Siegwardさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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猫の恩返し(2002年製作の映画)

3.8

「君がどうすれば、しっかりと自分の時間を生きられるのか考えよう」


『鶴の恩返し』と『不思議な国のアリス』を足して2で割ったような童話的な映画。自らの意志で主体的に生きることをテーマに、主人公が喋る
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もののけ姫(1997年製作の映画)

4.4

久しぶりに見たけどやっぱり面白い。ただ子供の頃とは異なり、物語に対する理解は深まった。

この映画は昔を舞台としている一方で、極めて現代的な問題を取り扱っている。支配の対象として自然を捉えるのは人間の
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ヴェノム(2018年製作の映画)

3.4

地球外生命体との融合によって生まれるダークヒーローもの。

テンポ感が悪い。1時間近く経って、主人公がレストランで暴れだす辺りからようやく面白くなってくる。しかしVFXがイマイチな印象で、役者の演技力
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君の膵臓をたべたい(2018年製作の映画)

3.4

難病もの青春ラブストーリー。甘酸っぱい物語や意外な終盤の展開、また主人公の人間的成長が見どころ。

こういう人間ドラマ中心の話は登場人物の魅力が重要だけど、テンプレ的なクールキャラの主人公が少し物足り
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ワイルド・スピード EURO MISSION(2013年製作の映画)

4.1

もっぱら暴力とカーアクションなエンタメ映画。

多彩な車種によるド派手なカーチェイスやカーアクションは目が離せない。画面上でしょっちゅう車がふっ飛んでる。人間も無茶しており、レティの空中キャッチとか諸
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サマーウォーズ(2009年製作の映画)

3.9

ネットの普及に伴い個人がより分断されつつある時代に対して、大家族的な絆や人間の連帯の力強さを描いた近未来SFエンタメ映画。

本作は魅力的なキャラが多く、カリスマ的な家長であるばあさん、トリックスター
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バケモノの子(2015年製作の映画)

3.5

ケモノと家族大好き細田監督による冒険活劇。

主人公や熊徹ら「半端者」が足りないものを補い合うことで、次第に家族となっていくお話。ファンタジーを含む美麗で多彩な画は見ていて飽きない。

ただ、終盤にお
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フライト・ゲーム(2014年製作の映画)

3.7

飛行中の航空機を舞台とした大型密室スリラー。

隔絶された機中で正体不明のテロリストから脅迫を受け、乗客や乗務員が次々と殺されていき、疑心暗鬼や管制塔からの誤解と戦いながら、犯人を暴くためアル中が奮闘
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新感染 ファイナル・エクスプレス(2016年製作の映画)

4.2

現代的な走るゾンビによるパニック映画。あれの大群に襲われたら諦めちゃうなあ。

利己主義者と互助の精神を持った人の対比がやたら強調されており、制作時期的にセウォル号沈没事件への痛烈な批判となっているの
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この世界の片隅に(2016年製作の映画)

4.0

現代的な戦争映画として秀逸な作品。

映画にしては言葉で語り過ぎているという問題点があるものの、単なるプロパガンダに成り下がる事なく、戦争における一般人の日常を淡々と描いている所が実に良い。水彩画のよ
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バック・トゥ・ザ・フューチャーPART3(1990年製作の映画)

4.2

不朽のエンタメ映画第3弾にして完結編。終わり方も実に爽やかで良い。

ネイティブアメリカン(インディアン)の描き方は今だとポリコレに抵触するので注意。

自分は本作のラストシーンが好きだ。最後にドクが
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バック・トゥ・ザ・フューチャー PART2(1989年製作の映画)

4.0

不朽のエンタメ映画第2弾。続編は駄作になりがちだが、これはちゃんと面白い。ビフって米国版ジャイアンだよなあ。

ちょっとだけ脚本上気がかりな点があって、バタフライエフェクト程でなくとも、未来が変わった
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バック・トゥ・ザ・フューチャー(1985年製作の映画)

4.7

万人におススメ出来る不朽のエンタメ映画。

脚本・演者・音楽・構成の全てが高水準で、退屈する瞬間がまるでない。また、「Hello? Hello? Anybody home?」「1.21 jigowat
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REDリターンズ(2013年製作の映画)

3.5

頭空っぽにして見る系のコメディ活劇。

主要人物たちの多くは超一流の元スパイ(RED)なのだが、日本の忍者がフィクションで全く忍ばないのと同様、隠す気のまるでないドンパチを次々とやらかす。なのでタラン
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アクアマン(2018年製作の映画)

3.9

頭からっぽにして見る系の荒唐無稽なヒーロー映画。

ストーリーは正直子供っぽいのだが、美術やVFXが凝っていて見応えあるのと、スローモーションや多彩なカメラワークを駆使したアクションシーンが楽しい。最
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おおかみこどもの雨と雪(2012年製作の映画)

3.2

家族とケモノ大好き細田監督作品。

トランスジェンダーなど、境界線を生きる人間の苦悩や生き様に通じるような普遍性があれば良かったのだが、残念ながらそこまでの深さはなく、いわゆる『現実にはない問題で思い
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疾風ロンド(2016年製作の映画)

2.8

このレビューはネタバレを含みます

シリアスなサスペンスかと思いきや、かなりコメディ色は強め。典型的なスペシャルドラマで十分という映画。

つまらない訳ではないが、脚本に難あり。細菌兵器強奪事件を警察に頼らず栗林が解決する理由が「会社を
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.3

岡田准一のアクションと柳楽優弥の芝居を見る映画。原作未読。

冒頭10分で見るのをやめようかと思ったが、柳楽の一人だけ本格的な悪役演技と岡田のキレのあるアクションは見応えがある。柳楽の悪代官のような嫌
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ゴーストバスターズ(2016年製作の映画)

