CHEBUNBUNさんの映画レビュー・感想・評価 - 27ページ目

JJ+E(2021年製作の映画)

3.5

【スウェーデンのロミオとジュリエット】
NETFLIXのマイナー作品に力を入れている。調べていたら『JJ+E』という不思議なタイトルの作品を見つけました。これは登場人物ヨンヨンとエリザベスの名前から取
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スパイダーマン(2002年製作の映画)

4.0

【サム・ライミの運動の美学を再評価】
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』でウィレム・デフォー演じるグリーン・ゴブリンがとても良かったので、サム・ライミ版『スパイダーマン』を観賞しました。中学時代
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仮面の真実(2003年製作の映画)

2.0

【光のウィレム・デフォー】
光属性のウィレム・デフォーが拝める作品。逃げる修道僧が劇団に合流。劇を通じて凄惨な事件の真相を追う。ウィレム・デフォーは団長役を演じているのだが、ステージから漂うオーラが魅
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クライ・ベイビー(1990年製作の映画)

3.0

【看守デフォー】
看守デフォーが拝める作品。一般的にはジョニー・デップが『シザーハンズ』と同年に主演を務めたジョン・ウォーターズ映画として有名。捕まってからが面白く、特に『大アマゾンの半魚人』を3Dメ
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最後の誘惑(1988年製作の映画)

1.5

【キリストデフォー】
イエス・キリストをウィレム・デフォーが演じる。基本ポール・シュレイダーやアベル・フェラーラ映画のように自問自答し苦悩する様子が描かれる。聖書に詳しくないとかなりキツい。

リング・ワンダリング(2021年製作の映画)

4.0

【一歩遅い漫画家と一歩早い不思議な世界】
第22回東京フィルメックス、メイド・イン・ジャパン部門で上映された金子雅和監督作『リング・ワンダリング』が2022年2月19日(土)より渋谷シアター・イメージ
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来るべき世界(1936年製作の映画)

1.5

【少し先の未来】
第三部のSFガジェットは未来未来していたが、序盤のディストピアは割とリアルに寄せているイメージがありました。

「死ぬまでに観たい映画1001本」登録するなら『メトロポリス』だけで良
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ライト・スリーパー(1991年製作の映画)

3.0

【不健康そうウィレム・デフォー】
昔の恋人を殺された男の復讐譚。ポール・シュレイダーはこの映画でも『田舎司祭の日記』演出に挑戦したりしている。不健康なウィレム・デフォーが拝める。この雰囲気はアベル・フ
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

2.5

【ポール・バーホーベン流、信仰風刺画】
第74回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出されたポール・ヴァーホーヴェン最新作『Benedetta』を観ました。本作はジュディス・C・ブラウンの小説『ル
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パワー・オブ・ザ・ドッグ(2021年製作の映画)

2.5

【男らしさが支配する世界】
第78回ヴェネツィア国際映画祭で銀獅子賞を受賞し、第94回アカデミー賞作品賞最有力と囁かれているジェーン・カンピオン最新作。2021年12月に配信されたものの、なかなか時間
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絶壁の彼方に(1950年製作の映画)

4.5

【独裁国家で手術したら首相を死なせてしまった話】
Amazon Prime Videoでは昨年秋ごろからジュネス企画のレアなクラシック映画が大量に配信されている。これにより「死ぬまでに観たい映画100
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The Hand of God(2021年製作の映画)

1.5

【退屈なフェリーニ映画みたい】
Netflix映画。ソレンティーノはフェリーニみたいに画は良いが退屈な映画を作るようになってしまったなと思った。

春原さんのうた(2021年製作の映画)

4.0

【二重の壁の奥の痛みと守りたいその笑顔】
第32回マルセイユ国際映画祭でグランプリ、俳優賞、観客賞を制覇し、国際的に注目されつつある杉田協士監督。第22回東京フィルメックスでも評判だった『春原さんのう
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スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム(2021年製作の映画)

4.0

このレビューはネタバレを含みます

【移民問題に対するシビアな選択】
『スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホーム』を観てきました。MCU映画は毎回ネタバレとの闘いである。今回は海外公開が早いかつ日本で試写会が開催され、Twitterではネタ
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男性・女性(1966年製作の映画)

3.5

【チンピラ自害】
「死ぬまでに観たい映画1001 」ゴダール映画。相変わらず厄介な映画ではあるが、ゴダール映画の中では視覚的面白さで乗り切れるタイプ。女が銃を撃つシーンや、ボウリングしたらチンピラにナ
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狙撃者(1971年製作の映画)

3.0

【タイトルがネタバレ】
「死ぬまでに観たい映画1001本」。映画観終えると「タイトルネタバレじゃねえか!」となるタイプ。映画が進行すると荒涼とした風景とドライなアクションが乗ってくるタイプ。ゴンドラの
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プロセッション -救済への行進-(2021年製作の映画)

2.0

【トラウマを映画に翻訳する】
第94回アカデミー賞ショートリストが発表されました。アカデミー賞映画には最近興味を失いかけているのですが、国際長編映画賞と長編ドキュメンタリー賞への関心はまだ高い。今回N
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雪の峰(2021年製作の映画)

3.8

【ルーマニア、全てをコントロールしたい有害な男】
NETFLIXにはオススメになかなか出てこない作品がある。サブスクの時代となって、経営者の頭を悩ませるのは「作品数が多すぎて選んでいる間に時間が経って
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Red Psalm(英題)(1972年製作の映画)

