AKITOさんの映画レビュー・感想・評価 - 18ページ目

夢と狂気の王国(2013年製作の映画)

3.0

『風立ちぬ』完成までの制作風景を記録したドキュメンタリー。

バースデー・ワンダーランド(2019年製作の映画)

4.0

この作品は、不可思議な場面から始まる。それは誕生日を前日に控えたアカネが、なぜか自分の誕生日プレゼントを受け取るべく、骨董屋チィの元へ向かうのだ。そこでアカネは、プレゼントの代わりに「向こうの世界」へ>>続きを読む

哀しき獣(2010年製作の映画)

4.3

延辺朝鮮族自治州。韓国系中国人のタクシー運転手グナムは、借金返済と失踪した妻を探すため、大男のミョンから代理殺人を請け負う。序盤は殺人者、中盤は逃走者、終盤は復讐者という構成が見事。小火器に頼らず、ひ>>続きを読む

アジョシ(2010年製作の映画)

4.9

オールタイム・ベスト。元特殊要員で現在は質屋を営むテシクは、ひとりぼっちの少女ソミを助け出すべく、極悪非道のマンソク兄弟、ひいては中国マフィアに戦いを挑むことに。巻き込まれ型サスペンス・アクション。

ファーゴ(1996年製作の映画)

3.1

舞台はノースダコタ州ファーゴ。義父が代表を務める車会社の営業部長のジェリーは、金銭目当ての狂言誘拐を企てる。が、杜撰な計画と偶然も重なり、連続殺人事件へと発展。拳銃が安っぽかったり、不要な場面もあった>>続きを読む

キング・オブ・コメディ(1983年製作の映画)

3.8

妄想に取り憑かれた男の物語。コメディアン志望のルパート・パプキンは、人気者になることを夢見て、人気コメディアンのジェリーを誘拐し、彼の冠番組を乗っ取る。そこかしこに精神の病巣が見え隠れする本作は、コメ>>続きを読む

エクスペンダブルズ(2010年製作の映画)

3.9

実につぼを押さえた作品だ。少数精鋭の傭兵部隊、消耗品軍団の活躍を豪華キャストで描く本作。シルヴェスター・スタローンを始めとする、名うての役者たちの間で交わされる「自分たちもいつかは消耗し、消え失せる」>>続きを読む

ゼロ・ダーク・サーティ(2012年製作の映画)

3.9

CIA捜査官のマヤは、オサマ・ビンラディンの居場所を突き止めるべく、アルカイダの連絡員を執念深く追跡する。冒頭から、捕虜虐待、自爆テロの恐怖、仲間の死、そして隠れ家突入の場面へと雪崩れ込む。ビンラディ>>続きを読む

ケープタウン(2013年製作の映画)

4.4

最悪の結末。物語の舞台となるのは、二〇一三年の南アフリカケープタウン。植物園で発見された若い女性の遺体から薬物が検出された。自堕落な生活を送る刑事のブライアンと性的不能者のアリは、事件を解決すべく、麻>>続きを読む

イエスマン “YES”は人生のパスワード(2008年製作の映画)

4.3

傑作コメディ。冴えない中年銀行員のカールは、怪しげな自己啓発セミナーに出会う。それからというもの、カールは決断を迫られると、必ず「YES」と答えるように。かくして彼の人生は如何ように変化を遂げるのか。

12モンキーズ(1995年製作の映画)

3.6

ディストピア映画。二一世紀初頭に人体に有害なウイルスが蔓延し、生き延びた人類は地下に逃げ込んだ。二〇三五年の科学者たちは、革命組織「12モンキーズ」の秘密を探るべく、囚人のジェームズ・コールを一九九六>>続きを読む

それでも夜は明ける(2013年製作の映画)

4.5

一八四一年、バイオリン奏者の自由黒人ソロモン・ノーサップは何者かによって誘拐され、奴隷商人に引き渡される。一二年にわたる奴隷としての生活は、絶え間ない絶望の連続であり、そこから希望を見出すことはできな>>続きを読む

スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

3.7

一九五九年夏、それぞれに問題を抱えた四人の少年たちは、汽車に轢かれた死体を見つけるべく、二日間の旅に出かける。物書きとなったゴードンの回想記。

ブラックブック(2006年製作の映画)

4.0

舞台は終戦間近のオランダ。ユダヤ人女性のエリスは、両親兄弟をナチスドイツに皆殺しにされ、その後レジスタンスの一員として、ドイツ軍将校にスパイとして近づくことに。物語はエリスの回想形式であり、戦中戦後の>>続きを読む

殺人の追憶(2003年製作の映画)

3.6

アンチカタルシス。一九八七年九月、連続強姦殺人事件が発生。それを追う田舎の盆暗刑事二人組と、都市部から派遣されたエリート刑事。だが、警察のずさんな捜査もあいまり、事件は未解決のまま迷宮入りに。二〇〇三>>続きを読む

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.7

実姉と性交し、その姉を殺害した弟のウジン。その現場を目撃したオ・イデは、妻を殺害され、一五年にわたり監禁されることに。ある日解放されたオ・イデは、復讐の動機を探るなかで、若い娘に惹かれてゆく。そしてオ>>続きを読む

ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク(1997年製作の映画)

