sayuriasamaさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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キリング・オブ・ケネス・チェンバレン(2020年製作の映画)

3.8

アメリカの影、誤解・思い込み・積年の染みこんだような「負の要素が」積み重なりすぎた末の悲劇

filmarks試写にて。思った通りに骨太で息をするのを忘れるほどの苦しい瞬間が続く、BLMの象徴的出来事
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有楽町で逢いましょう(1958年製作の映画)

3.9

二組の恋愛模様が微笑ましくも美しい、古き良き時代のラブストーリー

数年前にこの映画の舞台、有楽町そごうがかつてあった読売会館の角川シネマでやっていたときに観れず、今回のラピュタの上映もタイミング合わ
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バービー(2023年製作の映画)

4.1

コントラスト強め・ギラギラプラスチックチープな世界で「空虚に」繰り広げられる、アメリカン・ノスタルジー・コメディ
(だけど深堀りすると、かなりエグメッセージ込みの悪知恵あざとムービー)

グレタ・ガー
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地球防衛軍(1957年製作の映画)

3.9

戦後と冷戦の影響が映し出される時代の、ドラマチックSF

久々に午前十時の映画祭に参加。モゲラをスクリーンで観れてよかったです。(思ったより大活躍はしてなかったけれど…)

ストーリー
富士山麓の村で
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マイ・エレメント(2023年製作の映画)

3.4

エレメント(文化)が違うもの同士の王道ラブストーリー

都心なら字幕版は余裕と思っていたらそれでも上映がかなり少なくて一時は観るのを諦めましたが、観れてよかったです。

ストーリー
炎の国からエレメン
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春を待つ人々(1959年製作の映画)

3.5

選挙を通じて「家族」を見つめなおすホームドラマ

観てから大分経つのでいい加減記録つけたいのですが、個人的に松竹作品はどうも時間の流れ方にメリハリがなくどこを切り取ると良いのかわかりにくくまとめにくい
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インディ・ジョーンズと運命のダイヤル(2023年製作の映画)

3.6

一応、シリーズの終わりを作るためにいろいろ「置き」に行った無難な作品

前作、クリスタルスカルの王国が楽しみにしていた割に本当にダメだったので、それより面白ければ合格!の気持ちで観にいきました。結果、
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悪の紋章(1964年製作の映画)

4.1

山崎努のダークヒーローここに降臨!登場人物(ほぼ)全員悪人のノワールスリラー

ストーリー
所轄の警察官であった菊地(山崎努)は、とある死体遺棄事件を捜査していくうちに、容疑者として逮捕した花井と、自
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マルセル 靴をはいた小さな貝(2021年製作の映画)

3.6

貝の愛らしさに隠された、現代的なテーマ

もう少し純真な冒険譚が語られるのかなあ〜と思って観ていたものの、中身は現代的なテーマに満ちた大人向けの作品。

ストーリー
貝のマルセルは、人間に見つからない
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B・G物語 二十才の設計(1961年製作の映画)

3.6

1960年代のOL恋模様がカラフルに描かれた佳作

源氏鶏太の原作をベースに製作された、東宝のお家芸・サラリーマン映画かつ女性向けテイストな本作。今回は星由里子演じる新人BG(現在ならばOL)のモテモ
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戦場のメリークリスマス 4K 修復版(1983年製作の映画)

4.0

戦闘シーンのない戦争映画であり、純愛の物語

映画館でたまたま予告をみて、吸い込まれるような美しさに惹かれてスクリーンでは初鑑賞。テレビ放送では何回か見ていてストーリーは知っていたものの、今回映画館で
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おんなの渦と淵と流れ(1964年製作の映画)

3.7

エロスと夫婦道と恋愛と
ある女性の半生

ストーリー
英文学者の沼波(仲谷昇)は、妻・須賀子(稲野和子)しか知らない、学問の道一直線の男だった。そんな中、須賀子は沼波の友人である田所(神山繁)を誘惑し
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悪の階段(1965年製作の映画)

