男が同居している多毛症の女に「話がある」と持ちかける。その話とは実際には「お前を見世物に興行をやる」ということなのだが、愛の告白なんじゃないかと思った女が髪を整えて男のもとに向かう序盤の一瞬が忘れられ>>続きを読む
めちゃくちゃな映画だ、マジでめちゃくちゃ面白い。ロージーさいこ~~! 最初にいた場所から予想もしなかったような遠くまで連れて行ってくれる。物語がどこに向かっているのかわからないドライブ感。ほんと映画が>>続きを読む
存外に面白かった。山下敦弘は『リアリズムの宿』が大好きなんだけど、あの映画にもむずがゆいカラオケのシーンがあったことを思い出す。リアリズムでは異邦人の「こ どもたちが~」という歌い出しの面白さに、カラ>>続きを読む
単純明快で直球のフィルムノワールだが、悪い奴がちゃんと悪くて(政治家と結託する)、警察が仕事をちゃんと全うしていて、スゲー面白い。人が死ぬようなシーンも湿度高めに撮る、上品な演出がいい。警官にも家族が>>続きを読む
杉田協士監督の過去作はどれもあまり好きじゃなかったが、今作はかなり楽しめた。上映時間の全てを行間と余白で埋めようとする超アヴァンギャルドなスタイルの楽しみ方がようやくわかったような、まあそれか単純に慣>>続きを読む
初めての千葉泰樹。これがめちゃくちゃおもしろかった。コテコテの喜劇のはずなんだけどどこかお洒落な雰囲気すら感じる群像劇で、フランス映画っぽい。俺はなんとなくジャン・ルノワールの映画を思い出した。幽霊の>>続きを読む
『サタン狂想曲』の題で。イタリアの染色サイレント。コミカルな芝居と超現実的な幻想譚を1910年代に実現しようとする工夫に、それなりに満足できた。美術や衣装もかなり手が込んでいる。メフィストが馬に乗って>>続きを読む
2024の1本目。ウォルシュの中では真ん中くらいの面白さだと思うけど、速くて爆発も殺人もあって縁起が良い感じがしてよかった。トラック野郎の兄弟の話とノワール、別々の映画が1つになったような歪な構成。女>>続きを読む
2023の映画納めに。ジョン・ガーフィールド演じるアマチュアボクサーの成り上がりから没落、そして引退までを描くノワールでめちゃくちゃ面白い! 試合を重ねる度に増えていた顔の傷が、八百長に手を染めた途端>>続きを読む
(2023年に観た映画で感想を書いていなかったり漏れてたりしていたものを大量に連投しました。すみません。2024年は感想を溜めずに、ちゃんと書くことを目標にします。)
ワン・ビンの長編ドキュメンタリ>>続きを読む
本当にただピンボケしているだけで、話も別に面白くないのだが、それだけで忘れてしまうには惜しい不思議な魅力のある映画だった。
3分割画面のなんだか物凄いミュージカル。かなり良かった。全く違う運動を持つ3つの画面が心地いい。3画面の長編も撮って欲しいと思った。
北野武、本当に加瀬亮が大好きだし信頼しているんだなと思った。加瀬亮もそれに過剰なくらい全力で応えている。
再見。大好きでいつか映画館で観られることを願っていた映画の1本だったけど、初めて観た時の感動がほとんど失われていて動揺してしまった。以前は英語字幕で頑張って観たのだけど、今回は日本語字幕がついていたの>>続きを読む
再見。アテネのモンテイロ特集は予定が合わず1日目しか行けなかったが、これを劇場で見られたのでよかった。
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2022.5.4 ★4.7
これは俺のめっちゃ好きなやつだー。孤独な若者>>続きを読む
本当にただただ爺さんの説法を聞くだけの映画かと思っていたが、想像よりずっと動きがあった。冒頭の車内からの撮影も気持ちいい。
ストローブ=ユイレの歴史劇映画の中でも異質な感じがしたが、十全に感じ取れなかった気がした。また必ず再見したい。
再見。劇場では初見。前に見た時とは自分とゴダールの映画との距離感が変わったからなのか、相当面白く感じた。修復版なのもあってかスクリーンで見るとセンセーショナルな赤色がよく映える。カプリ島での撮影で、テ>>続きを読む
写真美術館「風景論以後」は全体的にそんなに好みの展示じゃなかったが、この作品が観られたのでよかった。
レオーが最高な219分。長いけど全然退屈じゃなかった。
このランドアート、大学の授業で見たことがあるのを思い出した。
マザーファッカー!サノバビッチ!と叫ぶ女性が現れて何事かと思うと画面外から男性がフレームインしてきてカップルの痴話喧嘩だとわかるショットがよかった。ビニール袋を持った黒人男性が向かいから歩いてくるタイ>>続きを読む
厳格で緻密なショットの連続。どうでもいいけど"El Valley Centro(スペイン語)" "Los(英語)" "Sogobi(先住民の言葉)"という対比だったと思うので、邦題は英訳しない方が良か>>続きを読む
ベニングで一番微妙だと思っちゃった。ただ映されるだけでよかった光景に過剰に意味が生まれてしまっていて、見方を規定されているような窮屈さがあった。
普通だったら逆に配置しそうなのに、フィクションが先でドキュメンタリーが後なのが面白い。
豚に興味があるわけでも、豚を解体する青年たちに興味があるわけでも、解体の作業に興味があるわけでもなさそうな、"そこで起きたことにただカメラを向けている"ような撮影が印象深い。
俺もおじいちゃんおばあちゃんが生きているうちにこういう映画を撮りたいと思った。
女性カメラマンが自分の性体験についての話をするたびに少年(ユスターシュ息子)が露骨にピリッとする空気感がある。
110分が短く感じるくらい永遠に見ていられる。ベニングの作品はどれもショットの長さに厳格だが、『RR』は列車がフレームに入ってから出ていくまでを切り取っているので、おおらかに時間が流れている感じがある>>続きを読む
特に理由はないけどこっちの『'79』の方が好き。少しずつ行事が形骸化してきているのか、「男でもよくないっすか?」みたいなこと言ってる奴がいて笑った。