果糖さんの映画レビュー・感想・評価 - 38ページ目

迷宮物語(1987年製作の映画)

4.0

『走る男』にどうしても有り合わせ感があるのだけれど、りんたろう監督の『ラビリンス*ラビリント』と大友克洋監督の『工事中止命令』の2本が水準以上なので、雰囲気勝ち。

胸騒ぎの恋人(2010年製作の映画)

3.5

(ひたすら)(pvのように)美しい映像。気のあう友人同士は恋愛の好みも似通うということですか。

冷たい熱帯魚(2010年製作の映画)

5.0

例えば、死体を運ぶときの「それは縦にもって」だとか「軽い方からね」だとか、神は細部に宿るなんて言うけれど、ほんとそういうことで、細かい部分の現実をちゃんと映しているからこそ、荒唐無稽な展開でも抜群に引>>続きを読む

あの頃、君を追いかけた(2011年製作の映画)

3.0

新郎のチョイスに容赦がないのがいい。友人枠は間引いてよし。

星空(2011年製作の映画)

3.5

エンドロールの原作の絵本が良すぎて、本編の印象食われぎみ。

オンリー・ラヴァーズ・レフト・アライヴ(2013年製作の映画)

4.5

雰囲気が最高なのだ、で言葉を終わらせてしまいたくはないのだけれど、やはりそれぐらいしか。鬱々としながら妖艶。ビジュアル完璧よな。音楽も超クールだし。ラストも最高に気が利いてる。

セブン・サイコパス(2012年製作の映画)

3.5

中盤にナイスなサプライズがあって興奮、しかし後半でやや失速か。邪道を堂々と歩きすぎた印象。

ぼくの名前はズッキーニ(2016年製作の映画)

4.5

児童養護施設を舞台としながらも、演出やストーリーラインで必要以上に悲愴感を押し出さず、むしろ明るい日々の中で滲み出す悲しみに焦点を当てるどっしり構えた作劇。繊細な人間関係を安易なプロットに落とし込まな>>続きを読む

ジャッキー・ブラウン(1997年製作の映画)

4.5

100人が100人思うことだけれど、1にも2にも主演のパム・グリアにつきる。

ゼア・ウィル・ビー・ブラッド(2007年製作の映画)

4.5

めちゃめちゃ面白い。ダニエルという人物が内面に抱える雑多な感情。どれもひどく手触りが悪い。落ち着きが悪い。苛烈に人生を生きる一人の男の生きざまを完璧に映しとる。唐突にボウリングレーンが挿入されるカット>>続きを読む

ヨコハマメリー(2005年製作の映画)

3.5

去年、横浜ニューテアトルで観た『禅と骨 Zen and Bones』が素晴らしかったので、いつか観てみたいと思っていた作品。メリーさんとシャンソン歌手の永登元次郎さんの友情が美しい。それと、何となく見>>続きを読む

マグノリア(1999年製作の映画)

5.0

映画全てが監督の手中に完璧におさめられている(と錯覚させられる)ことを確認できるラストカット。心底恐ろしい。

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

4.5

娘をレイプされた母親の怒りに共感し無能な警察に憤るという当初の構図が反転して反転して反転して…。感情移入を揺ぶられ続けます。それぞれの人物が様々な複雑さを抱えながらも、始まりからは予想もできない2人の>>続きを読む

王立宇宙軍 オネアミスの翼(1987年製作の映画)

4.5

作画やばっ。独自の世界観が完璧に確立されていて、多分ストーリーがなくてもみているだけで楽しいでしょう。ヒロインいいね。

モンティ・パイソン/人生狂騒曲(1983年製作の映画)

4.0

ゲロと精子と銀河の歌最高か。シーンの転換がさりげなくて好き。

ムーンライズ・キングダム(2012年製作の映画)

4.5

全部いい。監督の美意識が行き届いてる作品はみているだけで楽しい。

ハッピーアワー(2015年製作の映画)

5.0

よく知らない人にだからむしろ気楽に話せる切実さ、そんな会話がこの世で生まれたことに付随するトラブルってわりとあり、本作もある程度はそれで、つまり些細であり、しかし膨大な描写を重ねるにつれそんな単純な言>>続きを読む

トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)

4.0

オールナイト四本目なので朦朧としていた。多分、万全の状態で観ていれば、もっと印象に残ったと思う。群像劇大好きなので。機会があればもう一度みたい。

小さな恋のメロディ(1971年製作の映画)

4.5

ジェットコースターのシーンの目の保養感エグいな。美形とかそういうレベルを越えて、もはや概念。トロッコが画面に映った瞬間泣きそうになった。どこまでも行ってしまえること、色んなことを置き去りにしてそういう>>続きを読む

大人は判ってくれない(1959年製作の映画)

4.0

アトラクションのシーン。遊んでいるときだけでしか、実生活=地面から逃れることができない。強者である大人に庇護される立場である子供の閉塞感と絶望。

まごころ(1939年製作の映画)

4.0

ベンチを生かしたくっついたり離れたりの二人の立ち振舞いが描かれるシーンが素晴らしくてなあ。しかし、戦時中って映画もこういうことになるのだね。

グッド・タイム(2017年製作の映画)

3.5

劇伴が素晴らしい。行き当たりばったりな行動を繰り返してどんどん状況がこんがらがっていく系のストーリー。ちょっと長く感じた。ラストシーンはいい。

ハートストーン(2016年製作の映画)

3.5

アイスランドのひらけた風景と個人が抱える切実な思い、大小のコントラストで2時間がっぷり見入った。村社会で生きるマイノリティの閉塞感が見るものに痛いほど伝わる。