Tatsuさんの映画レビュー・感想・評価 - 54ページ目

ブライトバーン/恐怖の拡散者(2019年製作の映画)

3.6

このレビューはネタバレを含みます

面白かった。思った以上に『オーメン』×『クロニクル』。家全体を写すショットで、しっかり夜空の星々まで迷いなく収めていてよかった。さらに、少年と星々を遠近法で同一のように収めるショットも見受けられ、空か>>続きを読む

第三の男(1949年製作の映画)

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恥ずかしながら初見。面白かった。クライマックスのカッコいいショットの連続は痺れた。

ソムニア 悪夢の少年(2016年製作の映画)

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クライマックスで感傷的なファンタジー方面に行ってしまうのは自分の好みからはちょっとずれたが、テーマとしては全くブレないでフラナガン的だと思うし、演出の気の利かせ方も相変わらずさすが。画面からだんだんと>>続きを読む

赤ちゃん教育(1938年製作の映画)

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これ側から見れば笑えるけど、迷惑を被った当人たちは堪ったもんじゃないだろうなという、正しいコメディ。荒唐無稽でエキセントリックでノンストップ。最高に面白い。

フューリー(1978年製作の映画)

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滅茶苦茶なSFサスペンスで面白かったな。ラストに爆笑。

ビッグ・ヒート/復讐は俺に任せろ(1953年製作の映画)

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超傑作。危なっかしいノワール。次に何が起こるかわからない緊張感。

アップグレード(2018年製作の映画)

3.8

結構面白かった。夜がクリアで良い。ジャンル映画としては、見たことあるような話、又はビジュアルではあるんだけど、魅せ方の工夫で保ってる作品のように思える。バディコメディのようなテンションで進んでいきなが>>続きを読む

幌馬車(1950年製作の映画)

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映画全体は大人しく見えるが、人を殺したことのない主人公、暴れる馬、突発的な撃ち合いと見所満載だと思う。『駅馬車』を撮っているので勿論というところなのだが、撮影がとても雄大で見事。

ダークマン(1990年製作の映画)

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ヒーロー映画の皮を被ったホラーコメディであり活劇。カメラワークがユニーク。ラストが本当に素晴らしい。「だれでもあって、だれでもない」「どこにでもいて、どこにもいない」。ハードボイルドな着地に痺れる。

わたしは光をにぎっている(2019年製作の映画)

3.9

中川龍太郎新作。前二作に比べると、少し省略が過ぎるし、ラストカットがそれで良いのかとも思ったが、相変わらず素晴らしい。撮影とライティングの美しさ。様々な人々との出会いと別れ。終わりと始まり。上京映画だ>>続きを読む

i-新聞記者ドキュメント-(2019年製作の映画)

3.8

一応『新聞記者』の方は未見。森達也の新作として見に行った。あまりのまとまりの良さとフラットな視点に感心する。編集テンポの異常な良さと被写体の望月記者は勿論、森達也自身が映り込む瞬間の面白さ。タイトルの>>続きを読む

ひとよ(2019年製作の映画)

3.1

このレビューはネタバレを含みます

あの夜、あの時間に囚われた、あるいは向かっていく話は概ね好きなんだけど。モノクロではないが明らかに色が抜かれているような異様な色調の画面。役者は良いが、台詞回しとある程度の長回しになった時の段取りづけ>>続きを読む

陸軍中野学校(1966年製作の映画)

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凄まじい面白さ。95分で濃密なボリューム。増村作品の面白さが全て詰まってる作品だと思う。

めぐり逢い(1957年製作の映画)

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素晴らしい。とにかく画面が豊か。反射する「天国に一番近い場所」、同じ動きをするエキストラなど。その上、見せない演出も上手く、音楽と役者の表情だけで観客に伝えようとする大胆さ。とても良かった。

アイリッシュマン(2019年製作の映画)

4.1

3時間半の超大作、見応え十分の出来栄えだった。完全に『グッドフェローズ』路線を予想してたが、スコセッシ的には『ミーンストリート』の拡大版であり、デニーロとパチーノ的には四十数年越しの『ゴッドファーザー>>続きを読む

赤い河(1948年製作の映画)

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とにかく牛たちの凄さ。正気の沙汰じゃない数の牛たちを走らせながら、普通のシーンもめっちゃカッコ良く撮る。霧などはもはやフィルムノワールのような風格さえある。

