Krateさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

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メランコリア(2011年製作の映画)

3.0

鬱をテーマに地球の破滅を絡ませた展開は期待を持たせるが、終始退屈で映画としてのインパクトはかなり弱いと感じた。ジャスティンが姉夫婦の用意した豪華な披露宴で鬱病を発症して奇行を繰り返す前半と、人類の終わ>>続きを読む

マンダレイ(2005年製作の映画)

3.0

ドッグヴィルの続編にしてアメリカ三部作の2作目。前作と同じ世界観を引き継ぎ演劇風の線を引いただけの簡易的なセットなんだが、これが前作ほど効果的に機能していないし、全くストーリーと調和していない。テーマ>>続きを読む

ドッグヴィル(2003年製作の映画)

4.0

3時間近くある上映時間も長さを感じさせないくらい濃密な内容。白線だけの舞台に賛否両論あるかもしれないが、演出効果としては抜群で演技に集中できる意味でも素晴らしかった。ラース・フォン・トリアー監督は他の>>続きを読む

闇の子供たち(2008年製作の映画)

3.5

映画としての面白さは素晴らしいが、臓器売買と小児売春の描写については誇張し過ぎではなかろうか。タイに滞在経験がある自分としては、いくらマフィアと言えども子供を溺愛する国民性のタイ人が病気の子供をゴミ袋>>続きを読む

呪怨2(2003年製作の映画)

1.5

OV版を含めるとこのシリーズも4作目になるが、相変わらず演出がワンパターンなので流石に飽きた。お馴染みの時間軸をズラす手法も何か深い考察ができるわけでもなく、ただ単に短いエピソードを寄せ集めただけ。怖>>続きを読む

呪怨(2002年製作の映画)

3.0

ジャパニーズ・ホラーのジャンルでリングと双璧をなす映画。人によるかもしれないが全く怖くない。時間軸をバラバラにする手法はOVA版と比較すると効果的ではあったが、最終的に何か答えがある映画ではないので、>>続きを読む

リング0 バースデイ(2000年製作の映画)

2.0

貞子がいかにして誕生したかを描いているビギンズ的な作品だが、ハッキリ言って面白くない。とにかく貞子のイメージと仲間由紀恵のビジュアルが絶望的に合っていない。これは映画として致命的だと感じた。ストーリー>>続きを読む

リング2(1999年製作の映画)

2.0

名作リングの続編としての「らせん」が微妙だったからか、パラレルワールドでリング2を製作したのは理解できるが、これも違うんだよなという印象。超能力とか科学的な演出を前面に出したことによって、前作の不穏な>>続きを読む

らせん(1998年製作の映画)

2.0

名作リングと同時上映で世の中をガッカリさせた、ある意味伝説の映画。一応続編なのに別の監督が撮った影響か、ホラー映画とも言えない何とも不思議な世界観になっている。らせんの方が原作に忠実らしいが、それにし>>続きを読む

リング(1998年製作の映画)

3.5

日本のホラー映画のキャラ的始祖と言っても過言ではない貞子を生み出した偉大な映画。初見時の貞子の登場シーンはある意味伝説で、それはそれは怖かったと覚えている。さすがに現在だと耐性があるのか全く怖くもなく>>続きを読む

呪怨2(2000年製作の映画)

1.5

OV版呪怨の続編。まず、前作の使いまわしで半分近く尺を使っているのは詐欺みたいだと感じた。内容に関しても目新しさは無く前作とテンポも一緒なので途中で飽きた。呪いのバーゲンセールで、あの家から出て拡散す>>続きを読む

呪怨(1999年製作の映画)

1.5

OV版ということもあり予算の関係でチープなのは仕方ないが、それを抜きにしても全く怖くないし面白くない。説明不足によりストーリーが意味不明で、時間軸をバラバラにする演出も効果があるとは思えなかった。むし>>続きを読む

アビス(1989年製作の映画)

