冒頭のコーヒーを入れるシーン、ティッシュを口に詰めて声色を変えて離婚調停中の妻に電話をかけるシーン、山の斜面から人がワラワラと出てくるシーンが好き。私立探偵物ってのと、好きなシーンは散らばってるけど全>>続きを読む
同系色で統一された無機質なオフィスに出社する人々の群れ、画面を埋め尽くす車…何をテーマとしているのか一切掴めない冒頭の数分間から釘付け。楽しいんだけどその調子がずっと続くから2時間は長い。
週一以上でウディアレンを観るのはやめた方がいいな。またまた不倫だ。妻と別れられない男、気持ちが通じ合ったかと思えば数ヶ月海外に行く不倫相手の若い女……まただ。
愛について楽観的な人間は幸せを掴み、哲学>>続きを読む
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“冒頭に何を見せるか”という選択で監督のセンスが分かってしまうものだけれど、リチャード・フライシャーは紛れもない本物なので本作も最高。主人公のドライバーとしての技量、9年のブランクがあること、老娼婦と>>続きを読む
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度が強すぎる眼鏡のせいで異様に目がデカくなるから、ふとしたときの表情がものすごく怖い。
カフェテラスのピンぼけ、車に轢かれる缶ジュース、(コーヒーを飲むシーンの)車のワイパーが動くタイミングなどなど、>>続きを読む
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どうやら、頭で考えていることと喋る内容が真逆だとか病気に過度に心配した挙げ句、人生は無意味だと悟ったりが笑いどころっぽい。喋りっぱなしだが笑いどころが難しいウディアレンらしいコメディ。
気味悪いほどの>>続きを読む
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木下恵介は岡田茉莉子の初登場シーンに必ず力を入れてるな、と構えていても鳥肌が立つ。今回はクレーンショット。花魁姿の乙羽信子も負けず劣らず美しい。絶世の美女の母親としての説得力と、年老いて薄っぺらさだけ>>続きを読む
中盤から適当に流し見しちゃった。
相変わらず乙羽信子に無茶なことさせてるな。
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登場人物が無能じゃないと成立しない脚本は苦手。学者と軍人への批判が込められていても。ただ、画的にはめちゃめちゃ面白い。特に火星人に灯油をぶっかけて燃やすショットのイカれ具合に笑った。狭い部屋に10人近>>続きを読む
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ズビャギンツェフは『ヴェラの祈り』『エレナの惑い』に続いて3作目。相変わらず話も画面も暗い。
あらすじを読んだときはアンドレイ・ズビャギンツェフ版『チャイニーズブッキーを殺した男』を想像していたが、市>>続きを読む
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夏川結衣の映画初主演作品。こんなに脱いでたの!?って驚いた。日本刀にビニール傘で勝つのにもっと驚いた。
復讐だとか覚醒剤だとか、“豹変”するショットが欲しいのにずっと美しい夏川結衣。
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「うるせえなぁ!」「うるさいよ!」「うるさい!」ばかり言う田村正和がうるさい喜劇映画。
岡田茉莉子を目当てに観た。ブラコン姉ちゃんが弟を心配してずっとぷりぷり怒ってるのがめちゃめちゃ可愛い。恋する岡田>>続きを読む
「まだだ…まだだ…今だ」のクロスカッティングな。ありゃ興奮するわ。
数ある男が男の子に戻るシーンの中でも、社長が車内で号泣するシーンが一番いい。ほとんど赤ちゃんまで戻ってたけど。
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本物の極悪人は直接“命令”すら下さない。電話をかけて話すだけ、お見舞いと称して金を渡すだけ。般若が演じるチンピラも所詮は下っ端に過ぎない。田舎社会の上下関係を上手く描いているだけに、兄弟たちの横の関係>>続きを読む
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主に小道具や所作で心情を描写するのは、召使いコンビの視線や口もとの僅かな動きを際立たせるためでもあるのかも。水、鏡、階段などがよく挙げられているが、酒の注ぎ方の違いが面白かったり。正体がバレてからのあ>>続きを読む
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短期間の記憶しか残らない設定って大抵はメモするくねー?ってモヤモヤしてたら、後出しのように家のあらゆるところからメモが出てきて笑った。キツく当たったことを悔やみながら、障害のある足を引きずって外に飛び>>続きを読む
