あびるさんの映画レビュー・感想・評価 - 13ページ目

風の電話(2020年製作の映画)

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モトーラ世理奈と西島秀俊が魂を再生させる過程を描いたロードムービーでした。
基本的に長回しでドキュメンタリータッチになっていき監督が真摯に被災と向き合う姿勢が感じられました。
出てくるみんな失ったもの
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逆噴射家族(1984年製作の映画)

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小林よしのりが脚本に携わってる、、

長男が「狂い咲きサンダーロード」っぽくなっていき個人的に好き。

みんな頭おかしくて、それぞれの狂気描写面白かった。文明を廃して青空のもとに暮らすラストは寓話っ
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タンポポ(1985年製作の映画)

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冒頭の役所広司がこちらに語りかける演出から心をつかまれたけどその役所広司のストーリーが本筋となにも絡んでこないのが驚いた。生=食という壮大なものから、陳列された食べ物をベタベタさわりまくるオバハンとい>>続きを読む

恐喝こそわが人生(1968年製作の映画)

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白黒のストップモーションとナレーションはヌーヴェルバーグだし
ラストの血まみれヨタヨタ歩きも『勝手にしやがれ』っぽい。
死に向かってるがゆえに性を解放するカーセックスも良い。

ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

想像を超えて本格ミステリど真ん中でめちゃくちゃ面白かった、、
ミステリの入れ子構造は一昨年話題になった『カササギ殺人事件』に匹敵するくらいうまかったし、薬を使ったトリックとそれをミスリードとしたどんで
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フロム・ダスク・ティル・ドーン(1996年製作の映画)

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タランティーノ自分の監督作じゃないからってやりたい放題してんちゃうの
コックロック型マシンガンがでたあたりから怪しいなとおもったけど、やっぱりタランティーノの映画の根本はオタクで、B級スプラッター系映
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象は静かに座っている(2018年製作の映画)

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どうしてもサタンタンゴが頭をちらつく。サタンタンゴはわずかな希望もあったがこの映画はわずかな希望さえも潰しにくる感じがあって、ほんとに鬱映画だと思った。人間をとことん信じてなくて、みんな責任を転嫁し罪>>続きを読む

淵に立つ(2016年製作の映画)

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「家族ゲーム」級の不穏な食事シーン。黒沢清仕込みの不気味なファーストカットとメトロノームから、一発で家族関係が分かる構図と演出も凄かったが、突然立ってる浅野忠信の不気味さがやっぱり1番すごい。

白い
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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

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「パリ行き」からどんどん加速する事実の積み重ねが洗練された印象。ただ分かりやすいマスコミ批判と、突然の記者の改心が微妙で、記者も記者なりの哲学があるはずでそれを戦わせて欲しかった。
けどこの映画の主題
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家族ゲーム(1983年製作の映画)

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植物図鑑を聖書のように抱えてうらしま号でやってくる松田優作はキリストのようでもあるが、左の頬を容赦なくぶち、また差し出すどころかぶち返す。そんな家庭教師は弟にとって父の役割と兄の役割、また中年の危機に>>続きを読む

ダンサー・イン・ザ・ダーク(2000年製作の映画)

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観てる途中であまりにも観てられなくて途中でほっぽりだした映画です。
また改めて観てみると、トリアーはこれ以上の作品は撮れないんじゃないかと思うくらい凄まじかった。

スタートからして、消え行く視覚を表
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去年マリエンバートで(1961年製作の映画)

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ループ?エンドレスエイト?シャイニングか??分かりかけてやっぱり分からん。

建物内の移動ショットとかサブリミナル的な女性とかおどろくシーンもおおいが、ずっと流れてるオルガン?の音で眠くなる。
これの
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ナチュラル・ボーン・キラーズ(1994年製作の映画)

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MTV風の目まぐるしい編集はまあ面白く観れました。
アメリカンニューシネマ的な逃避行かと思いきや、ラストはハッピーエンド。

ロバートダウニーJr.とトミーリージョーンズがいい味だしてる。

一曲目タ
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ラストレター(2020年製作の映画)

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尊すぎて鼻血でますわ

記号的に役者を配置していくのも面白かったんですが、なんといっても森七菜が「花とアリス」の鈴木杏よろしく岩井ライズされててめっちゃ良かった。

神木と広瀬の教室と階段のシーンが尊
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ジョジョ・ラビット(2019年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

ジョジョの成長と母子と恋愛とイデオロギーが重喜劇で描かれいて、本当にめっちゃよかった。



イマジナリーフレンドのヒトラーを乗り越えることと、くつひもが結べるようになること。あの瞬間がほんとにもうい
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バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)

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殺人者として覚醒していく柴咲コウが美しい。

武器が鍋のふたなのはめっちゃ笑った。あんまりだ。
娘に罵倒される北野も唐突で笑ったが、生意気な子どもに対する復讐という狂気が原点だからまあ分かる。

バイ
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裏窓(1954年製作の映画)

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1つのセットだけで完結したり、ジェームズスチュアートの目線と呼応するカメラとか、フラッシュの視覚効果とか、ロングショットで移動する人を捉えたなが回しとか映画的発想が面白かったし、ジョークもなかなか笑え>>続きを読む

Love Letter(1995年製作の映画)

