マーティンルイスさんの映画レビュー・感想・評価

マーティンルイス

マーティンルイス

ナイブズ・アウト:グラス・オニオン(2022年製作の映画)

3.8

大富豪の推理ゲームを描くナイブズアウト第2作

前作同様、二転三転していく展開から目が離せない。それぞれの価値観や蟠りが交錯しながら、醜悪な欲深さを批判し、信念を貫く勇気を賞賛するテーマにも爽快感があ
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ナイブズ・アウト/名探偵と刃の館の秘密(2019年製作の映画)

3.8

ミステリー作家の死を名探偵が暴く物語

謎を秘めた登場人物と気品ある世界観に終始魅了された。事件の核心を突く証拠の発見と同時に、マルタの心象を描く物語にも引き込まれる。マイペースな名探偵と絶妙な進行テ
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マーベルズ(2023年製作の映画)

3.4

キャプテンマーベル続編

難民問題や戦争後の支援など国際問題をテーマにした描写もあるが、登場人物のノリの軽さが好きになれなかった。しかし、情が薄かったキャプテン•マーベルを、プライベートとヒーローの両
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アンカット・ダイヤモンド(2019年製作の映画)

3.6

断ち切ることのない欲望の連鎖とその末路

周囲に対する敬意や気遣いもなく、借金だらけの主人公。正直観ていてイライラするが、命をも賭けて快楽を求める生き方には魅せられた。特に、情を抱かれるような愛嬌ある
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アド・アストラ(2019年製作の映画)

3.9

星の彼方で父を探す物語

今作の壮大で美しい宇宙の映像には心底魅了され、利益を求めて資源を搾取する人類の醜さは対照的だった。人知の及ばない神秘や自然に対する敬愛を描きつつ、開拓を進める社会への批判が伝
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トランス(2013年製作の映画)

3.4

美術品の行方を催眠で追う物語

真相を催眠で徐々に暴いていく設定は斬新。夢と現実を混ぜ、錯綜する登場人物の精神を描く手法も目を惹く。しかし、物語のテンポが遅かったり、登場人物に共感出来なかったりと、作
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The Stunt Double(原題)(2020年製作の映画)

3.8

映画に携わる者達への敬意が籠ったショートフィルム

iPhone を使った作品で、縦画面ならではの魅せ方や撮影方法には驚かされた。今日まで多くのアクション映画が製作されてきたが、そこに携わる人々(特に
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バック・イン・アクション(2025年製作の映画)

3.5

キャメロン・ディアス復帰作

久々の作品とは思えないほどアクション全開で、終始飽きることなく楽しめた。登場人物の魅力はやや薄く感じたものの、親子関係をテーマにした物語では、普段気付くことが難しい愛情の
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キャプテン・アメリカ:ブレイブ・ニュー・ワールド(2024年製作の映画)

4.0

新生キャプテンアメリカのデビュー作

他作品と繋げつつ近年の世界情勢を意識した物語は、MCUの面白さを再起させてくれた。特に、相手の理解を優先し、不可能を努力の積み重ねで打破するサムの姿は、まさに人々
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カルキ 2898-AD(2024年製作の映画)

3.7

神話×近未来を交差させた破天荒な序章!

荒廃した世界は過酷な環境にあるものの、日常の幸せを噛み締めて生きる姿には、彼らの持つ心の豊かさが窺える。また、女性や子供を消耗品同様に扱う支配者の邪悪さには虫
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悪魔のいけにえ(1974年製作の映画)

4.2

映画史にも記憶にも残る傑作

見知らぬ田舎町の不気味さと人間の持つ狂気が漂い、逃げ場のない地獄が連続して訪れる展開に惹きつけられる。緊張が張り詰めていく中で、鮮烈に登場するレザーフェイスの姿は観る者に
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カレとカノジョの確率/一目で恋に落ちる確率(2023年製作の映画)

4.0

確率を超えた出会いと愛を実現する難しさを描く物語

恋人に出会う巡り合わせについて冗談を交えて語りつつ、主人公2人がそれぞれの蟠りを解消する姿に心温まる。特に、家族との関係や問題が違っても大切な人を愛
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ノック 終末の訪問者(2023年製作の映画)

3.8

神秘を感じる異質さに溢れた作品

賛否分かれる意見が見受けられるものの、穏やかさ緊迫感のメリハリが付いた物語展開は、シャマラン監督ならではの手法であり、観ていて退屈しない。連続する不可思議な出来事や常
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グレイテスト・ヒッツ(2024年製作の映画)

3.7

80年代の数々の名曲でタイムスリップ!

