emuさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

タイニー・ファニチャー(2010年製作の映画)

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レナ・ダナムの初監督作ようやく見れた。
やりたい事なんてわからないし、新しい仕事も続けなれない、家族にも自分にもイライラして、将来が不安になる。そんな気持ち、どう表現したらいいのかわからないけれど自分
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ヤンヤン 夏の想い出(2000年製作の映画)

5.0

ヤンヤンが見る世界は、きっと私には見えない、気にも留めないようなもので輝いていて、毎日が発見に満ちているはずだ。エドワード・ヤンが映すこの世界は、こんなにも滑稽で、哀しくて、不思議で美しい。
結婚式で
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テス(1979年製作の映画)

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to sharon の文字から始まるオープニング。野原で踊る黄昏時の白いドレス姿の女性たちは儚さと若さの幻影のよう。家柄や愛するものに翻弄されるということははいつだって哀しい運命を背負っていくことに他>>続きを読む

オン・ザ・ロック(2020年製作の映画)

4.0

なんて優しくてほろ苦い作品なんだろう。
父と娘それぞれが抱く思いは、まるで恋心にも似た寂しさと愛おしさの欠片であって。ニューヨークの街並み、夜のカーチェイスと2人の口笛。誕生日に2人で食べるサンデーも
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フェアウェル(2019年製作の映画)

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家族で囲む食卓、歌うチワワ、車窓から流れるように見つめる故郷。優しい嘘ってやはり時に残酷で。真実を伝えられないことへの葛藤も、海を渡った故郷で感じる文化の違いも、大好きな人の死を見つめることも心が苦し>>続きを読む

シンプルメン(1992年製作の映画)

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コンテンポラリーダンスと男たちの逃避行。意味はなくてもところどころに言い表せないほどのあたたかさが染みる。ラストシーン大好きだ。

ジャック・ドゥミの少年期(1991年製作の映画)

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少年時代の思い出と彼が映した作品のカットの数々。記憶と記録、モノクロとカラー。一つ一つのカットがとても愛おしくて、思わずハッとする。ドゥミの瞳、肌のシワ、白い髪。海に揺れる波と水藻、大好きな古典音楽。>>続きを読む

ケミカル・ハーツ(2020年製作の映画)

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愛は化学反応。ネルーダの詩のように、台詞の1つ1つがまっすぐ心に突いてくる。10代の彼らは子供ではないけれど、大人にもなりきれない。大人は傷ついた10代を生き抜いた子どもたち。ならきっと、完全な大人な>>続きを読む

トップガン(1986年製作の映画)

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空中戦はとにかく圧巻。「ようこそ映画音響の世界へ」を観て、ジェット機の音響が作られた裏側も知りつつ見られたのもよかった。いつか当時のようにスクリーンで体験してみたいな。

バンド・ワゴン(1953年製作の映画)

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“陽気な歌に、ロマンチックなダンス。悲劇の死も厳しい試練もここにはない。それが舞台、それがエンターテイメント”
夜の公園の散歩とダンスシーンはやっぱり憧れる。

トラスト・ミー(1990年製作の映画)

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見えないから眼鏡をかける、壊れたら修理する、困っている人がいれば助ける。とてもシンプルなことなのに、どこか不器用でうまくいかない主人公たち。尊敬と称賛と信頼も、愛だと肯定してほしい。きっとこの世界は不>>続きを読む

mid90s ミッドナインティーズ(2018年製作の映画)

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ヒリヒリとした痛みもやるせなさも、大人の世界への憧れも、自分の弱さを認めたくない強がりも全て愛おしい。夜道をスケートボードで走る彼らの姿は、一瞬で消えてしまいそうな永遠で、誰よりも眩しく輝いてた。

ようこそ映画音響の世界へ(2019年製作の映画)

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Making waves という原題
音は波、感情もまた波の様に押し寄せては引き戻される。音響という、映画にとって大切な一部。音を作り、合わせ、感情を揺さぶる。
今まであまり意識はしていなかったけれど
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チィファの手紙(2018年製作の映画)

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岩井俊二監督が描くもう1つのラストレター。先に公開された日本版より、私はこちらの方が心惹かれた。
中国の春節の頃、冬の冷たく凛と澄んだ空気感と柔らかな光、空に羽ばたく鳥と地に落ちた亡骸の対比。行き場を
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真夏の夜のジャズ 4K(1959年製作の映画)

4.0

サクソフォンのオープニングからもう最高だ。1958年のジャズフェスティバル、あの時代に私もタイムスリップしたかのような贅沢な時間だった。アニタ・オデイ、チャック・ベリー、ルイ・アームストロング。女性た>>続きを読む

ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

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誰かの違う一面を覗いたとき、世界は少し広がってみえる。本当の私を知っているのはあなただけと思っていたけど、本当は知らないことの方が多いのかもしれない。
ラストのモリーの卒業スピーチに泣いてしまった。青
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

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最初のぎこちない会話とすれ違い、上下関係と罪悪感。懐かしくて、どこかくすぐったくて終始引き込まれてしまった。舞台には立てなくても、たとえ端の方でも、きっと一人ひとりが主人公であって。人生にしょうがない>>続きを読む

下妻物語(2004年製作の映画)

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桃子と苺の2人が最高すぎてずっとこのやり取りみていたかった。衣装もとても可愛い、好き。

女は女である(1961年製作の映画)

