驚愕の、安藤サクラだった。刑事と相対する取り調べのシーンで、子供に何と呼ばれていたかと問われ『なんだろうね』(!)と答えるまでの一連に、一発KO。虚構が現実と接近することが良いとも悪いとも一概には言え>>続きを読む
「一目惚れの瞬間」のオールタイムベスト確定。素晴らし&最高で思わず声漏れた。なんて完璧。飛び抜けたよさで満ちる。支離滅裂なのが人間のさが。それはまるで特別じゃない。結婚式で始まり葬式で終わる構成。紛れ>>続きを読む
後日談含め、めちゃくちゃエキサイティングで面白い(と言っていいのか→ドキュメンタリーの功罪)
意義が物語を追い越しているようで、少し面食らう。自分の想像力が届く半径の狭さよ。感情移入で作中人物の理不尽な扱いに憤ったりはするけれど、思考は止まる。なんとも感想が難しい。
かなりいい青春映画。というかヒロインのチャン・メイがめちゃめちゃツボ。眩しすぎる。どうしようもない生きづらさを抱えながら生きていく、安易な解決を提示しない作劇が誠実。
『ファンタスティック Mr.FOX』ほどウェルメイドではないが、やはり唯一無二の魅力が画面に満ちていて、これほど観ている間、受容そのものの幸せに浸れる作品も他になかなかないのではないか、などと考える。
面白いがなんとなく消化不良。『20センチュリー・ウーマン』のグレタ・ガーウィグが監督、すると似たようなフィーリングの映画どうし、どうしても印象が重なってしまう部分があり、あちらも個人的にいまいちピンと>>続きを読む
アメリカの物語に散見される洗練された暴露のカタルシス型作劇のひとつの原型か。文句なく素晴らしい。スクールカーストをはじめて取り扱ったエポックメイキングな作品って、まじ?まあ説得力ある。何だかんだ抑圧を>>続きを読む
想像より結構大味。夫の恋人役に「ときどきたまらなく不安になるの」なんて言わせちゃったりして。所々ニュース音声によって劇中に挿入される国際情勢の不穏さが人々の「関心」を際立たせる。果たして、家族の一員に>>続きを読む
この世の楽園かと錯覚させられるバカンスの撮影は、もはや映像ドラッグ。ただただ画面を見つめているだけで気持ちよくなっちゃう。それに男と女の複雑な愛憎劇がくっついているのだからもう何も他に必要なものがない>>続きを読む
毒親ものに弱く、映画の面白さにうまく乗り切れなかった。おおぼら吹き野郎の実物映像は反則。あんなの笑うしかない。肝心のスケートシーンは称賛されることによるエクスタシーがびんびん伝わってきて気持ちいい。
なんて力のある映画。楽園のすぐ側、貧困のど真ん中、35mmフィルムによる撮影で期間限定二重の夏を生命がマジカルに躍動する。無許可撮影らしいラストに感嘆。夢をみせる場の、欺瞞、そして鮮烈に迸る希望。二律>>続きを読む
最初は幽霊を交えた会話の不確かさに引き付けられるけど、そもそも人間同士の会話にだって、確固たるものなど何一つ含まれていないんだなあ。ハッとする思い。写真のカットの構図が半端なさすぎて感動。マスターピー>>続きを読む
底意地の悪さが突き抜けてて最高。何事も、やはり極端な個性をもったコンテンツは強い。(文字通り)猿真似のパフォーマンスが延々続くシーンの緊張感、素晴らしかった。芸術って対処できるものなのか。
あっけなく理由もない死が乾いた笑いと共に生を際立たせる。道徳映画的傑作。ドラマ版の原作リスペクト具合もよくわかり最高。
刺激的な画面ばかりで面白かった。歪な動植物たちによる、歪な弱肉強食が癖になる。終盤の野生の惑星におけるダンスシーンの魅力ったらない。最初のシーンの強烈な印象に反して、意外とそこからの展開は穏便。劇伴の>>続きを読む
とことん自分は説明セリフが嫌いなのだと。『上の句』、『下の句』とみてきて主要な登場人物以外が書き割りなのにも耐性がつき(百歩譲って)許せるようになったが、この「結び」に至ってはもはや「青春」そのものが>>続きを読む
冒頭から細部のリアリティにグッとつかまれる。折を見て挿入されるクラブシーンがかなりよい。スマートかつアクティブに社会へ訴え出る活動団体「ACT UP-Paris」の、燃焼する人生と影。死があるからこそ>>続きを読む
湯浅政明がコンテやってる巨大ロボバトルが最高なのに加え、力強い筋書き自体も素晴らしい。たしかに、泣けてしまう。やっていることを絶対に許してはいけない傑作。
迸る全能感にあてられる。川で彼女と泳いでから学校行くムーブ憧れしかない。入学初日、机に突っ伏して寝ている彼/彼女のあたりまえと、わたしの距離よ。
無性に好き!という気持ちしかない。サヨムプー・ムックディプローム敬愛。おそらく2018年のベスト。
冒頭からハチャメチャなおもしろさ。終盤、ホルスが迷いの森に閉じ込められたシーンが凄すぎる。時期的に洗練されていることが本当に恐ろしかった。
場があまりに鮮烈。一つ一つの画面が印象的すぎる。展開も、車をパンクさせてからの一連の流れが絶品。決して手に入ることのないものをなりふり構わず追い求めてしまう若さが滑稽でそれ以外いらない。
誰しもが幼きころ妄想する類いの夢の具現化で普段ゲームをしない人間としてこんな面白い映像が世の中にあるのか!と驚かされた。ラストの甘さは嫌すぎる。
言葉が彼女たちの気持ちの正解だと思って欲しくない、と監督はインタビューで語り、だからこそ、一つ一つの仕草、アクションが重要で、それを(実写とは違いアニメーションは)全くのゼロから立ち上げていくからこそ>>続きを読む
一分の隙もない、完璧な脚本。クレしん映画の悪役メソッドを他の表現はもっと活用して欲しい。「ずるいゾ!」。
あんまり展開がよろしくないので違和感が際立ってしまう。松岡茉優はやっぱりよかった。
超エンタメ快作だった。陳列を待たず配達されてきた新聞をそのまま購入する一連のシーンたまらなく好き。強さと(人間ならではの)弱さを持ち合わせたメリル・ストリープの魅力。時代をぶっ刺しにいく力み、その力強>>続きを読む
(完全に奇人と化した机くん周りなど)酷すぎるシーンが沢山あって、ただその分、よいシーン(太一の千早への思いを映画は序盤から全面に出してるのが効いてる)も沢山ある。印象の足し引き算で頭はパンク寸前。でも>>続きを読む
気まずい空気を察して歌うチエちゃんの利発さにやられてしまう。ダメ親だけど、とてもいい子に育ってるんだよな。自分が親でも感動して泣いてしまうよきっと。虐待ムービーは感情的になってしまってダメだ。
声に出して笑った。本シリーズよりさらに荒唐無稽。シナリオという概念の耐久性をギリギリまで試すかのような面白さ絶対主義の作風が我慢ならないひともたくさんいるのだろうけど、なんでか自分は許せる。なぜだ。
いま思い返せば、ゼリーの伏線とか伏線と呼べないくらい雑な仕掛けだけれどそこは勢いで押しきる。とにかく楽しませたもん勝ちなスタイル、嫌いになれない。全てが過剰になると感覚が麻痺して心地よくなってくる。