Bigsさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

ザ・フラッシュ(2023年製作の映画)

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DCEUは殆ど観てないが面白かった。
序盤のくだりで掴まれる。カフェでのやりとり、通行人とのひと笑い、タイトルの出方、文字通り"電光石火"な超フレッシュなダッシュ表現、ビルでの赤ちゃん救出作戦、と面
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

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瑞々しく自然主義的で、でもドライではなくどこか温かみがあり、同時に不穏な空気も充満してて、それでいて詩的であり、象徴性もある。非常にユニークで面白い映画。
説明的な描写を排してて映画的な純度が高い
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怪物(2023年製作の映画)

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一般的な日本映画のレベルからいくと概ね高く評価していて良く出来た作品だと思うが、是枝作品として、またカンヌ脚本賞としては物足りなさも。

是枝作品の中で上位とは思わない。やはり脚本が坂元裕二で、演出
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TAR/ター(2022年製作の映画)

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#1 2023/5/13 シネリーブル神戸
#2 2023/5/25 シネリーブル神戸



感想メモ

#2

見方によってどこまでも悪く、どこまでも無実に捉えられる 人間の知覚の不確かさ
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リトル・チルドレン(2006年製作の映画)

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『TAR』公開に合わせて、久しぶりに鑑賞。

果たすべき役割、他者から求められることを望む、という真理。それも母親や妻・夫といったある種自動的な社会的役割ではなく、唯一の個人としての役割への渇望。
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レッド・ロケット(2021年製作の映画)

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毎回アメリカの貧困層(あまり描かれない人たち)を描いていて、今作も性を対価にお金を得ている人が主人公。


下町人情喜劇の様相。寅さん。
人間味溢れるように描いていて、「貧困」や「悲惨」といった記
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ザ・スーパーマリオブラザーズ・ムービー(2023年製作の映画)

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3DCGアニメーションの到達度と、テレビゲーム(横スクロールアクション等)の映画への落とし込み、といったビジュアル面は確かに優れている。ただ、お話がかなり物足りず、そこまでの出来ではないかと思う。
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フルメタル・ジャケット(1987年製作の映画)

5.0

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海兵隊やその小隊等の組織単位が一つの共同体であることという、軍隊の本質が描かれているようだった。
だからこそ、徹底的な恫喝で個人や個性を奪い、またその共同体外を貶め排他性を強めていく。
共同体だから
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アメリカン・サイコ(2000年製作の映画)

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かなり面白かった。

エリート男性たち(主に白人。主人公はユダヤ系だが。)による暴力的なまでの排他性や女性蔑視をグロテスクに戯画化しているように感じた。
女性の監督、脚本家による作品。

悪魔のいけ
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

5.0

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1作目の人物説明や、3作目のシリーズまとめがないからこそ、ほぼ全編ノンブレーキの活劇に。

3回ものチェイス(ラストはジェットコースター)。
アクションが落ち着いたときはゲテモノのフルコース。猿の脳
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イン・ザ・ベッドルーム(2001年製作の映画)

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『リトルチルドレン』と並んで、本作も強烈なトラウマ級の秀作だった。

元夫リチャードの初登場時から滲み出る暴力性。中盤の決定的な出来事、あれほど情け容赦なく呆気なく絶望的な死の場面は珍しいのでは。
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AIR/エア(2023年製作の映画)

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かなり面白かった。この題材の映画化として文句なし。

とにかく題材が面白い。バスケもやってなければスポーツに興味のない自分でさえ、馴染み深いエアジョーダンを生み出し、現在のスポーツ用品業界では圧倒
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マッシブ・タレント(2022年製作の映画)

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好感が持てる作りではあったが、そこまで面白くなかった。
若い頃のニックケイジとの共演は面白い。

聖地には蜘蛛が巣を張る(2022年製作の映画)

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アリアッバシによる、乾いたタッチで描かれた、悍ましい現実を反映したサスペンススリラー。
娼婦をターゲットにした連続フェミサイドが起きたイランの聖地マシュハドで、それを追う女性ジャーナリストと、連続
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ダークグラス(2021年製作の映画)

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アルジェント10年振りの新作ということで足を運んだが、正直かなり今ひとつな出来だった。
まあそもそもウェルメイドな映画を期待してるわけではないが、色んなビジョンや描写、展開等、何か独自の美意識による
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逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

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豪華クルーズ船、沈没、無人島生活と続くけど、スケール感が全然ない。あくまでカメラが捉えられる範囲を出ないようだ。これは前作『ザ・スクエア』にも通ずる。

お話の全体像は図式的でとらえやすい。『パラ
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サムシング・ワイルド(1986年製作の映画)

