Bigsさんの映画レビュー・感想・評価

Bigs

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パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)

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MCTお題映画。

初恋の出会いと再会という普遍的な話。
劇的な展開や強い社会的主題を含むわけではないが、淡々とした展開ながらも独自の視点やリアリティ、地に足ついた演出とストーリーで、深く残るような
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ラバー、ストーカー、キラー(2024年製作の映画)

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実際の痛ましい事件だけに意義がないとは言わないけど、こんな長尺化する必然性は感じられないし、するとしてもあまりにも深掘りが足りない。予想したことの範疇だし、概略を知る以上の域を出ない。

ボーはおそれている(2023年製作の映画)

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なんか、トラウマや抑圧、罪悪感、被害妄想等、色々抱えている人から得た証言を映像化したような映画だった(それは監督自身からのものかもしれないけど)。冒頭カウンセリングから始まるというのもあり。なんなの
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夜明けのすべて(2024年製作の映画)

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『ケイコ、目を澄ませて』もそうだったが、劇中にその作品を象徴するような台詞が登場する。終盤のプラネタリウムでの最後の説明。「夜の時間があるからこの地球の外側の世界を知ることができた」これはそれぞれの
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ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

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東宝のお膝元、トーホーシネマズ日比谷にて鑑賞。
トーホー日比谷 レーザーIMAX

昨年公開時から散々(主にドラマ面での)酷評を聞いていたからかなりハードルが下がって、そのためかそこまで悪い感情は抱
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赤い糸 輪廻のひみつ/月老 また会う日まで(2021年製作の映画)

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『怪怪怪怪物』が面白かった、台湾の監督ギデンズコーの新作。

今作はなかなか癖のあるストーリー・モチーフだが、監督の剛腕な演出でねじ伏せられた感じだった。

事故で急死した主人公が縁結びの神 月老と
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ブルービートル(2023年製作の映画)

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全く予備知識なくさほど期待もしてなかったがなかなか面白かった。新規のヒーローでこんなに面白かったのは久しぶり。

ミシェルフランコ『ニューオーダー』で描かれたようなメキシコの超格差社会(格差社会自体
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インファナル・アフェア(2002年製作の映画)

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有名作だがこの度初鑑賞。リメイク版『ダブルフェイス』は観たことあり。

米『ディパーテッド』、日『ダブルフェイス』と、各国でリメイクされてるだけあって、やはりストーリーの強度が凄い。この設定を作り上
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ロングデイズ・ジャーニー この夜の涯てへ(2018年製作の映画)

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#1 2020/3/1 シネリーブル梅田 ※2D
#2 2020/8/29 シネヌーヴォ ※2D
#3 2023/11/3 なんばパークスシネマ《3D》


#1
すごく変な作りの特異な作品で見
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ヘンリー・シュガーのワンダフルな物語(2023年製作の映画)

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・ウェスアンダーソンについて
 今回ぐらい作りこまれた世界観なら楽しい

・あらゆるものが制御された箱庭的世界

・演劇的なセット 人力のような 宙に浮く椅子のトリック 実際には見せない
 冒頭
 
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あしたの少女(2022年製作の映画)

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映画祭で先に観た人の評判が良かったため鑑賞。前評判どおり凄かった。

一人の人間に降りかかるあまりに酷い事態に焦点を当てた前半部と、その個人の経験を構造的・普遍的問題として掘り下げていく後半部の二部
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ストーリー・オブ・フィルム 111の映画旅行(2021年製作の映画)

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ドキュメンタリー作家で映画評論家のマークカズンズによる、近年の注目すべき映画作品のまとめ。
なるべく体型的に纏めながら、しかし既存の枠に囚われすぎずに、映画の進化に合わせて柔軟に整理されている印象。
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蜘蛛の瞳/修羅の狼 蜘蛛の瞳(1998年製作の映画)

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異様な世界観で、緊張感あり、気持ち悪いユーモアあり、不条理あり、そしてゾッとするホラーありと面白い。

サンルーフから上半身を出した大杉漣、”仕事”として室内でローラースケートをする阿部サダヲ、哀川
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L.A.大捜査線/狼たちの街(1985年製作の映画)

4.5

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70年代的渋さ・泥臭さと80年代的スタイリッシュさが合わさったような感触。
正しさや物語的道理はなく只々執念に突き動かされる登場人物たちの様が、疾走感溢れる刹那的なアクションに反映されていて見入った
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サンセット大通り(1950年製作の映画)