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『ピカソ』から12年で「ピカソは灰になった」とはさすが激動の60年代。アンリ・ジョルジュ・クルーゾーらしいテンポ感は相変わらず苦手だし、アントニオーニ『欲望』の方がよく出来ている。冒頭はよかった。
人>>続きを読む
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金のためにゲシュタポの手先になるフランス人の若い男の名がルシアンで、彼が一目惚れしたユダヤ人の女がフランスか…。
“青春”らしいシーンがようやく訪れたと思いきや、突然の幕切れ。呆気ない終わり方が切ない>>続きを読む
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祖父ジョルジュが若い黒人と話しているショットが印象的。交通量の多い道路の反対側からカメラが捉えているため会話が聴こえず、ジョルジュが必死に何かを頼んで断られたことだけ分かる。(拳銃を売ってくれだろう。>>続きを読む
事件を起こした犯人が何故その事件を起こすことになったのかという原因の心理的探究よりも、犯行自体を淡々と描く方が好きだからハマらなかった。もっと犯罪者を撮ってくれ。
つまらん…題材で上がったハードルを超えなかった。理由もなく殺人や盗みを犯す中性的な美男子を魅力的に描くのは確かに難しい。
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不自由で、不安で、不満な人間が問題の解決を見送って現状を何とか保とうとして爆発する話。身体感覚の欠如はこの時代らしいテーマだが、半世紀経っても全く解決されていないどころか悪化しているので普遍性はある。>>続きを読む
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冒頭の結婚式は『ゴッドファーザー』を想起させるような構成。席の位置で分かる組織内の上下関係、そこから少し離れた場所で記者たちが冷やかしている。コッポラは参考にしたのかな。(追記、ウィキで調べたら本当に>>続きを読む
3話目のヒロインがめちゃめちゃ可愛い。
エドワードヤン(2話目)に期待して観たけどハマらず。
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『時をかける少女』でも見られた「画面中央だけカラーにする」演出の意図がマジで分からん。
田舎で暮らす天真爛漫な女の子と自分の気持ちを押し殺す童貞男の組み合わせが好きなんだな。
ロザリオドーソンがめちゃめちゃ可愛い。薬、酒、セックスに溺れる十代のコミュニティに忍び寄るエイズの恐怖。
今観たら「あぁ、90年代だなー」としか思わないが、当時は物議を醸す衝撃作だったのだろう。
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『裏窓』と『小説家を見つけたら』を足したような作品。
他人の家に侵入して妻を寝取って子を作る美男子高校生の恐ろしさは『エイリアン』か源氏物語か。はたまたゼウスなのか。
「三島くん、本当にただの知り合いなのかね?」「怪しいものだね」「フッフッフッ」スケベ顔でニヤつくおっさんと同じぐらいキモい加山雄三のストーキングが“実直”とされているのが笑える。
手紙を受け取られなか>>続きを読む
再見。
「人生は悲惨でみじめ」がモットーの男がラストに“幸福な瞬間”のモンタージュをもってくるのはズルいよなぁ。
ロリコンに付きまとわれ、プライベートに土足で踏み込まれるってまさにジョディ・フォスターのための映画だ。(本作でも裸になるんだけど…)
モロッコの民族衣装?っぽい部屋着がかわいい。
ヒッチコック『ロープ>>続きを読む
店に車が突っ込んで間一髪人が避けたり、店の2階から窓を突き破って飛び降りたり、よく撮ったなあ。気合が入ってた。笑いながらハンマーで手をぶっ叩くタイトルバックから超暴力映画宣言をしていたが、“逃走中の犯>>続きを読む
最近観た『狂った夜』のお金持ち版って感じ。
職業のイメージ通りな見た目や性格の登場人物がコマのように動く。
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大傑作。
序盤の街が燃え盛る最中にタバコを吸うシーンから釘付けになった。火災とマッチの関係性は戦闘機と航空技術に対応している。
日本語と外国語、現実と空想、設計図と戦闘機をディゾルブで繋げるのが印象的>>続きを読む
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愚直な生き方を変えられない男が80過ぎで麻薬の運び屋になる話。
最初の授賞式では口が悪いけどユーモアのあるいいジジイと思わせて、娘の結婚式をサボってそこに来ていることを明かしてクソジジイと思わせ、ノリ>>続きを読む