ギャスさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

スティルウォーター(2021年製作の映画)

3.5

派手ではない、良い話だった。
娘を助け出す話がメインかと思っていたが、
社会の格差というか環境の違い、そこに生まれ育つことが人生に深く影響を及ぼす(この映画は悪い環境からくる重荷のようなもの)を映し出
>>続きを読む

行き止まりの世界に生まれて(2018年製作の映画)

3.3

ミッド90sとほぼ同時期に見たのは覚えているのだが、よく似た話だったように思え、かつここに記録するのを忘れており、タイトルが秀逸だったということ以外に今は何も覚えていない。
しかし、タイトルが内容をう
>>続きを読む

ジェイコブス・ラダー(1990年製作の映画)

3.5

久々2度目。
少し冗長な感はあるが、
この映画のテイストはかなり好き。
根拠のありそうななさそうなSF的理由、
"信頼する整体師"の不穏さや
パーティなどでの悪夢や悪魔の描写、
ちょっと賛否両論のある
>>続きを読む

ウィッカーマン(1973年製作の映画)

3.3

隔絶された島での島民たちの信仰と暮らし。
「ミッドサマー」が流行った頃によくこの映画の名前を聞いて気になっていたが、
これがこの時代に作られていたことも考え合わせ、なかなか面白かった。

ハロウィンの
>>続きを読む

ザ・バニシング-消失-(1988年製作の映画)

3.3

公開当時にかなりの問題作と評された理由を知りたくて見た。
なるほど、個人的にこのラストはなかなかのトラウマに。しかし、この作品以来このような作品は何度も作られていて今見ると新鮮味はないかもしれない。
>>続きを読む

べイビーわるきゅーれ(2021年製作の映画)

3.3


冒頭のアクションの速さとリアリティでツカミはOK。

2人の会話だけでもずっと聴いていたいノリの楽しさ。

ある用務員(2020年製作の映画)

3.0

アクションの速さとテンポの良い殺し、少しの純愛、
漫画ぽいノリで最後まで見られた。
福士の印象が変わったし、般若のさすがの説明台詞(長い!お疲れ!)や、"ですます"前野も良かったが、やっぱ女子高生のア
>>続きを読む

ラースと、その彼女(2007年製作の映画)

3.4

優しい世界。
心が温かくなった。
否定せず見守ること。それだけで、ここまで人間について学ぶ要素のある話になるとは。
「"彼女"によってみな優しさを試されている」

ネタバレ
しかし見守るだけでなく、ほ
>>続きを読む

コングレス未来学会議(2013年製作の映画)

3.4

ビックリした。
知人にただ「見て」と言われたから見たので、前知識ゼロ。
この映画について、このある種の"ネタバレ"無しで、今まで過ごせたことにも驚きだが、幸運だった。
面白かった。

女優についてのエ
>>続きを読む

アングスト/不安(1983年製作の映画)

3.0

1983年の作品。
今見ると、そこまでのトラウマ映画だとは感じなかったが、やはり実際の事件を元にしていると思うとかなりの恐怖と不快感だ。

生育環境は人格育成に大きく関係するが、みんながこのような事件
>>続きを読む

ゲーム・オブ・スローンズ:ラスト・ウォッチ(2019年製作の映画)

3.5


スタッフメインのドキュメンタリー。

本編と同じくらい面白かった、と言うと語弊があるかもしれないが、ゲースロの第一章からずっと気になっていたこの物量の壮大な舞台裏を見ることができたのは、本当に面白か
>>続きを読む

ハロウィーンタウン(1998年製作の映画)

3.2

可愛らしく楽しいお話。
子ども向きだが、勇気や家族の関係について意外と深い内容かもしれない。
英語の勉強にもよさそう。

決戦は日曜日(2022年製作の映画)

3.3

なかなか皮肉が効いていて面白かったが、少々薄味か。
ちょっとしたシーンのそれぞれの元ネタ(?)を知っているかどうかで面白さは変わるかも。

選挙の生々しい内情がわかりやすく暴露されていたところは見応え
>>続きを読む

恋する惑星 4Kレストア版(1994年製作の映画)

3.4

久々2度目。テアトル梅田のラスト上映日に。

"突拍子もない"思いつきやノリ、オシャレとポップをいっぱい詰め込んで、凝ったカメラワーク、印象的でベタな音楽を繰り返しベタなタイミングで流すなどなど、過去
>>続きを読む

アンチャーテッド(2022年製作の映画)

3.2

ただただ気軽に楽しめた。
そんなアホな、というつっこみは野暮。
元になったゲームはやったことないが、やってた人には細かい発見がたくさんあるのだろう。
アクションストーリーもトムホの運動神経も堪能した。
>>続きを読む

モキシー ~私たちのムーブメント~(2021年製作の映画)

3.9

最高に面白かった!
辛い気持ちは少しあるが
とにかく熱い。爽快。
希望に溢れていて、人に勧めたくなる映画。

若い人にこそ見てもらいたい
と思ったが、
やはり老若男女全ての人に広めたい。

ジェンダー
>>続きを読む

少年の君(2019年製作の映画)

3.6

こんな熱く切ない後味の映画には、なかなか出会えない。
受験を背景にしたイジメを扱う社会派でもあり、
恋愛の描写も深く、
社会の格差も浮き彫りにする。
最初と最後のメッセージはこちらをストレートに照射す
>>続きを読む

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)