音楽を聞いて当時の感情や場面を連想させる愛おしさが鮮烈に伝わった。どんなに些細なことであったとしても、多くの瞬間の連続が、大切な思い出や人生を形成するというメ
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野生の島のロズ(2024年製作の映画)

4.1

愛に気付くロボットと動物たちの物語

美麗な映像と繊細なタッチに魅せられながら、奥深いメッセージが心に響く。冒頭の周囲に溶け込めないロズの姿は無機質なロボットをイメージさせるが、年月を懸けて動物の言語
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アプレンティス:ドナルド・トランプの創り方(2024年製作の映画)

3.9

大統領が上映阻止に動いた問題作

仕草や話し方までも完璧に再現し、本人を彷彿とさせるセバスチャン•スタンの演技には鳥肌が立つ。名優たちの演技により描かれるドナルド•トランプの半生と周囲に及ぼす影響を色
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ロボット・ドリームズ(2023年製作の映画)

4.3

🤖“My thoughts are with you
Holdin' hands with your heart to see you”🐕

September とともに振り返る思い出や夢は、友達の温
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ビーキーパー(2024年製作の映画)

4.2

もはや怪獣映画

ひたすら敵を薙ぎ倒す姿は爽快感があり、文字通り国家に戦いを挑む展開は見応え十分。個性豊かなキャラも数多く登場し、カラフルな世界観も魅力的だった。本作は脚本家の家族が実際に詐欺にあった
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呪詛(2022年製作の映画)

3.8

邪教の凄惨さに身の毛もよだつ作品

久々に怖いホラー映画だった。特に、POV撮影や観る者に語りかける手法は映画との一体感を演出し、朱印や呪文が脳裏に刷り込まれるような映像は、他作とは一味違った恐怖を味
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エンパイア・オブ・ライト(2022年製作の映画)

4.1

暗い世俗の中で人生の輝きを知る物語

舞台となる60年代のイギリスは、人種や性別による差別に溢れており、集団心理で歯止めの効かない暴徒や外見に囚われた差別の連続は見るに耐えない。差別や暴力が今もなお残
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ザ・バイクライダーズ(2023年製作の映画)

4.0

駆け抜ける古き良き時代

遅れましたがあけおめことよろです。
新年初鑑賞はこの作品!実在したバイク乗り達の栄枯衰退を描いた物語で、彼らが抱いていた想いや変化する人々と時代の変化に、刺激と哀愁を感じる。
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ホーム・アローン2(1992年製作の映画)

4.0

“第二次クリスマス大戦開幕だ!”
クリスマス留守番した1年後は、ニューヨークで迷子に!

クリスマス映画の定番シリーズであり、コメディや人間ドラマなどの魅力も前作同等の面白さ。冒頭でしっかりバズに苛立
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はたらく細胞(2024年製作の映画)

3.4

実写版『はたらく細胞』
良くも悪くもこれに尽きる。クオリティも感動も予想内だが、原作未読なだけに物語は楽しめた。芦田愛菜×阿部サダヲという久々の共演や、多くの俳優が細胞たちになりきって演じる姿などもあ
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アメリ(2001年製作の映画)

4.4

人間の美しさが溢れ出す不思議な日常

少女時代の思い出とトラウマを綴るアメリの紹介シーンは、珍妙さに溢れながら数々の偶然上で生きる私達に運命めいた物を感じさせる。誰かを喜ばせたり幸せにしたりする瞬間の
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