4.5

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久しぶりの再鑑賞。
映画残酷物語。改めて観て、フィルムノワール的、サイコホラー的というよりはもっと物悲しい話だと感じた。
ストーリーはどこか古典的な栄枯盛衰(但し没落した後のみが語られる)で、演出も
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トマホーク ガンマンvs食人族(2015年製作の映画)

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堅実で地に足ついた演出ながら時折表出するエクストリームなゴア描写や、ドライながらも妙に人間臭いユーモアに溢れる人物造形、古典的なジャンル映画だが単なるサンプリングに留まらない独特のフレッシュな感触と
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タクシー運転⼿ 〜約束は海を越えて〜(2017年製作の映画)

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#1 2018/4/22 @梅田ブルク7
#2 2023/9/2 DVD


#1

初めは主人公が一見穏やかに見える世界にいて、それが現在の自分の日常と重なる故に、途中から剥き
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ウイークエンド(1967年製作の映画)

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映画に対する実験と、政治的主張、文脈を抜きにして引き込まれる画作りが混ざり合って、前衛的で意味は掴みにくいが見入ってしまう。やっぱり渋滞の長回しの凄さ。

ホーホケキョ となりの山田くん(1999年製作の映画)

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脱力感のある、なんてことないちょっとした面白さを含む4コマ漫画的日常生活が延々続くことで、起伏やドラマティックさは無いけど、ほんの少し人生が浮かび上がってくるような感触がある。大袈裟に言い過ぎかもし
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判決、ふたつの希望(2017年製作の映画)

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#1 2018/9/2 シネリーブル神戸
#2 2023/8/26 DVD


#1
宗教、人種、歴史、等々が複雑に絡み合って、長期に渡る緊張状態にある中東情勢の一部について、裁判という形
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台北ストーリー(1985年製作の映画)

5.0

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#1 2019/1/5 アップリンク吉祥寺
#2 2023/8/21 DVDで再鑑賞。

繊細で等身大の物語でありながら、台湾の国全体の置かれた状況や背負う歴史も示すようであり、美的
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エルム街の悪夢/ザ・リアルナイトメア(1994年製作の映画)

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1作目の出演者が本人役でフレディと対峙する、風変わりな構成。監督は1作目以来のWクレイヴン。
そもそもエルム街は、夢(=非現実)が現実に侵食してくる話なので、夢をフィクション(映画)と置き換えた展開
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エルム街の悪夢(1984年製作の映画)

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スラッシャー映画の古典、初鑑賞。
残忍残酷だけどコメディ感もあるフレディ。
特殊効果、特殊メイクが良くできてて面白い。
フレディの鉤爪による切り裂き痕と呼応するような服のストライプ模様や留置場の鉄格
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バービー(2023年製作の映画)

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前作若草物語と同様に(一般的には女性向けの)古典的カルチャーを、現代的解釈を踏まえてアップデートし徹底的にエンターテイメントに落とし込んだ力作。
若草物語でも感じたように、やはり対象への(作り手個人
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ゴーストワールド(2001年製作の映画)

4.5

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今見返すと気になることもあるが、それでもやはり青春映画、もっと言えば個人と社会の軋轢に関する物語のマスターピースだと思う。

キャストのアンサンブルが素晴らしい。
ソーラバーチのムカつくけどでも孤独
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美しい星(2017年製作の映画)

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「幻想を信じて生きていかざるを得ない人間たち」という普遍的なテーマであり、そこに癖になる変なディテール満載で面白い。手元に置いておきたくなるアシッドな映画だ。

普遍的な話だからか、過去作からの影響
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小説家の映画(2022年製作の映画)

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ホンサンス映画、やはり面白い。
人間の感情の機微の絶妙な表現。お話もぐるっと一周回ってくるような面白さ。ラストの締めくくりも良かった。

ホンサンス作品、色んな人間がいるけど、やっぱり映る人物の少な
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

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登場人物の関係性や動機がわかりにくく、サスペンスが強くて、なんかもっさりしてて、インディジョーンズシリーズとは思えない。最後の展開は正気を疑う。

「なぜ今インディジョーンズを作るのか?」という当然
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ファントム・オブ・ジ・オープン 夢追う男(2021年製作の映画)

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モーリスフリットクロフトという人物を知らなかったので面白く観た。
全英オープンに出場することが、上流階級(富裕層、経営層、管理職)と労働者階級の壁を壊すこと、上流階級文化に一杯食わせることに繋がる。
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