1103さんの映画レビュー・感想・評価

1103

1103

映画(111)
ドラマ(0)
アニメ(0)

ミッドサマー(2019年製作の映画)

2.8

色彩豊かな映像や薬物による何とも言えないおかしみ、行き過ぎた慣習があまりにバカバカしくて笑えてしまったりする部分と、常に嫌な予感を漂わす音楽と、人間の嫌な部分が散りばめられるバランスが良い。
現代社会
>>続きを読む

ジュディ 虹の彼方に(2019年製作の映画)

3.5

ジュディ・ガーランドの最後のロンドン公演を中心に描いているため、彼女の人となりを知っていると呑み込みやすい。さすがのレネー・ゼルウィガーの演技、歌唱。
ショービズ界のパワハラ・セクハラ、薬物依存、LG
>>続きを読む

ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

4.1

ともすると暗くなりがちな題材を軽やかなコメディで描く監督の手際のよさ。
靴紐だけで、主役の成長を描く演出。
全編を英語で描くことにこめられた、現代アメリカ社会への風刺。
有色人種を差別し、ユダヤ人を虐
>>続きを読む

AI崩壊(2020年製作の映画)

2.9

前半部の何気無い日常描写が、後半の要所で呼応するよく練られた演出や、IoTと個人情報の保護の難しさにハッとさせられるカメラワーク、日本映画界のいぶし銀な俳優達が、そこかしこに登場してニヤリとさせられた>>続きを読む

フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

4.4

不屈の精神でトライアンドエラーを繰り返すシェルビー達を、資本主義や権力が蝕んでいく。
迎える結末はやりきれない。
もし彼らがフェラーリチームであったならば、幸福な結末を迎えられたかもしれない。
暗闇、
>>続きを読む

スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

3.4

エピソード7、8と広げるだけ広げた風呂敷を畳むための最適解ではあると思うし、楽しめたは楽しめた。
しかし、穏当に着地するために、お話しは予想の範囲内から出ることも無く、旧三部作の頑張りもムダで、今回の
>>続きを読む

国家が破産する日(2018年製作の映画)

4.1

どうしてもマネーショートを想起させるが、こちらが断然シリアス。
一部の権力者の陰謀を、この様な映画に仕上げるあたり、やはり韓国映画は骨太。
この出来事も海の向こうの遠い話と楽観できないほど、今の日本も
>>続きを読む

パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

3.8

格差社会、学歴社会といった韓国の問題を提示しつつも、笑える要素も多くテンポ良くお話は進む。
高台の豪邸から半地下の自宅まで、延々と階段を下る描写が象徴的。
終盤、やや説得力に欠ける部分やご都合的に感じ
>>続きを読む

関ヶ原(2017年製作の映画)

3.3

合戦シーンが素晴らしい。スケールが大きく、リアリティーがある。槍でペチペチ!
俳優の演技も素晴らしいく、刻々と移ろっていくそれぞれの感情や思惑もよく描かれていたが、主役である石田三成があまりにも頑固で
>>続きを読む

ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

ガル・ガドットが、知性、色気、アクションと全てにおいてワンダーウーマンを体現している。
隔絶された島から飛び出し、世界を知り、人を知り、戦争を知り苦悩していく。
中盤、1人で戦場を切り開いていく姿はヒ
>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか? 横から見るか?(1993年製作の映画)

4.2

奥菜恵がたいへん瑞々しくて素晴らしい。彼女無しには、この作品をここまでの傑作にすることはできなかっただろう。
設定、脚本全てが噛み合っている。
男子の子役の演技は、最近の是枝作品の子役演技などと比べれ
>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

3.4

美麗なグラフィック、青春恋愛、タイムリープ、川村元気プロデュースという、どうしても君の名は。を連想せざる得ない座組。昨年社会現象にまでなった作品と比較されれば、やはり物足りないか。
作品単体としてみれ
>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

3つの時系列の違うストーリーが1つに終結していく。
それぞれのストーリーがそれぞれを補完していく優れた脚本。音楽はシームレスにストーリーに沿って変化していき、不安感をあおる。戦争の悲惨さもよく描かれて
>>続きを読む

スパイダーマン:ホームカミング(2017年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

やはり、スパイディーはポップ。
近年作られてきたスパイダーマン作品に比べ今作の主人公は幼く、それゆえ正義というものへのストーレートな憧れが清々しい。
メンターがトニースタークって、お前に言われたくない
>>続きを読む

パワーレンジャー(2017年製作の映画)

3.9

日本の戦隊モノmeetsアメリカ青春映画。スクールカーストの違う主人公達が補習授業で出会うあたりは、ブレックファストクラブを想起させる。さらにLGBTなどのマイノリティといっ要素まで加わってやや渋滞気>>続きを読む

22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

4.1

よく練られた脚本が秀逸。後出し的にネタばらしされる所がほぼ無く、全編納得出来ると共に没入できた。
音楽や、時代事の撮影などたいへん工夫がなされている。
役者の演技はやや大仰ではあるが、この作品にはマッ
>>続きを読む

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー:リミックス(2017年製作の映画)

4.2

色彩、音楽、キャラクター全てがポップで相変わらずアガる。冒頭のアクション(ダンス)シーンで掴みはOK!
今作はとにかくベビーグルートが可愛い。
ドラックスとマンティスの関係も、あまりにも辛辣なドラック
>>続きを読む

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

3.6

12年振りの家族の再会から最後まで延々と続く会話劇。家族であるがゆえの、愛情や嫉妬が入り乱れたギクシャクした会話が、ストーリー上何も起きないのにサスペンスを持続させる。またフランスを代表するキャストの>>続きを読む

