映画男さんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

リオ・ブラボー(1959年製作の映画)

5.0

見ようみようとおもって不精になっていた一本。映画館ではなく配信で観てしまった不埒な自分をどうか許してください映画の神様。私はとことん感動しました。昨夜、観終わった後も放心状態で、タバコの灰を落とすこと>>続きを読む

賭博師ボブ(1955年製作の映画)

4.5

ジャンギャバンの「現金に手を出すな」に至高のダンディズムを感じてこのダンディズムを超えるノワール作品はなかなかないだろうとおもっていたら、同じくらいかっこいい映画があった。賭博師ボブの、札束を出す、ト>>続きを読む

四季・奈津子(1980年製作の映画)

3.0

1時間くらいで飽きちゃった。古い習慣に囚われず自立する女を描くという本作のテーマ(だろう?)は聞こえがいいが、彼女は商業映画でヌードシーンやっちゃうわけで、結果としては、田舎娘が、「男が好む都会の女に>>続きを読む

風たちの午後(1980年製作の映画)

3.5

夏子のはにかみの奥に見える幼い八重歯に泣きそうになる。物語の儚さが時代の冷たさ、映像の質感にマッチして胸にウッとくる。望遠を結構多用してる感があった。部屋、街中、幼稚園といったありきたりな場面ががレン>>続きを読む

最後まで行く(2023年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

何も考えずに観られる娯楽アクション映画。だいたい悪くないと思うが、気になった点をいくつか。まず、SEの多用が鬱陶しい。いや、アクション映画やねんからそんなもん効果音バンバン鳴って当たり前やろと言われた>>続きを読む

地球は女で回ってる(1997年製作の映画)

3.0

おれはウディアレンの何十本目かの監督作品を観た。それ以上もそれ以下もない。なんというか、日曜日にサザエさん観る感じ。もちろんおもしろいけど、次の日に人と会って話題にするほどでもない。

NO SMOKING(2019年製作の映画)

3.5

細野さんのことが今よりもっと好きになる、素敵な映画。星野源のナレーションがいい味を出している。恋は桃色を聴きながら、投稿。

驟雨(1956年製作の映画)

5.0

傑作。素晴らしい。戦後の梅ヶ丘を舞台にしたヒューマンドラマ。ラストの紙風船ポンポンで泣いちゃった。

流星(1999年製作の映画)

2.5

4/1に映画館で鑑賞。なんとなくチケット購入してみたのだが、どうやらその日はレスリーチャンの命日だったらしく、客席はほぼ満員で、だいたい中高年の主婦層で埋め尽くされていた。レスリーチャンの未だ揺るぎな>>続きを読む

フレンチアルプスで起きたこと(2014年製作の映画)

4.0

こんなにも密度の濃い不条理喜劇を作れる作家、いま、他に誰がいるのだろうか。ちょうど物語と同じように、おれも雪崩を喰らった気分だ。それに、突拍子もなく、サラッとおっぱいが見える映画は、だいたい良い。

八月八日(2016年製作の映画)

3.0

スケッチというか、習作というか。これ自体は面白くないし、(おれが石橋静可に魅力を見出せないことにも原因があるとおもうが)、マヤデレンやロメールのヘタなものまねとしかおもえない。しかし三宅唱の映画を追っ>>続きを読む

密使と番人(2017年製作の映画)

3.0

たしか去年の冬くらいに、BSで放送されているのを鑑賞した。新しい時代劇であるとおもう。だからすごいというわけでもなく、内容はつまらなかった。結局、演出する側も、される側も、普段は洋服着てスニーカー履い>>続きを読む

ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

3.8

ミットをパンチする音や動き、足のステップが大変心地よく耳に響く。それだけで充分に楽しめる作品。手足の短い岸井ゆきのが全身を使って躍動する感じが非常にたくましくて、感動した。蓮實的に言っちゃえば、運動の>>続きを読む

トリとロキタ(2022年製作の映画)