2.0

ジェームズ・キャメロン監督作品だと認識して観ると、あの「未知との遭遇」っぽい展開に圧倒的に物足りなさを感じる映画。海が大好きな監督が、ただ深海を舞台に映画を撮りたかったんじゃないかとさえ感じた。特に、>>続きを読む

レザボア・ドッグス(1992年製作の映画)

3.0

映画好きなら一度は観ている、タランティーノ監督初期の傑作。監督の特徴でもある無駄話はここでも健在で、これが刺さるか刺さらないかで映画の評価も大分違うだろう。個人的に今作に限って言えば、会話のテンポが悪>>続きを読む

バリー・リンドン(1975年製作の映画)

3.5

とにかく絵画を思わせるような豪華で美しい映像に圧倒される。キューブリック監督の映像センスと音楽の調和が心地よい。シンメトリーになった成りあがる前半と全てを失う後半の展開は、3時間越えの長尺でも全くダレ>>続きを読む

パニック・ルーム(2002年製作の映画)

3.0

密室サスペンスとしては平均点。デヴィッド・フィンチャー監督作品として期待値が高い状態で観るとガッカリするかも。パニックルームなる特殊部屋が屋敷内にある設定は面白いが、あまり捻りが無く活かしきれていない>>続きを読む

コースト・ガード(2001年製作の映画)

3.5

キム・ギドク監督作品特有の狂気の演出はこの映画でも存在していた。韓国社会が抱える徴兵制度と軍隊への批判とも取れる内容は、静と動の使い分けが上手く、何度も急にハッとさせられた。北のスパイが上陸する可能性>>続きを読む

キャタピラー(2010年製作の映画)

2.5

四肢を失った帰還兵と、その世話をする妻の描写が大半を占めるので多少退屈に感じた。見た目のインパクトや性描写が強烈すぎて内容が入ってこないし、見ちゃいけないものを見た気持ちになり後味はかなり悪い。冒頭か>>続きを読む

地獄の変異(2005年製作の映画)

3.5

邦画タイトルはB級感漂うが内容はそこまで悪くない。地底人と化した元人間の設定に矛盾はないし、襲われて徐々に仲間達が消えていく緊張感も秀逸。洞窟ものはシチュエーションだけでもワクワクさせてくれるので外れ>>続きを読む

シックス・センス(1999年製作の映画)

3.5

初見では多くの人が騙された結末から公開当時の話題性は物凄かった。どうしてもオチの印象が強いが、ヒューマンドラマの面でも良作の部類に入るだろう。特にコールが母親に祖母からのメッセージを伝えるシーンは涙し>>続きを読む

ファニーゲーム(1997年製作の映画)

3.0

熱狂的なファンも多いミヒャエル・ハネケ監督だが、この作品は多くの人を不快にさせた、ある意味伝説の作品。ラース・フォン・トリアー監督と同じで人間が持つ黒い部分の演出は世界トップクラス。犯人がメタ演出で反>>続きを読む

奇跡の海(1996年製作の映画)

4.0

ラース・フォン・トリアー監督らしさが全開の初期の傑作。この長尺でこの内容はある意味拷問レベル。ベスは軽い知的障害を持っていることが予想されるが、他の作品同様、良いか悪いかは別として、この監督は社会的弱>>続きを読む

ボス・オブ・イット・オール(2006年製作の映画)

2.0

ラース・フォン・トリアー監督のコメディ作品だが、ナレーションで言うほどコメディでもない。ブラックジョークは効いているが、お友達同士で撮ったような悪ノリは質が低く、テンポもかなり悪い。監督らしさを感じた>>続きを読む

イディオッツ(1998年製作の映画)

2.5

人間が持つ暗部を抉り出して表現することでは右に出るものがいない、ラース・フォン・トリアー監督。今作も知的障害者のフリをする健常者集団の生活を描いた、倫理観を無視した社会に挑戦するような攻めた作品になっ>>続きを読む

ソーシャル・ネットワーク(2010年製作の映画)

