『Perfect・Nervous』は人体の一部が欠損することについての映画。中学生の頃ニコニコで実況動画をよく見ていたホラーゲームを思いだす。『動物園のふたり』のほうが特に好き。台詞と会話がいいし、動>>続きを読む
便乗して……初風間志織。人の立たせ方がうまい。配置がずっと3人の心理的な距離感を捉えていて、三角関係に緊張感を生んでる。ずっとよかったけど特に夜のシークエンスがやばい。「抱いて?」「ばーか、嘘だよ」。>>続きを読む
『Here』よりこっちが好み。登場人物に特別な背景なくてなくて、その晩に起きた出来事だけで映画が前に進んでいくのがいい。かつて家政婦をしていた部屋を覗くと空き家になっているはずのそこに(おそらく移民の>>続きを読む
すばらし……。2024暫定ベスト。まず話がいい。たしかに初期2作のような魔術的な時間は流れていないけれど、その代わりに老いと死を冷静なまなざしで見つめている。長い上映時間も、窮屈な切り返しも、そのため>>続きを読む
低気圧が辛くてまあまあ寝てしまったけど……なんとなく『ミツバチのささやき』より好きな気がした。謎めいていながら俗っぽいオメロ・アントヌッティの存在感がよい。「そして南へ」で唐突に終わるのでびっくりした>>続きを読む
下品な編集や撮影がなくて、こういう系の映画にしては確かによかったけど、まあ普通かなあ…って感じだった。最後の走るスローモーションと安直なフラッシュバックの表現にはかなり辟易しちゃったけど、そのあとの終>>続きを読む
初見。想像していてたよりも謎めいていて、いろいろなことを想像させる映画。観た後で、この映画が作られた時期はまだフランコ政権が続いていたと知ってハッとする。怪我をしていた拳銃の男は血痕を残して消える。フ>>続きを読む
アナーキーな(反)教育論。かなりポップだけど、独特な人の立たせ方、人物のフレーミング、大胆な編集が堪能できる7分間。軽やかなギャグもあって、子どもがかわいい。
車の動きに合わせてカメラが動くと、同じ方向から沢山の車がワーっと走ってくる冒頭のダイナミズムにまず感動した。『和解せず』みたいな速度を感じた。普通待ちそうなカットで待たない(画面奥から牛の群れが向かっ>>続きを読む
東京が大雪の日に渋谷に向かい、世界の終わりを信じたドメニコみたいな気分で映画館に籠って観た。映画の最後は雪が降ってた。極めてシンプルな撮影のなかで、人間だけがランダム性をもって複雑に動く。真っ暗なホテ>>続きを読む
なんだこれは。思ってたのと全然違う、何もわからなかった…。あと1つ決定的な描写があれば目の前の光景が何を表しているのか、見当がつきそうなんだけど全部置いていかれる。きっとすべてが何かのメタファーであり>>続きを読む
静かでミニマルな映画、それ以上の感想は特にないがいい映画だった。工事現場のロングショットで始まり、苔のクローズアップまでたどり着く。最近近所に美味しい弁当屋を見つけて嬉しい。そこのおいしいスープが飲み>>続きを読む
すごい。神聖な儀式の内側に、ここまでカメラが自然に入り込めるのか…。息を吞みながら観る。この地に住む人々の先祖が大昔に皆殺しにした地主一族の怨霊を鎮めるための神事、とのこと。血なまぐさい言い伝えと、子>>続きを読む
併映のマンベティがまっすぐ面白い映画だったので冒頭は困惑したけど、だんだんとヘンテコさに慣れてきて終盤の謎の合唱あたりで「あれ、悪くないかも?」という感じになった。SFなんだろうけど、音を消したら科学>>続きを読む
最高の中編。不良社会のストリートで生きていくことを決めた新聞売りの少女の話。淡々としていて素朴なんだけど、どこか特別な空気を纏っている気がする。逆光に向かって歩いていくラストショットは確かに強烈。ダカ>>続きを読む
関係者が皆ネタバレ厳禁的なことを書いていたのでむしろからくりが予想できてしまったのだけど、たしかにこれはすごい。面白かった。山田二等兵が語り始める時のただならぬ雰囲気でぞくっとして、話自体はスケールが>>続きを読む
意味がわからないなりにそれなりに楽しめた、途中までずっとドキュメンタリーだと思ってた。若者たちがデカい池を泳ぎながら自分たちの人生や人間関係について生々しい言葉で語るシーンがよかった。そのあとナイトプ>>続きを読む
