AFROさんの映画レビュー・感想・評価 - 6ページ目

IT/イット THE END “それ”が見えたら、終わり。(2019年製作の映画)

1.0

一瞬観客を驚かすことだけを目的化した「べろべろばあ」映画に堕してしまい、何一つ面白くない。苦痛。

暗くなるまでこの恋を(1969年製作の映画)

4.0

 トリュフォーの映画でも、ベルモンドのアクションはすごかった。ビルの4階(だったと思う)の部屋まで、ステゴロなのに易々と登ってしまったのには驚愕。ボンボン社長の役柄に合ってないことはなはだしいのだが。

ジンジャーとフレッド(1985年製作の映画)

5.0

 明らかに映画に愛されている巨匠による、絢爛豪華なサーカス。ラヴェルのボレロのように、終盤に向けて上昇していく。しかし、物語の中心にいるのは、どこか皮肉にも捉えられた、テレビの時代に一瞬スポットライト>>続きを読む

仕掛人・藤枝梅安2(2023年製作の映画)

4.0

 二本目も良かった。二つのエピソードを巧みに繋げ、テレビでは放送できぬレベルの悪事=立ちバックで女犯に及ぶ極悪人をブチ殺す。女性観客も異議なしだ。

 いまいち得心しかねる謎な理屈で人を殺めた梅安の過
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ミッション:インポッシブル/デッドレコニング PART ONE(2023年製作の映画)

4.0

 正直なところ過去作の方がよくできてるのだが…じつにいびつな形態の異形の娯楽作と言えようか。観れば観るほど馬鹿になる、アトラクション超大作である。大味なハンバーガー。ディス・イズ・アメリカ。
 
 プ
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別れる決心(2022年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます

メロドラマ、サスペンス、ミステリー、恋愛、変態、フィルム・ノワール。多彩な映画ジャンルを横断している。

刑事の短絡、欲望への弱さ。フリッツ・ラングの『飾り窓の女』型、男が女にメロメロになって(勝手に
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マガディーラ 勇者転生(2009年製作の映画)

4.0

西洋映画の文法にはまず見られない、過去へ飛ぶシ-クエンスが超絶長くていつまでたっても戻ってこない構成は、ここでも健在。

マッキー/Makkhi(2012年製作の映画)

5.0

クレイジー。マッキーとヒロインがあたおかで、躊躇いゼロで殺しに邁進する点等々、どうかしていて笑ってしまった。

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

5.0

再生と癒し、みたいな宣伝文句にすると陳腐になるところを、映像的ナラティブによってうまいこと表現した。PTSDの扱いが雑なところは大いに気になったし、作品上の瑕疵でもある。

仕掛人・藤枝梅安(2023年製作の映画)

5.0

 想像以上に良かった。屈指の人気エピソード『おんなごろし』の映画化。天海祐希のパートを深堀して膨らませ、現代的視点を持ち込んでいるのだが、これが成功。バーホーベン映画のヒロインのようで、奥行きのある、>>続きを読む

惜春鳥(1959年製作の映画)

4.0

 BL映画と聞いて見過ごすまじと観ていたが、その辺あんまり分からなかった。
 
 青春時代の終わりを描いた痛切な作品でした。

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)

5.0

好きな方の駿。今回はファンタジーなのに目立ったプロットの破綻はなくて、ポニョの時よりもシャンとしてる。すんなり飲み込めました。

それは駿の個人史、来歴等々含めて作品を線で追ってきてるからであって、
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死の棘(1990年製作の映画)

4.0

コンセプチュアル。芝居を抜いて棒読みから始めさせる、濱口竜介のような演出メソッドを感じた。家の周りの城のような堀や、朽ち果てかけた柵などを配した美術が素晴らしい。

火宅の人(1986年製作の映画)

4.0

プロデューサーの容喙なのか、深作監督の昭和のセンスなのか分からんが、井上堯之のスコアが作品にまったく合ってない。寿司にデミグラスソースをかけちゃったみたいな。松坂慶子のパートは全部カットした方が作品と>>続きを読む