3.9

モノクロスタンダードに押し込められた男たちの哀しき結末

思いがけず観ることになりましたが、ゾワゾワするような作品でした。

ストーリー
岩尾、熊谷、下山、小西(山崎努・久保明・西村晃・加東大介)の4
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憧れを超えた侍たち 世界一への記録(2023年製作の映画)

3.6

10000%選手の魅力が詰まった(そして頼り切った)作品。も、映画的な評価はそこまで…

『マーロウ』が空振りだったので勢いで観た作品。やっぱり野球はいいなぁ〜
というのも、WBC決勝の日にたまたま有
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探偵マーロウ(2022年製作の映画)

3.4

フィクション版『バビロン』な雰囲気で何か足りない作品

うーん、華やかで陰謀渦巻くハリウッドが舞台でも、ここまで抑揚がなく気持ちの上がらない探偵物は初めて。リアムニーソンマラソンのラストとしては…
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カード・カウンター(2021年製作の映画)

4.0

手札の中で最善を選ぶ男の、淡々とした生き様

予想以上にクールで淡々とした作品。でもオスカーアイザックの渋さに大満足でした。

ストーリーとしては、カードカウンティングをこっそり行いながら、カジノのカ
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猫と鰹節(1961年製作の映画)

3.4

基本的には喜劇俳優人の個人芸を楽しむためだけの作品

記憶が薄れてきてストーリーが怪しくなってきましたが…

とある詐話師軍団:善六、赤バッチ、ポチ、玉子どうふ、爆弾の留(森繁、三木のり平、ミッキーカ
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プー あくまのくまさん(2023年製作の映画)

2.5

「プーさん」を使いたくて作っただけのスプラッターもの  

えー、SMTメンバーの誕生日クーポンの期限ギリギリで観れる、クーポンだから観たくなる映画として選びましたが、演出やらストーリーの組み立てやら
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渡り鳥いつ帰る(1955年製作の映画)

3.8

過去にとらわれる生き方、前を向く生き方の交差するさま

ストーリーは
赤線地帯・鳩の街にある「藤村」にて生活する女性たち(久慈あさみ・淡路恵子・桂木洋子・高峰秀子)とその女将・おしげ(田中絹代)、おし
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台所太平記(1963年製作の映画)

3.5

女優オムニバス映画!時代の移り変わりと女優を愛でる作品。

とある小説家に使えた、9人の女中たちのオムニバスエピソード。結婚やら次のステップに進むためにまた一人と家を去り、新たな人が入り、最後にはお手
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沙羅の門(1964年製作の映画)

3.9

立場を超えた、シスターフッドと父の愛

や、やってしまった…
観て2分くらいで登場する、沙羅の花の香りを嗅ぐ草笛光子のシーンが来て、前観たことを思い出した…

だけど、前回は『脚本:新藤兼人特集』の中
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夢で逢いましょ(1962年製作の映画)

3.6

映画会社俳優とプロダクションキャスティングの混ざり合う、時代の空気を感じる娯楽作品

ストーリー
糸魚川の高校生、伊津子(中尾ミエ)は姉美樹(池内淳子)が経営する河辺プロダクションに転がり込むことを目
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テノール! 人生はハーモニー(2022年製作の映画)

3.7

芸術と愛、そして人生を切り開く力

最近ロードショー作品はフランス語映画ばかり観ていた気がして、さすがにやめようかと思っていたところ、クラシック音楽好きの知人が絶対観たい!と誘われたので便乗。結果的に
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裸の重役(1964年製作の映画)

4.0

抑えた演技と安定感あふれる、『サラリーマン文芸映画』の佳作

映画のストーリーは大きく分けて2部に分かれていて、雰囲気がガラッと変わる。

前半
出世コース爆進中の重役・日高(森繁久彌)は、やもめであ
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憂愁平野(1963年製作の映画)

3.8

骨組みは豪華絢爛で文句なし!なのに色々惜しいところが多くてもったいない作品?


