いののんさんの映画レビュー・感想・評価 - 10ページ目

いののん

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ザ・スクエア 思いやりの聖域(2017年製作の映画)

4.0

『Loveless』と今作を2作続けて鑑賞。キツいっす。


ひとつ空席をはさんで隣に座ったおじさんと、最初から同じタイミングでクスクス笑い、このまま楽しく時間が過ぎていくのかと思ったら、やはりそうは
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ゲティ家の身代金(2017年製作の映画)

3.9


ザ・映画!
これぞ映画!(と、私は思った)


ミノタウロスの像


世界でいちばんのお金持ちなのに、(お金持ちだからこそなのか?)超絶どけちのゲティ。演じるのはクリストファー・プラマー。偏屈さと強
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犬ヶ島(2018年製作の映画)

4.1

ひとりで頑張りなさいと言われている気がした。
ひとりで頑張れ。孤独でも頑張れ。ひとりで立ち続け、ひとりで闘っていたら、やがて、同じようなひとりと交差することもあるだろう。何のためかなんてわからず、誰の
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ビューティフル・デイ(2017年製作の映画)

4.5

YOU WERE NEVER REALLY HERE


音楽がめちゃ格好いい! クール!
自分の表現力のなさを今日ほど悔しいと思ったことはないくらい、このソリッドな音がとても良い。でも、音楽の良さを
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モリのいる場所(2018年製作の映画)

4.3

山崎努さんと樹木希林さん、お二人が向き合っている姿を観られるだけで、もう十分有難いことなのに。お二人と堂々と渡り合っている沖田監督は本当に凄いと思う。沖田監督は、どこまでゆるゆるを保ちながら挑戦してい>>続きを読む

のみとり侍(2018年製作の映画)

2.8

1番良かったのは、映画館で何回も観た予告編です!
あの本編で、あれだけの予告編を制作された方は流石です。あっぱれ!


でも、あの予告編を観て期待を高め、映画館に足を運んだ私は、予告編とは随分と色合い
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心と体と(2017年製作の映画)

4.2

仕事帰りの映画はやっぱり寝てしまう。はたらけどはたらけど猶わが生活楽にならざりで、ぢっと手を見る余裕もなく働き、それはそれで緊張しているのだと思う。映画館でほっとして、映画に包まれて安心して、いつの間>>続きを読む

ニューヨーク1997(1981年製作の映画)

4.2

ジョン・カーペンター監督作品を古い方から順番に観ていこうという野望を企てたものの、すぐさま断念。やっぱり怖そうなものはいくつかスキップしてしまいました。そして今作品に。


めちゃ格好いい!
渋いぜ!
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女は二度決断する(2017年製作の映画)

4.0

観ながら急に思いついたというよりはもう少し長いこと、私は、「疑わしきは罰せず」「疑わしきは被告人の利益に」の原則を、支持してきたつもりでいる。だけど。だけど、観ながら、本当にそれでいいのだろうかと、揺>>続きを読む

ヴィンセントが教えてくれたこと(2014年製作の映画)

4.0

ちょっと頑固なおじいさんと、近所の母子との物語。
『わたしは、ダニエル・ブレイク』(大好き!)もそうだし、『幸せなひとりぼっち』もそうだった。なんとも世知辛いこの社会にとって、今、必要な物語、というこ
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雨月物語(1953年製作の映画)

4.1

この世とあの世の境界線が揺らぐ


戦国時代で、死者はすぐ近くにいた時代
自分もいつ死者になるかわからない時代
果たして自分は生きているのか、
それとも死んでいるのか、
その境目もあいまいな時代
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遊星からの物体X(1982年製作の映画)

-

①怖くなりそれが強まっていく状態 
②疑心暗鬼がつのっていくありさま
③凍死寸前の吹雪のなかで炎に魅入られていく様子
④ぬるぬるってしたものに突然出会った時の心のもちよう
⑤深い絶望と、かすかな希望と
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アイ, トーニャ 史上最大のスキャンダル(2017年製作の映画)

