fujiKさんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

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リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)

3.6

イーストウッド最新作。
1996年のアトランタ爆発テロ事件の際に、実際に起こった冤罪事件を扱っている。
爆弾を発見、多くの人の命を助けたにもかかわらず、FBI、マスコミによって容疑者にされた“世界一不
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ラストレター(2020年製作の映画)

3.6

岩井俊二、宮城県仙台が故郷だったのか。
東日本大震災の後、ドキュメンタリー“friends after 3.11”を見て感じた唐突感の答えの一部を見る気がした。

森の緑と水、人物の(とりわけ若い二人
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ザ・ファイブ・ブラッズ(2020年製作の映画)

3.8

仲間の遺骨と隠した金塊を探し求めて、ベトナムを再訪した黒人帰還兵4人とその一人の息子、ベトナム人通訳、フランス人NPOなどの人々を通して、ベトナム戦争と黒人、ベトナムを搾取したフランスなど外国の姿が描>>続きを読む

キャッツ(2019年製作の映画)

4.0

ミュージカルが大好きである。
あまりにも有名な「キャッツ」は、ヘソ曲がりの私を遠ざけていた。しかし、映画版の不評はヘソ曲がりの私を引き寄せた。なんであれほど騒がれる作品が拒絶されるのか。

始まってし
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ひとよ(2019年製作の映画)

3.8

タイトル、“ひとよ”は“人よ”かと勘違いしていました。“一夜”なのね。なるほど、と納得。更に、原作は舞台なのか。こちらにも、納得。

映画が始まって、15年前の出来事と母親の言葉まで、圧倒的なエネルギ
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アナと世界の終わり(2017年製作の映画)

3.4

ホラー・ミュージカル

冒頭、学校へ向かう車の中でバックに流れるニュース。「ウィルスが全世界的に広まっている、云々」何気なくスイッチを切る主人公。車の中の誰も気に止めていない。
翌日、目覚めて学校へ向
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フィッシャーマンズ・ソング コーンウォールから愛を込めて(2019年製作の映画)

3.9

2010年、イギリスで実際に起きた“漁師バンド”のサクセス・ストーリー。
舞台はコーンウォール地方の港町。デヴォン州からテイマー川をロイヤルアルバート橋で渡ると、そこからはイギリスではないような違った
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なぜ君は総理大臣になれないのか(2020年製作の映画)

4.0

映画を見る前に読んだ記事に、
“何事も51対49だが、出てきたものは0対100に見える。政治は勝った51がどれだけ残りの49を背負うかだが、今は勝った51がその51のための政治をしている”という小川淳
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わたしたち(2016年製作の映画)

4.0

監督の長編デビュー作品だそうだが、スゴく安定した優しい映画。子どもたちや周囲の大人もみな自然だし、とりわけ主人公の10才のソン(いつもどこかのけ者で、ひとりぼっち)と弟のユンは目が離せなくなる。ソンの>>続きを読む

ハーフ・オブ・イット: 面白いのはこれから(2020年製作の映画)

3.8

アメリカ田舎町の高校生の典型的青春ラブ・コメディ・ストーリー。
ではなかった。
文学、映画、音楽、宗教、哲学、移民、セクシャリテ、家族、すべてを登場人物に振りかけてごちゃ混ぜにしたストーリー展開は、片
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ロマンスドール(2019年製作の映画)

3.0

予想に反して、結構“純愛”ストーリー。
この設定、撮り方によって、全く違った映画になりそう。
俳優たちを考えてみると、そちらが見てみたいかな。
もっとヌルッ、とかび臭くて、あちらの世界と繋がっているよ
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2人のローマ教皇(2019年製作の映画)

4.3

ベネディクト16世(ドイツの策士)とベルゴリオ枢機卿(アルゼンチンのラディカル・現教皇)の交代劇を描くコメディドラマ。

神の沈黙を感じる一人とカトリック教会の体制に疑問を持つ一人。二人はお互いに、神
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マリッジ・ストーリー(2019年製作の映画)

3.8

スカーレット・ヨハンソンとアダム・ドライバーのアップでの会話で占められる画面。
家族、弁護士、仕事仲間の賑やかさ、派手さに振り回される中、記憶に残るのは二人の夫婦として過ごした時間が作り上げた二人の慣
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オクジャ okja(2017年製作の映画)

4.2

ミジャのオクジャを呼ぶ声が耳に残る。オクジャの眼は彼女が人間に語る言葉だ。

資本主義社会の大量生産、大量消費の姿とソウルやニューヨークの大都会。ミジャやオクジャの暮らす山奥の自然のコントラスト。
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ミス・アメリカーナ(2020年製作の映画)

3.5

一人のエンターテイメントの世界に生きる女性の成長を見ることが出来る。
彼女の考え方の変わっていく姿に希望を感じる。
“Only the Young”の歌にも。

記憶にございません!(2019年製作の映画)