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アンナ・カリーナのツインテール、赤いカーディガン、青リボン、どこをとっても最高にキュートで可愛い。本の表紙のタイトルで喧嘩する2人が微笑ましいな。
ラストのアンジェラのウインク!最高

チューリップ・フィーバー 肖像画に秘めた愛(2017年製作の映画)

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アリシア・ヴィキャンデルの凛とした佇まいにいつも惹かれてしまう。海を前に立ちつくす後ろ姿が美しくも哀しかった。自分の信じた愛だけをひたすら追い求めて、こんなにも苦しくなるのはなぜ。失って初めて大切なも>>続きを読む

オアシス:スーパーソニック(2016年製作の映画)

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Oasisの2人が制作総指揮っていうだけでもう最高。わたしが思っている以上にクレイジーで自由で。そんな2人だからこそみんな惹きつけられるのかな。また2人のパフォーマンスが聴けるといいな。

少女邂逅(2017年製作の映画)

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私たちと蚕は紙一重。幼虫がさなぎになって、いつか翼が生えて空を飛ぶことを夢見ている。お互いに一緒にいなければ生きていけないのに、近すぎると絡まってほどけなくなってしまう矛盾。iPhoneや写ルンですを>>続きを読む

ワンダフルライフ(1999年製作の映画)

4.1

雪の降る古校舎には埃を被ったような淡い光が降り注いでいて、現実でも夢でもない、幻想的な世界観が好きだった。向こうの世界でたった1つだけ、思い出を持っていけるとしたら私はどんな思い出を選ぶだろう。記憶は>>続きを読む

幻の光(1995年製作の映画)

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静けさと静寂は、同じようで少し違う。
海の見える部屋、雪のなかの葬列、緑の自転車、どのシーンも印象的で、幻のように儚い。

おもひでぽろぽろ(1991年製作の映画)

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気にも留めなかった男の子のことが気になってしまったり、親にかまってもらいたくて嘘をついて駄々をこねたり、兄弟との劣等感だったり。小学生の頃の自分も、こんなことを感じてきたよなって、山形の自然を見ながら>>続きを読む

君とボクの虹色の世界(2005年製作の映画)

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クリスティーンの部屋とme & youのパンプスがとても可愛い。ミランダの作品はどれも不思議でクセがあって、やっぱりユニーク。

インセプション(2010年製作の映画)

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念願のIMAXで。前に観たのは何年前だろう。夢の奥の真実と記憶。果てしない迷路と壮大な世界観にただただ圧倒される。そしてこんなにも切ない愛の物語だったなんて、当時は知らなかったな。

僕の好きな女の子(2019年製作の映画)

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自分の好きな相手に、素直に好きと伝えられたなら、こんなに小さなことで傷ついたり悩んだりする必要ないのに。
伝えられないのは臆病なんじゃない、1つの愛なんだって、そう思った。

家族を想うとき(2019年製作の映画)

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はじめてのケンローチ監督作。
いつか夢見た希望を胸に、時間も体力も犠牲にして、必死に家族を思うほどにどんどん苦しく、悪い方向に進んでいくばかり。何が悪いのか、どうすればいいのかも分からないまま、時間と
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ケス(1969年製作の映画)

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木漏れ日溢れる緑の森と空を舞うタカのケス。それは労働社会に縛られるしかない少年たちの行き場のない閉塞感を対比させているようで。希望の光はいつだって、一瞬だけ見えてはまた消えていく。このままずっと輝き続>>続きを読む

ゲド戦記(2006年製作の映画)

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終わりがあるからこそ、生きることは美しい。ハイタカの真っ直ぐな優しい言葉。テルーの眼差しと、あの唄を劇場で聴ける幸せ。エンディングの”時の歌”はやはり泣いてしまう。
黄昏時の景色が泣きそうなほど美しい
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日の名残り(1993年製作の映画)

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“日の名残り”というタイトルの切なさ。
土砂降りの雨のなか、バスに乗る彼女の手を握り、ふっと離す瞬間がとても悲しくて。
どんなに悲しくても嬉しくても、自分の仕事に真摯に務めるスティーブンスは細やかであ
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バリー・リンドン(1975年製作の映画)

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3時間に渡る1人の男性の栄光と衰退の人生。 18世紀のヨーロッパ、アイルランドの緑、赤と白の軍服と軍隊のマーチ。まるで美術館で目にする絵画のような、美しい景色に心揺れる。蝋燭の光が照らす室内の明暗も素>>続きを読む

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

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虫たちの鳴き声や雨がはじく音、ピアノの旋律、葉が風に触れる細やかな音まで、ベトナムの夏を繊細に感じる。あどけないムイが少女から大人になる、ふとした瞬間を切り取っているのも素敵。
真夏の夜に電気を消して
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ヴァスト・オブ・ナイト(2019年製作の映画)

4.0

50年代のニューメキシコ。謎の音声信号とそれを追う電話交換手の少女とラジオDJ。ラジオテープや録音機、電話交換台などレトロな世界観にときめきつつ、得体の知れない何かに後半はもうドキドキしっぱなし。監督>>続きを読む

レイニーデイ・イン・ニューヨーク(2019年製作の映画)

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飴色の画面と会話劇はもうまさにウディアレンの映画で、無事に日本公開されてとても嬉しい。ウディアレンがニューヨークにかける魔法はいつもロマンチックで好きだ。