ゆべしさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

ゆべし

ゆべし

映画(379)
ドラマ(0)
アニメ(0)

悲しみは空の彼方に(1959年製作の映画)

4.0


恋愛メロドラマよりも黒人の母娘間での人種意識について、親子愛についてのドラマ要素が強い。ド派手な色彩とベタなドラマ展開等、ダグラス・サーク純度は★5つ。

おわらない物語 アビバの場合(2004年製作の映画)

2.5

ロリコンやレイプを題材にした居心地の悪さと不快感をブラックユーモアと笑って良いのか、いや身障者のダンスや黒人肥満女性に笑いそうになる自分の道徳感に問題がある。。とも思ってしまうバランスが上手い。
最後
>>続きを読む

アギーレ/神の怒り(1972年製作の映画)

4.0

久しぶりに観たら記憶よりも淡々としてアンビエント感ある映画だった。静的な狂気というか、大自然に癒やされてたらいつの間にか皆が発狂してた感じ。最近「地獄の黙示録」観た後にこちらを観たせいかも。

ファニーとアレクサンデル(1982年製作の映画)

4.5

5時間超えのベルイマンに耐えられるのか?と思って見始めた。第1部は人物覚えるのと会話の多さが辛い、映像の美しさで2部まで乗り切る。第3部からドラマが動き始めて引き込まれる。ラスト第5部「悪魔たち」の人>>続きを読む

ジェネシスとレディ・ジェイのバラード(2011年製作の映画)

2.5

スロッビング・グリッスルの音楽は知っていたがこんな風変わりな人生を歩んだ人とは全く知らなかった。オリッジは2020年3月に70歳で亡くなったそう。エンディングで流れるPsychic TVの The O>>続きを読む

隠された記憶(2005年製作の映画)

3.0

ハネケ作品の中ではかなり観やすく引き込まれる。中年男性の潜在的不安や富裕層の罪悪感と、メディアの暴力性というテーマが上手く調和しているサスペンス映画だった。

日本人の勲章(1955年製作の映画)

4.0

西部劇かと思いきやノアールサスペンス風でもあるし、太平洋戦争前後の日本人差別についての社会派ドラマでもあった。普段はブサイクで気が良いオジサン役が多いアーネスト・ボーグナイン、今作ではサイコパス地元ヤ>>続きを読む

めがね(2007年製作の映画)

1.0

ビールのCMを長編に水増ししたみたいな映画。かき氷食べて、海辺で黄昏れて、丁寧に作った朝ごはん食べて、オーガニックコットンのワンピ着て、部下の加瀬亮に慕われて、癒やされたい女性ターゲットの好きそうな要>>続きを読む

抵抗(レジスタンス)-死刑囚の手記より-(1956年製作の映画)

4.0

「アルカトラズからの脱出」は天才肌の主人公が華麗なトリックで脱出を成し遂げるサスペンスとしたら、こちらは名もなき普通の青年が囚人仲間と地味な努力と希望を頼りに脱出をするドキュメント、という感じ。脱出シ>>続きを読む

サイレント・パートナー(1978年製作の映画)

3.0

出演作は多いが主演は少ないエリオット・グールドを堪能出来る、よく出来た強盗系サスペンス。銀行員の日常が何故かグラマー美女とエロ満載なのも70年代B級映画らしくて好き。脚本が後にLAコンフィデンシャルを>>続きを読む

ラルジャン(1983年製作の映画)

3.0

銀行強盗、カーチェイス、一家惨殺と犯罪サスペンス要素が盛り沢山だがブレッソンが撮ると淡白で地味で退屈、ドラマ性皆無なのが心地よい。絶望的な話を爽やかな気持ちで観れた。フランスの刑務所メシには赤ワインが>>続きを読む

大いなる西部(1958年製作の映画)

4.0

3時間弱の長尺なのに飽きない。広大な自然を背景にしたカラー撮影が見事で50年代作品の時代を感じない。暴力やマッチョ主義を否定する西部劇、というコンセプトも良くてドイツ出身でナチスを逃れてアメリカに亡命>>続きを読む

少年は残酷な弓を射る(2011年製作の映画)

4.0

リン・ラムジー監督作品を初めて観たが、00年代の稀有の傑作じゃないでしょうか。撮影編集脚本役者どれも素晴らしい、溢れ出る作家主義。「イレイサーヘッド」の様に男性が家庭を持つ不安感を描いた映画は多々あれ>>続きを読む

青春群像(1953年製作の映画)

4.0

田舎の若者達への優しい視点が半分、彼らのヌルい生活への辛辣さも半分。曖昧さのバランスが素晴らしい。
スコセッシのミーン・ストリートはNYブロンクスに場を移したこの作品のオマージュでは?

