さに気付くことの儚さ
後戻りできないからこそいまを大切に生きようと感じる
空の色が刻々と変わっていく
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.5

サマーから連想されるような夏のジメジメした感じはまったくなく
サラッとした風が吹き抜けていく
好きなものを熱く語れることの大切さが詰まっている
そして河合優実の表現し難い不思議な魅力もたくさん詰まって
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少女は卒業しない(2023年製作の映画)

4.0

学生時代の光だけではなく闇の部分を
暗く映すのではなく
綺麗に美しく描いている
彼氏との上手くいかない関係や
友達の少ない少女
そして軽音楽部のメンバーたち
それぞれが印象的なシーンであったが
やはり
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愛なのに(2021年製作の映画)

4.0

見えていた目的地にゆっくりと進むと思いきや
とんでもない方向へ向かってしまい
がむしゃらに進んだ先に偶然にも目的地についてしまった感じがする
ただ一緒にいたい
それ以上も以下もなければ理想的だろうが
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市子(2023年製作の映画)

3.5

多くの秘密を持つ市子だが
その秘密を必死に隠すのではなく
自然に生きているような姿が良い意味で人間味があり新鮮に映る
また3つの殺人が描かれているが
特に最後の殺人については意見が分かれそうだが
市子
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あんのこと(2023年製作の映画)

4.0

当たり前に感じていた自分の生活が
どれほど恵まれていて
どれほど幸せで
どれほど幸運なのかを思い知らされる
どうにもならないこと
一人では到底解決できないこと
そうして頼った誰かに裏切られること
ただ
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PERFECT DAYS(2023年製作の映画)

4.0

シンプルに生きることの大切さを教えてくれる
今感じている感情を幸せという定義に無理やり当てはめていないだろうか
またはこれが幸せなのだと自分に言い聞かせていないだろうか
そんな時にこの作品が答えを教え
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グランツーリスモ(2023年製作の映画)

4.0

アンダードッグ的な立場からの逆転のストーリー
展開の構成はよくあるものだが
それを今までは表現が難しかったモータースポーツで描かれている
もう一度F1に関心を持つきっかけとなった作品
どんなことでも打
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リバー、流れないでよ(2023年製作の映画)

4.0

限定された場所で繰り返されるストーリーの影響なのか
なぜかとても情景が心に残る
タイムリープするSF設定の割には
良い意味で緊張感もなくゆったり鑑賞できる
キャストと演出で作り出された世界観にしっかり
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屍人荘の殺人(2019年製作の映画)

2.0

クオリティの低いゾンビの演出を
葉村や剣崎たちのユーモアでカバーしている
ゾンビに噛まれた人間がゾンビになることを
進藤が知る描写があったか不明である
静原がスマホを探すシーンや明智の予言など
原作と
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涙そうそう(2006年製作の映画)

1.5

深い深い兄弟の関係性が崩れ切れてしまうことに対する儚さがあるはずだが
演出によってそれらが表現されていない
2人が困難を乗り越えて成長していく過程が圧倒的に不足している
その影響で2人の関係性が少し複
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キリエのうた(2023年製作の映画)

4.0

過去と現在を交互に映すことにより
大切な時間の流れを感じることができ
ストーリーに奥行きが増している
忘れかけていた震災の記憶を良い意味で意識させてくれる
ルカがキリエと名乗ることに
たくさんのメッセ
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(2020年製作の映画)

3.5

出会いとすれ違いと巡り合いのストーリー
勇気を出して一歩踏み出す大切さを教えてくれる
また反対にこの世界にはすれ違いのまま消えていく想いがいくつあるのだろうと想像する
そして奇跡にも必然に近いものと偶
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夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく(2023年製作の映画)

3.0

マスクは視覚的にわかりやすい表現で
現実世界でも本心を隠して生きている人はたくさんいるだろう
思っていることそのままを口にすればぶつかるし
口を閉ざせば変わっていると言われてしまう
賢い人はみんな茜の
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バービー(2023年製作の映画)

3.5

たくさんのメッセージが詰め込まれている
それらをバービーというキャラクターを通し
上手に伝えようとしている
もし人間に性別というものがなかったとすれば
それはどんな世界になっていただろう
またそんな世
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MONDAYS/このタイムループ、上司に気づかせないと終わらない(2022年製作の映画)

