ひのらんげさんの映画レビュー・感想・評価 - 3ページ目

ひのらんげ

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アトランティスのこころ(2001年製作の映画)

3.5

きっと、あのお金は最初からプレゼントする分だったんだと思う。

世間知らずで他責主義、自己中心的なシングルマザーと暮らす「ボビー」は1960年の夏に11才になった。子供同士の仲良し3人組で誕生日を祝う
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おやすみ オポチュニティ(2022年製作の映画)

3.5

おやすみ。今も。

火星探査を任務として降り立った2機のローバー。その寿命は90ソル(概ね地球時間で3ヶ月)であり、これをまっとうするために作られた。
あれよあれよとその旅は、なんと15年に及ぶことと
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私をくいとめて(2020年製作の映画)

4.0

ざっぱーんと洗われて姿をみせる安定的な不安の塊。

「みつ子」はおひとりさまが得意なアラサー会社員。脳内から話しかけてくるもうひとりの架空の自分「A」と会話しながらそれなりに会社で働き、一人暮らしをし
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グッド・ナース(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

映画としてはストレートすぎるサスペンス。ただ背筋は凍る。

二人の子をもつシングルマザーで看護師の「エイミー」は心臓病を患うも、保険に入っていないため働くしかなかった。ICUの夜勤を含む多忙で過酷な勤
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あのこは貴族(2021年製作の映画)

3.5

悪気がない人たちの界面不活性映画

婚約を破棄された「華子」は、とても裕福に東京で育ち、周りに急かされるまま焦ってお見合いを繰りしたり。
「美紀」は、田舎で生まれ育ち、東京の名門大学に進学したが、同級
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THE FIRST SLAM DUNK(2022年製作の映画)

3.0

織物のような静(生)と動のストーリー展開に揺さぶられます。

バスケのインターハイ2回戦。高校生であるそれぞれの選手がその舞台に立つ軌跡が混ざり合い、交差し、収斂された短くも濃厚な1試合。湘北高校vs
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すずめの戸締まり(2022年製作の映画)

4.0

エクストリーム戸締まり。

高校2年生の少女・鈴芽(すずめ)。登校中に見ず知らずのイケメン青年草太(そうた)と坂道ですれ違い、なぜか懐かしく不思議な感覚に包まれる。
その後、次から次へと日本各地で開い
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線は、僕を描く(2022年製作の映画)

3.0

線「は」、僕を描く。

大学生の「霜介」(そうすけ)は、喧嘩別れしたままの家族を災害で失い、まるで立ち止まってしまった。前も後ろも見ることができずに身動きが取れない。ある日、誘われて参加したイベント設
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夏への扉 ―キミのいる未来へ―(2021年製作の映画)

3.0

過去にも不確定要素があるのではないかと思わせられる。

高校生の「璃子」は研究熱心な若き天才エンジニア「宗一郎」に想い寄せるが子供扱いされるのを恐れ、微妙な関係の日々。
ある日、宗一郎は研究に没頭する
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ゆるキャン△(2022年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

結果よりも過程が重要

かつてキャンプ仲間だった少女たちは、時を経て大人になった。ある日、思い付きからキャンプ場を作るために再集結するが、トラブルが発生してそのプロジェクトは中断を余儀なくされる。
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アムステルダム(2022年製作の映画)

1.5

このレビューはネタバレを含みます

最後まで湧き上がらない高揚感。

第1次世界大戦時の戦友3人(バート、ハロルド、ヴァレリー)は、終戦後にアムステルダムで一緒の時間を過ごし、数々の固い協定を交わした。しかし、楽しい時間は残酷に過ぎ、一
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スーパーノヴァ(2020年製作の映画)

3.0

明るくて、重い映画。

20年来のパートナーであるピアニストのサムと作家のタスカー。タスカーをゆっくり包んでいく認知症。
旅に出た二人は、過去を振り返り、確かめ合い、ユーモアと共に認知症ときっちり向き
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女神の見えざる手(2016年製作の映画)

5.0

彼女が受けたオファーの対価は。
すべてを賭けるというけども、その「すべて」とは。

ロビイスト(政治家に対して表に裏に働きかける)として剛腕をふるう、どす赤い口紅が印象的な「スローン」。銃規制法案の廃
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容疑者Xの献身(2008年製作の映画)

5.0

殺人幇助に見せかけて、実は・・・。

弁当屋を経営する”美人の”「花岡」とその娘は、家に押しかけてきた元夫を殺害する。
これを知った天才数学者「石神」は、この殺人を隠蔽しようと花岡と娘に提案し、行動し
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(r)adius ラディウス(2017年製作の映画)

3.0

当然のラストか、はたまた、それは。

自分から半径(r)15メートル以内の動物が死んでしまう特殊な能力が備わってしまった「リアム」。絶望の中に、なんと、そばにいるだけでそれを打ち消す能力を持つ女性「ジ
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マリアンヌ(2016年製作の映画)

3.0

幸せになれないはずが幸せになり、そして感謝の後悔をする。

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イギリスの諜報員「マックス」は、任務のためにモロッコの砂漠へと降り立った。仲間が運転するタクシーでカサブランカへ移動してすぐに夫婦役
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沈黙のパレード(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

そもそもパレードは始まるのか?

