Siegwardさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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翔んで埼玉(2018年製作の映画)

3.5

武内監督によるいつものコメディ映画。TV屋らしく、極めてテレビ的な編集が目立つものの、突き抜けた馬鹿々々しさは面白い。

ヅラ感満載な登場人物たちによるチープな絵面は多いけど、中心地(東京)特有の優越
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燃えよ剣(2021年製作の映画)

3.0

再現ドラマっぽくてイマイチな伝記映画。

まず、最大の問題点は詰め込み過ぎである。本作は原作未読組や幕末史に詳しくない人は話についていけず、一方で原作既読組は各出来事の掘り下げ不足を不満に感じる可能性
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ドラえもん のび太の魔界大冒険(1984年製作の映画)

3.8

「もしも魔法が使えたら…?」

安定に面白いドラ映画。作り方が一部テレビ的な為、評点を4以上には出来ないけど。

本作では魔法を使える夢のような世界が実現する一方、いざそうなってみても上手くいかない所
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ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

3.5

話が長い。

素晴らしい美術や映像効果によって、魅力的なサイバーパンクの世界観が完璧に仕上がっている。その点は高く評価したい。が、思わせぶりな台詞やシーンの連続で遅々として話は進まず、上映時間は3時間
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ミュータント・タートルズ(2014年製作の映画)

3.7

忍者×亀のアクションコメディ。シナリオ含め、子供向けのアメコミヒーロー映画。

たまに安っぽいセットがあったり、カメラワークで誤魔化してる部分もあったりするが、タートルズの造形やスピード感の溢れるアク
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ジョン・ウィック(2014年製作の映画)

4.0

とても治安の悪い映画。一言で表現すれば、「ジョン・ウィックさんマジ半端ねぇ!」。

ストーリーはあってないようなもので、冒頭20~30分過ぎると後はひたすら裏社会の住人でドンパチしてる。キアヌ・リーブ
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さがす(2022年製作の映画)

4.0

タイトルにある「さがす」―基本的には失踪した父のことを指しているのだろうけど、ラストまで見ると「何をさがしていたのか」の印象が変わる。ある種のタイトル回収と言えよう。

前半は割と静かな話が続くのだけ
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007 ドクター・ノオ/007は殺しの番号(1962年製作の映画)

3.5

記念すべき007シリーズ第一作。

本シリーズのファンと言う訳でもないのだが、ショーン・コネリーとダニエル・クレイグ版は大体見てる。

時代を超えた普遍性のある傑作ということはなく、全体的に古臭いし、
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007/カジノ・ロワイヤル(2006年製作の映画)

4.2

「My name is Bond, James Bond.」


ダニエル・ボンド振り返り①

冒頭から大使館で大立ち回りした挙句、敵を射殺し爆破するという暴挙―『諜報とは…?』という話だが、まあ面白
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.8

「ジェームズ、お互い良い人生を選んだな」
「最高だ」

中盤の重要シーンだが、この台詞が放たれた状況も含め、個人的にラストより胸熱だった。

さらば、ダニエル・ボンド!
タフでハードなアクションをこな
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ローマの休日(1953年製作の映画)

4.5

不朽の名作。金曜ロードショーで久しぶりに見たが、やはり面白い。

本作は何といっても、オードリー・ヘップバーンの圧倒的な華が魅力的だ。全く世代ではないけど、美・知性・清楚さ・気品・憂い等を複雑に兼ね備
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チャーリーとチョコレート工場(2005年製作の映画)

3.8

教訓や家族愛を基調とした童話的な映画。原作が児童小説らしいので、それも当然か。

現代版・お菓子の家たるチョコレート工場内は幻想的で、チョコの滝やら食べられる草木等、子供の夢を実現したかのようなつくり
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ゴーストバスターズ(1984年製作の映画)

3.7

キャッチーなタイトル、遊び心をくすぐる恰好や装備、ノリのいい主題歌―昔のSF(少し不思議)アクションコメディ映画。とりあえず、幽霊は良く分からないビームで退治できるらしい。

細かいことは考えず、ノリ
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2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.0

人類(または生命)の可能性について描いた感じなのかね。

映画は交響詩『ツァラトゥストラはかく語りき』の導入部をBGMとして壮大に始まる訳だが、これは単に楽曲が合っているから使ったのではなく、ニーチェ
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紅の豚(1992年製作の映画)

4.2

「アンタ達飛行艇乗りは女を桟橋の金具位にしか考えてないんでしょ!」
「飛ばねぇ豚はただの豚だ」

少年の夢が一杯な『ラピュタ』に対し、本作はおっさんのロマンが詰め込まれたジブリでは珍しい大人向けエンタ
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見えない目撃者(2019年製作の映画)

3.7

盲目となった主人公が猟奇殺人犯を追い詰めるサイコサスペンス。R18でもいい位グロい描写が多い。オリジナルは未見。

なつめの視覚障害がシナリオに上手く活かされており、普通のサスペンスより緊張感ともどか
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千と千尋の神隠し(2001年製作の映画)

4.5

「分からんか? 愛じゃよ、愛。」

現代的な無気力系少女が、異世界での仕事を通じて主体的に生きる力を育んでいくお話。美しく、けれども最後が少し切ない。

本作は美術と音楽のハマり具合がとにかく素晴らし
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ハーレイ・クインの華麗なる覚醒 BIRDS OF PREY(2020年製作の映画)

3.4

絶対的権力者の男(ジョーカー)と別れ、自立的な女性の悪党としてハーレイ・クインが活躍する様を描いた作品。

前半のモノローグとテロップを多用した演出、もっさりとしたアクション(後半を除く)、平凡な台詞
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

