榎木津さんの映画レビュー・感想・評価 - 8ページ目

榎木津

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万引き家族(2018年製作の映画)

3.9

万引き家族、ってそのまんま過ぎてタイトルで損してるのでは?と思ってたけれど、深刻で複雑なのは万引きでも家族の話でもなく、別のところにあった。
昭和何年くらいの設定なんだろう?と思ってたらスマホ出てきて
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ボーダーライン(2015年製作の映画)

3.6

メキシコ怖すぎ。それぞれの立場が見えてくるまでとっつきにくい映画だったけれど、最後はちゃんと腑に落ちるよく出来た脚本の映画。たまたまアウトレイジを観た後だったので、ハリウッドのスケールのでかさが羨まし>>続きを読む

アウトレイジ 最終章(2017年製作の映画)

3.4

大物俳優が多過ぎて、前作までより顔芸の応酬が印象的なシリーズ完結編。キャスティングされた日本のベテラン俳優は、そりゃあみんないい顔してるんだけれど、みんなベテラン過ぎるて滑舌が悪かったり、ろれつが回っ>>続きを読む

ゲット・アウト(2017年製作の映画)

4.3

相当面白かった。前情報なしに観たので途中から、あ、こういう映画だったのか、とどんどん面白くなって、見終わった後にもう一度最初から伏線を辿りたくなる。スリラー、というよりサイコ系の好きな方にお薦め。

女神の見えざる手(2016年製作の映画)

3.3

映画というよりNetflixドラマみたいな感じで楽しめるんだけれど、いかんせんロビイストという政治コンサルの世界が馴染みがないのと、日本の女優に置き換えるとすれば天海祐希的なヒロインが、目の化粧のせい>>続きを読む

グレイテスト・ショーマン(2017年製作の映画)

3.9

ミュージカルは苦手だけれど、TLでの評判が良かったので観てみたら、アメリカン・ドリームなバーフバリで最高。物語の軸が見えないし、突っ込みどころは満載だけれど、とにかく楽曲がいいんで許される。踊りもいい>>続きを読む

奥田民生になりたいボーイと出会う男すべて狂わせるガール(2017年製作の映画)

3.4

得意のサブカル系ラブコメ。原作未読でテレビ東京ドラマスペシャルくらいの気持ちで観れば楽しめる。微妙だったのは、奥田民生リアルタイム世代はもっとシニア世代なことの違和感と、ヒロインがそこまで奔放に見えな>>続きを読む

シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.7

美女と野獣のアンチテーゼと言うよりも、ウルトラQのラゴンだった。好き嫌いに分かれる映画かも知れない。ただしちゃんとエンタメとしても楽しめるようになってる。
ヒロインばかりが賞賛されるけれど、敵役の警備
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ちはやふる ー結びー(2018年製作の映画)

3.8

油断してたら無茶苦茶面白かった。三部作の中でいちばんいい。映画用に振り切った脚本と演出で、むしろ原作未読のほうが楽しめる。
高校時代、頑張ってきた思い出がある人たちや、あの時もっと頑張れば良かったと振
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マイライフ・アズ・ア・ドッグ(1985年製作の映画)

3.6

スウェーデン版ぼくのなつやすみ、あるいは、北の国から1950。パターソンみたいな映画が好きならお薦め。子供にも子供なりの切なさがある。

ベイビー・ドライバー(2017年製作の映画)

4.0

単なるカーアクション映画の予想を裏切って、トゥルーロマンスだった。ありそうでなかった音楽に合わせた銃撃戦。謎めいた伏線も全部気持ち良く腑に落ちるし、カイザーソゼはじめキャストの棲み分けも良かった。前評>>続きを読む

バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

4.3

インドのキングダム無双みたいなもんなんだけれど、スケールの桁が違う。最近観たキングスマンが地味な映画だったなあと記憶から抹消されたくらい。これはマッドマックスと同じで劇場で体験しないと凄さ(馬鹿馬鹿し>>続きを読む