少女殺害事件の被疑者は既に勾留されている。刑事「草薙」が事件を担当するも、”黙秘”を貫いて不起訴となった。納得のいかない後輩刑事「内海」は物理学者である「湯川」に相談
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地下室のヘンな穴(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

大事なところの大事な部品は壊れ、穴に何度も入っては12時間進んで3日戻った挙げ句に体の中からアリがたくさん出てくる。

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ストーリーはなんとなくわかったけど「じゃあ、一体あれは何だったんだろう」
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アキラとあきら(2022年製作の映画)

3.5

合理的とは何なのか。揺さぶられました。

山崎瑛(アキラ)と階堂彬(あきら)。

父が経営する工場は銀行に見放され、雨の中で土下座して懇願するも倒産した。その刹那を幼少期に目撃してその後いばらの道を歩
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DESTINY 鎌倉ものがたり(2017年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

教科書的な骨組みにたっぷりと肉付けされた、オーソドックスなストーリー。

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鎌倉に居を構える作家の「正和」。嫁いできた「亜紀子」は妖怪が闊歩するこの街にびっくりするが、次第に馴染んできた。貧乏神
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LUCY/ルーシー(2014年製作の映画)

3.5

人間、、いや、生命の存在意義に迫る。

彼女の名前は「ルーシー」。
マフィアの運び屋になってしまって下腹部に仕込まれた”やばいもの”が破裂して体内に流出。これにより通常は10%程度しか活用できていない
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ハンナ(2011年製作の映画)

2.0

伏線回収クソくらえな、振り返らない映画。

少女「ハンナ」は、文明とは無縁の人里離れた森の奥で幼少の頃から父「エリック」に復讐の駒として鍛え上げられながら育った。ターゲットである「マリッサ」もまた腕利
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哀愁しんでれら(2021年製作の映画)

3.0

我慢から麻痺、思考停止への遷移

”馬鹿な親。あんな親にはなりたくない”とぼそっと吐き捨てた児童相談所職員の「小春」は、幸せな出会いを果たし、幸せな結婚をしたはずだった、、、

ワルツで始まる軽やかさ
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(2017年製作の映画)

3.0

時間経過が不可逆であることの証明

高校時代に付き合っていた二人は、離れ離れになって長い月日が経った。今は田舎の理容師と素敵な女性。
記憶の糸を手繰り寄せ、手繰り寄せ、その先端には何がむすびび付けられ
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キングダム2 遥かなる大地へ(2022年製作の映画)

3.0

正直言って前作見たのも忘れちゃったくらいな感じですが、好きな作品を鼻息荒く観に来ている大勢の見ず知らずの人たちと一緒に劇場で観た、とうことが良かった。

後半に唐突過ぎる展開と、あれよあれよと終わって
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ドロステのはてで僕ら(2019年製作の映画)

3.0

未来に従えばよい。確かに。もっともだ。

モニターから「2分後のオレだよ」と話しかけてくる「オレ」。2分の誤差でつながったカメラ付きモニタが向かい鏡のように合わされて起こる再帰的で不思議な現象に翻弄さ
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かもめ食堂(2005年製作の映画)

4.5

ゆっくりした映画のようで、緻密なタイミングを常に計っている映画。
(特に、シナモンロールを作ることを思いつくタイミング、酒をすすめられてうなずくタイミング、そして映画を終えるタイミング)

んん、そう
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9人の翻訳家 囚われたベストセラー(2019年製作の映画)

3.0

このレビューはネタバレを含みます

じわじわびっくり種明かし

フランス。
「デダリュス」というフランス語で書かれた大ヒット小説の完結編の原稿が完成した。これを世界的に出版するため、各国から9人の翻訳家が出版社に雇われた。版権を持つ出版
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ケース39(2009年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

3周回って怖い映画

すでに38件を抱えるケースワーカー「エミリー」。ただでさえテンテコマイなのに、DVを”受けている”疑いのある10歳の少女「リリー」のケース担当を上司から新たに命ぜられる。

エミ
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ジョゼと虎と魚たち(2020年製作の映画)

2.5

粋な貝殻の神様が見どころ。

さらっと通り抜けていくようなストーリーに、日々の小さい出来事が積み重なってデコレーションされて、複雑なやさしさが交差する。

人生は何が起こるにせよ、それがまさに、それだ
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ベイビー・ブローカー(2022年製作の映画)

3.0

「捨てるなら産むなよ・・・」自分の正義が何度も揺さぶられました。

「ソヨン」は、ある雨の日に”赤ちゃんポスト”の前に自分の子供を置き去りにする。それを見張っていた警察官「スジン」はその赤ん坊をポスト
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トップガン マーヴェリック(2022年製作の映画)

4.5

「考えるな!動け!」って、絶対観客(私)に言ってると思う!

トム・クルーズ演じる「ピート・“マーヴェリック”・ミッチェル海軍大佐」(30年以上経ってもまだ大佐 笑)は、アメリカ海軍で唯一敵機撃墜の経
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新聞記者(2019年製作の映画)

3.5

ラスト2秒。終わりの映画なのか、始まりの映画なのか。

新聞記者「吉岡」。吉岡に突然送り付けられてきた謎の羊の絵と資料。資料は大学新設に関する内容であったが吉岡はすぐに意味がわからない。

「杉原」は
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はい、泳げません(2022年製作の映画)

2.5

このレビューはネタバレを含みます

綾瀬はるかのパンチ強すぎ問題(笑)

カナヅチなイケメン中年哲学講師「小鳥遊」(たかなし)はトラウマを払拭すべく水泳教室へ。美人水泳コーチ「静香」もトラウマを抱えていて、泳ぎだけが得意という体育会系だ
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INTERCEPTOR/インターセプター(2022年製作の映画)

1.5

逆に「観てごめんなさい」と言いたくなるような映画でした。
時間をかえしてー

星の子(2020年製作の映画)

3.5

”開放さもなくば破滅”

「ちひろ」は、幼児期に病気がちだったが、怪しい宗教のおかげで健康になり、両親は更にその宗教に陶酔する。ちひろはともだちとの関係の中で、自分が置かれる特殊性を感じ始め、ついにそ
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