富田健裕さんの映画レビュー・感想・評価

富田健裕

富田健裕

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パブリック 図書館の奇跡(2018年製作の映画)

3.8

本は言うだろう、

俺たちは変わらない、と。
変わってしまうのはいつも俺たちを手に取るお前たちの方だ、と。

あっちにいる奴はいつもメロスが激怒していて、そっちにいる奴なんか未だに名前はまだないネコな
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ブリット=マリーの幸せなひとりだち(2019年製作の映画)

3.3

一本のシュートで三点差を逆転する事は不可能だ。
少なくても四本のシュートを打たなければならないし、
その場合、全てのシュートをゴールに納めなければならない。
それは、一つの試合で四点取る以上に難しいこ
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.3

正直、政治に興味はない。
知識もない。
学ぶ気はあるかと問われても、はてさて、自信を持って「はい」とは言えない。

ただ、

小川淳也さん

この人の事はもっと知りたい。

そういう所から、なんだろう
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グッド・ボーイズ(2019年製作の映画)

4.4

子供は良いよなあ、純粋で。
そんな定型文化された考え方に会心の鉄槌!
馬鹿にするな!子供は子供で大変なんだ!


脇目もふらず一途であること、
感情を出し惜しみしないこと、
選択肢は常に一つしかない
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ローマでアモーレ(2012年製作の映画)

4.0

ウディ・アレンらしくない!
と公開当初は批判的な意見も多かった本作ですが、氏の作劇術の根底には人間の滑稽さは恐怖と背中合わせであるという理念が存在しています。

状況がおかしいの?
それとも人間がおか
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街の灯(1931年製作の映画)

4.8

泣こう。
ボロボロになるまで泣こう。

家の中なら恥ずかしくなんてないさ。

おかしな二人(1968年製作の映画)

4.5

主に劇作家、舞台演出家として地位を築いた巨匠ニール・サイモンのド・ド・ドストレートな人間喜劇。

『サンシャインボーイズ』、『映画に出たい!』と数は少なかれど映像化されている群の中では恐らく最も笑いや
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バルカン超特急(1938年製作の映画)

4.3

予算が潤沢ではなかったUK時代のヒッチコックは、持てる英知を余す事なく注ぎ込み密室の中で展開する価値あるミステリーエンターテインメントを作る事に注力したと言います。

本作はフライト・プランを始めとす
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ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.8

アニーホールと並びウディ・アレンの最高傑作は紛れもなく本作でしょう。

いつの時代も無い物強請りに奔走してしまう人間の惨めさと可愛さ。

言い方を変えれば其れは憧れであり、理想郷でもあるのです。

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12人の優しい日本人(1991年製作の映画)

4.9

オススメは生瀬勝久主演の舞台版。
パルコからソフト化もされています。

色んな人間がいるよ。

皆ちがって皆いいを教えてくれる作品。

世の中には沢山の正解があります。

ザ・マジックアワー(2008年製作の映画)

4.5

ルビッチ、ワイルダーに代表される映画的喜劇を日本人でも作る事が出来る。
其れを証明したのが他ならぬ三谷幸喜だ。

荒唐無稽である、ウェルメイドには成り切れていないかもしれない。

だけど、勘違いという
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THE 有頂天ホテル(2005年製作の映画)

4.2

得体の知れない敵は存在する。
往々にして人々は其れを「人生とはままならぬ」と形容するのだが、それはそれとして、全人類に共通して言える事は、大なり小なり人間は希望を欲しているのだという事だ。

世の中に
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十三人の刺客(2010年製作の映画)

4.2

伏線の回収がお見事な一本。

腹立つ奴をバッタバッタと斬り倒そうではありませんか。

荒野はつらいよ アリゾナより愛をこめて(2014年製作の映画)

4.5

テッドに隠れたセス・マクファーレンの最高傑作。

西部劇という古典をこれでもかと茶化しつつも敬意を持って、スマートなジョークとお下劣ギャグ満載で楽しませてくれる爆笑必須の一本。

みんな大好きあの博士
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細雪 ささめゆき(1983年製作の映画)

4.3

ベスト・オブ・花見ムービー。

本作ほど巧みに桜を見せる作品は無いのでは…。

サボテン・ブラザース(1986年製作の映画)

4.5

ブルース・ブラザーズは言わずもがな無類の傑作です。

しかしながら、ジョン・ランディスの最高作と言えば本作だと思うのです。

透明の騎士に免疫力を高めて頂きましょう。

セブン(1995年製作の映画)

4.5

明日からしばらく雨が続くそうで。

雨の日に観たい映画ベスト。

喜怒哀楽どれとも括れない『映画を観たぞ!』というドカンと押し寄せる感情を窓の外から聞こえる雨音と共に。

夕食時はなるべく避けて御一観
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ブルース・オールマイティ(2003年製作の映画)

4.5

ジム・キャリーの使い方を最も良く理解している監督はトム・シャドヤックである。

映像作品に於けるコメディはこうでなくちゃ!という要素をふんだんに用いて心の底から楽しませてくれます。

ライアー ライアー(1997年製作の映画)

4.8

『マスク』でジム・キャリーを知りました、というそこのあなた!!!

