Krateさんの映画レビュー・感想・評価 - 4ページ目

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トリコロール/赤の愛(1994年製作の映画)

2.5

トリコロール3部作の3作目。テーマは「博愛」とのことだが、前2作と同様に映画の内容からテーマを感じることは無かった。大学生と引退判事の交流が中心で、不思議なファンタジーっぽさも感じさせたまま単調に話が>>続きを読む

トリコロール/白の愛(1994年製作の映画)

2.0

トリコロール3部作の2作目でテーマは白の「平等」とのことだが、言うほど白も「平等」の印象は得られなかった。単純に人物への共感ができず、ストーリーも微妙なので自分には刺さらなかった。ジュリー・デルピーが>>続きを読む

トリコロール/青の愛(1993年製作の映画)

2.5

全体の雰囲気は嫌いではないが、突然家族を失い絶望しているジュリーの言動に一貫性がなく、何かスッキリしない気持ちだけが残った映画。欧州統合という歴史の一大イベントの中で揺れ動く人物たちの不安定さや、ジュ>>続きを読む

ふたりのベロニカ(1991年製作の映画)

3.0

美しい映像と音楽、ミステリアスな雰囲気が抜群に調和している映画。ポーランドのベロニカの悲劇が、フランスのベロニカを救済しているようなストーリーは難解で、理解できる人は少数派だろう。喪失感や孤独など、人>>続きを読む

ダンス・レボリューション(2003年製作の映画)

2.0

ジェシカ・アルバを見るだけの映画。全体の質は信じられないほど安っぽく、昭和のスポコン的な古臭さを感じた。序盤はサクセスストーリー的な入りなのに、途中からハニーが貧しい子供に執着するのはかなり違和感あり>>続きを読む

郵便配達は二度ベルを鳴らす(1981年製作の映画)

2.5

純粋なサスペンスを期待していたが、ジェシカ・ラング演じるコーラの濃厚なエロさだけが印象に残る。そもそもコーラは抜群の美人なのに、あのギリシャ系のオッサンとあのような暮らしをしていることに違和感あり。そ>>続きを読む

マン・オン・ザ・ムーン(1999年製作の映画)

3.0

実物のアンディ・カウフマンは知らないが、この映画を観る限りあまり魅力的に感じなかった。ネタはひたすらアンディが楽しんでるだけで悪趣味。ブレないトニー・クリフトンのキャラだけは面白かった。あれは素晴らし>>続きを読む

ウィンターズ・ボーン(2010年製作の映画)

3.5

終始重苦しい雰囲気に圧倒されそうになる映画。ヒルビリーと言われる閉鎖的な貧しい人々の背景は全く説明がないので、それを知った上で観るとまた違った印象になるかもしれない。「掟」の存在など保安官もビビるくら>>続きを読む

セルビアン・フィルム(2010年製作の映画)

3.0

序盤の展開がダラダラと面白くなく、このジャンルが好きな人には苦痛だと予想される。中盤からの展開も期待していたほどゴア描写は多くなく、この映画が話題になったのは観ている人の倫理観に訴えかける方面でのキツ>>続きを読む

ファンタジー・アイランド(2020年製作の映画)

2.0

とにかく内容が薄い、薄すぎる。90年代に製作されていたら人気が出たかもしれないが、映像の美麗さ以外は2020年にこのクオリティは残念としか言いようがない。中二病を患ってる人間が考えたとしか思えないスト>>続きを読む

テイク・シェルター(2011年製作の映画)

3.5

映画タイトルやジャケット写真からパニック映画を連想させるが、本筋は総合失調に苦しむ主人公を中心に家族の絆をテーマにした作品。母親と同じ病気になったと予想される主人公の苦悩が、観ている側にも十分伝わって>>続きを読む

ブラック・ダリア(2006年製作の映画)

2.5

原作者が「L.A.コンフィデンシャル」と同じジェイムズ・エルロイなので映画の雰囲気は似ているし嫌いではない。こちらの評価が低いのは演出の弱さと、事件の真相が後半になるにつれグダグダになってくるからだろ>>続きを読む