4.4

家族で見るのに持ってこいなドタバタコメディの名作。家族・親戚一同の旅行に置いて行かれてしまった子供と、留守中に狙いを付けたコソ泥との攻防がコミカルに描かれ、最終的には家族の絆に心温まる。

本作の見所
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アキラ AKIRA(1988年製作の映画)

4.2

「さんを付けろよ、デコ助野郎!」

日本のアニメ映画史に残る傑作の一つ。小学生の時にたまたまTVで流れており、終盤の例のシーンが暫くトラウマになった。グロ注意。『アキラ』と呼ばれる人の手には余る力を巡
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アイネクライネナハトムジーク(2019年製作の映画)

3.5

伊坂幸太郎原作らしい伏線回収型群像劇。そこそこ面白い。

ただ、どうやら伊坂作品と今泉監督の相性はイマイチらしい。監督の作風は登場人物のナチュラルなやり取りを演出するのだが、その中に伊坂流の小洒落た台
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あの頃。(2021年製作の映画)

3.2

「あの頃も楽しかったけど、今が一番楽しい」

賑やかなヲタク生活の経過と喜びを描いた映画。その対象がアイドルである必然性に乏しく、アニメでも声優でも俳優でも物語は成立してしまう。

だからハロプロを題
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街の上で(2019年製作の映画)

4.0

地味な話だが、ちょっとズレた会話劇が面白い。流石は(こじらせ)恋愛映画の旗手・今泉力哉監督。

基本的には群像劇であり、どいつもこいつも少々ズレている上にこじらせた恋愛観を持っている。しかしながら重く
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ボクたちはみんな大人になれなかった(2021年製作の映画)

3.3

主人公が過去を振り返りながらうじうじする作品。原作は恋愛小説らしいが、この映画は恋愛モノと言えるのだろうか。

恋愛をメインで描くというより、「自分はただ同じ場所でぐるぐると回り続けているだけで、成長
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浅草キッド(2021年製作の映画)

3.9

「笑われんじゃねーぞ、笑わせるんだよ!」

国民的芸人たるビートたけしの自伝を原作とした人情映画。時代にのって栄光を掴む弟子とそこに取り残された師匠を対照的に描く一方、根底にある芸人としての心意気で二
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ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

3.8

この実写シリーズは何よりもまず映像美を楽しむに限る。

壮大な魔法の世界を見事に映像化しており、衣装・風景・小道具と紛れもなく最高水準の美術が用いられており、本当に見ていて飽きない。音楽もまた良い。そ
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アナと雪の女王2(2019年製作の映画)

3.8

アナ雪は続編からアクションコメディにジャンル変更したの?

ドラゴンボールみたいに気功波(魔法)で戦うエルサ、クリストフの訳わからんPVに加え、突然海を走って渡ろうとするエルサを見てちょっと笑えてきた
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ルパン三世 カリオストロの城(1979年製作の映画)

4.4

万人受けする不朽のルパン映画。宮崎駿はこれが映画初監督作品というから、天才というより他にない。

冒頭の札束が舞う空のカット、007でもオマージュされたカーチェイス、スパゲティの取り合い、屋根から屋根
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テルマエ・ロマエII(2014年製作の映画)

3.3

古代ローマ人と現代日本人のギャップが、お風呂を中心としてコミカルに描かれる。『阿部寛をローマ人にキャスティングした事』が本作最大の成功。彼のコメディ演技もたっぷり見ることが出来る。

今作の問題点は物
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今日から俺は!! 劇場版(2020年製作の映画)

3.5

人気ドラマの映画版。本作もご多聞に漏れず、面白くはあるけどSPドラマで十分という印象。

濃厚なコメディシーン、多数の実力者による芝居(おっさん高校生が多いのはご愛敬)、割と気合いの入ったアクションな
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インディ・ジョーンズ/最後の聖戦(1989年製作の映画)

4.1

考古学はもっぱら文献調査であり、地図を片手に探索なんてしないと言いながら、自分は各地で大冒険を繰り広げるインディ教授。フィールドワーカーが逞しいのは確かだが、格闘に強くなることはあまりないぞ。

今作
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ジョーカー(2019年製作の映画)

3.9

哲学ピエロ誕生秘話。ジョーカーを掘り下げるというより、彼を通じて持つ者と持たざる者の対立構造を描く、上質な人間ドラマといった感じ。

ダークナイトでの消失マジック(物理)と異なり、今回はちゃんとしたマ
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007 スペクター(2015年製作の映画)

4.2

「Bond, James Bond.」

大体のことを物理で解決することでお馴染み、ダニエル・クレイグ版ジェームズ・ボンド第4弾。彼の007は初代のコネリーと同じ位好き。

サム・メンデスの画作りは前
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劇場版「鬼滅の刃」無限列車編(2020年製作の映画)

4.0

「俺は俺の責務を全うする!!」

大人気アニメ・鬼滅の刃の劇場版。よく動くアニメーション、程よく差し込まれるギャグシーン、緊張感溢れるバトルシーンが楽しい。

この映画の魅力は主人公でなく、何といって
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インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説(1984年製作の映画)

4.1

「猿の冷えた脳みそだ♪」

子供の頃にこれを見て、将来考古学者になりたいと考えていた(笑)。スパイ同様、こんなお仕事じゃないと気付くのは成長してからのこと。

現在だと新興国に対する偏見を招くとポリコ
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鍵泥棒のメソッド(2012年製作の映画)

4.0

なにこれ面白い(笑)

堺雅人と香川照之が出てるコメディ映画という程度の前知識で見たけど、冒頭の殺人シーンで「え?」となり、コンドウの記憶が戻ってからもまた驚き。やさぐれた森口瑤子の芝居も良く、最後の
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