sさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

狂った果実(1981年製作の映画)

3.5

シャープで刺々しいルックスや世の中への冷めた態度含め蜷川有紀の醸し出すファムファタールっぷりが異常。昼はガソリンスタンド店員、夜はぼったくりピンサロボーイとして働く金のない上京学生が不良グループの令嬢>>続きを読む

(1961年製作の映画)

5.0

「愛の不毛三部作」の『夜』。高層ビルや無機質な建物たちで形成された都会の街に充満する倦怠、欲求不満。夫婦の間には必要最低限の会話しかなく無駄な笑い話や絡み合いは一切出てこない。夫は若い女たちに靡き、妻>>続きを読む

汚れた女(マリア)(1998年製作の映画)

3.5

気付いたら床に赤い血が付いてて女が殺されていた。ゴミの日に出される赤いキャリーケース。赤の他人と過ごす冬の旅館。あんな死に際であっても三大欲求の食欲性欲睡眠欲はしっかり満たすところがリアル。食ってる場>>続きを読む

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)

4.0

2017.04.09 1回目

全編ストップモーションの静止画と男のモノローグ。一瞬だけ横たわる彼女の顔のアップショットが動くところがある。剥製の多い博物館。切り株の年輪を指差しあそこから来たのだと言
>>続きを読む

青いパパイヤの香り(1993年製作の映画)

4.0

トラン・アン・ユンが12歳まで過ごしたベトナム・サイゴンでの暮らしをフランス・パリにセットを組んで再現。ベトナムでの制作を探ったらしいが戦後映画産業が確立しておらず色々と困難だったらしい。流れる空気、>>続きを読む

暗殺のオペラ(1970年製作の映画)

3.5

現在と過去。ヌルッと動くカメラの横移動。どこを切り取っても構図がキマり過ぎてるストラーロの映像美が素晴らしい。父と同姓同名で同じ容姿を持つ息子、というか一人で二役を演じているもんだからだんだん頭が混乱>>続きを読む

フェリーニのアマルコルド(1974年製作の映画)

4.0

1930年代、北部イタリアの港町。綿毛が春を呼んだ日から次の春が来るまで、大人になりかけているチッタ少年の一年の四季が描かれる。「アマルコルド」とは北部イタリアのリミニ地方の古い言葉で“エム・エルコル>>続きを読む

25日・最初の日(1968年製作の映画)

3.5

ロシア革命と時を同じくして起こったもう一つの芸術上の革命、ロシア・アヴァンギャルド。タイトルの「25日、最初の日」はマヤコフスキーの叙事詩『ウラジーミル・イリイチ・レーニン』の一節から取られたもので、>>続きを読む

東京タワー オカンとボクと、時々、オトン(2007年製作の映画)

3.0

若い頃の母役に内田也哉子、その後の母役に樹木希林。今となってはそれだけでもう泣けてしまうね

チワワちゃん(2018年製作の映画)

1.0

television romance
岡崎京子を取り違えまくっている
原作久しぶりに読み直したけど漫画は最高

学校II(1996年製作の映画)

4.5

山田洋次の学校シリーズ、二作目。
養護学校。
一作目の夜間学校の続編かなと思っていたら全くの別物だった。西田敏行が先生役で、卒業間近に今までの学校生活を回想するというスタイルは変わらず。西田敏行の周り
>>続きを読む

学校(1993年製作の映画)

3.5

山田洋次の学校シリーズ、一作目。
夜間学校。
生徒思いの先生役・西田敏行の自虐ネタなんかを交えながら笑いの絶えない教室。ラストにかけて、年齢も境遇もバラバラなクラスの仲間たちの優しさと成長が感じられて
>>続きを読む

YAMAKASI ヤマカシ(2001年製作の映画)

3.5

VHSで観せてもらった。フランスにパルクールなんてクールなものがあったことも知らなかった。もし私が小学生くらいの活発な男の子でこれを観ていたら翌日学校で高いところへ登ったり高いところからジャンプしたり>>続きを読む