2.8

三谷幸喜、映画監督としては残念な結果が続いている。
俳優の使い方、演技、舞台の客席から楽しめても映画の画面では私には辛い。
せっかくのタイムリーな題材にしてもこれでは単なるくどい、ありきたりの人間描写
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13th 憲法修正第13条(2016年製作の映画)

4.0

1619年に初めてアメリカに黒人奴隷が連れてこられた。
奴隷制度が始まり、1863年奴隷解放宣言、1865年廃止宣言。→受刑者の貸出制度→人種隔離制度(ジム・クロウ法)→大量投獄(ニクソン麻薬戦争など
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12か月の未来図(2017年製作の映画)

3.0

フランス映画には教育を扱った作品が多いのか。
移民問題などで社会が揺れている昨今、教育の大切さ、難しさが描かれる。

幸福なラザロ(2018年製作の映画)

3.5

イタリアのどこか、場所と時間が曖昧な村の生活が描かれる中で、ラザロは嫌な顔一つせず、周囲の村人に便利に使われ若者。彼の名前が呼ばれない時はないほどに。

携帯電話の不釣り合いな出現、半分兄弟と言われて
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岬の兄妹(2018年製作の映画)

3.0

社会の底辺を生きる兄と妹。
そこから抜け出そう、と考えることが兄には出来るのだろうか。
ただ毎日を生き延びることで日々が過ぎていき、彼らの周囲には差し伸べられる手がない。
みんな、目一杯なのか。底辺の
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RBG 最強の85才(2018年製作の映画)

4.0

“On the Basis of Sex”「ビリーブ未来への大逆転」で描かれた一人の女性のドキュメンタリー。
ルース・ベイダー・ギンズバーグ、アメリカ合衆国最高裁判事。
私たちは一日、24時間しかない
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バーニング 劇場版(2018年製作の映画)

3.0

ジョンス、ヘミ、ベン。
ジョンス以外の二人は、本当の姿がわからない。ジョンスの頭の中で作り上げられたストーリーで血だらけに終わるスリラー?

洗骨(2018年製作の映画)

3.7

沖縄諸島粟国島の風習「洗骨」
初めて知ったが、島の西半分、死者の世界(あの世)で生者が執り行う「洗骨」の儀式を見ていると不思議に納得できてしまう。ここまで人に関わることが、大切な人を亡くした人間には新
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半世界(2018年製作の映画)

3.6

誰もが自分の世界を生きている。でもそれは自分の全世界ではないんだ。
自分以外の人たちにも世界がある。彼らの世界も彼らの全世界ではない。
どちらももう半分の、自分以外の世界を知らなくては、知ろうとしなく
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The Crossing -ザ・クロッシング- PartⅡ(2015年製作の映画)

2.8

女性の強さは与えられた状況を受け入れる事、男の愛、だけで生まれるものではないと思うのだが。
登場する女性たちはみなしっかり者で美しい。でもまだ先の未来、つまり、現在への道を見つけてはいないと思う。

第三夫人と髪飾り(2018年製作の映画)

3.5

女性、水、花、色彩、風景、美しい映画。静かな水面に船の残す水跡波とその川を包む低い山並みの美しいオープニングや主人公のメイの横たわるベッドとその背後の窓の部屋の構図。卵と月、鶏と皿の赤い血。とにかくゆ>>続きを読む

初恋~お父さん、チビがいなくなりました(2018年製作の映画)

3.0

俳優は面白い。
市川実日子、良いな。
内容、こんなものかな。決して酷い作品ではありません。が、
役者メンバーからいって、もっとおもしろい映画が作れそうなのが残念。

存在のない子供たち(2018年製作の映画)

3.8

原題Capernaum、キリストの伝導の地域、そして=chaos混沌。
イスラエル、シリア、トルコ、エジプト、アフリカ大陸等に続く中東の国、レバノン。その都市ベイルートは“混沌”とした場所となる運命の
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ボーダー 二つの世界(2018年製作の映画)

3.6

強烈なファンタジー・ストーリー。
主人公が草むらの小さな虫を扱う最初と最後のシーンの優しさの二つの違い。

トロル、外見上の男女と実際の生殖、無精卵(ヒシイットと呼んでいる)と受精卵(赤ん坊)。
人類
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きみの鳥はうたえる(2018年製作の映画)

3.8

男性二人、女性一人、楽しく三人でフラフラ、成り行きに任せながら、決めることを先送りにしながら過ごす青春(?)映画。
男の子、決めるのが遅い。踏み外して逃す役柄の柄本佑のラストの表情。
あのシーン、好き
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ダブル・サスペクツ/ルーベ、嘆きの光(2019年製作の映画)

2.8

フランス北部の街ルーベを舞台にしたポリス・ストーリー。
所々眠気に襲われながら、引き戻される出来事、内容もある。

近年のフランス映画には移民、貧困の問題を扱った作品が目につく。この作品の主人公である
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