平岡さんの映画レビュー・感想・評価 - 2ページ目

平岡

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裸のランチ(1991年製作の映画)

3.8

バロウズの自伝的な物語を軸に、虚実入り混じる内容。
ドラッグによるトリップ体験はお得意のグロテスクなクリーチャーが登場するものの、大半は淡々と寒々しく、薬物を使用する描写も極めて冷淡。まるで煙草やコー
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ジョーカー(2019年製作の映画)

4.2

辛い時、苦しい時こそ笑いなさい、みたいな箴言ありますけど、マジで嫌いなんですよね。
なので、それ見たことかと言わんばかりの内容でした。

マイ・インターン(2015年製作の映画)

4.0

善人しか出てこない優しいファンタジームービーです。
角が取れまくったデニーロが見どころ。
含みのあるラストが何とも奥ゆかしい。

ダークナイト(2008年製作の映画)

4.5

おっっっっっっも‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎
重いし暗い、しんどい。最高でした。

清廉潔白な市民の味方、二重生活な汚れ役のヒーロー、己を鏡として暴力をあぶり出す悪役など、脇役も含めて登場人物の役割が非常にわ
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僕のワンダフル・ライフ(2017年製作の映画)

4.0

めっちゃ良い話、疲れてる人は観るべき。
いわゆる古き良きアメリカの比較的裕福な核家族から、時代の変遷と共に多種多様な人種や、犬を取り巻く環境の変化と社会問題など、多少ベタなところはあれど小気味よくお決
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ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド(2019年製作の映画)

4.2

タラちゃん流おとぎ話。日本で言うところの時代劇あるあるヨロシク、西部劇ネタやハリウッドあるあるが山ほど仕込んであるのかも知れませんが、不学なもので小ネタはさほど咀嚼できませんでした。
が、怒涛のラスト
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ウェイキング・ライフ(2001年製作の映画)

4.0

多感な十代の頃に思案していた創造性の全てが描かれていて驚愕。この映画が話題となったリアルタイムの頃に観なくて良かったと心底思った。

カメラを止めるな!(2017年製作の映画)

3.5

業界あるあるで盛り上がる内容。主役の方の演技が好きです。

ボヘミアン・ラプソディ(2018年製作の映画)

4.0

演出がPVで脚本は韓流ドラマでした、よく2時間ほどでまとめたなと思います。監督がX-MENシリーズの人と知り納得のテンポと合成技術。

人生フルーツ(2016年製作の映画)

4.0

精神的にも経済的にも贅沢な暮らしで、お二人の自然体な豊かさが鮮やかなほど、現代社会の合理的な貧しさが照射されるように思える内容です。

村上春樹がカタルーニャ国際賞のスピーチで語った言葉と同じ信念を、
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ゆきゆきて、神軍(1987年製作の映画)

4.6

戦争という巨大な暴力に巻き込まれ、傷付き、タガが外れてしまった人が、自分が正しいと思う基準で邁進し、絶対に許せないことへ立ち向かう様子の切実さに思わず涙した…

…のは、冒頭の街宣車の演説シーンのみで
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パーフェクトブルー(1998年製作の映画)

4.2

先見の明が過ぎる内容。
インターネットがライフラインとして当たり前に普及した今なら、ありふれたネタかも知れないが、インターネットでのコミュニケーション自体がアングラであった頃の闇を煮詰めたような展開が
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千年女優(2001年製作の映画)

4.0

止まることを知らないイマジネーションの連鎖からなる場面転換が最大の見せ場。
時代と共に銀幕で人生を過ごした大女優の自分語りが、彼女自身の人生の出来事と綯い交ぜになる、その豊かさ、おおらかな肯定感。
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マップ・トゥ・ザ・スターズ(2014年製作の映画)

3.8

ハリウッドの暗部と家族の業と精神世界のごった煮で脚本が大味。

ザ・ブルード/怒りのメタファー(1979年製作の映画)

4.5

邦題のサブタイトルで『怒りのメタファー』と付けたのは非常に優秀である。
心身症の延長線で『怒り』が、とある『メタファー』として出現するアイデアは、設定の細かさを含め非常にリアリティがあった。
映画のラ
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ヒストリー・オブ・バイオレンス(2005年製作の映画)

4.5

原題は慣用句で『前科持ち』と言う意味ですが、直訳が意味したまま、暴力の歴史の物語でした。
暴力に至る背景、暴力の世界で生き抜くこと、その世界から抜け出す困難さと、暴力を連鎖させないためにはどうすればい
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ノーカントリー(2007年製作の映画)

4.6

デヴィッド・フィンチャーの『セブン』でも描かれた、国の病としての暴力と、それに遭遇せず過ごす市井の人々、そして、彼らを守るため自らも暴力の水際を行き来する立場の物語でした。
普段、何気なく過ごしている
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スリー・ビルボード(2017年製作の映画)