トゥモロー・ワールド(2006年製作の映画)

3.0

映像的なSF感は全く感じなかったが、近未来の荒廃した雰囲気は演出としてかなり好き。ストーリーは序盤から不法移民や通行証の存在など背景が説明不足で、世界観に入ることが難しかった。例えると、購入した家電製>>続きを読む

ヴァイラス(1998年製作の映画)

3.0

ストーリーや全体の雰囲気はB級感を醸し出しているが、想像以上に楽しめる作品。出演している俳優陣は結構豪華。謎な知的生命体という設定の敵側がそこまで脅威に感じないのは残念な点。機械と人体を融合させたヴィ>>続きを読む

デッドマン(1995年製作の映画)

2.0

独特な映画を撮るジム・ジャームッシュ監督だが、この作品も例にもれず人を選ぶような仕上がりになっている。モノクロと西部劇の融合は悪くないし、俳優陣の演技も文句無しなのだが、オフビート感とは違った物足りな>>続きを読む

シンプル・プラン(1998年製作の映画)

3.5

映画のタイトル通りシンプルな内容だが、細部にこだわったクオリティが非常に高い作品だと感じた。ただし、登場人物全員が頭悪すぎて終始イライラしてしまったのと、人間の中にある負の部分が出まくるので、鑑賞中の>>続きを読む

ナイト・オン・ザ・プラネット(1991年製作の映画)

2.0

ジム・ジャームッシュ監督作品と言われればそうなんだろうが、今作はあまり自分には刺さらなかった。5つのエピソードそれぞれに個性はあるのだが、全く繋がりのないブツ切りな構成で鑑賞後の余韻が非常に悪い。ロサ>>続きを読む

unknown アンノウン(2006年製作の映画)

2.5

導入部に関してはSAWを彷彿とさせる展開で期待値は上がったが、それ以降は雑なサスペンスで残念な気持ちになった。記憶を無くした敵味方というアイデアは面白いけど、記憶が戻ることで徐々に明らかになっていく過>>続きを読む

イレイザーヘッド(1976年製作の映画)

1.5

好き嫌いがハッキリ分かれるデヴィット・リンチ監督作品だが、この作品は自分には全く刺さらなかった。この変態的な映画の評価が高いのは何故なんだろうか?序盤から意味不明で脳味噌が沸騰しそうになった。難解とい>>続きを読む

ミステリー・トレイン(1989年製作の映画)

3.5

3つのショートエピソードがとにかくカッコいいジム・ジャームッシュ監督作品。この監督は独特な会話の間合いを表現するのが上手いが、この作品も例にもれず、プラスして映像美とシュールな笑いが見事に調和している>>続きを読む

ロリータ(1997年製作の映画)

3.0

キューブリック版と比較すると話の流れは一緒だが、当時は規制で厳しかった激しめの描写が増えてより濃密になった印象。キューブリック版は若干コメディ寄りだったことを考えれば、こちらは文芸的なので差別化はでき>>続きを読む

ダウン・バイ・ロー(1986年製作の映画)

4.0

独特で雰囲気のある映画を撮るジム・ジャームッシュ監督。例に洩れず、この作品もモノクロームで上質な映像体験ができる。ザック、ジャック、ロベルトと三者三様で何も考えずに生きているような3人の波長が次第に合>>続きを読む

WASABI(2001年製作の映画)

2.5

海外製作で日本を舞台にする映画だと、どうしても違和感が残るが、この作品は頑張ってる方ではなかろうか。レオンで世界的知名度を得たジャン・レノと全盛期の広末涼子をキャスティングしたのは狙いすぎな感もあるが>>続きを読む

YAMAKASI ヤマカシ(2001年製作の映画)

2.5

2000年代から製作会社を立ち上げたリュック・ベッソンが製作に絡んだ作品が量産されたが、その初期作品。どこまでリュック・ベッソンが映画に関わっているのか知らないが、軽快な雰囲気などは、たしかにリュック>>続きを読む

