シェパード大槻さんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

風と共に去りぬ(1939年製作の映画)

5.0

未来(現実)に生きる強いスカーレットは、シャバいアシュレーの手には負えないだろうにどうしてスカーレットはアシュレーを好きなんだろう。落ち着きがなくコケティッシュすぎる戦前時代の彼女にすでにその強さを見>>続きを読む

天使のたまご(1985年製作の映画)

5.0

たまごって脆い部分がない形。ちょっと壊すことはできないしちょっと見ることもできない。たまごの中ってもしかしたら現世じゃないかも。たまごは割れたら次の章になる。(関係ないけど球体信仰とかあるのも納得)>>続きを読む

ラブ&ポップ(1998年製作の映画)

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2023.03.29
女子高生にとって世界は不安とか危険とか疎外感とか色々あるけどでも泣くほどのものでもなくって、変わりたくない気持ちに反してどうせ変わっちゃうんだろうなっていう予感が1番悲しい。今の
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三島由紀夫vs東大全共闘 50年目の真実(2020年製作の映画)

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作家って丹念なブラッシュアップにより美しい言葉を書くのだと思っていたけどあんな風に口からスラスラと出るんですかい。動く三島由紀夫って美しいー。ユーモア言葉フィジカルや精神これらはいつでも行動しぶつかっ>>続きを読む

メランコリック(2018年製作の映画)

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最初の方見るの辞めようかと思ったけど途中から悪くないぞとなった。質感不思議な映画。劇的なことも起こっているのにあえて地味な部分をよく写している。淡々とした生活にほんの何回か良き瞬間があり、それでいいよ>>続きを読む

すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

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神話って、科学的現象がわかった後にでも作れるんだっていう革命。ファンタジーはいくらでもあるけど神話を作り出した作品はあまり見たことがない。科学がわかっている上に人権とか平等さとかが重視される今、1人の>>続きを読む

月曜日のユカ(1964年製作の映画)

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自分でもわかってない悲しみとか記憶とか根底にあるが、器量のいい子は悲しいことをその時飛び越えちゃってよりフクザツになるのかなあ。
普通の恋人同士じゃない場合、女の子が男を"愛す"のと男が女の子を"愛
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田園に死す(1974年製作の映画)

5.0

赤。昔の東洋の貧しくて汚いかんじの色気。
ずっと調和を壊すことは美のいちジャンルだ!
バーでタバコ吸うシーンの会話、子供時代を大事にする夢に生きている人と、ポートフォリオや成功をコレクションする現実に
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ラストエンペラー(1987年製作の映画)

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じゃあたとえば世界遺産だ重要な遺跡だ古いお城だという建物を見た時に、それが何十人何百人ひいては何千人の家であり、壮大な儀式の際にはそのだだっ広い敷地は召使で埋め尽くされ、日常、貴族の子供が駆けていたこ>>続きを読む

ノッティングヒルの恋人(1999年製作の映画)

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わざとらしいくらいに王道な映画にはキングの威厳とそれなりの良さがある。恋愛ってのはほとんど、センスとか鮮烈とかそういうのはスパイス程度しかいらなくて穏やかな甘さが多くを占めることを思い出した。それが運>>続きを読む

愛のコリーダ(1976年製作の映画)

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何の解決にもならないけど悲しいからやるの?(俳優も渋くて女優も綺麗だった)何がしたいかわかんないの。ネイチャープリミティブ的甘い混沌の渦にいつもいつも入ること?それって一番正しいか一番つまらないかだ。>>続きを読む

アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

5.0

絵を本物のように(上手に)描くことの意味は、本当には無いものを描くこと、つまり異世界に体ごと行くことであると私は思っている。だから写真が出てきても上手な絵の必要は無くならかった(のかも)。("この村に>>続きを読む

(ハル)(1996年製作の映画)

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まだ見ぬあなたに恋してるって書いてあったからブラクラと電子模様?と思って見たけど別にそうでもないかも。(刺さらないこと多いからそろそろ映画を見てみるのがめんどくさい)本当の恋こそ、恋なんてないというス>>続きを読む

もののけ姫(1997年製作の映画)

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祟りや呪いや怒りに対して鎮まりたまえと思うけれど、人間が儲けのために開拓したり戦ったりすることもそれらのような必死の爆進なんでしょう。だから関わり合うことで奪い合う森と人の不調和は、シシガミの死のよう>>続きを読む

花様年華(2000年製作の映画)

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恋する惑星ほどは刺さらなかった大人の考えることなんてわからないから。でもやっぱり伏線回収され切らないナチュラルさはこの映画にもあって、良いと思った。また間の使い方が、現代の人には考えもつかないほどゆっ>>続きを読む

恋する惑星(1994年製作の映画)

5.0

憧れの人が、目を伏せたあとまた目を合わせてくる時の速度と首の角度のような、このフィルムにはそういう美しさと必然性があったと思う。どういうことかっちゅーと、感覚的だけど美しさという基準に於いて正しく、甘>>続きを読む

スワロウテイル(1996年製作の映画)

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自分生命力なさすぎるなって思う。
チャラに歌え!って言った男は、商才がないようで呆気なく死んじゃうけど本当は審美眼があったっていう誰も気づいてない物語。どんなことでも、見方を変えれば見えない影響が働い
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愛のむきだし(2008年製作の映画)

5.0

まさにこれまさにこれです。これ以外は全部違います。1秒前と今だけが、よく、それがずっと続くこと。水みたいに血液的な映像。私の孤独をこの人が癒せる。マリアさまに会える必ずきっとマリアさまに、っていう自分>>続きを読む

ミッドサマー(2019年製作の映画)

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×映像も別に美しくない。安倍暗殺と統一教会のニュースが取り沙汰される今にタイムリーではあった。家族主義の嫌いなところは他人との距離が近いこと(だから血と骨も嫌い)。合理的なのかもしれないが常識の力が強>>続きを読む