5.0

最高。脚本、演出、キャスト、全てが心底素晴らしい映画。
登場人物、全員が憎めず、全員に何らかの事情があって、打算的でもあり、そして全員、割り切れない想いを胸に抱え、毎日を生きている。

不条理な悲劇が
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インランド・エンパイア(2006年製作の映画)

3.7

これは誰が見た夢なのか?
もしくはハリウッドにおける集合的無意識なのか。
本筋があるようで、ないような、複数の物語に関連性があるようで、ないような、複雑怪奇な万華鏡のような映画です。
希望があるラスト
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シェイプ・オブ・ウォーター(2017年製作の映画)

3.6

レトロな美術にグリーンを基調とした色使いと、容赦ない暴力描写やありのままの性描写がコントラストをなしていて良かったです。
登場人物達それぞれが抱える孤独と観る人の孤独が共鳴した時にめちゃくちゃハマるん
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バーフバリ 王の凱旋(2017年製作の映画)

3.6

全編通して盆と正月が一緒に来たレベルの情報量で、空前絶後なスケールのPVでした。マッドマックスをディズニーがインドでミュージカルにした一大叙事詩です。
後半ダレるしクドイし長いんですけど、そこも含めて
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リアリティのダンス(2013年製作の映画)

4.5

エンドレス・ポエトリーがあまりにも素晴らしかったので自伝的映画の第1作も鑑賞したのですが、1作目から順に観ることをオススメします。
そのほうが2作目で繰り広げられる父との愛憎をより鮮明に受け取れると思
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イグジステンズ(1999年製作の映画)

3.8

現実と仮想現実の境い目が曖昧になる非常にチャカポコした内容です。
ガジェットのクリーチャーめいたビジュアル、ゲテモノ料理を食べてるような臭い立つシーケンスの数々が至高の作品。

T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.0

中学生の頃に後追いでビデオを借りて前作を鑑賞し、あまりの面白さに原作まで購入した自分にとっては、とてつもなく切ない続編でした。
刹那的なから騒ぎを繰り広げる若者達の生き様に、思春期の自分は少なからず憧
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シャイニング(1980年製作の映画)

4.2

言わずと知れた名作なので、初見がいつだったのか、正直言って覚えてないです。
多分、子供の頃にテレビで観たのが初めてだったと思うんですけど、覚えてたシーンは大体ショッキングな場面ばかりで、大筋をよくわか
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ベニスに死す(1971年製作の映画)

4.2

何度観たかわからない、お気に入りの映画です。
潔癖気味な音楽家のおじさんが絶世の美少年に出会って、オロオロしたりドギマギしたりニヤニヤしたりストーキングしたりで、ギャグ並みの展開に笑っちゃうんですけど
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時計じかけのオレンジ(1971年製作の映画)

4.0

ずっと観たかったんですけど、叔父が買ったサントラのレコードとライナーノーツのスチルが軽くトラウマで、最近ようやく観ることが出来ました。
トラウマになってたライナーノーツのスチル、なんとラストシーンでし
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ドリーム(2016年製作の映画)

4.0

胸のすくような良い映画でした。
虐げられていると感じたら、賢く闘うのが一番だなと思いました。

ビザンチウム(2012年製作の映画)

3.5

ケイレブランドリージョーンズのラブシーン目当てで鑑賞。
現代における女性の貧困を揶揄した部分もあるのかもしれませんが、全体的に少女漫画みたいな内容でした。
ヴァンパイアの恋愛モノよろしくゴシックな美術
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神様なんかくそくらえ(2014年製作の映画)

3.8

下世話な気持ちのケイレブランドリージョーンズ目当てで観たらストリートキッズの閉塞感にグッタリ。
あとケイレブランドリージョーンズが全くカッコ良くなくてガッカリ。

イグジット・スルー・ザ・ギフトショップ(2010年製作の映画)

4.0

ギャグだと思って笑いながら観てたら大マジだと判明して驚愕。
美術館や博物館など、文化教養施設の出口は、何故おみやげ屋さんを通らなければならない構造になっているのか。
芸術文化の真価とは、貨幣価値に換算
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月に囚われた男(2009年製作の映画)

4.0

SF作品ですが、人間味溢れる美術のディテールと、優しさや温もりを感じる人物造形に監督の人柄を垣間見える内容でした。
同じ題材が扱われてるブレードランナー2049がシリアスな陰なら、月に囚われた男はコミ
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バスキア(1996年製作の映画)

3.7

デヴィッドボウイ目当てで鑑賞。
一人の芸術家の栄光と挫折、盛者必衰の切ない物語。

HAZE ヘイズ(2005年製作の映画)

3.8

クタクタに疲れている時に観る映画じゃなかったなと思いつつ、最後まで観てしまいました。
圧倒的な肉体的苦痛と、精神的不快感と、サスペンス要素がやっぱり素晴らしかったです。
そして、あの苦痛と不快感を再び
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