4.0

映画のチラシが1枚。脚を広げ、お行儀の悪いふてぶてしさで、こちらを見つめている。


その品のなさは、フィギュアのイメージからほど遠いところにある。


このチラシの表情に惹かれ、観に行くことに。私は
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君の名前で僕を呼んで(2017年製作の映画)

3.8

僕たちは1度も、「愛している」とは言わなかった。


登場人物が誰ひとりとして「愛」という言葉を使わず(私の勘違いでなければ)、恋愛を描ききった作品。美しい音楽も、美しい映像も、美しい主人公エリオも、
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アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年製作の映画)

-



壮大な物語。この世界には暗黒面があるのだと初めて知った時の衝撃に近い。冒頭でそう思った。あの時の気持ち再来。ちょっと持ち上げすぎかな。いや、そんなことはない。だって本当にそう思ったんだもん。これは
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アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン(2015年製作の映画)

3.7

【2019年4月27日 加筆】

アベンジャーズ/エンドゲームを観たのを機に、再鑑賞。1年前にレビューしたものに加筆します。スコアも変更(当初は3.2)


今までずっと、初心者の位置に立ち、わかんな
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アベンジャーズ(2012年製作の映画)

-


アベンチャーズ、全くわからず。初観賞。ど素人の素朴な感想のうちのいくつか。

1 スカーレット・ヨハンソンの格好良さは反則級。男前だけどあれこそが女性の筆頭格。ジャケットのファスナーの落ろし具合が最
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ラッキー(2017年製作の映画)

4.2

これはもう。
気づけば私は泣いていて、それは自分でもうまく説明をつけられない涙で、ハリー・ディーン・スタントンの声を聴くだけで、パリ、テキサスに自分の気持ちが戻ってしまうし、電話の受話器を握っているだ
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シャイニング(1980年製作の映画)

-

閉ざされた場所
閉じ込められた場所


来ようとする者を拒む場所
体に刺さった異物は、
体がそれを押し出そうとするように


いつまでもそこに留まり続ける場所
亡霊や過去や怒りや空想や妄想や思念や、
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フィフス・エレメント(1997年製作の映画)

5.0

ああ、これは全部、好きだ。
(全部好きと言っちゃうと、あのうざい人も大好きってことになっちゃうけど、まあいいや。そこにいてもいいですw)


狭いひと部屋のなかで、水がかかったり冷凍されたり密封されそ
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ATARI GAME OVER アタリ ゲームオーバー(2014年製作の映画)

3.8

Welcome to ALAMOGORDO!
ニューメキシコ州アラモゴードへようこそ!
人口3万人ほどの小さな街。
ここは、奇異な事柄と縁の深い場所だ。

① 人類が初めて原爆実験を行ったのがアラモゴ
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ワンダーストラック(2017年製作の映画)

-

今日の午前中は、仕事の関係で同僚達と山を歩き(と言っても小さな山です)、その後で映画館に行ったので、爽快感と疲労感とがトッド押し寄せ(監督名とかけてみました)、よく寝てしまうけど今回はいつも以上に気持>>続きを読む

レディ・プレイヤー1(2018年製作の映画)

3.8

あのね、ここだけの話なんだけどね、アタシは自分のこと映画が好きだと思ってきたけど、もしかしたらソレ大いなる勘違いだったのかも。だって観てない映画ばっかりなんだもん! 知らないことばっかりだあ。film>>続きを読む

獄友(2018年製作の映画)

4.1

この映画がドキュメンタリー映画として優れているのかどうかなんて、私にはわからない。でも、冤罪という共通点?を持つ同志たちを描くこのドキュメンタリー映画の切り取り方は、アリだと思う。冤罪を明るく描く映画>>続きを読む

ジョン・カーペンターの 要塞警察(1976年製作の映画)

