沢の水さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

スラムドッグ$ミリオネア(2008年製作の映画)

3.9

かなり前に観たので内容はざっくりしか憶えていないが、静かな高揚感があった記憶がある。

ミッドナイト・イン・パリ(2011年製作の映画)

4.3

懐古主義の人間なので、心にくるものがあった。
「過去に憧れる人間は今の現実に適応できていない人間だよ」分かっていても、憧れる気持ちは止められないよなあ

名前と作品名くらいはかろうじて知っている程度の
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.4

卒論の研究のために観るつもりが、それどころじゃなくなるくらい良い映画でした…

エスター(2009年製作の映画)

4.0

不穏感がどんどん近づいてくる感じがいい。次何が起こるんだろうと目が離せなくなった。
タネが分かるタイミングもよく、最後まで休む間も無くハラハラさせられた。

家政婦のミタはこの作品をオマージュして作ら
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凶悪(2013年製作の映画)

3.7

温和そうな見た目のリリーフランキーが「僕にもやらせてよ」と言って笑顔で爺さんにスタンガンを当てたり死体を焼いたりしているのがシンプルながら怖い。
死体焼却後「肉の焼けるいい匂いだ」と言ってそのままクリ
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リリーのすべて(2015年製作の映画)

4.0

トランスジェンダーについてほとんど予備知識なく見たが、自分の中にあった違和感が広がっていって自分が新しい存在に変えられてしまう感覚をリアルに感じた。直接的な意味だけでなく色々な「死」があると思い知らさ>>続きを読む

ボウリング・フォー・コロンバイン(2002年製作の映画)

3.8

マイケルムーアらしい、主張の塊のようなドキュメンタリー。アニメーションの挿入をはじめとしてやっぱり演出がうまいので信じ込まされそうになる。

作中で描かれるのは、敵を作り出して恐怖を煽ることで視聴率を
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市民ケーン(1941年製作の映画)

3.6

ドナルド・トランプのお気に入りだという作品。成功によって金も名誉も女も手に入れたアメリカ人の陥る空虚さを描いていて、最近の作品だとソーシャル・ネットワークなど多くの作品の下敷きとなっているらしい。>>続きを読む

ヒメアノ〜ル(2016年製作の映画)

4.3

とにかく生々しかった。感情の揺さぶられ具合でいえば今まで観た映画で一番かも。

冴えない男なら序盤でほぼ確実に濱田岳に感情移入させられるので、その後の展開の恐怖感が尋常でなくリアル。
エロいシーンがと
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最後の家族(2016年製作の映画)

3.7

ポーランド映画祭にて

上映前にポーランドやベクシンスキについてある程度の紹介があったので難はなく観れた。それがないと理解が難しいかも。

生活風景が淡々と描かれているため妙にリアリティがあり、1人ず
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ジュマンジ(1995年製作の映画)

3.7

世にも奇妙な物語「楊貴妃の双六」から。
展開も世にも感が強くて面白かった。
「楊貴妃」と違うのは双六にメリットのマスが1つもなくてギャンブルとして全く成立していないところ。対比が効かなくてちょっともっ
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永い言い訳(2016年製作の映画)

4.3

「先生は私を抱いてない。今まで誰一人として抱いたことはないんでしょう。」と不倫相手に出ていかれてしまった幸夫から、自分の写っていない集合写真を見て慈しむ幸夫になるまでの心情の変化。
受け止めることを拒
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無伴奏(2016年製作の映画)

3.5

パッヘルベルのカノン
ゲバルトローザ
ミックジャガー
アメリカの着陸していない月面
躙り口(にじりぐち)
ピンクの爆弾
⇧これら意味ありそうで意味のない言葉が頭に残る

1970年のカブれ野郎たちの
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デッドプール(2016年製作の映画)

3.4

印象に残ったセリフ『「第四の壁」の中の「第四の壁」だから、「第十六の壁」とでも言おう。』


いろんな予備知識がない状態で観たのでメタ発言が楽しめずイマイチだった。
アメリカ映画に精通してるアメリカ人
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家族はつらいよ(2016年製作の映画)

3.6

現代が舞台のはずなのに電子機器類がほとんど出てこないあたり、対象年齢高めなんだなぁと感じた。後妻業の女を観た時もそうだったけど、ある程度人生経験が無いと笑えないネタが多いように思った。(笹野さんには普>>続きを読む

ズートピア(2016年製作の映画)

4.6

人種のサラダボウル という言葉を思い出す映画。悪事が先か差別が先かは分からないけど、異人種を正しく捉えるのは難しいですね。

多様なメタファーを含みながら、ポップなキャラクターがとにかくかわいい。
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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

痛快!知は力なり。
ディベートの前日にまた見返したい映画。

僕は汗をかかない、と言っていたメガネの人が、追い詰められた時にタラっと汗を流したのがすごく象徴的だった。

冒頭、11人が有罪と判断してい
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サマータイムマシン・ブルース(2005年製作の映画)

4.4

ヨーロッパ企画原作と聞いて鑑賞。壮大なSFをゆるーいコメディに仕上げるのが彼らの魅力ということだったが、そのセンスが遺憾無く発揮されている。知的なんだけどバカバカしくて、そのバランスがすごく気持ちいい>>続きを読む

怒り(2016年製作の映画)