5.0

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再鑑賞
やはりめちゃくちゃ面白かった。

様々なジャンルの複合。スクリューボールコメディ、巻き込まれ型サスペンス、サイコサスペンス。
遅れてきたニューシネマ感。
ファムファタールの再解釈、解体。
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めまい(1958年製作の映画)

5.0

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未だに多くの作品で引用される映画でこれを機に再鑑賞。
その女性蔑視ととれる展開や製作過程から、現在では、但し書きなしでは語れないような感じも。
美術、ロケーション、セット、撮影の素晴らしさ。あのレス
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劇場版 センキョナンデス(2023年製作の映画)

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YouTube番組『ヒルカラナンデス』は観ていない。お二人のこともラジオを何回か聴いたくらいでほとんど存じ上げない。

けど面白かった!
お二人の真摯な姿勢と面白さが伝わってくるから割と数分で引き込
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フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

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予想以上に「映画に関する映画」だった。
ただの半自伝に留まらず、スピルバーグなりの映画に関して思うところを詰め込んだような。

全体として映画が人間に及ぼす影響や映画の性質(ネガティブな側面も含め
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雨に唄えば(1952年製作の映画)

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ジーンケリーによる往年のMGMミュージカル映画は初鑑賞。

基本的にはお話は明るく、歌や踊りのパフォーマンスが楽しい映画だった。『サンセット大通り』が陰なら、こちらは陽。
映画本編は観たことなくても
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イナゴの日(1975年製作の映画)

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30年代のハリウッドを舞台にした、表舞台の光は一切浴びない人間たちの悲喜交々。
所々謎描写・謎演出が多く、冗長さや脈絡の無さを感じるが、最後まで観終えるとそれまで感じていたそこはかとない気味悪さや居
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バビロン(2021年製作の映画)

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ハリウッド映画は50年代に(映画としての)自意識を持ったと聞いたことがあるが、映画としての自意識と個人的な自意識が入り混じったような映画だった。

大きな転換期を迎えた映画やそれに関わる人への讃歌、
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

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正直、ちゃんと集中して観れなかったのもあるんだけど、
一定以上の面白さはありつつもヴァーホーヴェン作品としては若干の物足りなさも。それだけ過去の功績が偉大ということなのだろうけど。
俗悪描写や暴力・
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別れる決心(2022年製作の映画)

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編集、音、光、小道具、カメラワークといった映画の表現技法を、あくまでパクチャヌクらしく独特のこだわりで、縦横無尽に使い尽くしていて、それが観ていてなんとも面白い。

全体通してお話は結構ストレートな
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エゴイスト(2023年製作の映画)

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期せずしてタイムリーな作品になった。
差別が根深い日本社会において、先進的な取り組みがあり、役者の意識も高い、というのは重要な点。

ただ、全体的にはかなり残念な出来だった。
まず個人的に好きな映
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チート(1915年製作の映画)

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神戸映画資料館にて
連続講座:20世紀傑作映画 再(発)見 第15回のテーマ作品。


「チート」The Cheat
(アメリカ/1915/59分[18fps]/16mm)
神戸映画資料館(玉岡忠大
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母の聖戦/市民(2021年製作の映画)

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年間数万人単位で誘拐事件が発生するメキシコを舞台に、ある日突然娘を攫われた母親が僅かな情報を足がかりに単身で娘を捜索する物語。
母親の視点を借りて一緒にこのメキシコの土地を彷徨うようで、ドキュメン
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イニシェリン島の精霊(2022年製作の映画)

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マーティンマクドナー、やはり人間に対する洞察と、それを普遍的な物語として昇華し、表現しきる力がすごい。

アイルランドの小島イニシェリン島で平凡な男パードリックが、その少し前まで親友だと思っていた男
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非常宣言(2020年製作の映画)

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社会派風味のジャンル映画ということで大好物。
所々言いたいこともあるがトータルとしては満足。
航空機meetsバイオテロのパニック映画をベースに、地上での捜査、拡大殺人、多国籍企業、他国との関係(米
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SHE SAID/シー・セッド その名を暴け(2022年製作の映画)

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完全に実名で描き切る胆力。アシュレージャッドやグウィネスパルトロー(声のみ)は本人役で出演。
個々に分断させようとする圧力、それに対して個人個人の怒りや思いを繋ぎ合わせていき、凶悪で強大なパワーに
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BEYOND BLOOD(2018年製作の映画)

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ニューウェイブフレンチホラー
2003〜2008
撮影現場の雰囲気良い、屋敷女
パスカルロジェ、スーパーマンの影響
アジャ、シャイニング
何かエクストリームなことをやろうという野心
共通点はサイコロ
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