孤狼の血(2018年製作の映画)

2.5

昭和任侠映画を継承してるがジャンル映画の文法をアップデートしているわけではない、そんな映画

テオレマ(1968年製作の映画)

3.5

謎の「訪問者」テレンス・スタンプにブルジョア一家全員がなぜか魅了されて家族崩壊する話。キリスト教にも共産主義にも興味が無い自分にはほぼ意味わからず、分析したい興味も無いが、ブルジョア家族の暮らしぶり(>>続きを読む

イタリア式離婚狂想曲(1961年製作の映画)

-

イタリアのライトなコメディ、マストロヤンニが早口すぎて英語字幕を追うのに疲れて途中で断念。

SF/ボディ・スナッチャー(1978年製作の映画)

3.0

ドナルドサザーランド主演、SFよりも不気味な心理サスペンス要素が強くて良かった。

オーソン・ウェルズが遺したもの(2018年製作の映画)

2.0

「風の向こうへ」鑑賞前の予習と思ってメイキングドキュメンタリーを観たら、本編を観る意欲が失せた。晩年の迷走ぶりから「未完の大作」は然るべき理由でお蔵入りしたのが理解できた。バイトでポルノの撮影していた>>続きを読む

女が階段を上る時(1960年製作の映画)

2.5

1960年当時の活気ある銀座クラブの裏側、ホステスと客たちとの駆け引きや人間模様が覗けるのが楽しい。中村雁治郎は大阪の太客のおっさんがよく似合う。
シナリオは中だるみでやや冗長に感じた。高峰秀子演ずる
>>続きを読む

私は彼女をよく知っていた(1965年製作の映画)

4.5

英題: I Knew Her Well
日本ではあまり知名度がなく自分も知らなかったが、クライテリオンでリマスター再発されており興味を持った。軽めのコメディかと思いきや、社会風刺的なフェリーニ作品と、
>>続きを読む

赤い影(1973年製作の映画)

3.0

ニコラス・ローグ映画は編集が格好良い、そして心理ホラー映画は70年代が良い。
不気味さを楽しむ映画だが一番不気味なのがドナルド・サザーランド(顔、パーマ、似合ってない紫のコート等など)。不思議な魅力の
>>続きを読む

Guest of Honour(原題)(2019年製作の映画)

2.0

デビッドシュリスが出演しているので、久しぶりに観たアトム・エゴヤン。
97年「スウィートヒアアフター」以来だけど、ブレて無いというか良くも悪くも同じ作風。少々入り組んだ人間関係や暗い事件が時間軸を前後
>>続きを読む

ダーク・デイズ(2000年製作の映画)

2.5

NY地下鉄トンネルに住む地下住人たちを16mmモノクロフィルムで撮影したドキュメンタリー。人種も年齢も様々な住人達は彼らの重い過去を語るが、居住空間にTVあるし犬を飼ったり、料理したり、クラックでハイ>>続きを読む

家族を想うとき(2019年製作の映画)

2.5

ケン・ローチ映画はユーモアが無いから辛い気持ちにしかならない。これが末端amazon配達員の現実なら、ブラック運送業者と委託契約する尼側のコンプラに問題有る。Shop local, fuck amaz>>続きを読む

血だらけの惨劇(1964年製作の映画)

3.0

ジョンウォーターズが神と崇めるウィリアムキャッスル作品。全編に溢れるB級映画的な分かりやすい演出、熟年期のジョーンクロフォードはもう見かけだけで怖い。オチの殺人鬼はまさかの。。。原作は「サイコ」のロバ>>続きを読む

ヴィデオドローム(1982年製作の映画)

4.5

社会から批判されつつ害悪映像コンテンツを配信するマイナーケーブルTV局の主人公= YouTuber?
メディアに執着して現実と虚構の境界線が曖昧になって自我喪失=SNSインフルエンサーが精神病んじゃう
>>続きを読む

5時から7時までのクレオ(1961年製作の映画)

3.5

岡崎京子の漫画の世界観、というか彼女はこの映画にかなり影響受けているのでは。気まぐれアンニュイな歌手の主人公、年上ダンディな彼氏、オシャレすぎるアパート、彼女を囲む素敵なメガネ男子の友人たち。前半の文>>続きを読む

蜘蛛巣城(1957年製作の映画)

4.5

黒澤監督は霧と雨の撮影について相当拘りがあったそうだけど、
この映画はとにかく霧、霧、霧の量が半端ない。ここまで不穏、不気味、不安感と霧で全編覆われている時代劇はなかなか無いのでは。
物の怪の婆よりも
>>続きを読む

モンタレー・ポップ(1967年製作の映画)

3.5

Criterion Collection版だと本編に収録されなかったアーティスト達のアウトテイク集が観れます。
The WhoのMy Genaration間奏からの爆音フィードバックノイズ〜ギター破壊
>>続きを読む

ジェラシー(1979年製作の映画)

4.0

ジム・オルークはソロアルバム3作のタイトルをニコラス・ローグ作品から拝借していて、このBad Timing(原題)はその一作目。
編集スタイルが独特。シーンや時間軸異なるカット、一見無意味なオブジェク
>>続きを読む

悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.5

鈍臭いフランクリンに軽くイラッとしながら観る映画