IT/イット “それ”が見えたら、終わり。(2017年製作の映画)

3.5

原作、前作未読。人には自分が怖いと思ってるものが見える、という設定がいい。多すぎると思った少年少女たちのキャラ分けもしっかりできてる。カメラマンがいい。SFXもいい。ただ音楽がベタ。せっかく没入感ある>>続きを読む

エゴン・シーレ 死と乙女(2016年製作の映画)

3.6

史実は知らないけれど画が好きだったので、どれくらい変態なんだろうと興味深く観たら、伝記映画でなく、愛すべきロリータ画家のラブロマンスだった。ヴァリが17歳のロリータに見えなかったのが唯一残念。実際は階>>続きを読む

メッセージ(2016年製作の映画)

3.8

シンプルなタイトルで損してるかもしれない。エンタテインメント系のSFを期待してると眠たくなる映画で、コンタクトやインターステラ系が好きならお薦めできる文系SF。水墨画に似た禅問答セッションが、未知との>>続きを読む

キャロル(2015年製作の映画)

3.8

何故かブルージャスミンみたいな映画をイメージしてたので、あ、女性版ブロークバックマウンテンか、と途中で気づいて最初から見直した。とはいえ性別や恋愛とかの話ではなく、キャロルとの出会いやテレーズのような>>続きを読む

勝手にふるえてろ(2017年製作の映画)

3.8

脳内彼氏とリアル恋愛の狭間でパニクるキレッキレ妄想女子の疾走感、ザッツ・ザ・松岡茉優ショー。純文学に対してのケータイ小説、ブログ小説のように、映画というより新しいPV。500日のサマー的な映画を期待し>>続きを読む

キングスマン:ゴールデン・サークル(2017年製作の映画)

3.8

もし地雷を踏む機会があったらカントリーロードを朗々と唄いたいし、PCのパスワードは、Viva Las Vegan にしときたい。理屈は野暮。あり得ないものを魅せてくれるのが映画でいい、ということを思い>>続きを読む

マッチポイント(2005年製作の映画)

3.6

ウディ・アレンの映画には、ふたとおりあるけれど、これはいいウディ・アレン。不条理だし、誰にも感情移入はできないけれど、映画としてはおもしろかった。

マグニフィセント・セブン(2016年製作の映画)

3.6

評価が高かったので観てみたものの、3人生き残る設定まで合わせてるくらい、普通に荒野の七人で、七人の侍だった。インスパイアされた作品を観ていない人にとっては、普通におもしろいと思う。逆にこれを機にオリジ>>続きを読む

スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年製作の映画)

3.7

個人的にスターウォーズシリーズには思い入れがないので、単にエンタメとして楽しめた。同じディズニー映画として、パイレーツ・オブ・カリビアンみたいなもん。もう深読みするのは野暮なんだろう。こういった前作に>>続きを読む

ブレードランナー 2049(2017年製作の映画)

4.5

この映画を賞賛するのは、前作に思い入れ深いシニアだけだろう。みんな30年待ってた。制作側の思い入れも伝わってくる。前作をリスペクトしまくってる感が溢れていて、近年の続編ブームの中ではいちばん納得できた>>続きを読む

スティーブ・ジョブズ(2015年製作の映画)

3.2

ジョブズが墓から出てきて殴りかかってくるレベル。実際は存在しない秘書しかり、映画として演出したいのであれば、史実を元にした別の映画にすればいいのに。
誰も悪くないけれど、もっと他の映画を観る時間にした
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はじまりへの旅(2016年製作の映画)

3.5

高評価のレビューが多いけれど、家族愛がまるで宗教のようで個人的にはしんどかった。長男は家を出られて良かったね、と思ったし、こういった家族のロード−ムービーなら、もっとコメディ風にして笑い飛ばしても良か>>続きを読む

ダンケルク(2017年製作の映画)

