バジリコさんの映画レビュー・感想・評価

バジリコ

バジリコ

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夫婦善哉(1955年製作の映画)

4.0

日本名作シナリオ選 鑑賞シリーズ

割と本編と掲載シナリオに違いがみられる。シナリオより本編の方が親切になっている。例えば、柳吉の嫁が死んだあと、蝶子が縁結びの神社にお参りする際、本編では「おおきに」
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.2

タランティーノ作品で一番お気に入り。

「監督がこの映画に込めたメッセージ」史上、最も心に刺さった。

ただ、あの事件を知らない人が観るとなんのこっちゃとなる。アメリカ人ならともかく、今の日本人は知ら
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スパイ・ゲーム(2001年製作の映画)

3.0

ディナー作戦、決行!

20年ぶりに観たら思い出補正が強くてかなり面白かった。気持ち良く終わるが、この後主人公達がどんな目にあうかを考えたら恐ろしい。CIA長官のサインを偽造して架空の作戦を実行するな
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キネマの天地(1986年製作の映画)

3.2

この映画は本編よりも、制作に至る経緯、登場人物のモデル、スターのカメオ出演、当時の蒲田撮影所の雰囲気等々の裏話の方が興味深い。


主人公が誰なのかピンと来なかった。物語は小春を追っているが、最後はお
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君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

3.4

今までのジブリ作品を1つの鍋で煮詰めたような作品だった。

そのなかで青サギという新しいスパイスが良い仕事をしていた。

ブレイブ 群青戦記(2021年製作の映画)

2.4

観たら頭が悪くなりそうなバカ映画。思っていたよりは楽しめた。

冒頭、現代の高校生達が戦国時代の野武士に蹂躙されていくシーンはショッキングで絶望感があった。凄惨な描写も多く、ツカミとしてはかなり良い感
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ある男(2022年製作の映画)

3.0

ミステリー要素はおまけでヒューマンドラマに比重を置いている。この題材ならそうなるだろう。丁寧な描写の積み重ねのおかげで見応えがあった。


自分の人生が嫌で他人になりたいって思うのは、多くの人が共感出
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青べか物語(1962年製作の映画)

4.7

ロケーションが最高。すでに失われた、あの時代のあの時しかない瞬間を切り取っている。

登場人物が多くて様々な物語が綴られるが、よくある群像劇のように、あの話がこの話の伏線となって繋がって最終的にクライ
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AIR/エア(2023年製作の映画)

3.4

あまりにもソツがない作品。

本作のように、結末が分かっている伝記ものはどういう切り口で語るかが勝負だ。本作は変な小細工を入れずに、誰もが知っている物語をそのまま語っている。もはや絵本のお伽話に近い。
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エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

3.8

ヘンテコな作品だが、ストーリーに求心力がある。脚本の力だろう。多次元宇宙という、作り手の想像力が試される壮大な設定と現実世界の身近な葛藤を上手く融合させている。

仕事、反抗する娘、夫婦仲、父親との確
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かがみの孤城(2022年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

「善処する」

たった一言で全部ひっくり返してご都合主義的なハッピーエンドを迎えているが、この力技は嫌いじゃない。アリだと思う。

「実は時代が違っていた」的な話について、『君の名は。』ではかなりツッ
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ラーゲリより愛を込めて(2022年製作の映画)

4.0

制作陣の仕事が素晴らしい。
『シベリア抑留というヘビーな題材を老若男女に向けた商業映画に』という発注に完璧に答えている。生々しい残酷描写を抑え、ヒューマンドラマに比重を置いた脚色は上手い。皆大好きペッ
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

2.6

きっと原作は面白いのだろうなと感じた。相変わらず安っぽいテレビ映画の作り。

若おかみは小学生!(2018年製作の映画)

3.3

春の湯温泉のお湯は『誰』も拒まない。


「え?本当に誰も?」と意地悪な映画制作陣が、主人公にとって最悪なオリジナルキャラクターを旅館に寄越す。
当然、ストーリーの構成上、主人公が受け入れなければ映画
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ダウントン・アビー/新たなる時代へ(2022年製作の映画)

3.6

前作同様、ドラマシリーズのファンへ向けた贅沢なおまけ程度の内容かと思っていたら…

NOPE/ノープ(2022年製作の映画)

4.2

中盤辺りで謎の飛行物体の真相が判明した瞬間、ジャンルが急旋回する。そこからは怒涛の伏線回収と目まぐるしい展開でラストまで一気に駆け抜ける。

意味深な描写が多いが、改めて観返すとシナリオに無駄がない。
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アバター:ウェイ・オブ・ウォーター(2022年製作の映画)

