田中元さんの映画レビュー・感想・評価 - 30ページ目

非情の罠(1955年製作の映画)

3.2

『ミステリマガジン』に載ってる短編っぽいすれ違いサスペンス。クライマックスは迫力ありながらちょっと長いが、『スパルタカス』の闘技場の原型みたいな殺陣。

チャールズ・スワン三世の頭ン中(2012年製作の映画)

3.1

ウディ・アレンみたいな映画をウディ・アレン以外の人が作るのは難しい。

カウボーイ&ゾンビ(2010年製作の映画)

2.0

つまらないであろうことは観る前から予想していて、実際に予想通りつまらないのだが、予想通りすぎるというか、一応は何が起こってるのかわかる程度には丁寧で真面目に作る努力がなされていて、そこがまたつまんない>>続きを読む

恐怖と欲望(1953年製作の映画)

3.0

巨匠も最初はど素人。しかし順撮りってわけでもないだろうに映画が進むにしたがって演出力が増していくようにも見える。

ブレージングサドル(1974年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

再見。昔はメル・ブルックスが好きであれこれ観ていながらこれは随分経ってから一度観たきりでかなり忘れてたけどもう実にギャグが古臭い。もしかして他の好きだったメル・ブルックス作品も今再見すると結構きついの>>続きを読む

オッド・トーマス 死神と奇妙な救世主(2013年製作の映画)

3.3

原作の長さがどれぐらいなのかとか、どれぐらい脚色されてるのかとかは知らないけど、96分の映画としては要素多すぎ。ややブラックなコメディタッチかと思ったら思いのほかダークなテイストがちょっと予想外で面白>>続きを読む

センセイの鞄(2003年製作の映画)

3.4

テレビドラマだがデータがあったので記録。久世光彦も晩年はオーソドックスな演出するんだよなあと思いながら観てたらところどころ昔ながらのバカなギャグ演出も入ってて嬉しい。特に樹木希林の出てる場面。

日本の黒い夏 冤罪(2000年製作の映画)

3.2

松本サリン事件を巡る報道のあり方を問う、観ておくべき映画ではあると思うけど、面白い映画かと聞かれたら困っちゃう。

ロング・ライダーズ(1980年製作の映画)

3.2

『ジェシー・ジェームズの暗殺』の前にこれを観ておけばよかったかなあと思うが、これを観る前に観ておけばよかったなあと思うジェシー・ジェームズものも山ほどあるに違いない。

夜明けのゾンビ(2011年製作の映画)

2.6

コタクジャパンなんかでしばしば「ファンメイドによるハイクオリティなビデオゲーム実写版」なんてのが紹介されますね。あの「ハイクオリティ」が2時間持続するゾンビ西部劇。

ダーク・スター(1974年製作の映画)

3.7

『2001年』フォロワーのつもりで伝説的作品とされる本作をようやく鑑賞したところ、確かに『2001年』フォロワーながらいちいち捻りが効いてる上に『エイリアン』の原型でもあり、カーペンターのデビュー作だ>>続きを読む

マルクスの二挺拳銃(1940年製作の映画)

3.8

マルクス兄弟って30年ぐらい前に『我輩はカモである』を観ただけで、その記憶だとお話の進行を無視して舞台コント的なデタラメをひたすらやってた印象なんだけど、この映画では前半は同じようにデタラメながら後半>>続きを読む

2001年宇宙の旅(1968年製作の映画)

4.8

通して観るのは3回目ぐらいだが、これだけ観ても独自解釈はともかく作り手のちゃんとした意図を理解するのは無理よね。ということでようやく原作、というか小説版を読んでみようかと。理解する必要はないからこそこ>>続きを読む

ワイアット・アープ(1994年製作の映画)

3.0

ひとつひとつの素材がいいからといってトッピング全部乗せが美味いとは限らない、という感じ。題材的にOK牧場の決闘を見せ場にするのは避けられず、だったら『OK牧場の決斗』の後半プラス『墓石と決闘』に該当す>>続きを読む

蝿の王(1990年製作の映画)

3.2

公開時のTVCMの印象がちょっとタブー越えちゃってる感じに見えて怖くて今まで未見だったんだけど、いざ観たら出演してる子供たちが観ても大丈夫なレベルに留まってて物足りない。取り返しがつかない出来事がいく>>続きを読む

ROOM237(2012年製作の映画)

3.0

キューブリック版『シャイニング』は確かに謎を残したまま終わる映画だが、本作でそれについての独自解釈を語る方々はみなさんいずれも正気を疑うレベル。とはいうもののネット等のくだらねえ陰謀論やデマゴーグに簡>>続きを読む

戦う幌馬車(1967年製作の映画)

3.3

全然名作とかじゃないけど絵面が魅力的。カーク・ダグラスがアゴの窪みの理由を聞かれるのもいいですね。『椿三十郎』の伊藤雄之助の「乗ってる人より馬が丸顔」みたい。

ザ・デッド インディア(2013年製作の映画)