4.1

欧州人なら周知の世界史かもしれないけれど、最低限の予備知識がないと損をする。
このドイツかオランダっぽい響きの都市名がフランスであること、対岸にイギリスがある位置関係位置関係をしっかり把握しないとピン
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エイリアン:コヴェナント(2017年製作の映画)

3.6

プロメテウスがエイリアンの前日譚だと知らなかったけれど、今度はちゃんとエイリアンがタイトルになってると思ったら、完全にプロメテウス2だった。エイリアンより、プロメテウスを観てから行くのがお薦め。エイリ>>続きを読む

パターソン(2016年製作の映画)

3.7

パターソン市に住むパターソンという男のなんてことない一週間。月曜日、というサブタイトルから始まって、火曜日と表れた時点で日曜日まで見せられるのかと容易に想像できる。途中で寝てもさしてストーリーに影響な>>続きを読む

打ち上げ花火、下から見るか?横から見るか?(2017年製作の映画)

2.6

20年を経て49分のTVドラマが90分のアニメ映画にアップデートされた。画は素晴らしく綺麗になったけれど、美しさは損なわれた。いちばんの失敗は小学生の設定を中学生に引き上げたこと。オリジナルを知らなけ>>続きを読む

共犯(2013年製作の映画)

3.6

台湾風『ソロモンの偽証』スクールカースト版。偶然、女子高生の変死体を見つけてしまったことで、一生口を利くこともなかったであろう、いじめられっ子、ガリ勉タイプ、不良、三人に奇妙な友情が生まれる。SNS時>>続きを読む

沈黙ーサイレンスー(2015年製作の映画)

3.6

観る人を選ぶ映画かもしれない。奇跡は起きない。神は沈黙したままだった。
最初はハリウッドに頼んで作ってもらった邦画でないかと疑ったけれど、邦画なら小松菜奈をあっさり簀巻きにして沈めないだろうし、イッセ
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親切なクムジャさん(2005年製作の映画)

3.7

復讐三部作の三作目は、女囚人の綿密な復讐劇。相変わらず観る前にミスリードされそうなタイトルの緩さと、ユーモラスなシーンも多く油断させるんだけれど、遺族会あたりから、いつものように必要以上の血が流れはじ>>続きを読む

オールド・ボーイ(2003年製作の映画)

3.9

復讐三部作の二作目。観たと思ってたのはリメイク版だったことに気づいて、観直して良かった。全てのハリウッドリメイクが、変えちゃいけないところを変えて台無しにするように(『ディパーテッド』以外)圧倒的にこ>>続きを読む

復讐者に憐れみを(2002年製作の映画)

3.8

韓国映画なら、復讐三部作を観ろ、と薦められた一作目。よくありそうな設定なんだけれど、復讐が別の復讐を産む辺りが新しく、最後の復讐までは読めなかった。そして徹底的に残酷で、徹底的に救われない。映ってるも>>続きを読む

GANTZ:O(2016年製作の映画)

4.0

相当良かった。原作漫画をファイナルファンタジーみたいなCGで描いた映画、程度に思ってたら、90分にまとめらた脚本も、若者の質感以外は世界最高レベルのCGも、とにかく素晴らしくて驚いた。実写版の何倍も良>>続きを読む

お嬢さん(2016年製作の映画)

4.6

なんだこれ?油断させるような邦題なのに、一時間で大どんでん返し。でも凄くおもしろかった、そしてエロい。半分くらいは韓国訛りのせいで字幕つけて欲しいくらいの日本語が飛び交う大春画展祭りは、これが日本映画>>続きを読む

アシュラ(2016年製作の映画)

3.7

主人公は韓国版『MOZU』で、ストーリーは北野武の世界。ただし情緒なく圧倒的暴力、血みどろ、修羅場。でも役者の演技もうまい(痛い)し、カースタントの技術も凄い。日本映画を越えてる。ヒロインなんて存在し>>続きを読む