4.6

長い映画だけど、大小様々なテーマがぎっちり詰め込んであるからか冗長さは全くなく満足できた。

各々のストーリーが小さなテーマとして日本の色々な社会問題を抱えていて、それらが大きなテーマである「他人を
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闇金ウシジマくん Part2(2014年製作の映画)

3.8

主人公たちが最初に登場する時、「身近にいそうなダメなヤツら」に描かれているからpart1よりもリアルに感じた。一度情が移ったヤツらが闇に染まっていく過程を見るのは怖い。

ここまで陰の作品がエンターテ
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実写版 18倫(2009年製作の映画)

3.6

カメラワークやBGMのレベルはお察しだが、こういう作品は無性に観たくなる時がある。
田代さやかの顔がぴったり田舎臭くて古臭くて個人的にかなりタイプなのと、この映画のスケール感に見合わず河合龍之介がイケ
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ピンクとグレー(2016年製作の映画)

3.9

すごく映画っぽい作りで僕は好きだった。開始69分の衝撃、という前情報なしで観たので、不意打ち感が楽しかった。
演技の練習のところを筆頭に、衝撃の前兆を違和感として挿入してるところがいやらしくて好き。
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完全なる報復(2009年製作の映画)

3.7

最初の方は知能犯的でいい感じの展開だったのに、終盤はアメリカンに火力で押し切られてしまった。小難しい話をしてる割にそこ雑なんかい、みたいなシーンが多かった。
序盤の雰囲気のまま最後までいけばかなりの良
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土竜の唄 潜入捜査官 REIJI(2014年製作の映画)

3.5

めちゃくちゃ大味な、任侠とコメディーのいいとこ取り映画。悪く言えば、どっちのいいとこも取り逃がしている。
コメディータッチにすることで、必要とされるディテールの精密さから逃げてる感じがした。

コメデ
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君の名は。(2016年製作の映画)

3.6

映像美とか音響効果が利いているので胸に迫るシーンが多いのは良かった。
ただ、RADWIMPSが苦手なので要所要所で歌が流れる度に映画の世界から醒めてしまった。ワンシーン程度ならいいけどさすがにボーカル
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地球防衛未亡人(2014年製作の映画)

2.5

シンゴジラを観て、これのショボさを思い出しました。
過去の特撮を振り返る際、この映画もついでに観られてみてはいかがでしょうか。相対的に、他の特撮作品におけるキャスティングの豪華さやストーリーの秀逸さを
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シン・ゴジラ(2016年製作の映画)

4.0

国防における身動きの取りづらさをものすごい接写と高画質で表現している。
パニック映画として観に行ったのでちょっと肩透かし食らったけど、国家間の権力関係とか国防機構について考えるきっかけを与えられた。
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Mr.Children / Split The Difference(2010年製作の映画)

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高1の時に映画館で観たけど、DVD買ってもう一回観ようかなぁ

くちづけ(2013年製作の映画)

4.3

「君たちと一緒にいると、本当に悲しくても笑っちゃうよ」

知的障碍者本人たちはめちゃくちゃピュアで自分の善意に従って真剣に生きているんだけど、大人の世界には優しさだけではやっていけない厳しさがある。
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後妻業の女(2016年製作の映画)

3.6

今日が上映開始日だったとは知らずに観た。お客さんのほとんどが高橋真梨子ディナーショーみたいな年齢層だった。

いまいちどのジャンルにも落ちきっていない感じで、オチには確かにちょっと笑ったけどスッキリし
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ハリーとトント(1974年製作の映画)

3.8

のんびり。
死に向き合う場面もあるが、重苦しいテーマなどに縛られずに観られる映画だった(首輪に繋がれたトントがかわいいので)。

ハリーの無頼な自由さにはやっぱり憧れる。意固地でありながら、トントとと
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おくりびと(2008年製作の映画)

3.5

「身近な人が死ぬこと」がドラマ的に一番響く展開であるのは事実だけど、綺麗な物語として仕上げようという意図が溢れすぎていて「今フィクションを見ているんだなぁ」という感覚があまりに大きくなりすぎてしまった>>続きを読む

黒い十人の女(1961年製作の映画)

3.9

「誰にでも優しいってことは、誰にも優しくないってことですよ。」
文字通り、息をするように女を口説く優男の話。仕事はしっかりこなしながらも摑みどころのない男。男前。
あれだけの色気を食らったらどんな女も
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タクミくんシリーズ 虹色の硝子(2009年製作の映画)

2.0

GYAO!で観てみた。
ホモ描写は評価から除くが、その上でこのスコア。(核心の部分が全部ホモなので切り離すのは不可能だけど)

キャラクターの描き分けが弱い。出演者のファンでもなければ外見の区別がつか
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桐島、部活やめるってよ(2012年製作の映画)

4.3

このレビューはネタバレを含みます

高校生を経験した人なら誰もが登場人物の誰かに感情移入できるようになっている、くらいキャラクターにリアリティがある。
僕は完全に映画部側に感情移入したので、ちょっといいなと思っている「運動部の大人しめな
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野獣死すべし(1980年製作の映画)

4.0

伏線もクソもなく、ただただ人を射殺しまくっていく荒唐無稽なストーリー。なのにこれほどまで引き込まれるのは、画力が溢れに溢れているからだろう。
引きのカメラアングルがとても効果的だったように思う。その場
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