2.0

絵の豪華さに誤魔化されそうだが、かなり薄っぺらい映画だった。
ストーリーも人間も、どこかで見た何かばかりで古さを感じる。さらに登場人物は同じような人ばかり。モブも雑というか思い込みで決めつけて作ったワ
>>続きを読む

ほんとうのピノッキオ(2019年製作の映画)

3.4

ちょっとダークでゴシック風味で、キャラクター造形も好きなタイプの美術だったのでとても楽しめた。
衣装や風景や画も美しかった。

ストーリーは説教くさいが、サメの中で暮らすジュゼッペなど出鱈目もたくさん
>>続きを読む

ドリーム ホーム 99%を操る男たち(2014年製作の映画)

3.4

面白かった。
まずはミイラ取りがミイラの話なのだが、構成がうまくて、その後のそれぞれの場面のそれぞれの立場への共感と理解がすごい。
アメリカの不動産業界の"勝者のためのシステム"がよくわかる。そして、
>>続きを読む

JUNO/ジュノ(2007年製作の映画)

3.2

ひさびさ2度目。
主人公の俳優をもう男性として見てしまう気持ちが邪魔して前回のようにまっすぐ観れないし、"プロライフ"と"プロチョイス"の対立が激化する現代、さらにこの映画を見る視点は大きく異なった。
>>続きを読む

ラストナイト・イン・ソーホー(2021年製作の映画)

3.3


若さと夢と希望、その尊さと絶望をめぐって起こるサスペンスやホラーやミステリーやオカルトがどれも少しずつ混合されている印象の映画だったが、映像が凝っていてそれだけでも見応えがある。
ラストシーンはゾッ
>>続きを読む

震える舌(1980年製作の映画)

3.2

昔からちょくちょく「トラウマ映画」として紹介されていたこの映画を、やっと。
なるほど、この映画の怖さの意味がわかった。

発作を起こし痛みや死と隣接する子供と、暗い部屋の中じっと息を潜めて向き合わねば
>>続きを読む

黒薔薇の館(1969年製作の映画)

3.1

とにかく、唯一無二の存在感の妖艶なファムファタル美輪明宏を堪能すべき映画。
面白いように男たちが彼女に絡め取られ正気を失ってゆく。
心の底では純愛を求めている乙女、という設定も彼女らしい。

田村正和
>>続きを読む

ハニーボーイ(2019年製作の映画)

3.4

こんな辛い過去に、それもまさに父親役で向き合うシャイアラブーフの気持ちはどんなものだったのだろう。
しかし、この熱演と内容でそれをしっかり消化、かつ昇華できただろうと思える映画だった。


ネタバレ
>>続きを読む

そこのみにて光輝く(2013年製作の映画)

3.1

閉塞感と絶望感のどん詰まりの中、もがいて間違えて再び出会いやっと向き合う。周りは闇で2人のいるそこにしか光のない、居場所のない、そんな映画。

久々2度目に見たが、やはり女が苦しく悲惨な映画はしんどい
>>続きを読む

EUREKA ユリイカ(2000年製作の映画)

3.3

とても静かで長い映画なのだが、
実はドラマチックにドラマチックが重なるような展開で先が気になり、思ったより飽きさせない。

美しい風景や意味のある沈黙など、丁寧なカットが続くあいだ、
バスジャックで誰
>>続きを読む

ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.2

メルギブソン真骨頂の肉体破壊描写だけでも見る意味がある。
それでも本当の戦争よりはマシなのだろうが。

映画は前半戦と後半戦で趣が違う。
良心的兵役拒否とは、そして、戦争とは。


ちょっと寄り道的な
>>続きを読む

消えた16mmフィルム(2018年製作の映画)

3.5

面白かった。というより、恐ろしかった?
前半キッチュなノスタルジー感に懐かしさを覚え、と同時に何か不穏な気持ちがじわじわ浸透し、
後半その正体が明かされてゆくドキュメンタリー。
人間という謎に満ちた生
>>続きを読む

この世界に残されて(2019年製作の映画)

3.3

ハンガリーという国にある重い記憶のようなものを少し理解することができたように思った。
多くの人が亡くなった国で、あったかもしれないこのような関係性。互いに補い合う家族のような関係は、けして100%の気
>>続きを読む

トラブル・ウィズ・ユー(2018年製作の映画)

3.1

燃ゆる女の肖像のアデル・エネルが出てるので見たが、
フランスのラブコメって、へんてこりんだな。独特のセンス。
たまにひねりが効きすぎて何が面白いかわからないこともあるがそれも含め、成り行きで着たSM衣
>>続きを読む

スタントウーマン ハリウッドの知られざるヒーローたち(2020年製作の映画)

3.2

映画の中に女性が出演し何か危険なシーンがある限り、そのスタントとして女性スタントが必要で。

そして、アクションの凄さは"力の強さ"だけではない。とても多様でとても精密な技術。

女性にしてはすごいス
>>続きを読む

ラスト・フル・メジャー 知られざる英雄の真実(2019年製作の映画)

2.5

虚しさが残った。
ピッツは"勲章のために"救助に向かったのではないことは明らか。では勲章の授与は誰のためなのか?それは生き残った人たちが自分の生に納得するため、贖罪の意識。戦争を好む人たちが1番大切に
>>続きを読む

EMMA エマ(2020年製作の映画)

3.1

こういう子いたなぁと、エマを見ていて不思議と懐かしい気持ちに。
恋愛が得意なようで不器用なところ。
でもそれぞれみんなそんなところがあって、この時代ならではのドタバタなラブコメがなかなか楽しかった。
>>続きを読む