水の綺麗な田舎町でレジャー施設を造る計画が持ち上がる。運営母体は芸能事務所。国の補助金欲しさに計画されたのは見え見えで、芸能事務所は怪しげなコンサルタントの言いなりになり、計画はでっち上げられ、ずさん>>続きを読む
トリュフォーの「大人は判ってくれない」が日本公開された同年に、成瀬も子供を主人公にして映画を撮っていた。多摩川の土手で川泳ぎができて、春海ふ頭が何もない更地だった頃の東京。それでも田舎から出てきた子供>>続きを読む
主人公がそもそもは女に興味のない男だとわかるように演出するとき、雑誌のグラビアを切り抜いて、その裏ページの天文学のグラフを壁に貼り付けるところめちゃくちゃ上手いなとおもった。次カットで部屋の全景が見え>>続きを読む
ブランチは監禁されているとわかるなり叫ぶとか、窓から手紙だけではなくもっとモノを投げるとか、SOSを求めることができたはずで、なぜもっと抵抗しなかったのか、それがすこぶるもどかしくて物語に集中できなか>>続きを読む
初鑑賞。昨夜は涼しかったから部屋の窓を開けていたが、強風でガラスがカタカタと鳴るわ、枯れ木がカサカサ揺れる音が聞こえるわで恐怖演出倍増しになって勘弁してくれよって感じだったが、それを抜いてもこの映画、>>続きを読む
フェミニズムがどうだ、とかエログロとかそういう描写は何も抵抗がないしむしろ好物ですらあるが、どういうわけか興奮しないし、いい意味でも悪い意味でも嫌悪感がなく、あっけらかんと性器や乳房が映し出されて、む>>続きを読む
無賃乗車の客を徹底的に潰す車掌と、何があっても無賃乗車を試みる、おっさん同士の白熱のバトル。これで映画に成立させる根性がすごい。公開当時は興業的に振るわなかったそうだが、それはまあ頷ける。それでもこう>>続きを読む
爆裂におもしろかった。蓮見氏も指摘している通り、「攻撃」「特攻大作戦」といったアルドリッチ過去作品を想起させる、既視感のあるシチュエーションや配役はたくさんある。(そして本作もまた、その後のカリフォル>>続きを読む
医者夫婦が盗撮するピンク映画。体位も撮り方も凡庸でエロスは感じにくい。当時のフィルムカメラ、ビデオカメラがたっぷり見れたのは地味に良かった。
狂っていて愛おしい。「飾りじゃないのよ涙は」ほぼフルで流して、最後、工場につながり破茶滅茶あって終わる後味非常に良し。
街とそこに暮らす人々を静々と描くだけでここまで作家性を出せるのはどうしてなのか。カメラの置き場所、人物の表情、ショットの長さ。わずかな違いで世界は変わる
おっちゃんたちのどの顔にも、人生の刹那が刻まれていて、もはや台詞を要しない圧倒的な説得力があった。
写真ちぎったらええやんに気づいてしまったら手紙書けないギャグが冴えて見えない。とはいえラストはグイッと持っていかれた。
なんか令和って感じで良い。マイメンとつるんで夜な夜な遊ぶみたいな生活送ってこなかったから羨望まじりで観た。ドラマとして、校舎が閉鎖→夜の校舎で遊びまわり、至る所にスナップ写真を貼っていく→この先がもう>>続きを読む
単純に好きにならへんかった。鈴木清順や寺山修司あたりのATG感が漂うがどうも何かと履き違えたチグハグな印象。スーツを着て相撲を取り、まわしをつけてオフィス出社するようなというか何と言えばいいのか、ひょ>>続きを読む
親父が仕事をクビになり、一家に貯金もなく、負の連鎖で崩壊していく貧しい家庭の悲痛なドラマ。無情にも程がある。黒澤明の天国と地獄が63年だから、当時こういう格差問題は結構当たり前にあり、なかなか深刻だっ>>続きを読む
カラオケルーム、合唱会場、団地、教室、車中といった閉鎖的な空間のみで物語が進むから窮屈感は否めない。たぶんコロナ禍で制限があったのだろうが、やっぱりもどかしい。屋上でなんとか開放感を演出しようとしたの>>続きを読む
いい映画。トイレがどこも綺麗すぎるのが気になるが、まあそれはご愛嬌として気にせず。しかし、これでカンヌ? とはちょっとおもった。そこまでの作品ではないだろう。
牛の乳を盗んでドーナツを作って売るという単純な物語の中でサスペンスと資本主義の本質をあぶり出している。「犯罪」を経て「成功」を掴むあたりはアメリカの本質といえる。セリフは付属にすぎず、映像で物語ること>>続きを読む
アンサのミニマムな部屋に憧れる。たぶん、想像やけど、最初は物に溢れた部屋に住んでいたけど、人生で起きる理不尽なあれこれに都度虚しくなり、そんな気持ちが断捨離や引っ越しに向かっていったんじゃないだろうか>>続きを読む
当時大ヒットしたらしい。なんでやねん、どういうことやねん。どんなもんかとおもって鑑賞。物語はすこぶるチャチで大したことはなかった。日本侠客伝や仁義なき戦いに比べたらかなり不満足。しかし、やはり健さん。>>続きを読む
昔ホテルのレストランで配膳やった時期があるが、こんな感じだったなあと。しかし本場欧州のレストランは格が違う。トーションの使い方、トレンチの持ち方、皿の置き方(素早いが雑ではない)、客とのコミュニケーシ>>続きを読む
ある企業の次期トップが決まらぬなか、重役たちの間では腹の探り合いが日常的に行われていた。そんな中、現社長が心臓発作で死んでしまい、重役たちは各々の欲や得のため、慌ただしく動き回るのだがしかし、という感>>続きを読む
変な奴がたくさん出てくるロードムービーはそれだけで愛おしいと感じる。その上中身も面白いとくれば好き確定である。
キリスト教についての知識は水をワインに変えたとか、石をパンに変えた(we are th>>続きを読む
何から何までB級やなあ。アホみたいに車が破壊されるから、結構な予算はあったんやとおもうけどそれでこんなにもくだらない作品出せるなんて、贅沢な時代ですわ。主題歌まで作っちゃってさ、もう馬鹿さ加減がすこぶ>>続きを読む
冗長なように見えて人物の動きやカットのリズムは非常にスムーズ。シーンごとに音楽や色彩、周りの人物の視線や仕草とか、かなり細かいところまで計算されているのは間違いないが、そこにテクニックを全く感じさせな>>続きを読む
いやあ、これは非道いんじゃないか。中年のおっさん二人がしみったれて酒飲んでるのと若いカップルがぎこちないセックスしてるの交互にみせられても何とも感情動かんで。少なくとも「火口のふたり」みたいな刹那はど>>続きを読む