4.0

【団結するよ撃たれても】
「死ぬまでに観たい映画1001本」フルマラソンも大詰めとなってきて、残りは少々入手が面倒な作品が多くなってきました。年末にクリスマスプレゼントで購入したヤンチョー・ミクローシ
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ロスト・ドーター(2021年製作の映画)

4.0

【母親の呪縛、私は干渉したい】
Netflixでマギー・ギレンホール初監督作『ロスト・ドーター』が配信された。第78回ヴェネツィア国際映画祭コンペティションに選出され、デビュー作ながら脚本賞を受賞する
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草原の輝き(1961年製作の映画)

3.0

【オラ、農大行くもん!】
「死ぬまでに観たい映画1001本」青春映画。一定ラインから恋愛が発展しないし、親に農大に行くと言ったら止められる男の苦悩を描いた進路に迷う系青春映画。フランスの恋愛映画みたい
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我は海の子(1937年製作の映画)

3.0

【一度死ぬことで大人になる】
「死ぬまでに観たい映画1001本」青春冒険映画。甘やかされて育った男の子が留学する途中で海に転落し、別の船集団に助けられ行動を共にする。大人の厳しい社会にもまれて成長して
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彼女について私が知っている二、三の事柄(1966年製作の映画)

2.0

【ゴダールは二、三の事柄を「映え」で凝縮する】
「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載の残っているゴダール映画『男性・女性』と本作を観た。『男性・女性』は銃によるアクションや文字アートが相変わらずカッ
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The Rapture(原題)(1991年製作の映画)

3.0

【スピリチュアルにハマってしまう人の心理】
「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載の中には、日本で全く知られていない謎映画が掲載されている。『The Rapture(1991)』はその中の一本。監督は
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レイジング・ファイア(2021年製作の映画)

3.7

【トップダウンの圧力に業火の拳を】
2021年映画ベスト10スペースを開催した際にTERRA_sun(@terra82mater)がスペシャル・メンションとして香港映画『レイジング・ファイア』を挙げて
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カモン カモン(2021年製作の映画)

1.8

【A24新作、マイクが近すぎてのけぞる子どもたち】
2022年、早々の映画イベントといえばアカデミー賞。上半期は毎年恒例アカデミー賞関連作品を片っ端から観ていく時期となります。第94回アカデミー賞A2
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対峙(2021年製作の映画)

3.8

【被害者の憎悪から赦しを生み出せるのか?】
2022年映画初めは日本未公開作品『MASS』にしました。『キャビン』のマーティ・ミカルスキ役や『ドールハウス』のトファー・ブリンク役で知られるフラン・クラ
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野性の葦(1994年製作の映画)

2.0

【輝ける青春ですね】
「死ぬまでに観たい映画1001本」アンドレ・テシネ。噂に聞いていたよりかは観易く、輝ける青春ものだった。靴屋のくだりや、下半身隠しながらオドオド話すあたりは滑稽だが、面白くはない
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ドント・ルック・アップ(2021年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

【下を向いて歩こう歪んだ星を数えて】
2021年12月は寄稿6本抱えていた為、なかなか新作映画を追うことができなかった。でも年間ベストで次々とNETFLIX映画『ドント・ルック・アップ』が挙がっていた
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セールスマン(1969年製作の映画)

4.8

【事実は小説よりも奇なり】
Gucchi's Free Schoolが最近映画上映に力をいれている。今回、下高井戸シネマでドキュメンタリー映画の重要作にして日本ではほとんど上映されたことのない『セール
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サラゴサの写本(1965年製作の映画)

3.5

【回想の回想の回想】
「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載作。本の中の回想の中の回想と幾重にも連なる回想で描く冒険譚。難解映画ではあるが、片方の乳房を見せびらかす女が現れたりと奇妙な画が多くて楽しい
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ジャミリャー(1969年製作の映画)

3.0

【キルギス、思い出はモノクローム】
中央アジア今昔映画祭ではトルクメニスタンやタジキスタンといった珍しい国の映画が観られる。今回はソ連時代のキルギス映画『ジャミリャー』を観賞しました。

男が絵を地面
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海を待ちながら(2012年製作の映画)

3.2

【バフティヤル・フドイナザーロフ移動映画の集大成】
中央アジア今昔映画祭でVHS時代の人気タジキスタン映画監督バフティヤル・フドイナザーロフ遺作『海を待ちながら』が上映されました。ユーロスペースで観て
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劇場版 呪術廻戦 0(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

【正しさを振りかざさないで 事実が理由を喰いちぎった】
※cinemasPLUSさんに寄稿もしました。
<解説>『劇場版 呪術廻戦 0』原作詳しくなくても楽しめる3つの理由↓
https://cine
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ベルイマン監督の 恥(1966年製作の映画)

4.0

【この世の終わりってこんな感じなんだ】
「死ぬまでに観たい映画1001本」掲載のイングマール・ベルイマン映画『恥』を観ました。ベルイマン映画は幾つか残しているのですが、これがまた強烈な作品でありました
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少年、機関車に乗る(1991年製作の映画)

4.5

【土食べ食べ少年はどこまでも】
ユーロスペースで開催中の中央アジア映画祭。本祭ではVHS時代の人気作『少年、機関車に乗る』が上映されている。VHS時代の日本はアグレッシブにワールドシネマを紹介していた
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