4.1

町の若者(ギャング)たちはゾンビみたいだ。
恐れを知らぬゾンビたち。
(恐れを知るゾンビっているのかな?)
ゾンビは語らない。


対する警察。
恐れを知りつつそれでも守り抜こうとする者数名。
(妙な
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ヴァレリアン 千の惑星の救世主(2017年製作の映画)

4.5

観る気は全くなかったんです。ビートルズの♪Because♪が流れる予告編を映画館で何回か観たけど、とりわけ関心を抱くものでもなかったし。


ところが、フォローさせていただいている皆様方のスコアの格差
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ダーク・スター(1974年製作の映画)

4.5


ナニコレどちゃくそオモロイ!(©︎2018@catman3015)

今、あたしの背中に巨大オレンジ(あるいは巨大スイカ)型エイリアンがへばりついちゃって格闘中!! 困ったにゃん♪


宇宙船のなか
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Every Day(2016年製作の映画)

3.8

くるくると動く瞳がとても綺麗なサキさん。
こみあげる想いを必死でこらえる三井くん。


おにぎりじゃなくておむすびを しっかり握れる人になろうと思う。
うさぎのリンゴを 上手に作れる人になろうと思う。
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娼年(2018年製作の映画)

4.0

女性客ばかりが数名。そのなかでの観賞。1列に1人くらい。それが大正解! 隣に男の人とか座ってなくて良かった笑。できれば、女性客ばかりの、もっと言っちゃうなら、様々な年齢の女性客オンリー(できればガラガ>>続きを読む

パリ、テキサス(1984年製作の映画)

5.0

このレビューはネタバレを含みます



自分の人生と分かちがたく結びついている映画というものがある。


あの頃。泣きじゃくった日々。駅前の道を泣きながら歩いた日。「お姉ちゃん、どうして泣いてるの?」と、通りすがりの少女の声。そんな記憶
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ウィンストン・チャーチル /ヒトラーから世界を救った男(2017年製作の映画)

4.0


名もなき民などいない。
名もある民がいるだけである。


名もなき民に語るのではない。
私は、あなたに、あなたに、そして、あなたに、語るのだ。
私はあなたに語りたいのだ。

その時はじめて、名もある
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ビッグ・シック ぼくたちの大いなる目ざめ(2017年製作の映画)

3.8

コメディ・パブ(でいいのかな?)でのママの発言! クメイルと、パパ・ママと、そして観ている私とが、手を携えた瞬間でした!
いいぞ、いけいけ!
いってしまえ---!

1度手を携えることができれば大丈夫
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しあわせの絵の具 愛を描く人 モード・ルイス(2016年製作の映画)

4.3

好きなシーンをあげればきりがない
 靴の上に重ねるつま先だちでのダンス
 手押し車の2人
 網戸
 バカタレ
などなどなどなど

あの手押し車は四輪ではなくて、二輪なのが良いです。


途中からずっと
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復讐無頼・狼たちの荒野(1968年製作の映画)

3.7

メキシコへの愛にあふれたマカロニ・ウェスタン
(多分)末端に位置するところの、
メキシコ革命を描いているのではないかと推察する。
彼等の切実な願いは、“ 土地と自由と! ”
人々を率いるテペパを演じる
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ビフォア・ミッドナイト(2013年製作の映画)

-

2人はいくつ年を重ねても、決して会話を手放さない。2人の関係がどんなにピンチな状況にあったとしても、決して会話を手放さない。そんな2人の姿こそ、かけがえのないものだ。観ている私は、そのことを思い知る。>>続きを読む

四月の永い夢(2017年製作の映画)

3.3

このレビューはネタバレを含みます

オンライン試写にて


朝倉あきさんの透明感や儚さや強さや泣きたいような笑顔や、そして、声の美しさが印象的でした。

そして何と言っても、手ぬぐいの美しさ。手ぬぐいの制作過程を始めて知り、わくわくしま
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