3.3

パニック・ムービー第二弾。人間が、同じ過ちを何度も繰り返すということがわかる映画。ついに隔離されていたティラノサウルスが、サンディエゴに上陸。死屍累々。

キャビン(2011年製作の映画)

4.0

謎の儀式はともかくとして、「古きものを鎮める」こと、すなわち観衆の抑圧された願望の充足という主題を、メタ構造を用いながら、つまり作り手と受け手の共犯関係を構築しながら、「お約束」の物語を進行させるとい>>続きを読む

LEGO(R) ムービー(2014年製作の映画)

3.9

なんの変哲もない作業員のエメットが、自分を信じることの大切さに目覚め、世界を固定化しようとするおしごと社長と対決するる物語。換言するならば、それは父と子の和解の物語でもある。子供向けと侮るなかれ。

エンド・オブ・ホワイトハウス(2013年製作の映画)

3.4

ホワイトハウスは、十三分で陥落させることができるということがわかる映画。北朝鮮とテロリストの脅威、アメリカ政府の恐るべき無能ぶり、核戦争の恐怖を描く。

ウォッチメン(2009年製作の映画)

2.5

オールディーズ・ヒーローの集い。ロールシャッハの回想記。だが、ロールシャッハ以外のヒーローたちの描写が冗長なため、間延びした印象。また無駄に上映時間が長く、必要以上に残虐かつ性的な描写も目立つ。この程>>続きを読む

ゲッタウェイ(1972年製作の映画)

2.8

銀行強盗犯夫婦の逃避行。だが、何処かぎこちなく、掴み所が見つからないまま、気づいたらメキシコの国境を超えていた。劇中に流れるクインシー・ジョーンズの音楽が素晴らしい。

ジョン・ウィック:チャプター2(2016年製作の映画)

4.3

不死身の復讐殺人中毒者、『ジョン・ウィック』シリーズ第二弾。冒頭から、愛車を取り戻すはずが、その愛車を大破させながら殺戮に勤しむという倒錯に端を発し、ついに殺し屋の掟を破ってまで、復讐を遂行する異常な>>続きを読む

マイケル・ムーアの世界侵略のススメ(2015年製作の映画)

4.1

マイケル・ムーアが侵略するのは、イタリア、フランス、スロベニア、ドイツ、フィンランド、ポルトガル、ノルウェー、チュニジア、アイスランド、ベルリン。そこでムーアが目の当たりにするのは、有給休暇に代表され>>続きを読む

アウトロー(1976年製作の映画)

3.5

地面に唾吐く男、ジョージ・ウェールズ。無法者に妻と子供を殺され、復讐のために自らも無法者となった早撃ちジョージは、南北戦争の終わりとともに自らも追われる身に。犬や虫に唾を吐きかけつつも、いつしか先住民>>続きを読む

ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

4.2

じつにスマートな映画だ。復讐の動機が端的に語られ、すべてを失った男、ジョン・ウィックの物語が淀むことなく紡がれてゆく。殺人現場専門の清掃屋、殺し屋専門のホテル、最高の親友とその死、ラストの場面にいたる>>続きを読む

ゾンビーワールドへようこそ(2015年製作の映画)

4.2

盆暗三人組と金髪女のゾンビ・コメディ。ボーイ・スカウトという設定を存分に活かしつつ、ゾンビモノならではの技巧が凝らされている。見かけはB級映画だが、中身はA級以上の出来だ。傑作。

スーパーサイズ・ミー(2004年製作の映画)

4.0

クレイジー・マクドナルド。いたって健康体の成人男性が、一ヶ月マクドナルドの商品だけを食べ続けたらどうなるか。身体は肥大化し、頭が足りなくなったアメリカの実態を暴くドキュメンタリー。

007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号(1962年製作の映画)

2.6

科学者ドクター・ノオが、ジェームス・ボンドを殺す手段が毒蜘蛛とは。ボンドが敵から身を隠すために水遁の術を使うというのもおかしい。それにボンドが、敵に出されたコーヒーを簡単に口にするとは思えない。一事が>>続きを読む

トレインスポッティング(1996年製作の映画)

3.1

筋らしい筋のない物語。最初の一時間は、ほとんど話しが動かない。クスリをキメてるだけだから。そこから断薬、再発を経て、薬の売買へと転がり込む。が、ヤク中とその仲間たちに致命的に魅力がない。かろうじてロバ>>続きを読む

トレーニング デイ(2001年製作の映画)

3.9

汚職警官モノ。麻薬取締捜査官のアロンゾは、新人のジェイクと組むことに。黒人コミュニティから見放されたアロンゾの最後が印象的。

メッセージ(2016年製作の映画)

3.5

未知との対話。武器は言語。タコ型宇宙人。時空を超えた母と娘の物語。

シンドラーのリスト(1993年製作の映画)

4.5

死の灰に包まれ、色彩を失った世界。六年におよぶナチスドイツによる六〇〇万人超のユダヤ人虐殺。ナチ党員でありながら、一一〇〇人のユダヤ人を救ったオスカー・シンドラー。第二次世界大戦下のポーランドを舞台に>>続きを読む

運び屋(2018年製作の映画)

3.5

九十歳の運び屋とその家族の再生物語。園芸経営者のアールは、インターネットの普及によって、廃業に追い込まれてしまう。家族からも愛想をつかされたアールは、運び屋の仕事を始めることに。かくして楽天家のアール>>続きを読む