映画の話と人生の話をずっとしていて良かった。
「変化は必然だよ。またいつか会おう」
美しい長回しが次々と繰り出される前半、伸縮自在に時間を操ってゴーストの視点から万物流転を、そして前半部分では描かれなかったカップルの共有した時間までをも描いていく後半、これらを90分ちょっとに纏める>>続きを読む
脚本という脚本はなく、発せられる言葉の多くは詩の引用と物語の流れとは直接関係しない「人生」についての問答に終始しているが、それでも美しいショットの連なりでサスペンスが持続してしっかり観続けられるのは>>続きを読む
コケール・トリロジーもここまでくるとメタ要素が強すぎてそこまで体重が乗らなかったけど、これまでのキャスティング〜演出にまつわる問いの集大成としては見事だった。最後の長回しは相変わらず美しい。
探していた少年と思しき人影を遠くから捉えてからの最後の長回しがとにかく美しい。
少年時代の不安やもどかしさが、特殊な地形や夜の闇を最大限に活かした撮影と編集による冒険譚に乗せて克明に描かれていて感服した。
編集長の急死により、彼の遺言の通りに廃刊を迎えることになった「フレンチ・ディスパッチ」という雑誌の最終号の内容とその製作にまつわる話を描いた作品。この雑誌には、政治などのニュースやカルチャー全般の話>>続きを読む
実験的かつ極上な短編会話劇が3本。役者の台詞回しは淡々としているが、その丹念な積み重ねによってユーモアが生まれたり、主題がジワジワと突き刺さってくるような感覚は格別だった。