3.0

どこぞの辺境の地で暮らす部族のドキュメンタリーを4Kテレビの超美麗映像で見た気分。ただし、その辺境の地も部族も現実には存在しない。

・ドルビーシネマ
・ハイフレームレート
・3D
・吹き替え
で鑑賞
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鹿の王 ユナと約束の旅(2020年製作の映画)

1.6

杏が下手過ぎる。

何故負け戦と分かっていて「鹿の王」の映像化に挑んだのか。原作の魅力を1%も引き出せていない。駄作。

SING/シング:ネクストステージ(2021年製作の映画)

3.5

前作同様、日本語吹き替え陣が素晴らしい仕事をしている。

クレイ・キャロウェイのパートはもう本当にベタベタな王道で予定調和でひねりも工夫もないが、ステージに登場した瞬間、鳥肌が立ち、作中で一番感動した
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

4.0

ワンアイディアの勝利。
コンサートのあの演出が、この作品を特別なものにしている。オリジナル版のフランス映画「エール!」でも同じ演出だったので、きっとここがリメイクの決め手になったに違いない。それだけ、
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ビルマの竪琴 総集編(1956年製作の映画)

3.9

戦争✕歌✕仏教という取り合わせ。
親和性が高く、上手くブラッシュアップされている。

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.5

宗教上の理由で武器を持つことを拒否した兵士の英雄譚。

プロットがシンプルで面白い。

チャーリー・ウィルソンズ・ウォー(2007年製作の映画)

3.8

冒頭、主人公の晴れ舞台から始まるが、妙な違和感を覚える。それは主人公の表情だ。
そして、ラストに全く同じシーンが出てくる。そこでは観客はすでに主人公の表情の意味を知っている。

実話を基にした伝記映画
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兵隊やくざ(1965年製作の映画)

4.3

「大宮は絶対に脱走しない。俺はあいつを見捨てても、あいつは俺を見捨てない」

最高のバディ映画。ラストの有言実行ぶりが痛快。

この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.6

「おすすめの戦争映画を一本教えて」と言われたら、本作を勧める。

激動の昭和史 沖縄決戦(1971年製作の映画)

3.4

随分前に観た作品。ラストシーンだけ鮮明に覚えてる。

西部戦線異状なし(1979年製作の映画)

3.6

これ以上の反戦映画は無いと思う。
作られたの第二次世界大戦前だけど。

野火(2014年製作の映画)

3.5

暑い日が続くので、夏らしい作品を鑑賞。
撮影が大変そうだなって思った。

愛すべき夫妻の秘密(2021年製作の映画)

4.6

1950年代の国民的人気米ドラマ「アイ・ラブ・ルーシー」の舞台裏の1週間を描いた作品。

「アイ・ラブ〜」は未見、そして周りの騒動に関しても知識ゼロだったが、充分楽しめた。劇中で最低限の説明はあるし、
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シン・ウルトラマン(2022年製作の映画)

3.0

ウルトラマンの動きが絶妙に気持ち悪いのが良い。パンチしたあとに手を痛がる仕草が最高。

ただ戦闘回数が多すぎる。変身シーンの有り難みがどんどん薄くなる。禍威獣も沢山出てきてお腹いっぱい。ウルトラマンは
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THE BATMAN-ザ・バットマンー(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

IMDbの点数が高かったので期待したが、見事に裏切られた。

本作は探偵ものの要素が強いが、ストーリー展開が下手過ぎて「謎」に惹かれない。名探偵バットマンはカンが良過ぎるので、トントン拍子に手がかりを
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ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.5

遊び心満載の楽しい映画。

昔のホラー映画を多数オマージュしているので古臭い演出があるが、現代の映像技術のおかげで逆にスタイリッシュに見える。
と思っていたが、メイキングを見る限りどうも合成ばかりでは
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

2.5

全体的に広島弁の練度が低い。役者が下手なのか台詞が悪いのか。

予告編を観た感じだと、日岡が大上ポジションになるかと思っていたが、良い意味で裏切られた。日岡の主人公像はなかなか魅力的だった。

今作は
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.6

このレビューはネタバレを含みます

「大いなる力には大いなる責任が伴う」

3人のスパイダーマンのやり取りを書いた脚本家はなんて幸運なんだろう。メチャクチャ羨ましい。

傷ついた主人公を助けるのが、別の世界で戦う同じ主人公だなんて、ワク
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モンタナの目撃者(2021年製作の映画)

3.5

このスケールの題材に上映時間100分は短い。あっという間に終わった印象。

それでもそこそこのクオリティーに仕上がっているのは、テイラー・シェリダン監督の手腕のおかげだが、彼のこれまでの作品と比べると
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