3.5

タイムループから抜け出す為に四苦八苦するストーリー
引き起こしている原因を推測し
その解消に至るまでの手法が独特で面白い
将来のことばかり気になってしまう時に
今の環境を改めて見つめ直すことの大切さを
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RRR(2022年製作の映画)

4.0

ラーマの戦闘シーンから始まるオープニングの迫力が凄い
カメラワークもその迫力を際立てている
ビームのトラたちとの格闘シーンもまた見応えがえる
そして自然と笑えるシーンも多くあり
映画本来の魅力を思い出
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BLUE GIANT(2023年製作の映画)

3.5

その大きなからだ全体を使い
多くの汗をかきながらまるで踊るようにサックスを演奏する姿が脳裏に焼き付く
面倒くさいとか
明日やればいいやとか
やる気の出ない時に観たい作品
豊洲の橋の下を散歩するたびに思
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恋は光(2022年製作の映画)

3.0

好きという感情を有している状態
では好きとはどういう感情だろう
一般的な恋の定義からもっと深く探っていく
全体的に癖の強い演出を許容できれば
その言葉の持つ意味を楽しめるだろう
西野七瀬を知った作品

ロード・オブ・ザ・リング/二つの塔(2002年製作の映画)

4.0

今作も力強いストーリーの流れを体感できる
リングのパワーや人々の心情の変化
そして時間を共有することで生まれる友情が印象的
エント族のシーンでやや間延びを感じるも
アイゼンガルド決壊に必要だったのだろ
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ロード・オブ・ザ・リング(2001年製作の映画)

4.0

ストーリーの壮大さを感じる
そして20年以上前の作品であることに驚く
指輪の軌跡や
ホビットやエルフたちの詳細な設定など
きっと小説から多くのものが失われただろうが
それでもそれらを映像と音そして演出
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怪物(2023年製作の映画)

3.5

誰が怪物であるのか
それは観る視点により変わってくる
そしていま自分の中にある感情は自分のものなのか
自分自身から生まれたものなのか
誰かや何かに大きく影響され作られていく感情の不思議さを知る

シックス・センス(1999年製作の映画)

3.5

丁寧な伏線とラストシーンが印象的
作り込まれたトリックによる衝撃がある
しかしそのトリック以外への感想が浮かんでこない
すべてはトリックのためのストーリーであり
マルコムとコールそして妻のアンナの視点
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

4.5

エブリンがゴンゴンにベッキーをジョイのガールフレンドだと紹介できるか
始めは出来なかったことが
様々な経験をしたエブリンがそうすることができ
ジョイとも心を通わすことができる
斬新な演出とジョイの流し
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いつかの君にもわかること(2020年製作の映画)

3.5

生命力に溢れる子供にとって死とはどんなものなのだろう
またいつからそれを理解できるのだろう
理解する過程もそれぞれであろう
自分に置き換えてみれば
死とはその人ともう会えなくなることで
そんな日がいつ
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ニンフォマニアック Vol.1(2013年製作の映画)

3.5

オープニングの映像美に鳥肌が立つ
暗く寒く重いその雰囲気が
まるで自分がそこに存在するかのように感じられる
セックス依存症のジョーのストーリーを
セリグマンがゆっくりと噛み締めるように聞いていく
依存
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

3.5

過去の戦争を扱う作品に
現在の描写をいれることで
それが歴史上のものではなく
昨日や去年や10年前のように現実の世界にリンクしてくる
そうして語られるストーリーはとても強い
ただ山本への信頼が醸成され
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君を愛したひとりの僕へ(2022年製作の映画)

3.5

タイムシフトして7歳の過去に戻り
それ以降パラレルシフトを辞めればいいのでは?
その説明もあったのだろうが理解できなかった
それでも誰かが誰かの為に時間を費やすストーリーは心に染みる
時間をかけがえの
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僕が愛したすべての君へ(2022年製作の映画)

3.5

ラストで意外な展開があったが
上手に締めくくられてスッキリする
そして本当に人生とは選択の連続なのだと実感する
違う選択をした自分がいる世界がパラレルワールドとして存在したなら
自分が無数に分裂してい
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