お嬢さん(2016年製作の映画)

3.8

3幕構成のストーリーで、どんでん返しに次ぐどんでん返しにたいへん引き込まれた。
日本統治下の韓国という混沌とした世界と、倒錯したエロスの過激な描写、時折織り込まれるブラックな笑いに、異様克つ独特な雰囲
>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

3.9

人間だろうと宇宙人だろうと問題を根本的に解決するためには、暴力に訴えるのではなく言葉によって相互理解を深めることこそ必要であること。
また、例え未来を知ることができても、どうすることも出来ない問題もあ
>>続きを読む

ワイルド・スピード ICE BREAK(2017年製作の映画)

2.2

冒頭、キューバでのレースやド派手なアクションなど見所はあるものの、あまりにもご都合主義なストーリーや物語世界では死んでないブライアンに目配せが多く、今作で死んだキャラにあまりにも冷たすぎるバランスがど>>続きを読む

パッセンジャー(2016年製作の映画)

4.0

突っ込みどころ満載、主人公の倫理的にもどうなのかと思う人が多いのもよく分かるが。
個人的には良かった。
ひとえにクリスプラット力に尽きる。
絶望的な状況でもどこか楽観的で誠実な印象を抱かせるには彼がハ
>>続きを読む

ナイスガイズ!(2016年製作の映画)

4.5

バカなギャグの連発に、エロやゴアや派手なアクションも盛り沢山の痛快エンターテイメント作品。
70年代のポップなファッションや文化と作品との相性も良い。
ストーリーはノアール的で、かなりエグい表現もある
>>続きを読む

アサシン クリード(2016年製作の映画)

3.4

ゲームをやったことは無いが、主人公のアイデンティティーの確立を軸に、政治、宗教や経済によって縛られた現代社会という今日的な問題を反映した、お話し自体が分からないというタイプの作品では無かった。
もちろ
>>続きを読む

キングコング:髑髏島の巨神(2017年製作の映画)

3.9

モンスター映画と戦争映画がうまく合わさった良作。
コングが学習して因縁の相手を倒すとこはアガる。
モンスターも種類豊富でとても楽しい。

モアナと伝説の海(2016年製作の映画)

3.0

物語中のいくつかあるエピソードがぶつ切りに感じられた事と、マウイの感情の変化が急なため、あまりノレなかった。
また、モアナが航海術を身につけ成長していく設定と、海がサポート役として都合良く活躍していく
>>続きを読む

ゴースト・イン・ザ・シェル(2017年製作の映画)

3.2

20年以上前の原作を基にしているためか、設定、テーマ的なものは既視感が否めない。
全身義体で記憶喪失の主人公役に、あまりにも目鼻立ちが整っていて、それ故に感情が伝わりづらいスカヨハがハマっており、立場
>>続きを読む

人魚姫(2016年製作の映画)

3.8

チャウシンチー印がきっちり押された作品。
全体に行き過ぎなギャグやグロな表現。
そんな中で純愛や環境問題などの社会風刺的なメッセージが最後伝わり、良い映画を見たという余韻が残った。
特段今作に真新しい
>>続きを読む

チア☆ダン 女子高生がチアダンスで全米制覇しちゃったホントの話(2017年製作の映画)

2.7

努力する素晴らしさと友情が爽やかに描かれ、全米制覇した成功者でありながら努力しても叶わないことがある、それでも努力しなきゃいけないということがフェアに描かれていて気持ち良かった。
しかし、コレ面白いで
>>続きを読む

3月のライオン 前編(2017年製作の映画)

3.6

原作マンガの大きな要素として、セリフ以外の内面描写や補足の多さがあるが、映画版では逆にそれらを限りなく少なく、特に前半はほとんどが排除され静ひつに作られている。
ともすると置いてけぼりをくらいかねない
>>続きを読む

SING/シング(2016年製作の映画)

3.7

それぞれのキャラがキチンと描かれていて、話のテンポも良い。
音楽の力を信じた作りも正解だと思うし、それぞれの心情まで曲で表現していてムダがない。
笑いも抜かりなく、洗車のシーンは最高。
個人的にはロジ
>>続きを読む

ラ・ラ・ランド(2016年製作の映画)

4.7

迫力あるオープニングから二人の恋が成就するまでの多幸感たるや。
オチはやや苦いが、ラストまた多幸感溢れるフラッシュバックからの別れ際それまで合うことの無かった二人の視線が合わさるシーンが絶妙で、トータ
>>続きを読む

虐殺器官(2015年製作の映画)

4.0

原作は未読。
持てる者が持たざる者の暴力を防ぐために、両者の世界を隔離していく。
それに近づきつつある今日を生きる身として、たいへん興味深く鑑賞できた。

サバイバルファミリー(2017年製作の映画)

4.0

カタストロフを描かない珍しいディザスター作品。それゆえ登場人物達は事態の重さに気づかず日常生活を続けていくが、常に不安感がつきまとう。
電気が使えないことで起こるアクシデント描写の工夫や散りばめられた
>>続きを読む

トリプルX:再起動(2017年製作の映画)

3.6

ヴィンディーゼルが仲間を集めて、敵と宝を奪い合うというどこかで観たようなお話だが、カラッとした作風と激しいカンフーアクションで見応え充分。

海賊とよばれた男(2016年製作の映画)

3.0

いい話をいい役者が演じた作品。みる価値が無い作品ではない。
しかし、映画的な工夫はあまり感じられず、多くのおいしいエピソードが散文的にならべられており、深堀りが足りないように感じる。
CG表現も邦画と
>>続きを読む

>|