ストーリーは
社長夫人で何一つ不自由ない亜紀(山本富士子)はある時、軽井沢へゴルフへ出かけた夫・賢行(森繁久彌)が浮気
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aftersun/アフターサン(2022年製作の映画)

3.6

余白も味わえる、エモいけど技巧的な作品

予想以上に映画の編集やカメラワークが技巧的でありながら、一見するととてもエモーショナルなつくりになっていて、技能的な面は忘れてもある程度は楽しめるようなつくり
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恋する年ごろ(1966年製作の映画)

3.3

三田明の歌謡曲に乗せて繰り広げられるキャンパスライフ

ストーリーは最初から最後まで一貫したものがなかった気がします…

音楽部の活動に勤しむ大学生・三好(三田明)とガールフレンド・見奈子(早瀬久美)
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如何なる星の下に(1962年製作の映画)

4.1

不幸になる選択ばかりする女の、不幸なりな生きる道

ストーリーとしては、
バツイチの美佐子(山本富士子)は、実家である築地で母親(三益愛子)とおでん屋を開いている。家族は他に、父親(加東大介)は傷痍軍
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腰抜け二刀流(1950年製作の映画)

3.9

時代劇のはずなのに現代ネタが混じってる大・ミュージカル・時代劇コメディー

森繁久彌映画初主演作(だけど、クレジットはトップではなかったような…)
宝塚出身轟夕起子が旅芸者、森繁は宮本武蔵之助と名乗る
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急げ!若者 TOMORROW NEVER WAITS(1974年製作の映画)

3.4

孤児院育ち少年たちのほろ苦い旅立ち

見に行こうかかなり迷ったが、そもそも本作が気になったことも虫の知らせかと思い鑑賞。(客席にフォーリーブスファンの方が多くて雰囲気がいつもと違った。)

ストーリー
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ハスラー(1961年製作の映画)

3.6

勝負にかける。どんなに愚かだとしても。

ポールニューマンがアウトサイダー的なかっこよさがモノクロに躍動する作品。ミネソタファッツとの賭けに勝っていながら、さらなる勝利を求め、結局失う。

人生に陰の
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熱いトタン屋根の猫(1958年製作の映画)

3.8

エリザベステイラーの芝居に圧倒される、家族劇

随分前に観て記録し忘れ。

余命いくばくもないアメリカ南部の大地主の息子達(子だくさんの長男家族と、子供がいない次男家族)の遺産相続争いと、次男であるポ
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EO イーオー(2022年製作の映画)

4.0

ロバのEOの旅路は、人間の身勝手さの比喩なんだろうか

ロバの映画ということで、長いこと楽しみにしていた映画。味わい深いものでした。

サーカス団に所属していたロバのEOが、動物を使ったサーカスが動物
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ブラフマーストラ(2022年製作の映画)

3.7

インド版MCUのパワーを目撃!
次作も楽しみです

なんとなく面白そうだったのでチョイス。インド映画らしいダンスミュージック、インド政府観光局PVばりの美しい祭りの風景の映像、そして神話テイストのまっ
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雄獅少年/ライオン少年(2021年製作の映画)

3.7

夢を獅子に乗せて、飛べ!なスポ根アニメ

filmarks オンライン試写会にて。
田舎に住むチュンは、ある少女に獅子頭をもらい、獅子舞競技に参加することにする。友達三人、そして師匠とともに毎日の特訓
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ウィ、シェフ!(2022年製作の映画)

3.8

移民問題と食
現代の課題を鮮やかに明らかにする佳作

もう少し飯テロ、つまり美味しそうな食べ物が出てくるゆるふわ映画だと思って観るとお仕置きを食らうような、熱い!スポ根厨房ドラマ。

有名レストランで
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