ギャスさんの映画レビュー・感想・評価 - 11ページ目

ヴェノム:レット・ゼア・ビー・カーネイジ(2021年製作の映画)

3.2

ちょっと情けないエディと、どんどん可愛げの増していくけなげな相棒"モンスター"ヴェノムとのポップな掛け合いが見どころ。
せっかくのCGはやはり映画館で観るべきだったか。

marvel作品お馴染みのラ
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コーダ あいのうた(2021年製作の映画)

3.4

あたたかい気持ちになれる青春映画としても、そしてCODAという存在やそのリアルを少しでも知ることのできる映画としても、とても良い作品だった。

歌声もとても気持ちよく、もっと聴いていたかった。

今ま
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.2

画面の古さや演技の古さやテンポのゆるさでいっぱいなのだが、なぜか地獄の警備員の存在感で映画が締まる。
松重豊がきれいな若者。

いろんな"あっち側とこっち側"が出てくる。
彼は自分を理解されたいのかさ
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クリープショー(1982年製作の映画)

3.2

ホラーショーの短編集。昔、確かにこんなテイストのホラーがあったな、と懐かしさでいっぱい。世にも奇妙な物語の元ネタ、トワイライトゾーンなどをよく見ていたことを思い出した。
今となってはどれもホンワカして
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太陽を盗んだ男(1979年製作の映画)

3.5

この話自体も、そしてこれを撮影する際のいろいろなエピソード(逮捕覚悟の隠し撮りなど)も、もう現代にはあり得ないものばかり。もちろん当時も物議を醸したのだが。(Wikiの撮影裏話は必読。もちろん鑑賞後に>>続きを読む

ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.1

毎回書くがタイムトラベル(この映画では2分だが)ものは、かなりいろんな突っ込みが頭に浮かぶのを我慢して見なければならないのが少々しんどい。

しかし、その辺をうまく誤魔化し転がせられるのが、お茶の間タ
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白鯨との闘い(2015年製作の映画)

3.4

小説モービーディック(白鯨)の展開を期待してはいけない。
しかし、帆船で捕鯨していた時代の"リアル"に浸ることができ、捕鯨だけではないその航海の過酷さや危険さ、重い秘密にハラハラさせられて、最後まで「
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パーフェクト・ケア(2020年製作の映画)

3.6

こんなに悪くてこんなに面白いとは。
最近のフィルムノワールを凌駕。
キャッチコピーの「100%共感不能!なのに爽快!」は本当だった。
いや、爽快というより呆然、なのかもしれない。

もちろん前知識なし
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ミッドナイト・サン ~タイヨウのうた~(2018年製作の映画)

3.1

ほぼ想定内の難病恋愛もの。ある意味安心してみれる、というのは語弊があるが、
泣きたい人にも、甘い気持ちになりたい人にも良い仕事をするはず。

音楽がとても良い。若者たちが輝く音楽。

シュワルツェネッ
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グレイマン(2022年製作の映画)

3.2

ちょっと期待しすぎた感はあるが、
ビッグバジェットど派手エンタテイメントとしてなかなか面白かった。世界を回る観光地映画としても楽しめる。
しかし、どの盛り上がりも"どデカく平均的"と言うか、ここが面白
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TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

3.3

ほぼ何も知らなかったトーベ・ヤンソンの光も影もあまりに魅力的で、ムーミンのイメージも大きく変わった。
ムーミンシリーズをしっかり読んだことはなかったが、
この作者によって描かれた作品なら、愛や友情、冒
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死霊館(2013年製作の映画)

3.2

久々2度目。
以前見た時と印象が変わった。
呪詛などのねっとりしたホラーを見た後だと、後半に進むにつれ盛り上がる悪霊現象にはアクションホラーのような快活ささえ感じる。
しかし、脅かすタイミングの正確さ
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ソー:ラブ&サンダー(2022年製作の映画)

3.4


ヤギがうるせえwww

クリスチャンベールの新たな不気味さをスパイスに、
アホ楽しさとアクションのメリハリ、いろいろな相棒?恋人?との愛憎のコメディ、出オチ感満載のキャスティング、説明的なドタバタ小
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かそけきサンカヨウ(2021年製作の映画)

3.3

濃淡いろいろな陰を抱えつつも、少し成長し観る世界が少し変化し静かに微笑むことのできた若者たちの青春譚。

どう感想を書こうかと思ったが、エンディングで流れる崎山蒼志さんの「幽けき」という曲(映画をしっ
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前科者(2022年製作の映画)

3.2

深く重い話であり、真っ当なストーリーでもあるとは思うのだが、
少し違和感も。

しかし、このような大変な仕事を献身的に無償で取り組んでいる保護司の存在はその意義も含め世間に知らしめるべきだし、その理解
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そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)

3.1

レアすぎるパターンの優しい人だけが出てきて、
奇跡すぎるパズルがはまり、
愛の伏線回収が見事に決まる、
心あたたまる愛のファンタジー。。?