2.7

レンタル後に未見の『ゾンビ大陸アフリカン』の続編と知るが世界観を共有してる以外のつながりはないらしいので気にせず鑑賞。観たからいえるけど、観なくてもよかったなあ、と思っちゃうほど新味なし。インドが舞台>>続きを読む

インド・オブ・ザ・デッド(2013年製作の映画)

3.2

映画としては大したことないんだけどゾンビ映画のジャンル的には予想以上にいい出来。でもそんなことより気になるのはアルコールにドラッグにセックスと、インド映画的にはタブーな感じの描写が(一応、そういうのは>>続きを読む

大列車強盗(1903年製作の映画)

3.5

1903年作品だが後の西部劇の列車強盗シーンのお約束がちゃんとひととおりあるのにびっくり。というか多くの作品がこのパターンを半ば意図的に踏襲してるのかしら。

Hなえっちな変態SMクラブ(1987年製作の映画)

3.5

モンティ・パイソンのテリー・ジョーンズが監督してるためか、いかにもコメディですよといわんばかりの(それでいてセンス皆無のクソみたいにひどい)邦題で、とはいえその邦題は内容的にも一応は間違ってはいないの>>続きを読む

宿敵 因縁のハットフィールド&マッコイ(2013年製作の映画)

3.1

テレビドラマだがデータあったので登録。すごく丁寧にしっかり作られてるんだけど全然好きになれなかった。バカばっかり出てくるのにあまりにも真面目な作風なのがどうもなあ。でも当時の(おそらく)リアルな民度の>>続きを読む

復讐のガンマン(1968年製作の映画)

3.1

雑だし下手だし真相解明というか真相は別にあると判明するのが遅すぎと、早い話が平均的ないいかげんなマカロニウエスタンだと思うのだが、屋外シーンがやけにかっこよく、無駄にしつこい三段階のクライマックスもそ>>続きを読む

走れ走れ!救急車!(1976年製作の映画)

3.2

35年ぐらい前、フジテレビだったかで日曜日の午前中にあった映画枠(おそらく後のいいとも増刊号枠)で放送してたのをちらっと目にした記憶はうっすらとあるものの、それっきり意識にも話題にものぼらず、そもそも>>続きを読む

ウィンチェスター銃'73(1950年製作の映画)

3.3

一梃の銃が持ち主を変えて展開する映画ということだけ事前に知ってたので『レッド・バイオリン』みたいなオムニバス的な作品かと思ったら持ち主それぞれの関係性自体が話を転がしていくなかなか複雑な構成で面白し。>>続きを読む

墓石と決闘(1967年製作の映画)

3.3

同じジョン・スタージェス監督の『OK牧場の決斗』よりも物語に一本筋が通っててクオリティも高く、後日談でありながらも続編ではなく独立した作品にもかかわらず、皆様ご存知ワイアット・アープとドク・ホリデイの>>続きを読む

大陸横断超特急(1976年製作の映画)

3.4

20年ほど前に深夜放送で日本語吹替版を観て以来の再見。コメディ部分ってこんなにゆるい感じだったっけ?と拍子抜けするものの、クライマックスの迫力は記憶通り。ジーン・ワイルダーは普段は脚本主演が多い印象で>>続きを読む

OK牧場の決斗(1957年製作の映画)

3.3

タイトルの『OK牧場の決斗』は派手なクライマックスのためのおまけみたいなもんであって、軸になるのはあくまでワイアット・アープとドク・ホリデイの友情物語なのね。

シャンハイ・ヌーン(2000年製作の映画)

3.2

楽しい映画ではあるし西部劇のお約束もあれこれやってるのもいいんだけど、構成がいろいろ甘い。といっても香港時代のジャッキー・チェン作品に比べたらはるかにしっかりしてるとは思うけど。

追記。タイトルが『
>>続きを読む

エクスペンダブルズ(2010年製作の映画)

3.0

何も考えなくていい豪快でバカみたいな映画をのんべんだらりと観たくて選択。どこをとってもその期待通りの映画にもかかわらず、今どきのテキパキ感にあまりにも欠けてどうにもノることができず。そもそも『ダイ・ハ>>続きを読む

シャロン砦(1955年製作の映画)

3.2

冒頭場面の気楽な雰囲気や公開時の邦題『シャロンの屠殺者』からB級アクション西部劇のつもりでいたところ極めて丁寧実直真面目な悲劇的ドラマで最初からそのつもりで観ていればもっとちゃんと受け入れられたんだろ>>続きを読む

ダンディー少佐(1965年製作の映画)

3.0

北軍が南軍捕虜を引き連れてアパッチを追いメキシコに入るとフランス軍と衝突、という構図は面白く、そういう状況下で想定される出来事がちゃんと起こるのだが、丁寧というより実直すぎるというか愚直すぎる感じで、>>続きを読む

ブルーサンダー(1983年製作の映画)

3.2

三宅隆太『スクリプトドクターの脚本教室・初級編』に載ってる逆バコ起こしを読むにあたって鑑賞。この手の本で扱うぐらいだから構成とかうまいんだろうと臨むが空撮すげえなどと思ってるうちに終わってしまった。