よびちゃんさんの映画レビュー・感想・評価

よびちゃん

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十二人の怒れる男(1957年製作の映画)

4.3

12人の陪審員たちが、父親を殺した容疑の少年について評決に達するまで一室で議論する様子を描く、シドニー・ルメット代表作の一つ。脚本家が陪審員を務めたことを機に書かれたらしい。密室での会話劇だが、話し合>>続きを読む

時をかける少女(1983年製作の映画)

3.0

序盤と終盤しかないようなゆったりした時間が流れてる。時間を超える能力に気付くまでに結構かかり、特に楽しむわけでもなく、なんか嫌だな元に戻りたいなとモヤモヤする主人公。全部知ってるからどっちが未来から来>>続きを読む

オッペンハイマー(2023年製作の映画)

4.4

あまりに光と音の圧が強く、体験として作られているので、出来るだけ映画館で見るのがオススメ。スマホとイヤホンで見てしまったら疲労ばかりが強くなるだろう。そこそこ長く上映されそうだしリバイバルもあるだろう>>続きを読む

シンクロニック(2019年製作の映画)

3.1

マーベルでムーンナイトを作った監督コンビ。
展開が早くてノリノリな映画かと思ったら前置きが丁寧で静か。しかし若者は体ごと時間を飛べるんだ、大人は脳の作りのせいで見えるだけだけどねーなどともっともらしく
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箱の向こう側(2018年製作の映画)

4.0

Other Side of the Box
Youtubeで見れる短編ホラーの中でもトップレベルじゃない?すごく好きなんですよこれ。なんか話題になってFilmarksでも上位になってたので感想書いとく
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ノクターナル・アニマルズ(2016年製作の映画)

3.1

ずっとリストの底に眠っていた。どんでん返し的な期待がどこか入ってしまい、あれ?素っ気ないなと思った。
小説のハードな内容が現実に繋がっていくのかと思ってたので、これ現実だったりする?どうなの?と迷った
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モーリタニアン 黒塗りの記録(2021年製作の映画)

3.4

911容疑者として逮捕され何年もグアンタナモに拘束。証拠よりも裁きたい気持ちが先行し拷問してましたというもはやお約束の話だが本当にひどいっすね〜
拷問とユーモア両面でタハール・ラヒムの良さが光る。題材
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逃げた女(2019年製作の映画)

3.3

ドキュメンタリーのように素っ気ないようで映画としか言いようがない気持ちよさのある撮影がやっぱりホン・サンス。あっちから来てこっち行って、こっちの前でカメラを構えてるっていう、三角形の関係。ただの会話な>>続きを読む

NN4444(2024年製作の映画)

3.5

NOTHING NEWホラー短編4本
CM監督を中心に演出で見せようとするホラー。A24ぽいことしますよ、フェミニズム的不条理やりますよ、という流行の乗り方はやや露骨だが、そうやって新しい挑戦が出てく
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VOID(2023年製作の映画)

3.7

クラスメイトが死んでも平常運転の友達。主張が先にあり人の話を聞かない家族(毒親、ヒステリー構文的な流行を感じる)。あれ、私がおかしいのか?
顔の寄りが多く一人ずつ映すことが特徴的。室内は斜め遠くから。
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洗浄(2023年製作の映画)

3.6

水の音と声から始まる。想像させ引き込む工夫が好き◎ 溺れるアリ。沈む男。
布を被り寝たまま水を吐く男を見せた後それに近付く女を見せるのはホラーというよりサスペンス(ヤバさがすでに明かされている)。しか
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Rat Tat Tat(2023年製作の映画)

2.0

凝ったタイトルとクレジットのデザインに、こういうのが日本の映画に足りていない拘りだと再認識する。
手拍子が延々と続き何が起こるのか予想させられるさまは停止できないというプラットフォームの仕組みに合う。
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(2023年製作の映画)

4.0

「彼女はひとり」で驚くほど映画が上手かった中川奈月監督の新作ということでわくわく。やっぱり上手い。
短編4本の中で唯一、視線を撮ることが出来ている。気になって見てしまう、見られるのが怖い感覚。画面外か
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彼女はひとり(2018年製作の映画)

4.1

センスぅ〜!すげえ!中川奈月監督、立教の院の修了制作らしい。迫力のある建物を立体的に撮る、窓越し/反射、俯瞰/遠くの視点、行き交う人、どこでカット繋がってるのかな?と思ったらワンカットなカメラワーク、>>続きを読む

ゴジラ-1.0(2023年製作の映画)

3.7

VFXかっこいいゴジラと主人公のドラマの噛み合ったストーリー構造!キラッとSF感のある劇伴もかっこいい。
山崎貴だからこその良さとうわー苦手だなあというドラマ。戦争とトラウマに重ねる構造はめっちゃ良い
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うる星やつら2 ビューティフル・ドリーマー(1984年製作の映画)

3.6

押井守。ちょっと神秘的な事件が、日常生活のなかに侵入してくる。繰り返す時間と、都合の良さが夢の証拠か?という推理。迷い込む路地裏。ジェットで飛んで見る孤立した街。いつの間にか時間が経っている。
序盤の
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サバイバルファミリー(2017年製作の映画)

3.0

ただの停電ではなく電気を使うものが使えない、というのが面白い。スマホも車も動かない。それでも出勤する。自転車社会、水の高騰。誰も彼も大移動。多少の飢えや盗みはあっても暴動や殺人はない。
オシャレサイク
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カンダハル 突破せよ(2023年製作の映画)

