あびるさんの映画レビュー・感想・評価 - 14ページ目

男はつらいよ(1969年製作の映画)

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寅さんみたいな人は今だと空気読めないと片付けられるだろうがこの物語では街や家族の一員となり、トラブルは起こすが物事を前にすすめ、みんなに話題を提供する役割を演じる。結婚式でもみんな寅さんで笑いをとって>>続きを読む

カツベン!(2019年製作の映画)

5.0

青木館でのタンスシーンや、スラップスティック、ワンカットのアクションや、成田音尾竹野内のドタバタなど無声映画の手法というかオマージュというかが観ていてめっちゃ楽しい。
特にラスト付近のチェイスシーンは
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さよなら子供たち(1987年製作の映画)

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戦闘を描かずに戦争の理不尽さ、やるせなさが表現されていて、これは傑作だし語り継いでいくべき映画だと思いました。

牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

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やっと観れた!
冒頭のドアの隙間から傑作の雰囲気が出てました。
結構複雑な勢力図で、抗争がメインの前半。あんまり出ない謎の男ハニーのカリスマ感。ハニー初登場シーンはきまりすぎてる。小四がハニーに惚れ込
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スター・ウォーズ/スカイウォーカーの夜明け(2019年製作の映画)

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レイは最強のヒロイン!!ずっとみてたい!

カイロ・レンと父親の対話とか突然のキスとかのサプライズはなかなか良かったんですが、8で一旦ジェダイ含む過去を批判的に乗り越えようとしたのに、結局ジェダイ最強
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リリイ・シュシュのすべて(2001年製作の映画)

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一番生々しい中学生、地元の中学には不良もギャルもまじめもかしこもばかも全員いる。
あとネット社会で分化する人間を的確に捉えていて、どういった思考で発想が生まれるのか知りたい。
ネット掲示板型の誰もが書
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スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

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改めてみなおしました。

4~6が神話という大きな物語、1~3は世界大戦という大きな物語が背景にあってそこから抽出して語られていたのがスターウォーズだとするならば、7はスターウォーズそのものを大きな物
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反撥(1964年製作の映画)

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精神分析できそうな演出。統合失調症患者のみる幻覚っぽい。
サイコスリラーとして面白かったですし、カトリーヌドヌーヴが歩くときに流れる音(ジャズっぽい音)がやたらとかっこよかった
びびるところはまじでび
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けんかえれじい(1966年製作の映画)

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鈴木清順の映画はいつも他では観れない演出が観れて本当に楽しい。エグい隙間から覗いて動きをとらえたり、塀を使った高低差や、会津の生徒と教師のやりとり、幽霊を登場させて異界空間を匂わせたり、引きでダイナミ>>続きを読む

イーダ(2013年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

構図がバチバチにきまっていて絵画のようです。
信仰について真摯に向き合っている映画で、日常のなかですっと自殺するおばさん、あれが死というものの現実なのかもしれん。
イーダは美しく、はじめて死に出会うこ
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マッドマックス(1979年製作の映画)

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マッドマックス怒りのデスロードがかなり好きなのですが、マッドマックスシリーズは観たことなかったです。
この時から怒りのデスロードのモチーフが盛り込まれていてとても楽しい。独自の哲学を突き詰めて名作を生
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気狂いピエロ(1965年製作の映画)

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思想で言葉を紡ぐ男と感情から思想を生む女
アンナカリーナの天真爛漫翻弄ぶりが良いですねえ
カラフルな画面、スクリーンプロセスで後ろに流れる光、意味もなく歩きまわる二人と、ハサミ、物語よりもひとつひとつ
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Mommy/マミー(2014年製作の映画)

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ほんっと1:1の画面比から一気に画面を広げるシーン、ウインク→咳→「wonderwall」がベタやけどすこぶる感動致しました。あそこで終わって欲しかった。こっから下降するに決まってんじゃん😢😢😢

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ハハハ(2010年製作の映画)

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現在は白黒の写真、過去は鮮やかな色彩を帯びた映像
良いことばかりを語ると言っていた通り、かなりキツい出来事もサラッと酒に流しておりました。

ファニーゲーム(1997年製作の映画)

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このレビューはネタバレを含みます

共犯関係にしてくるメタ表現のせいで不快度数がぶちあがり。やっぱメタトリックは創作と現実の境界を侵犯する効果があります。

絶望の長回しがきつい。そして鬼畜の巻き戻し!すごいよ!

マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

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『クレイマークレイマー』『別離』はどちらもあまり印象に残っていなかったが、これは離婚を扱った映画としてはいつまでも記憶に残りそう。離婚裁判は子どもの親権を獲得するために子どもを利用するという矛盾が生じ>>続きを読む

サウンド・オブ・ミュージック(1964年製作の映画)

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言うまでもなく傑作でした。
ドレミの歌で劇場のボルテージMAX。
エーデルワイスとか中学のとき習ったなあ

朝頑張って起きた甲斐がありました。

たかが世界の終わり(2016年製作の映画)

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良質な本を読んだ感覚になりました。
はじめ観たときは一見単調にみえる切り返しだけの会話も、視線とか間とか光で安心できたり(カトリーヌとの玄関先での会話の間は二人だけに通じる何かを連想させました)
逆に
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ゾンビ-日本初公開復元版-(1979年製作の映画)