彼にCGは不要です。

アパートの鍵貸します(1960年製作の映画)

4.6

何度観ても壊れたコンパクトシーンでは鳥肌が立つ。

不器用が招く、一途だからこそ招く恋の悲劇の王道たる作品。

シャーリー・マクレーンに何度も何度も惚れ直してしまうのですよね。

ジョン・F・ドノヴァンの死と生(2018年製作の映画)

4.3

親愛なる屍の英雄へ、
吠えても泣いても駄目ならばと、
敬意と哀嘆と怒りで綴る緑色の恋文。

露骨なまでに滲み出る"彼"への愛情は行き過ぎている様でもあり、何となく希薄な様でもあり、兎にも角にも真っ直ぐ
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音楽(2019年製作の映画)

4.2

森田ぁぁぁ!
お前イイぞぉぉぉ!
とりあえず最高だよ森田ぁぁぁ!

ありがとぅぅぅぅーーー!

やめんなぁぁぁー!!!

コンカッション(2015年製作の映画)

4.2

役者、ウィル・スミス。

その他の美辞麗句はもはや必要ない。

ファンシー(2019年製作の映画)

4.1

平成も終わるという頃合に郵政民営化がしっくり来ていないとは、何とも乙で御座います。
郵便局で働く人たちが何となく公務員っぽいというのは自分も納得であります。

本業と副業、表の顔と裏の顔、過去の自分と
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his(2020年製作の映画)

4.7

子供だよ。

全ての決定権は子供にあるんだよ。
大人の事情と言うのなら、子供の感情はどうなる、愛情はどうなる。
同性愛者だから何なんだ?
仕事が忙しいから何なんだ?
相手の素性がなんだ?
知らなかった
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37セカンズ(2019年製作の映画)

4.2

板谷由夏演じる編集長に対して風当たりが強くなってしまうのは一見仕方の無い所だと思うけど、個人的には本作の中で最もユマのことを一人の人間として見ていたのは他ならぬ彼女だったんじゃないのかと感じて止まない>>続きを読む

ザ・ピーナッツバター・ファルコン(2019年製作の映画)

3.8

憧れるって素敵だ。

目一杯ワルになれ。
ワルになって世界を救え。
皆んなのヒーローをやっつけろ。
こてんぱんにしちまえ!
それで自分を救えたら、次はあんたがヒーローだ。

スウィング・キッズ(2018年製作の映画)

4.1

床を打ち鳴らす音は心臓の鼓動。
俺たちは生きているんだ、と。

表現の自由、言論の自由と、度々叫ばれる権利の主張に感じていた幾ばくかの違和感に本作を見て何かしら数ある答えの一つを見付けられた気がした
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スキャンダル(2019年製作の映画)

4.0

特筆すべきは稀代のメディア王ロジャー・エイルズを演じたジョン・リスゴー。
目付き、口振り、鼻息もさることながら、何はともあれ、あの頬っぺた。
惰性と欲望と権力で緩み切ったポタポタは恥辱に塗れた栄枯盛衰
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チャーリーズ・エンジェル(2019年製作の映画)

3.7

タトゥーに武士道がなければ3分で終わっていた!

頭カラッポ。
これぞエンタメ。
目の保養。

パトリック・スチュアートかっこ良し。

グッドライアー 偽りのゲーム(2019年製作の映画)

2.7

英国を代表する名優二人のガチンコ芝居バトル。
文字にするととてつもなくダサいのだけれど、もうこう書くしかない。
あっと驚く展開も、綿密な伏線も、身につまされる様なメッセージ性も、この映画には求めちゃい
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グッドバイ 嘘からはじまる人生喜劇(2019年製作の映画)

4.2

喜劇の登場人物はしぶとくなくっちゃいけません。
飛ばされようが流されようが殴られようが蹴られようが刺されようが斬られようが撃たれようが木っ端微塵にされようが、立ち上がって来るのが喜劇の中の人間だ。
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影裏(2020年製作の映画)

2.4

本題に入るまでの地道な時間は今野が日浅に費やした我慢の其れだったんじゃないだろうか。

互いに笑顔のまま後退りながら、気付けば世界の裏側で背中合わせ。
背後に感じる質感こそ最大の存在感。
影を見たく
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

4.0

爆弾テロよりも怖いモノ。
それは人間が人間に向ける差別意識。
人種、性別、見た目、履歴書に記載された過去。第一印象にも満たない表層で人間を一括りにして徹底的に痛めつけ尊厳を侵していく。時に其れは人命を
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どこへ出しても恥かしい人(2019年製作の映画)

3.8

何かに酔ってなければ人間じゃないだろう。


オホホホホ…♩

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