ストレンジャー・ザン・パラダイス(1984年製作の映画)

3.5

何か大きな事件が起こりそうで何も起こらないし、ただ単にダラダラした生活をする若者を観察する映画なのだが、不思議と退屈しない。ちょっとズレた感じが好きな人には刺さりそう。噛み合わない会話など、なぜか妙に>>続きを読む

パーマネント・バケーション(1980年製作の映画)

2.5

世捨て人みたいな青年がひたすら街を彷徨う映画。彼がどのような過程であのような孤独な精神状態になったのかは説明されないが(恐らく母親の病気だろうが)、彼を見ているだけでNYの街並みに飲み込まれたような不>>続きを読む

ニキータ(1990年製作の映画)

2.0

リュック・ベッソン監督の出世作だが、あまり自分には刺さらなかった。スタイリッシュで尖った雰囲気は嫌いではないが、どう考えても情緒不安定なマリーに殺し屋の適性があるとは思えない。期待したアクションシーン>>続きを読む

若き仕立屋の恋 Long version(2004年製作の映画)

4.0

仕立屋という職業と女性の間にあるエロスの相性が抜群に合っていてゾクゾクさせられた。映像が何から何まで絵画のように素晴らしく、「花様年華」と共通しているような世界観がとにかく気に入った。チャン・チェン演>>続きを読む

ブレイクアウト(2011年製作の映画)

2.0

映画としては楽しめるが、最初から最後までどこかで観たことあるような展開が続き、90年代的な古臭さを感じた。犯人側の動機は適当だし、準備不足な計画にイライラした。イケメン弟が兄貴を嵌めて奥さんに執着した>>続きを読む

エレベーター(2011年製作の映画)

3.5

ソリッドシチュエーションスリラーとしては最適なエレベーターを舞台とした作品。評価は低いようだが、緊張感あり、グロありで満足できる内容だった。このメンバーが居合わせたのは偶然だが、徐々に人間関係が明らか>>続きを読む

アメリカン・パイパイパイ!完結編 俺たちの同騒会(2012年製作の映画)

3.0

下ネタ系映画の伝説的シリーズの完結編。過去作品のオールスターが揃った感じでシリーズを追ってた人には嬉しくなる内容。それぞれがオジサン、オバサンになってしまい、青春的な要素はかなり薄れたが、笑いのツボは>>続きを読む

アメリカン・パイ3:ウェディング大作戦(2003年製作の映画)

3.0

シリーズも3作目となれば内容はテンプレ化して飽きてくるもんだが、この作品はキャラが立っているので、まだまだ楽しめた。結婚したジムとミッシェルだが、今回の主役は完全にスティフラー。彼が他の主要人物を食っ>>続きを読む

アメリカン・サマー・ストーリー アメリカン・パイ2(2001年製作の映画)

3.0

前作とほぼ同じメンバーなので、説明的なキャラ描写が無くテンポの良い仕上がりになっている。笑いの部分に関しても、前作以上に洗練されていて悪くはないが、狙いすぎなところは駄目。友情や青春要素はありがちで、>>続きを読む

アメリカン・パイ(1999年製作の映画)

3.5

エロ系青春コメディ映画としては超有名作。90年代後半から2000年代にかけて下ネタ系映画が量産されるようになったが、その走りの一作。このジャンルの記念碑的作品として評価されてもいい映画。笑いのセンスは>>続きを読む

スイミング・プール(2003年製作の映画)

3.0

考えさせられる難解な映画。顔からして気難しそうな女性作家が巻き込まれるミステリーだが、フランスでの出来事が現実か妄想かが最重要ポイントになる。妄想派が多いようだが自分は全て現実にあった出来事で問題無い>>続きを読む

耳に残るは君の歌声(2000年製作の映画)

4.0

世間の評価が低いのが理解できないと思えるほど面白かった。民族差別上等のヨーロッパにおけるジプシーとユダヤ人の扱われ方の背景を知らないと、日本人には刺さらないのかもしれない。時代に翻弄されながら、父の写>>続きを読む