幸子が綾に「澤井さんみたいにかっこいい人」と言ったり、幸子の家族が綾のことを「美人」と言ったりするが、これは本当になぜ言う必要があるんだろう。それを言葉以外で示せないなら身の丈に合っていない役を演じて>>続きを読む
映画が窮屈。エマ・ストーンとヨルゴス・ランティモスが作りたいと思った通りの理想の作品になっているように思えて、よかったねとは思っても正直俺は全然好きじゃない。一見ヘンテコなものを撮っているようでそのヘ>>続きを読む
石油の話という前置きで始まるのに、そのあと石油の話に戻るのは最後の数分だけで、ほとんどの時間は肉眼では見えない世界をカメラに収めたいという執念に満たされている。微生物を捉えたショットはクローズアップで>>続きを読む
短いながら田舎のエモーショナルに満ちたドキュメンタリーで、こういう映像こそフィルムで見たい。雪の積もる冬に草履を作ったり内職をする人々、彼らの姿は皆一瞬しか映らないが、その顔と手つきからこういう生活が>>続きを読む
千葉泰樹これもすごい…。ほんと嫌な話ばかり撮ってる。山田五十鈴が三船と一夜を共にする旅館のあたりから冴えわたっていてやばかった。「あの中華麺おいしかったな」。旅館の外をトラックが通って中華麺のどんぶり>>続きを読む
ガス屋の集金人の話で、病床の夫のために薬草を火にかけ続ける女がいて、最後、揺らめくガスの炎を見ながらタイトルを思いだして感動する。ほとんどホラー。夫に津島恵子の声が届いていないことに気が付いたときぞっ>>続きを読む
狂気そのものだけどめちゃくちゃ楽しい。いかれたミュージカル。最初からぶっ飛んでるのにそこからどんどんテンションが上がっていって最後の方はもう何が何だかわからない! 絵のカバが列車と並走して追ってくると>>続きを読む
マジにしんどいが傑作の中の傑作だと思う…ハネケも目ではないくらい鬱屈とした映画でほんとにしんどかった…。マンションの階段の上り下りだけで長男だけが家族の中で違う階級に生きることをスマートに示す縦移動撮>>続きを読む
正直多くの人はグダグダでいまいちな映画と思うだろうけど、俺はバチっとハマった、めちゃくちゃ面白い…。シャブロルさいこー。ドクトル・エム系列の陰謀論映画。伏線なんて全くなくて、ただ重要な情報を後から出し>>続きを読む
これは中盤ぽっかり寝てしまって内容はほとんど覚えてない…。『イタリアへの旅』より面白そうだった。『満月の夜』とかのロメールっぽい雰囲気。
ヴァカンス映画だがロケーションがフランスではなくイタリアというのは珍しい気がする。登場人物のコミュニケーションが全然嚙みあってなくて面白かったけど短かったし正直あまりよさがわからず。
お手上げだ…ストローブ、戻ってきてこれがなんなのか俺に教えてくれ。映画の内容以前の話になってしまうがIMDbの上映時間は29分、MUBIは27分となっていて短編扱いだがそれは3本のうちのどれなのか、そ>>続きを読む
直球の抵抗運動。途中で「私ジャン=マリー・ストローブは…」って言っててこれストローブの声なんだ!? ってなった。
森の中で神話的なテキストを独特な発生で読む、いつものやつだな~~って感じ。森の中って撮影難しいんじゃないかと思うけど毎度絶妙なカメラポジションを見つけてくる。短いしストローブ=ユイレ入門編にいいと思う>>続きを読む
野球の結果にブチ切れて発砲してパトランプ出して覆面パトカーで爆走するところ好き。序盤の銃ぶっ放して薬吸ってマス掻いて滅茶苦茶やってるハーヴェイ・カイテルは好きだったけど、後半の泣きの芝居がなんか嫌…。>>続きを読む
これすごかった。ダムの管理人のおじさんと新しく赴任してきた若者の共同生活を切り取るシンプルな内容なのにずっとめちゃくちゃ面白い。まずロケーションがすごすぎる。冬のダムのモノクローム撮影、雪の白が美しい>>続きを読む
2024.02.08二回目、IMAXレーザーGT@グランドシネマサンシャイン 池袋
構成もたまらない。とにかく踊れる曲で始まる30分、少し落ち着けるミドルテンポの曲が続く30分、トム・トム・クラブを>>続きを読む
かなりおもろい。エレーヌの不倫の証拠を収めた写真がめくられる度に被写体に近づいていき、最後は単体では何の写真か判別できないようなノイズまみれの唇のアップになるところでめっちゃ興奮した。ちょっと薄味だが>>続きを読む