3.6

スパイ、軍、テロ組織入り乱れるイラン。核施設を爆破後、告発を機に身バレして必死に逃走する。
荒野でのカーチェイス、バイクで追う男かっこいい。小型の爆弾貼り付けるシーン好き。ヘリ撃ち落とそうとしたりアジ
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WEEKEND ウィークエンド(2011年製作の映画)

3.3

思った以上に低予算に感じたが撮り方が的確でみすぼらしくない。マンションをああやって撮れるだけでも、お、この監督は大丈夫だ、と分かる。
ベッドで二人話すときも左手前の背中、右奥に横向きと立体的で、バーの
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ムーンライト・シャドウ(2021年製作の映画)

3.2

映像の断片で語っていくMV的演出だけど映画の時間が流れていて、小松菜奈が魅力的すぎて、心地良い。よそ見はしやすい。
死者に会えるという現象が物語を動かしていくのかと思ったら、そこに至るまで事故前後を混
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岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)

2.8

トーンはドラマと変わらないんだけど、フランスで撮影したら予算かかりすぎるから映画なのかな。映画にしては回想長かったな。
究極の黒を追い求め描かれた黒髪の女の絵は、過去の罪などを映す呪われた絵となってい
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X エックス(2022年製作の映画)

2.9

悪魔のいけにえとかそういうオマージュ元を見ておけばいいじゃんよーと思ってしまい退屈に感じた。1時間は移動してポルノ映画撮影して老婆不気味だなってだけ。後半もそうかーそうなるよねー。ただ、老と死をこんな>>続きを読む

アビス(1989年製作の映画)

3.8

このレビューはネタバレを含みます

潜水艦が沈み調査するのだがその過程でもアクシデントに見舞われ、海底の皆さんが奮闘、何やかんやで海溝に降りるハメに。

青紫に光るクラゲのようだが形を変え知性を感じさせるそれ。前半がありがちなパニックに
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モスル~ある SWAT 部隊の戦い~(2019年製作の映画)

3.2

バーニング・オーシャンなどの脚本家が監督したということで期待があり見た。アメリカの映画だが、イラクのモスルを舞台に現地の警察とisisとの悲惨な戦いを描く。何が起こってるかも分からず作戦に参加する。死>>続きを読む

マイ・ボディガード(2004年製作の映画)

3.4

イコライザーの原点はここにあったのか。デンゼル・ワシントンが少女と関わり心の傷を癒やす、それに報いようと誘拐した組織と戦う。
実験映画的なモンタージュがずっと続き、何が何だか分からないのに理解できると
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Mr.&Mrs. スミス(2005年製作の映画)

3.6

アクションコメディ今さら見る?どうする?と思ったけどダグ・リーマンだしアクションにユーモアは大切だし、と考えて見た。何か隠している夫妻、それぞれの仕事(ポーカー、エスコート)。ダブルブッキング、殺し合>>続きを読む

バーバリアン(2022年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

アメリカでヒット、ひっそり配信。話はシンプルだし低予算に見えるが、意表を突く語り口と突飛な演出(上手いのか下手なのか)で独特の映画に。途中の回想エピソードや人気のない通りにはvaporwaveやlim>>続きを読む

M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.1

AIによる調整、子育てでの機械との付き合い方。
ただ排除するだけだったのが、学習して声を真似たり狡猾に事件に自分が関与していないように装ったり。怖くはないし陰湿さ邪悪さにまでは行かない。unrated
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TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

3.7

若者の好奇心と同調で邪悪なものを呼び大変なことになる、というとベタだが、よりソーシャルメディアによるノリを意識し、キリスト教的解決を排除しシンプルながら新鮮。
怪しい手の像を握り霊を呼び出し自分に降ろ
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コズモポリス(2012年製作の映画)

2.5

ロバート・パティンソン。静かなリムジン内と、窓から見える混沌とした街角。人生の終わりと世界の終わり。会話がわけわからない。でも雰囲気は嫌いじゃない。

クラッシュ(1996年製作の映画)

3.8

交通事故への興奮。夫が死に、しかし事故相手に興奮する妻。不倫許容夫妻。事故マニア集会。壊れた車と体。SMプレイにハマり過ぎて狂っていく比喩のようにも。車が多い/少ないという発言に感じるパラノイア。陰謀>>続きを読む

裸のランチ(1991年製作の映画)

4.0

クローネンバーグがバロウズの小説を映画化。ビートニク文学でドラッグ使いまくりで本人も小説もめちゃくちゃで、それ自体を映画にしたみたい。実際に奥さんを撃ち殺しているということであっなるほどな……と。虫の>>続きを読む

ザ・フライ(1986年製作の映画)

3.9

実験に失敗したヒヒやハエ化していく造形がめちゃめちゃ気持ち悪くて本当に嫌な虫とか死体を見てしまったようにそわそわしてしまう。ブランドルは初めからちょっと嫌な奴で、ヴェロニカがいつの間にか好きになってい>>続きを読む

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)

4.0

正直わけがわからないんですけどそんなに悩む余地もなく楽しくて気持ち悪い未知の体験という感触で満足。暴力や性を記録したビデオに取り憑かれ幻覚を見るようになる。しかし幻覚の原因が本当にビデオなのかどこまで>>続きを読む

スキャナーズ(1981年製作の映画)

4.0

元祖超能力バトル?クローネンバーグの気持ち悪さだけど漫画的な盛り上がり。
他人をスキャンして体の仕組みを操ることで殺したり幻覚を見せたりできる。コンピューターにまで接続できる。ハッカーだ。科学の進展、
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ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

3.9

クローネンバーグ!変すぎるし低予算ぽいんだけど、明らかに才能がある人だ!ってなるしめちゃくちゃ面白い。
ブルード=雛は怒りのメタファー、というか子供のような形を取る怒りそのものだ。怒りを産み呪いを飛ば
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