このレビューはネタバレを含みます
すでに歴史が刻まれた俳優のその身体に、さらにどんな歴史を刻むか。それこそが演出における最大のテーマのひとつである。
だが本作は、現実において刻まれた歴史の強度が大きすぎる身体による再演、すなわち事件の>>続きを読む
『ファーゴ』に出てきそうなキャラクター造形と激しくカットが割られるアクションシーンはさすがウェルズという感じ。こんなにいろんなことを先取りされたら今の我々にやることがないではないか。
『赤い河』の絶望の逆戻りを受け継ぐアバンタイトルのシーケンスは、とてもなめらかな滑り出しだった。
ただかなり正攻法な演出のようにも感じて、それが3時間続くと流石に疲れる。
キューブリックが『シャイニング』でホラー映画ブームに決定打を打ったように、本作も『ゼイリブ』『インセプション』『LEGO(R)ムービー』等の先行作品を踏まえた決定打のような仕上がり。
だから、これまで>>続きを読む
前半のダレ場(別につまらなくはない)を巻き返すクライマックスに惚れた。
相変わらず動線が機械的で、照明も劇的。
新鮮なのは、感情的な芝居と明確な物語。
完成途中のフォーマリズム。
テーマも真っ当な残業批判だったし…?