セーラー服色情飼育(1982年製作の映画)

3.5

可愛かずみより目立ってしまった下元史朗のホラーコメディ。オープニングの音楽かっこい〜

天使のはらわた 赤い淫画(1981年製作の映画)

4.0

池田敏春監督作品。天使のはらわたシリーズ4作目。ロマンポルノだけど映像美学の塊では。泉じゅんの妖艶さに女でありながらもクラクラしてしまう。冒頭、車に追われ人につけられている気配を感じ息を上がらせてアパ>>続きを読む

ニューヨーク 眺めのいい部屋売ります(2014年製作の映画)

3.0

理想の夫婦像。本当に何かを手に入れたいと思ったら、何か大切なものを手放さなければいけない。これからはこういう役のモーガン・フリーマンを観たい。

息子(1991年製作の映画)

4.0

三世代家族、田舎と都会、老後といった山田洋次作品のエッセンス、言い換えればそれは小津の「東京物語」をなぞりながら、ということになるのだけれどこの後「東京家族」を作ったりするわけだからやはりその影響は随>>続きを読む

JAWS/ジョーズ(1975年製作の映画)

4.0

1時間半鮫を見せず音楽だけで恐怖モードに持っていける天才スピルバーグ。ラスト20分が見所だけどどちらかというと前半の不穏で落ち着かない空気の方がゾクゾクして好みだな。

摩天楼はバラ色に(1986年製作の映画)

4.0

american dream
もうなんでもアリの自由な時代にマイケル・J・フォックスがやりたい放題やってやる映画

遥かなる山の呼び声(1980年製作の映画)

4.0

辛い冬を乗り越え、あたたかな春、そして夏。北海道の農場を舞台に彷徨い人の高倉健と未亡人の倍賞千恵子が織り成す、コロナで死んだ心も休まる温かい人間ドラマ。二人の脇を固めるのは子役時代の吉岡秀隆、若さ溢れ>>続きを読む

5分間のラブストーリー(2011年製作の映画)

3.0

fall in loveのかなりaccidentallyな例。眼鏡を外したEmmaが可愛い。

パンダ・インフルエンザ(2014年製作の映画)

3.5

川縁のベンチで元恋人と並ぶのを後ろから捉える構図。よくある構図だけど私の数少ない鑑賞歴と記憶によればこの構図でうまくいったカップルは見たことないかもしれない。
「相変わらずバカね…」
そう、女はいつだ
>>続きを読む

コーダ(2013年製作の映画)

3.0

「It's time.」
「More, more…」
ディスコティックな色使いに漆黒の死神、不穏な音楽。黒いマントで主人公を優しく包む母親の姿に、死ぬことへの恐怖と不安、母親という唯一無二の安心感が入
>>続きを読む

ゴースト/ニューヨークの幻(1990年製作の映画)

3.5

Mollyが放つ「Ditto.」の切なさよ。不在と死別。人はいなくなるとその死が生であったこと、生きていたことを初めて本当の事実として実感し、その人の人生というものが輪郭を帯びて浮き彫りになる。残念な>>続きを読む

お!バカんす家族(2015年製作の映画)

4.0

ずっとゲラゲラ笑ってた。こんなに笑いのツボが合う映画も久しぶり。クレヨンしんちゃんに通ずるものがあるおバカ家族の奮闘劇。歩く性欲みたいなクリヘムがかなり面白い。

妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ(2018年製作の映画)

3.0

シリーズ3作目でも妻夫木聡・蒼井優のLOVE&PEACEコンビがサイコファミリーのスーパーミラクルサイコアクションを制御&リカバリーする。このシリーズはかなり好きだったけどそろそろお腹いっぱいかも。

ディーン(2016年製作の映画)

3.5

the answer's not a woman, Dean. It's you.
恋した女に頼るな、自分を信じろ。