3.1

フフフ…何だかB級映画臭がする。オリジナルは未視聴。

ゴーストとおばさま方がドンパチするコメディ活劇。テンポ感は悪く、画作りが安っぽい。ゴーストと戦いだすまでに1時間近くかかるが、さっさとやりあう展
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君の名は。(2016年製作の映画)

3.9

言わずと知れた入れ替わりモノ青春映画。

古典的な設定に日本の神道を絡めつつ、上手く現代的な「入れ替わり」をつくり出すことに成功しており、ベタなラブコメや壮大なラストの展開が面白い。

また作画も秀逸
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グーニーズ(1985年製作の映画)

3.8

少年の夢が一杯詰まったドタバタ冒険喜劇。

ホームアローンとインディージョーンズを足して2で割ったような作品。スピルバーグにクリス・コロンバス(ホームアローンも脚本担当)だから、それも当然か。

地元
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プラダを着た悪魔(2006年製作の映画)

4.1

アン・ハサウェイの美貌とメリル・ストリープの存在感を軸に、煌びやかなファッション業界で奮闘する女性を描く何とも華やかな映画。

”That's all” と囁き、必要な情報を十分に与えないパワハラ上司
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スタンド・バイ・ミー(1986年製作の映画)

4.3

青春映画の金字塔。ベン・E・キングの主題歌も最高。

田舎の子供はこうした死と隣り合わせの危険な冒険をやりがちなので、地方でわんぱくな幼少期を過ごした人は、彼らの探検にどこか懐かしさを感じるのではない
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ベスト・キッド(1984年製作の映画)

3.8

コマンド―と並び、映画好きの会話のネタとしてしばしば登場する作品。

色々と荒唐無稽で「空手ってこういうものか?」となることうけ合いだが、長年にわたりネタとして愛されてるだけあって不思議な魅力が詰まっ
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ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.2

音楽の力を感じる映画だった。コロナ禍の今、改めてライブに行きたくなった人も多かったのではないか。

QUEENの曲はもちろん聴いたことあるが、世代が全く違う為、どういう歴史を辿ったバンドなのかは本作で
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チーム・バチスタの栄光(2008年製作の映画)

3.5

普通に面白いけど、他の方も指摘されているとおりドラマ的な編集である為、映画として評価すると減点せざるを得ない。

のんびりした竹内結子の田口と、厚生労働省のクズである阿部寛の白鳥が絶妙。看護師控室に一
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映画ドラえもん 新・のび太の日本誕生(2016年製作の映画)

3.8

旧ドラ映画の良リメイク。ギガゾンビのカリスマ性がメチャメチャ上がったな…

魔界や鉄人のリメイクでは脚本のブラッシュアップを意識するあまり、旧作の魅力的な部分まで損なわれてしまうという欠点があったが、
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バウンティー・ハンター(2010年製作の映画)

3.4

OPから漂うバカ映画の香り。暇つぶしで見るには持ってこいのコメディ活劇。

アクションはまずまず気合い入ってるものの、似たようなパターンも多い為、途中で飽きてしまう。また、ストーリーが錯綜しており、「
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ダイ・ハード2(1990年製作の映画)

3.8

荒唐無稽な娯楽アクション映画。ブルース・ウィリスに髪がある。

子供のころ見たときは疑問に感じなかったが、ジェット燃料の下りとか「そんなバカな」ってなるし、「手りゅう弾の爆発までの時間長すぎない?」と
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マッドマックス 怒りのデス・ロード(2015年製作の映画)

4.5

北斗の拳の元ネタとなったシリーズの最新作。単純に面白い。

こうした特殊な世界観を持った作品は、美術・衣装・VFX・音楽等で「第二の現実」を作り出すことが出来れば半分以上成功なのだが、それが見事に表現
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舟を編む(2013年製作の映画)

4.3

【総評】
何かを成し遂げる尊さを丁寧に描いた良作。辞書作りという地味な題材ながら、そこに人生をかけて向き合う人たちの静かだが熱い思いに心を打たれる。

こうした作品はプロジェクトXのような英雄史観で作
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アヒルと鴨のコインロッカー(2006年製作の映画)

4.0

実写化が失敗する事に定評のある伊坂幸太郎原作作品の中で、数少ない成功例。伊坂作品の特徴は巧みなストーリー構成と洒落た会話劇だが、その二つが見事に実写として落とし込まれている。

瑛太の喋り方がやたら芝
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刑事コロンボ 死者の身代金(1971年製作の映画)

4.1

「アンタは自分の欲の深さに裏切られたんだ」
小池朝雄の吹き替えは最高やね。

パイロット版。ダサい演出が散見されるものの、犯人役のリー・グラントの美しさ、コロンボのスタイル確立、ウィットに富んだラスト
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麦子さんと(2013年製作の映画)

3.7

素直になれなかった親子の愛情を描いた作品。堀北真希って有村架純をシャープにしたような印象やね。

前半で余計な台詞を極力省いた描写が丁寧に積み重ねられていたものの、最後のシーンは言葉で説明し過ぎていて
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映画ドラえもん 新のび太と鉄人兵団 〜はばたけ 天使たち〜(2011年製作の映画)

3.5

原作のシナリオ上の問題点を潰そうとした意欲的リメイク…だけど、完成度が高まった代わりに光る点も損なわれた印象。

作画やアニメーション技術の進化は流石だが、前半から過剰演出で、クライマックスの盛り上が
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探偵はBARにいる3(2017年製作の映画)

3.2

シリーズ第3弾。興行収入に表れているが、最初の作品が一番面白かった。

本作は細部の粗が気になってあまり集中出来なかった。せっかく作品世界に溶け込んでる主役を敢えて「バラエティーの大泉洋」と混同させる
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