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ダンケルクの1103のネタバレレビュー・内容・結末

ダンケルク(2017年製作の映画)
2.5

このレビューはネタバレを含みます

3つの時系列の違うストーリーが1つに終結していく。
それぞれのストーリーがそれぞれを補完していく優れた脚本。音楽はシームレスにストーリーに沿って変化していき、不安感をあおる。戦争の悲惨さもよく描かれていた。
個人的には終盤、ボートに引き上げられた時のトミーのあまりに白い歯を見た瞬間に、現実に引き戻されてしまった。
何より結末において、戦争に関わった死者も生者も全て英雄視し、戦意高揚をあおっていく様が、戦争を美化している様に感じられた。
作戦当時のイギリスの時勢をリアルに描けば当然その様になるだろうが、フィクションである映画で戦争を描くことの最大の意味は反戦、あるいは非戦である。少しでも私の様に感じる余地を残してはいけない。

追記
その後ネット等のレビューから、ラストはプロパガンダに踊らされる民衆と、敗戦し撤退したきた兵士達の感情のズレをトミーの表情で描くことが、本作が伝えたいことであるという事に納得したが、私のように誤読してしまう要素を多分にはらんでいる作品であることは変わらない。
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