3.5

Facebook創始者マーク・ザッカーバーグの伝記映画。生存する人物ということもあり、どの程度脚色されているか分からないが、ザッカーバーグに嫌悪感を抱くような汚い部分もあって逆に好感が持てた。SNSに>>続きを読む

フェノミナ(1985年製作の映画)

2.5

美女に謎の殺人鬼の魔の手が迫るオープニングは悪くないが、後半までの展開が若干退屈で軽い。ダリオ・アルジェント監督の好みなのかもしれないが、時折流れるヘビメタには違和感があり失笑してしまう。夢遊病や昆虫>>続きを読む

ゴースト・ドッグ(1999年製作の映画)

3.0

オフビート映画を撮る代表と言ってもいい、ジム・ジャームッシュ監督作品。武士道をテーマに展開する物語は日本人なら失笑してしまうが、ヒップホップやマフィア世界との融合という点では調和していると感じた。監督>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2(2011年製作の映画)

3.0

全作品を観終わって感じたのは、あまり好きな映画シリーズではなかったということ。原作本を映画化するのに限界があったのか、監督の技量の問題かは分からないが、魅せる演出が弱いという印象を持った。今作に限って>>続きを読む

ハリー・ポッターと死の秘宝 PART1(2010年製作の映画)

2.5

世界的大人気ファンタジー映画の最終章Part1。完全に学園生活から離れ、全編に渡りシリアスでダークな雰囲気になっている。世界観は嫌いではないが、ファンタジー映画としての娯楽性を考えた場合には物足りなさ>>続きを読む

ハリー・ポッターと謎のプリンス(2008年製作の映画)

2.0

このレビューはネタバレを含みます

シリーズ最終章直前の作品で、全体に漂うダークな雰囲気は嫌いではないが、その雰囲気と内容が絶望的に合っていないのでチグハグな印象を受けた。もはや学園生活の描写は不要で、世界が混乱しかけているのに、キスが>>続きを読む

ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(2007年製作の映画)

2.5

物語が核心に向けて動き出す5作目。学校生活の描写は少なくなり、ファンタジー世界から抜け出し、魔法を使うことを除けば、より現実的な表現や演出になっている。そして、今作からまた新たな監督を迎えている。監督>>続きを読む

ハリー・ポッターと炎のゴブレット(2005年製作の映画)

2.5

前作は全編に渡りダークな雰囲気を醸しだしていたのに、今作は三大魔法学校の対抗戦という、ありがちな安っぽい学園ドラマ風で緊張感の無い話が8割ぐらいを占める。特に、恋愛パートは正直いらないと感じた。ロンは>>続きを読む

ハリー・ポッターとアズカバンの囚人(2004年製作の映画)

3.5

前二作から監督がアルフォンソ・キュアロンに変わったため、よりダークに大人っぽい雰囲気になった。この変更は大成功で、子供向けだった前2作(特に1作目)は個人的に刺さらなかったが、今回はなかなか楽しめた。>>続きを読む

ハリー・ポッターと秘密の部屋(2002年製作の映画)

2.5

前作が完全に子供向けだったのに対して、2作目の本作は多少ダークな雰囲気も持ち合わせていて、大人でも視聴にギリギリ耐えられるような内容。エピソードを詰め込みすぎていて尺が長いので、途中で集中が途切れてし>>続きを読む

ハリー・ポッターと賢者の石(2001年製作の映画)

2.0

ファンタジー映画の代名詞的な作品。同時期に1作目が公開された「ロード・オブ・ザ・リング」が大人でも楽しめるのに対して、こちらは子供向けに全振りしている。長時間の割にはストーリーの緩急が無くダラダラと続>>続きを読む

ALWAYS 三丁目の夕日’64(2012年製作の映画)

3.0

三丁目の夕日3部作の3作目。舞台が一緒だけにマンネリ感は否めず、前2作に比べ結婚や出産、子(淳之介)の独立など、テーマがグッと現実的になり、ノスタルジック感は薄れた印象。相変わらずベタな展開なので驚き>>続きを読む