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惑星爆発と静止画は日本版だけなんかい!なんか変や思たわ!映画館でやってないと観ることなかったやろうなあ。
ゾンビは環境になり、結局人と人が争うのはこの『ゾンビ』からの伝統なんですね。
映画に限らず名作
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ゴーストマスター(2018年製作の映画)

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脱ジャンルを企図しつつ、伝統的なスプラッターでもあり、トビーフーパー(悪魔のいけにえではなくスペースバンパイア)リスペクトの映画を撮る黒沢明を撮るメタ映画。
ポストモダン的といえばポストモダン的
監督
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わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

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「場」がとても詩的に特権的に切り取られており感動致しました。

銭湯も本屋も映画館も体験を売りにしていかないとね
松本穂花の喋れないじゃなく喋らない様子とカネコアヤノの歌!

エイス・グレード 世界でいちばんクールな私へ(2018年製作の映画)

5.0

めっっちゃくちゃ良い

思春期の痛めな子ども映画とは一線を画すといいますか、ケイラのいけてなさがめっちゃくちゃ共感できる。

パーティー(日本なら飲み会?)で溶け込めてない自分を意識したり、年上の会話
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草間彌生∞INFINITY(2018年製作の映画)

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創造することでしか生きる手段を得られない人生とはどのようなものなんでしょう。

創造のために統合失調症の治療をあえて拒んだりもしているそう。狂気から芸術が生まれることはプラトン以来言われ続けてることだ
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花とアリス(2004年製作の映画)

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せっかく岩井俊二DVDbox買ったのに観てなかった。
やっぱりめっちゃ良かったです。
冒頭からふじこ駅とか水木駅とか石ノ森駅とか手塚高校とか意味のない記号をちりばめておりましたが、岩井俊二の映画にみら
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続・激突!/カージャック(1974年製作の映画)

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スピルバーグのアメリカンニューシネマ風の映画。『俺たちに明日はない』っぼいなあとずっと思っていたのでラストの悲劇は想像できたけど、あんな母親に育てられるはめになった子ども本当にかわいそう、、
価値観の
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全員死刑(2017年製作の映画)

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最高だったな~
間宮祥太郎がすごく良い。首しめる時の汗と般若のような顔!
発想が面白いです。弾丸が頭を一周して一命をとりとめるのとか、きれどころがわからんまじで怖い人のかんじとか、不気味な自販機前のお
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ドクター・スリープ(2019年製作の映画)

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難解で精神世界っぽかった『シャイニング』の答え合わせというか意味付けが楽しかった。じつに40年ぶりの答え合わせ。僕にとっては2年ぶり。
めちゃくちゃ面白く観れました。
ジャックトランスはやはりホテルの
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第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

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果てしなく美しい映像なんだけど
物語的にはなんか違和感がありまして、その原因は良くわかりませんが、西洋からのオリエンタルな視点が介在しているせいではないかという結論に至りました。
幻想的すぎた、、
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わたしは、ダニエル・ブレイク(2016年製作の映画)

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形式的なお役所と市民の構図は『生きる』から全く変化していないな
死後に回顧するのも『生きる』と同じだが、これをやられると泣いてしまう。
だが一番泣きそうになったのは、お母さんがミートソースむさぼり食う
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江戸川乱歩全集 恐怖奇形人間(1969年製作の映画)

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暗黒舞踏で有名な土方巽の奇妙な踊りがおどろおどろしい。江戸川乱歩と土方巽を比較して論じた論文を発見。確かに身体感覚の拡張という意味で両者は共通点があり、というかだからこそ土方巽が出演しているんだろう。>>続きを読む

普通は走り出す(2018年製作の映画)

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自己解体映画としては、ずっとなぜかおもしろくて(監督がいい俳優)飽きなかったです。
トリプルファイヤーの「中一からやり直したい」を一曲まるまるかける冒頭から面白かったが、なぜか印象に残ってるのは壇蜜
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

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神話、昔話を現代によみがえらせて、エンタメにもするし、リアリズム的手法で問題提起すらしてしまうヨン・アイヴィデ・リンドクヴィスト(かんでまう)という作家の凄さ。

徹底的な気味悪さも、大変おもしろく
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CLIMAX クライマックス(2018年製作の映画)

5.0

前半のダンスパートまじできまりすぎててぶっ飛んだし、ドラッグパートもきまりすぎててぶっ飛んだ。
いつのまにかトリップしてる。変態的すぎる長回しすごすぎ!!
コンテンポラリーダンスと呪術的な不気味さの相
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アイリッシュマン(2019年製作の映画)

5.0

実録マフィア映画の面と、人生の生き方や老いと「死」に関するテーマの両面をあわせもつ映画で、ラスト哀愁ただよいまくる老人の孤独が痛いほど伝わるドアの隙間を提示するためにはやはり200分は必要だった。殺し>>続きを読む

日本で一番悪い奴ら(2016年製作の映画)

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止められるか、俺たちを以降の白石監督がどうしてもあんまり好きじゃなくて、それ以前のこういう実録路線のしかしながらライトにみれる作風のほうが好きで、特にこの映画は大好き。

北海道警のエグさが、もはやユ
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監督・ばんざい!(2007年製作の映画)

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たけしの自己解体ムービー
これがないとアウトレイジは生まれなかった、にしてももう少しどないかなりませんか