このレビューはネタバレを含みます
ただテキストを読めばいい。ありのままのその人を受け入れればいい。コミュニケーションの難しさに思いを馳せる話として村上春樹の短編の核を映画として必然的に翻案した傑作。
キャラクターが全員謎の倫理観で動いておりとてもとても鬱陶しい。なんでこんな悪魔的な脚本なのか。当時はこれがマジで許されてたのか。
バブル崩壊で泣きを見る人も多かったであろうが、当時はエンタメに昇華できるくらいの余裕があったのだなと思う作品。ちんちん丸出しの鯉太郎がかわいい。
建物はいつか寿命が来てしまうけどそこにあった記憶、思い出は消えない。センチメンタルになる名作。団地というアイコンがまだ残っているうちにこの作品が世に出ててきてくれたことを喜びたい。
テクノクラートと新自由主義的な経済の悪魔合体による手続きの煩雑さと人間性の剥奪。私は社会保険番号ではない。
予想していたよりも遥かに良かった。倍賞千恵子と前田吟は本当に夫婦かのような説得力であったし、当時のキャストの気合いの入れようが良かった(特に美保純演じるタコ社長の娘のあけみ、泉の母役の夏木マリは本当に>>続きを読む
寅さんの満男へのアドバイス(という名の説教)が光る。冒頭の寅さんの鉛筆を売りつける商売のアドバイスが良かった。
久々の寅さんメインの恋愛回。マドンナは2回目の登場松坂慶子。満男が就活に苦しんで離島にまで行くのは伯父の寅さんの悪影響で笑ってしまった。泉にフラれたあとにもヌルッと現地で女作ったり意外とうまくやるのか>>続きを読む
平成に入ってから満男と泉の恋愛がメインになりいよいよ寅さんのマドンナが添え物みたいになってきてしまった中で風吹ジュンの存在感は抜群。寅さんが離れていく時の切なげな表情は歴代マドンナの中でも印象的。
満>>続きを読む
ゴクミ演じる泉も就職か〜、当時は高卒で就職も当たり前だしなーとか思って観ていたら、高校3回も転校してて離婚した水商売の母がいると就職に不利とか厳しい感じの現実が描かれてて辛かった。せめて短大は出たら?>>続きを読む
なんだかまとまりがないのが残念だけど、満男と寅さんのやりとりは面白い。夏木マリと後藤久美子の親子は美しくてずっと観ていられる。
よく映画化できたな、という感じ。スコットピルグリム役の人は早々に引退してしまったらしいが、この人をくったような空気感とつもの悲しさの同居する作品の主人公を演じるのにぴったりだったように思う。
柄本明のウィーンでのはしゃぎぶりが良かった。淡路恵子がマジでドイツの未亡人にしか見えなかった。
早稲田大学で大学生と絡む寅さんが良かった。流行に乗って取ってつけたような俵万智の短歌の挿入は余計だったけど、三田佳子の女医としての使命感には惹かれた。
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最初は、凝ったディストピアSFの設定の割にツッコミどころ満載な大味なアクション映画かなぁ、と思ったけれど、それすらもこの列車のバイオリズムの予定調和の中にあるという脚本の妙があった。ティルダスウィント>>続きを読む
子連れロードムービー。男はつらいよの中でも一番泣けた。マドンナの秋吉久美子の扱いが雑なのが玉に瑕でもったいないけど、人情モノとしても傑作だった。
叔父ちゃんの病気をきっかけに寅さんが余計なことをして叔母さんがノイローゼ気味になりとらやが廃業危機を迎えるところからはじまり、知床では酪農を辞めて去っていく人が描かれたり、儲からないスナックを廃業した>>続きを読む
長渕剛と志保美悦子の両方が出てるだけで話としてはまとまりがなくあんまり面白くないが、旅劇団の座長が亡くなってしまったあとに葬式に誰も来ないとか、炭鉱街の舞台がガラガラになって人が居ない様子とか、着実に>>続きを読む
飛行場での栗原小巻と寅さんの会話が良過ぎる。独身のままでいるのがいいのか、結婚して家族を持つのがいいのか、の葛藤に対しての寅さんの回答もグッド。美保純扮するタコ社長の娘の逃避行も良かった。