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僕が好きな岩井俊二はあまり観られなかったが、一人二役でそれぞれが同じ人物との恋をみつめなおしてそれぞれが昇華するというのはなかなか面白かったです。過去をふりかえって答え合わせするのも、前を向くために吟>>続きを読む

復讐 THE REVENGE 運命の訪問者(1997年製作の映画)

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弾の当たらない、無駄がそぎおとされた銃撃戦に黒沢清の美学を感じる。感情の起伏を廃して、最後の六平さんとの相討ちまでめっちゃスマート。
表情も分からないロングショットが不気味だし、必要最低限のカメラの動
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ウィッカーマン(1973年製作の映画)

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何かに導かれるように観賞
人間ほど恐ろしいものはない。ホラー映画でもこれのように人間の怖さが描かれてるのが1番こわい。

生け贄で用いられるウィッカーマンは世界史の資料集とかでみたおぼえあるんやけど、
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GONIN(1995年製作の映画)

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本木雅弘と佐藤浩市
北野武と木村一八の関係がそれぞれ相似していて至高のラブストーリーのようにもみえてくるから不思議

竹中直人の熱演となぜか祝祭的な光が印象的

90年代邦画のキャラクターはぶっとんで
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フォードvsフェラーリ(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

めちゃくちゃおもしれえ。
クリスチャン・ベイルはやっぱりすごい。
彼が演じたケンマイルズという人物の父親っぷりが理想すぎる。
やっぱりレースシーンがすこぶるかっこよくて、細かいギアチェンジからいっきに
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パラサイト 半地下の家族(2019年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

傑作でした。
お話の展開ももちろん、映像的にめちゃくちゃ面白くて、階級差を表現した高低や、階段の登り降りや、縦構図の不穏さ!

社会的メッセージもあるけどもそれに終始しない感じがして、つまりかなりエン
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貸間あり(1959年製作の映画)

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フランキー堺の去り方とか、死がちらつく姿は幕末太陽傳と同じでコミカルなのに物悲しくなる。「サヨナラたけが人生だ」が1番強調されてた。

ただこの前に観た暖簾が傑作すぎて、笑かせどころが渋滞していたよう
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暖簾(1958年製作の映画)

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こぶ屋の一代記であり親から子へ受け継がれる暖簾の物語でこれがまあすこぶる面白くて度肝抜かれました。
原作は山崎豊子ですが、社会派ではなく(川島演出で抑えられてるのかもしらんが)大阪の商人が台風やら戦争
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この世界の(さらにいくつもの)片隅に(2019年製作の映画)

5.0

エグいです。語り継いでいくべき映画だなあと改めて思いました。

「この世界の片隅に」からさらに30分程ストーリーが加わっているのですが、その新しく追加されたエピソードで、すずの人生がより多面的に、深く
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KAMIKAZE TAXI(1995年製作の映画)

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ミッキーカーチスのヤバさ。
セリフの抽象性というか遊びはこの年代特有のものなのかしら

役所広司とミッキーカーチスが対面するシーン、そしてラストの竹やぶシーンが印象深い。
途中、片岡礼子の再登場あ
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WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

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街の情景が相変わらず素晴らしいので、アンドリュー・ヘイにはロードムービーをしこたま撮ってもらいたい。

サタンタンゴ(1994年製作の映画)

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視覚というより、もはや触覚的な鑑賞体験ありがとうございます。
体感しました。7時間。
フラフラですが、良い思い出になりました。

ガス・ヴァン・サントのエレファントとかジムジャームッシュとか色んな映画
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浮雲(1955年製作の映画)

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ダメ男の教科書や。
自分のことばかりかわいくて、見栄坊でうつり気で酒の力で大胆になってそのくせ気が小さい。こんなやつ今もいるけど、いつの時代も需要があるんですね。
さらっと流されるけど姉の夫の男、
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DEAD OR ALIVE 犯罪者(1999年製作の映画)

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はじまりかたから鳥肌もん。
ノーヘルで疾走する竹内力、コカインを大量に摂取する大杉漣とか最高。竹内力のスローモーション「マトリックス」みたいでめっちゃカッコいい。

あの湿地はいったいどこなのか、あの
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殺人狂時代(1967年製作の映画)

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犯罪心理学者の仲代達也が、次々に襲いかかる謎の殺し屋集団「大日本人口調節審議会」の狂人殺し屋達を倒していく、という「血と砂」みたく設定だけで面白そう。と思ったら原作は都筑道夫でした。だから最後はミステ>>続きを読む

最高殊勲夫人(1959年製作の映画)

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どこまでもポップで明るくて、劇中で不景気と言っても明るい未来しかない映画。高度経済成長の底無しの明るさ。

男達の都合のよさとか女性の考え方とかはこの時代ならではでしょう。男の変わり身のはやさはこれで
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洲崎パラダイス 赤信号(1956年製作の映画)

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1950年代の洲崎の様子だけでも楽しい。
うじうじした男を演じる三橋達也をみてこんな男にはならないでおこうと思いました。自分に自信がないがゆえに嫉妬深くなる男と、そんな男に精神的に依存せざるを得ない女
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母さんがどんなに僕を嫌いでも(2018年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

マザコンの主人公がキモいし、虐待されてる子どもにリアリティない
森崎ウィン以外の友達のあの男女二人もなんかうさんくせえし、綺麗事ばっかならべるだけのあんな人間信用できない
主人公はこのまま親に支配され
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