今年最初に映画館で観た映画。思いのほかたくさんの観客がいた。地味だったが味わい深い映画だった。
令和の世に僅かながらも残る昭和の名残り。崩れ落ちそうな木造アパート、カセットテープ、フィルムカメラ、銭>>続きを読む
最初にツィゴイネルワイゼンを見たのは何と40年以上も前だ。それ以来ずっとずっともう一度見たいと願い続けてきた。思えば内田百閒、夢野久作、泉鏡花などを夢中で読んだのもその頃だったろうか。
それまでスト>>続きを読む
終戦直後のカオスの中で、辛うじて生き残り、這い回るように生きている若い人達が描かれている。戦争が残した爪痕がそれぞれにむごい。私自身の父母が実際に経験した時代が描かれていると思うと、今は亡き両親の苦労>>続きを読む
ツィゴイネルワイゼンと陽炎座は若い頃見て夢中になったが、夢二だけは見逃していたので、今回の上映はいい機会となった。
ストーリーはあってないようなもので、夢二の悪夢の世界と、僅かな現実世界を行きつ戻り>>続きを読む
いやー、3時間半は長いわ。もうお願いだから、これ以上インディアン(映画でそう呼ばれているので、あえて)を殺さないで、と願い続ける3時間半だった。
実話に基づいているとのことだったが、最初は何だかファ>>続きを読む
主人公の二人だけでなく、全ての男のダメっぷりがそれぞれに面白い。最初はル・グリが好青年のように描かれているが、ほかの男たちと同様に、徐々に内面の醜さが露呈してくる。俳優達の演技が本当に素晴らしかった。>>続きを読む
またとてもいい映画を見た。
シモーヌ•ヴェイユは亡くなった時にフランスで国葬が執り行われたほどの、国民から本当に敬愛されていた政治家。
女性であり、ユダヤ人であったがために、彼女が経験した差別と苦>>続きを読む
今年一番印象に残る映画だった。先日観た「山女」にも共通するものがあった。
震災の被害に焦点はなくて、震災後の人間の心理、特に加害者側の集団心理を描いたものだった。
人間は社会的動物だと言うけれど、何>>続きを読む
いつもながら歌あり踊りありのエンタメ満載インド映画と思って見ていました。
1980年代のインドの農村風景が美しく描かれ、人々ものどかで楽しい雰囲気。祭りや儀式の様子もとても美しく興味深い。
主人公>>続きを読む
18世紀末の東北の小さな村が舞台と言えば、あの有名な冷害凶作による大飢饉。
閉鎖的封建的なムラ社会の中で、ムラ人たちがどんな風に物事を決めてきたのかがよくわかる。
その社会の中で常に不当に差別され続け>>続きを読む
昔のDuneはいい映画だった気がするけどよく思い出せないよね、新しく作られたのはどうだろう?と言いながら夫婦二人でAmazonプライムで鑑賞。結局昔よりずっとよく理解できた気がする。
ほとんど砂漠ばか>>続きを読む
美しいアニメーション映画だった。背景の美しさはもちろん、人の動きが滑らかでうっとりする。音楽も何もかも美しい。フランス語の響きも素敵。上質な絵本を見ている気分になる。子供達にも是非みてほしい。
いい映画だった。昔カナダに住んでいたので、この空気の感じがよくわかる。住んでた家が何時間か停電した時は本当に凍死するかもって不安になったことを思い出した。
この状況で生き抜いたジョイの強さと、すっかり>>続きを読む
昨日からイタリア語の勉強をちょうど始めたところ。遺灰が出会う、その時々の色々なイタリア人たちの考え方が面白い。ほぼモノクロームだけど、だからこそシシリアの海の青さが目に沁みた。音楽も素敵。さすがイタリ>>続きを読む