軽い男じゃないのよ(2018年製作の映画)

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見てみた。基本はラブコメを主軸にしつつ、やはり設定の描きこみが凄まじく、それによって浮き彫りになるものが、かなり踏み込んだ内容だった。ラストの視点の転換に改めてゾクっとしたり。

女は女である(1961年製作の映画)

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とても楽しくエキセントリック。色彩も含めて、画面が常に遊び心に溢れていて豊か。ラストの「FIN」の出し方のかっこよさ。

不滅の女(1963年製作の映画)

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とにかく建造物などの捉え方がすごく立体的で、画面のライティングがかっこいい。『去年マリエンバートで』に通づるカオス。記憶が失われていく過程の映像化。リンチっぽさは感じた。暗闇を走る車。黒い犬。死んだ女>>続きを読む

ストーカー(1979年製作の映画)

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タルコフスキーでは一番見やすかったかも。ゾーンの異様な雰囲気と造形がとても良かった。多分彼の作品で一番わかりやすく冒険映画だと思う。

クレイマー、クレイマー(1979年製作の映画)

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初見。今まで見てこなかったことを後悔する素晴らしさ。勿論全ての映画に気を使ってほしいのだが、ファーストショットで何を映すかを大事にしている感じ、近作ではあるがアレクサンダー・ペインの映画とか思い出した>>続きを読む

紳士は金髪がお好き(1953年製作の映画)

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爆笑したし、面白かったんだけど、とにかく終盤の裁判官みたくマリリン・モンローとそれを取り巻く人々にイライラしてしまって。

10番街の殺人(1971年製作の映画)

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実録殺人鬼もの。『冷たい熱帯魚』などの源流を見た感じが。傑作。

アンストッパブル(2010年製作の映画)

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テン年代活劇映画の傑作。『ジョーズ』まで遡るモンスター映画的なスリルの継承、ショットで積み重ねられていく映画的ロジックとエモーション。全ての映画はやっぱこのくらい面白くあってほしい。

モンキー・ビジネス(1952年製作の映画)

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常に面白いことが起こり続けるハワード・ホークスのドタバタコメディ。走る車の撮り方とかめちゃめちゃスマートだと思ったし細部も充実している。超楽しい傑作。最高。

山椒大夫(1954年製作の映画)

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溝口映画の絵の美しさ、奥行きはもう毎度のことではあるが、何を見せるか見せないかも洗練されてて、欠点がない。素晴らしすぎる。

追われる男(1954年製作の映画)

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間違いを正そうとする男と間違いに飲み込まれる男。面白かった。後味のバランスも絶妙。

マチネの終わりに(2019年製作の映画)

3.9

傑作。研ぎ澄まされた演出の連べ打ち。暗闇、水、エレベーター、雨。撮影の美しさが光る。いくらでも下手にできそうな題材を徹底してハードボイルドなロマンスとして撮る西谷弘には感服する。素晴らしい。

I Am Easy To Find(原題)(2019年製作の映画)

4.2

マイク・ミルズ新作。出会いと別れ、思い出される記憶、26分間の人生。the nationalの音楽もエモーショナルな素晴らしき傑作。全ての画が美しかった。

くちづけ(1957年製作の映画)

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最高にロマンティック。楽しい一日の先ですれ違う孤独と孤独。ラストの滲み出る優しさにはめちゃめちゃ泣いた。

孤独な場所で(1950年製作の映画)

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普通に話の密度が濃く、ミステリーからメロドラマ、ノワールへと二転三転する。モノクロの黒がカッコイイ。

中国女(1967年製作の映画)

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かなりゴダールによる政治的思想というか、説教のようなものが強い映画ではあり、内容が云々ということはあまり語れないが、タバコを吸いながらただ議論をしている若者を映す絵だけでどうしてこうもカッコいいのだろ>>続きを読む

ニューヨーク・ニューヨーク(1977年製作の映画)

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スコセッシ作品の中でもトップクラスに好きな一本になってしまった。チンピラ感溢れるデ・ニーロとライザ・ミネリのアクション一つ一つが可笑しみに溢れている。数々の素敵なやり取りの先にある切なさ。雪の美しさ。>>続きを読む

夜の人々(1948年製作の映画)

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初見。大傑作、大名作。ひたすらに見惚れるロマンスだった。繊細な演出の数々に泣けて泣けてしょうがない。