金魚鉢さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

恋する惑星(1994年製作の映画)

4.0

『出会いから恋に落ちるまでのテンポ感と駆け引きに心踊るお洒落映画』

二人の運命の交差を予告した上で物語が進んでいく構成や夢のカリフォルニアを始めとする挿入歌、ナルシズムを帯びた独特な言い回しの語り小
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ショコラの見た世界(2006年製作の映画)

3.2

竹内結子の神秘的な子守話とお洒落なインテリアに囲まれた寝室。528Hzくらい睡眠の質上がりそう

カプリコン・1(1977年製作の映画)

4.5

このレビューはネタバレを含みます

火星着陸の捏造アメリカ政府隠蔽もの。サスペンスに留まらず、壮大な陰謀を巡る黒幕探しの過程で3人の宇宙飛行士とコールフィールドを国が全力で潰しにかかるという手に汗握るアクションシーンも盛り沢山。
農薬散
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ビバリウム(2019年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

終わりの見えない地獄で途方に暮れる夫婦。カッコウの托卵。

自分たち以外全滅ではなく、ある日内見しに行ったら強制的に別世界に閉じ込められる理不尽さと窮屈感、規則正しさと不変に対しての恐怖を感じた。特に
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四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.1

最初と最後の初海の語りと憲太郎のお母さんの台詞が心にすーっと入ってきた
「人生は獲得することではなく、失っていくことでその度に本当の自分を発見していくしかないんじゃないかな。」

「そういうとこだよ」
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.8

このレビューはネタバレを含みます

『DCブランドを忘れるくらい振り幅の効いた軽やかな悪党映画』

モブチーム一掃スタートから止まらない高揚感。ポップな展開に淡々と容赦ないグロアクションという刺激満点な構成で最後まで飽きさせない。
Go
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青葉家のテーブル(2021年製作の映画)

3.4

「今は選ばないことを選びたい。」という至って現代的な新しい答えの出し方。何もしないのではなく全てに全力を前提としても、この解答が一つに絞って直向きに捧げてきた人にとっては挫折を避けて迂回してるように見>>続きを読む

私ときどきレッサーパンダ(2022年製作の映画)

3.3

レッサーパンダ状態の予想よりひと回りでかいサイズ感とモフモフした毛の質感最高

トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.2

IMAXとの相性抜群。巨大スクリーンに映る目紛しい飛行映像はアトラクションさながらで、特にエンジンの振動・音が伝わってくる操縦シーンは間違いなく映画館でしか味わえない体験。トップガンでの訓練と任務とい>>続きを読む

ドラえもん のび太のドラビアンナイト(1991年製作の映画)

3.7

世界観とコスチューム歴代作の中でもかなり上位に入るくらい好き。世代じゃないけど密かにリメイクを期待してる作品

桜のような僕の恋人(2022年製作の映画)

3.7

主題歌やあらすじから大まかな結末を悟った時点で、もう序盤の2人の順風満帆さを素直に喜べない。割とありきたりな展開で中盤からはどん底の暗さ。しかし実際に存在する病であること、ほとんど病気を患ったことのな>>続きを読む

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

4.4

『形あるものが最後を迎える瞬間から、自分の中に残る形の無いものを捉える』

情景やカットセンス、そこから感じとれる空気感が抜群に好み。ドラマチックな展開は起こらず派手さを抑えた薄味な断片を切り取ること
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映画 五等分の花嫁(2022年製作の映画)

4.1

『恋愛、夢、家族愛の三拍子揃ったボリューム満点青春アニメ完結編』

まずこれだけ大人気な作品をネタバレを踏まず最後までアニメで見届けられたことに感謝。ミーハー心から見始めたため初期は進研ゼミ風なラブコ
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累 かさね(2018年製作の映画)

3.6

劣等感からくる別の誰かになりたいを実現させたとき人は何を感じるのか。醜さや長年の劣等感を原動力として、自分以外の何者かになる能力に長けた累。丹沢ニナという人物が二人によって作り上げられていく過程での奪>>続きを読む

あの頃。(2021年製作の映画)

3.8

アイドルに魅せられた男達の二度目の青春。

イケてない男臭さ全開で見ていて終始こうなりたくないと思うんだけど、周りのことなどお構いなしで盛り上がれる同じ趣味の仲間がいることは素敵なことだなと思った。そ
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ドクター・ストレンジ/マルチバース・オブ・マッドネス(2022年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

妄想を魔法の力で現実にすり替えようとした魔法使いの悲劇と他ユニバース上の自分との決着。

正直ヒーロー映画というより、ホラーとダークファンタジーの掛け合わせのような印象。よって横文字の多さやマルチバー
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アルプススタンドのはしの方(2020年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

進研ゼミのようなキラキラとは対極にいる脇役たちの青春。

グラウンドではなく応援席側のみにカメラを向けた映画が斬新で、思いの丈をぶつける応援がそのまま物語上での心理描写を表してる感じが分かりやすくて良
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女子高生に殺されたい(2022年製作の映画)