盲目なエゴに忍び寄る恐怖と失墜

リディア•ターの目線で描かれる失墜までの日々は、常に不穏さが纏わりついている。特に、誰かの世話になって朽ち果てる老婆や、誰もいない暗闇で助けを求めるシーンなどは、生き
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笑ふ男/笑う男(1928年製作の映画)

4.3

笑顔を貼り付けた男の悲喜劇

“ジョーカーのモデル”という肩書きとは裏腹に、盲目のデアと笑顔が貼り付けたグウィンプレインの純粋な愛を説く物語が心に沁みる。ルッキズムの批判と欲に囚われる愚かさは、約10
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マイ・プライベート・アイダホ(1991年製作の映画)

3.9

発作性睡眠症のマイクと御曹司スコット、生まれながらの運命に抗う2人の青年の物語

斬新かつ官能的な男娼ショットの数々は、肉体を性的に消費する気色悪さを存分に感じる。出生の真実を知らないマイクと、生まれ
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エルカミーノ: ブレイキング・バッド THE MOVIE(2019年製作の映画)

3.8

ブレイキング•バッドで脱走を果たしたジェシーのその後が描かれた作品

シリーズ最終話の直後から描かれ、警察や犯罪者に追われる様はシリーズ同様の緊張感がある。そんな中、ジェシーの優しさ溢れる人間性やスキ
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レディ・オア・ノット(2019年製作の映画)

3.0

捕まれば死ぬかくれんぼ
主人公の困惑と逃走は割と現実的だったが、しきたりに囚われる家族の執拗さと稚拙さに虫唾が走る。ラストはよりコテンパンに打ちのめして欲しかったが、罰が下る瞬間の爽快さと血塗れの一服
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燃えよドラゴン ディレクターズ・カット版(1973年製作の映画)

4.3

白熱するカンフーアクションの真骨頂

ブルース•リーの鍛え上げられた肉体と技術に終始目を惹かれる。特に、残虐性な悪党が率いる敵により、四面楚歌の中で披露される卓越したアクションには圧倒された。カンフー
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ミュータント・タートルズ ミュータント・パニック!(2023年製作の映画)

4.2

新たなタッチで描かれる精彩なタートルズ!

粘土や油絵に近い質感で描かれるアニメーションと、物語のテンポ感がベストマッチ。内に抱くコンプレックスや社会への反感を描きつつ、敵•味方に共通して、好きなもの
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ブラックホーク・ダウン(2001年製作の映画)

3.9

ソマリア内戦に派遣された米軍の実話

戦地で生きる米軍を鼓舞しつつ、内戦の混沌と殺し合う悍ましさが迫りくる。登場人物が多いため状況把握が困難だったが、現地ではより困難を極めると思うと、ひたすら恐ろしく
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チャイルド・プレイ(1988年製作の映画)

3.7

殺人鬼 in おもちゃ

ホラー映画としてのスリルにはやや欠けるが、執拗でコミカルというギャップを兼ね備えたチャッキーが終始楽しませてくれる。ツッコミどころも多いが、シリーズを続けられるようなエンディ
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ホーム・アローン(1990年製作の映画)

4.0

🎄クリスマスといえばこの作品🎅🏻

コミカルな泥棒2人を懲らしめるドタバタコメディは何度観ても楽しく、幼い頃のクリスマスの思い出を想起させる。また、泥棒を撃退する作戦は当時可笑しさに溢れていたが、改め
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ラブ・アクチュアリー(2003年製作の映画)

4.0

“love actually is all around”

様々な人々の愛を主軸に、親子•友人•恋人など人間模様を描く展開に心温まる。コミカルな要素が多いものの、兄弟や夫婦といった家族関係における負
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ミザリー(1990年製作の映画)

4.4

狂気に満ちた雪山の監禁

キャシー•ベイツの演技が、『ミザリー』の偶像に自分を重ねるアニーの狂気を、鮮明に脳裏へと刻む。また、ジェームズ•カーンの苦悶の表情は観る者の共感を誘い、思索を練り覚悟を決める
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