4.0

もはや神業といえる、職人芸。ダルデンヌ兄弟にこの手の物語を撮らせたら間違いなく一級の作品になってしまう。際立つのは、省略の巧さ。力強いシーンがあれば間を端折っても成立する。特にラストの飛躍カットでそれ>>続きを読む

ダークグラス(2021年製作の映画)

1.5

久しぶりに映画館の新作で駄作を観た。酷すぎて、むしろ清々しい。これが本当に「サスペリア」と同じ監督なのか? 監督は、性欲も好奇心も承認欲求も失ってしまったのか? アクション、裸の女、夜の街、どこを切り>>続きを読む

エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス(2022年製作の映画)

2.5

つまらないので途中でちょっと寝てしまった。狭い空間で、堂々巡りが続く感じがキツい。母が娘を心から受け入れることが問題解決の鍵になるであろうことは、娘がなんやら(名前忘れた)で、すごいパワーを持ち、母と>>続きを読む

エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

どう考えてもエスターはクソな悪人であり、愛嬌は多少はあれど、ムカつくやつという点は変わらない。母と息子がエスターの正体を見抜きバトルが始まるが、俺は家族側を応援していた。これは賛否別れるだろうが、みん>>続きを読む

フェイブルマンズ(2022年製作の映画)

3.5

すこぶるおもろかったというわけではないが、観終わって悪い気はしなかったし、むしろ、リンチ演じるジョン・フォードにたっぷり楽しませていただき満足。このジョンフォードのくだりと、西部劇の自主映画がおもしろ>>続きを読む

THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

5.0

始まってすぐ、アニメとは違うキャラの声や絵のタッチに違和感があり、「俺はこの作品で感動できるのか?」と一瞬不安になったが、10分ほど経過し、例の試合が始まり、コートを走る足音や、息遣い、ボール捌き、選>>続きを読む

次郎長三国志 第九部 荒神山(1954年製作の映画)

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採点自粛。でも面白かったよ。「仁義なき…」でいう、代理戦争的な。続編のための布石であったのに、結局ここでシリーズ終了。

次郎長三国志 第八部 海道一の暴れん坊(1954年製作の映画)

4.5

映画シリーズが原作を追い越してしまって、ここからオリジナル展開。いやもう、石松よ。「ヤクザに働いてもヤクザに暮らすな」

次郎長三国志 第七部 初祝い清水港(1954年製作の映画)

3.5

いくらゴキゲンな映画で、なんでも許せるとはいえ、フグの仕掛けは強引すぎた。

次郎長三国志 第五部 殴込み甲州路(1953年製作の映画)

4.0

東宝からの電報「ブタマツコロセ」によって…職業監督マキノの手腕に脱帽。

快楽学園 禁じられた遊び(1980年製作の映画)

3.0

倫理の崩壊していないシーンが一つもなかった。やってはいけないことだけをやったような、残酷さを通り過ぎて清々しさすら感じる。タランティーノが暴力を過剰に見せて暴力そのものの恐怖を無効化したみたいに。原作>>続きを読む

少女娼婦 けものみち(1980年製作の映画)

2.5

雨の中、傘も差さずに郊外の国道を歩く女を、トンネルに差し掛かったところで、トラックに乗った男が拾う。この序盤は「赫い髪の女」を思い出さずにいられない。どちらもここから物語が動き出す。今回は石橋蓮司では>>続きを読む

女地獄 森は濡れた(1973年製作の映画)

3.0

冒頭の屋敷にたどり着くまでが一番よかったかな。トンネルの使い方が素晴らしい。原作に忠実なのはいいけど、説明セリフがまどろっこしいのが良くない。

濡れた欲情 特出し21人(1974年製作の映画)

3.5

ぐだぐだして、ねちっこい、気だるい感じが非常に心地いい。その感じを一番発揮する芹明香はロマンポルノの天使。外波山文明のアナーキーな芝居が映画を底上げする。