とにかく心をあっためたい時に観るのにはちょうど良いのだとは
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呪詛(2022年製作の映画)

3.4


なるほど、見たあと嫌な気持ちになるとはこういうことかと。幸いにも?私はこれが怖くないタイプだったが、これがハマるタイプの人にはかなり嫌な意味で怖いはず。
ネタバレになるので、観るまでそれがわからない
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死霊館 悪魔のせいなら、無罪。(2021年製作の映画)

3.2

ロレインのパワー(能力)と行動力と、愛と信念の強さが今回の主役だったように思った。
実話ベースというのがすごい。

"悪魔のせい"など日常では非科学的極まりないのだが、この映画ではもちろん信じない方が
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タレンタイム〜優しい歌(2009年製作の映画)

3.6

マレーシアの見慣れない映画に、
最後じんわりと涙ぐむほどに心が動かされるとは予想していなかった。

単なる知識だけだった多民族国家。多人種多言語多宗教の実情、その描写やそこから起こる物語も、説明的では
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ラブ・アゲイン(2011年製作の映画)

3.4

今まで見逃していたのが不思議なほど面白かった、気軽にみられるラブコメ。ララランドの前に見ておきたかった。

とんでもなくこんがらがってドラマティック。ビッグバンのようなクライマックス?はもうフィクショ
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恋人を取り戻すには(2022年製作の映画)

3.4

かなり良くできた恋愛ものだった。
「セットアップ嘘つきは恋の始まり」を思い出させる始まりだが、
先が予想できるよくある恋愛ものの展開ではなく、誰がどうなるか最後まで気になる。
そして配役も多様性があり
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14の夜(2016年製作の映画)

2.8

こういう、男性による男性目線の思春期ものは多い。
思春期の性衝動のドタバタが男の特権であるかのような、イタくて微笑ましい"ノスタルジー"映画はいつまで好まれるのかと寒々しい思い。

女性をモノとして見
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浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

3.4


予想外に面白かった。

映画好きな人々への気持ちの良いおとぎ話なのだが、現実的でチクリと刺す内容や若い女性への胸を打つ言葉、そして喬太郎さんと高畑充希の掛け合いの不思議な中毒性のある痛快さ(あの「ジ
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シド・アンド・ナンシー(1986年製作の映画)

3.2

あまりに破滅的で刹那的。先のことが継続して考えられない、計画性ゼロなのは、自分にも未来にも希望が持てないからか。

ナンシーの事件、本当のところはどうだったんだろう。

ゲイリーオールドマンの憑依した
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ゲキ×シネ「狐晴明九尾狩」(2021年製作の映画)

3.6

面白かった!お見事。
完全に映画として成立していた。
カットバックや過去映像がうまく構成されていて、これが舞台として進行しているままに映画になっているとはとても思えないほど。
元々の舞台の場面構成やタ
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クローブヒッチ・キラー(2018年製作の映画)

3.2

これは異色。少しオフビートでなかなか面白かった。
よくある「猟奇殺人犯を追い詰める」というサスペンスだが、"父を疑う思春期の青年の視線"で描く。テンポ良く。

それにしても父親のキャラクターや言動が興
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君は永遠にそいつらより若い(2021年製作の映画)

3.3

みんな、それぞれに抱える問題、人に言えない悩み、そして新たに背負った重荷、疑問などについて
それぞれがどう対処して(どうにか)生きていっているか(無理な人もいる)、そのそれぞれの感情を描きたかったんだ
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スノーマン(2015年製作の映画)

3.1

ほっこりから疑問に、そして切なさへ。最後にかすかに灯る火に、"見守る温かい眼差し"がずっとそこにあるのだろうことに気づく。

セリフのない短い時間にいろいろと詰まっていた。

ネタバレ
顔の部分。それ
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鬼畜(1978年製作の映画)

3.2

児童虐待や養育拒否の背景には何があるのか、気弱で優しい男がなぜ、の一つの可能性を突きつけた映画。
この映画の作られた時代の"近頃の若者夫婦"の"育児放棄の傾向"の極端なかたちとして描かれたようだが、こ
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レリック ー遺物ー(2020年製作の映画)

3.4

解釈が分かれる難しい系のホラーだった。

しかし、その解釈を考えるのは面白かった。認知症とその介護の呪いとして。

というか、人によってどうとでも取れる要素が多すぎて、不完全燃焼になりがち。
あまり怖
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恋する寄生虫(2021年製作の映画)

3.1

凝りに凝った画面構成やカラーリング、こだわりの音楽、寄生虫というかなり飛んだ設定(ちょっと雑な気も)と恋の例え。

最初のホラーテイストたっぷりの心象風景が印象的だったが、そこからかなり雰囲気が変わっ
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レミニセンス(2021年製作の映画)

3.1

あまりにハードボイルドぽかったり、詩的でメランコリックなテイストだったので、あまり好みではなかったが、
記憶を旅して謎を解くという設定やストーリー的には凝っていて、この設定ならではの工夫が見られた。
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二十才の微熱 A TOUCH OF FEVER(1993年製作の映画)

3.3

ゲイ(映画の中ではホモ)の描写がフラットだったのが新鮮だった。哀しい聖人でもなく、極端な行動に走ることもなく、秘密主義でもなく苦悩しすぎるでもない。周りもかなりサラッと言及しサラッと話題が変わる。>>続きを読む

ゆれる(2006年製作の映画)

3.6

久々2度目。

前に観た時はモヤのかかったような理解の程度だったが、今回はいろいろとクリアに見えることが多く、全く印象が違いとても面白かった。

非常に多様な「ゆれ」。
物理的な揺れで言えば、吊り橋と
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