3.3

学園ものとサスペンスを両取りできる作風で、最後までヒロインが分からない少女漫画のような分散させたスポットの当て方でミステリーの犯人探しと重ねていくような見せ方が面白かった。東山の周到な計画が終盤にかけ>>続きを読む

イントゥ・ザ・スカイ 気球で未来を変えたふたり(2019年製作の映画)

3.7

空の景色が味わえる気球乗船体験型映画

成し遂げたことのスケールの大きさと上空から見下ろす景色の臨場感がとんでもない。
気球の形と仕組みが原始的なところが好きだったところからこの映画を観ましたが、浪漫
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愛なのに(2021年製作の映画)

3.8

「愛なのに」というタイトル通り、第三者からは理解されないような愛の形を群像劇タッチで生々しく濃く描いた作品。

自分が経験していないと描けないような繊細な切り口から愛に対する価値観をあれだけのバリエー
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AREA(2021年製作の映画)

3.5

引きで撮る表情とロートーンな二人の会話から伝わってくる僅かな空気感の変化

ロード・オブ・カオス(2018年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

夢見る青年を常人には理解不能な奇行や犯行へと加速させた燃料は狂気の内側にある虚勢。それに加えてデッドの自殺など鮮烈な事件や狂気的な人物との出会いがイカれを伝染させ、ユーロニモスの感覚を麻痺させていった>>続きを読む

1秒先の彼女(2020年製作の映画)

3.5

このレビューはネタバレを含みます

タイトル通り、ワンテンポ遅いグアタイの視点からシャオチーの生活をプレイバックして消えた1日を紐解く構成。
1日の長さはそれぞれ違っていてその差異が長年積み重なることで利息として24時間自分以外が止まっ
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サマーフィルムにのって(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

世代を超えた映画文化の継承。視聴後に思い返すと淡い余韻と清涼感の残る作品

時代劇大好きなハダシと未来のハダシ監督を敬愛し未来では見ることの出来ない初監督作を観るためにタイムスリップしてきた凛太郎。
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老人Z(1991年製作の映画)

3.2

現代にも通用するような老人介護問題をこの時代に扱ってるからこそ、登場人物とモラルから感じる時代差が半端なかった

子供はわかってあげない(2020年製作の映画)

4.1

魔法左官少女バッファローKOTEKO好きな美波と門司くんの素敵な出会いと成長した娘と父の初対面にほっこり。
マイノリティの世界が決して肩身の狭い感じじゃなくて伸び伸びとしていてオタク同士の打ち解ける早
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魔女見習いをさがして(2020年製作の映画)

3.1

「おジャ魔女どれみ好き」というたった1つの共通点から出会い、聖地巡礼する3人を見て思わず感傷に浸ってしまうノスタルジックな物語。

魔法を信じていた頃には戻れないというちょっと切ない気持ち半分と今も自
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最後にして最初の人類(2020年製作の映画)

3.6

廃墟的世界観のアートをヨハン・ヨハンソンの音楽とティルダ・スウィントンのナレーションが一層上品に仕上げてくれているような70分間。
人類滅亡が迫る約20億年後の人類からメッセージが届くという斬新なテー
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海街diary(2015年製作の映画)

4.1

5年ぶりくらいに再鑑賞。

鎌倉の長閑な風景とゆっくりとした時の流れに沿って構築されていく人との繋がりを風物詩の余韻と共に感じられる作品だと思います。

軸となる題材は、境遇に後めたさを感じるすずが居
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裸のランチ(1991年製作の映画)

3.8

グロテスクで奇妙な世界観ながらどこか癖になる作品でした。抑えめなトーンの中に現れる個性的造形物との調和が非常に芸術的

TITANE/チタン(2021年製作の映画)

4.0

『生々しくえげつない映像で描かれる異常な執着心理』

奇天烈さを貫いても、口数の少なく行動の読めない主人公や刺激の手数によって、着地点が見えず最後まで引き込まれる構成。

幼少期の恐怖体験を連想させる
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黄龍の村(2021年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

『得体の知れない村人の親切心にはご注意を』

テンポの良い展開で、物語の着地や殺しのタイミングを外してくる。60分という短時間の中で中々の掻き回し具合。
いかにも反感を買うような不用心ウェイ系達を全滅
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サンタ・サングレ/聖なる血(1989年製作の映画)

3.6

SFよりずっと遠くにある境地。大カルト。
一切媚のない独特な切り口で人間の欲望が描かれていて、正直何が何を象徴してるとかの処理が追いつかない。
二人羽織を超え、息子の手を体の一部にしようとする母親の支
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虹が落ちる前に(2020年製作の映画)

3.4

このレビューはネタバレを含みます

公平にとっての「自分には無い」が目の前に現れて「情けない」が募るが、何も行動には移せない。裏社会絡みの事件に巻き込まれ、支え続けてくれた彼女を失うときにようやく気付いていた変えなければいけない姿勢と向>>続きを読む