直前にシン・仮面ライダーを見たので、「力のビーム」、「技のラーマ」と言いたい。
まさに激流の如く感情があふれ出し、炎の如くテンションがぶち上り、そして砂煙けぶる大地(インド)の映画でした。
よくもまぁ>>続きを読む
仮面ライダーを現代に語り直す為のリアリティーラインとして、ショッカーが新興宗教的な描き方になるのは仕方ないにしても、また本作もエヴァの焼き直しみたいなストーリーや動機には辟易とする。
過剰過ぎる己の力>>続きを読む
数多あるマルチバースより自分の可能性をダウンロードして、世界を救う物語。
時にはカンフーの達人として刺客共をブチのめし、舞踊家としてひらりピンチをいなし、はたまた女優としてヒロイックに恋をする。
これ>>続きを読む
どの角度でキャラクターを切り取るか、線の書き込み、密度、背景の黒のバランスに音は感じられるので、そもそも音が鳴らないことがアドバンテージではない原作において、この映像化は音が鳴るという最大のメリットが>>続きを読む
サスペンス・ラブロマンスのベタなフォーマットを取りながら、どうしてこうもモダンでアートな映画として味わえるのか。
今風に例えるなら、様々な像をコラージュし、縦に裁断し、ずらして作品を完成させる河村康輔>>続きを読む
滑落で失くなった夫の喪失感を成仏させるべく600メートルのテレビ塔にゲリラ登頂を開始する主人公ベッキー。
600メートルと言うと丁度、牛久の大仏5体分になるので、その高さは狂気そのもの。
超高層ビル間>>続きを読む
ブリューゲルの描いたバベルの塔のような建物のインサートから物語は始まり、神の怒りに触れた人々は無限地獄を味わうことに。
さながら展開する阿鼻叫喚、有機と無機、血とヘドロと糞尿の世界に住む住人は、ヒエロ>>続きを読む
確かにスラムダンクが動いている。
劇伴のドラムがドリブル音と重なり、それは観客の心音のようでもあり、血がたぎる。
宮城リョータの主観で幕を開ける本作の作りは興味深い。
どこかまだ山王戦にフィットしきっ>>続きを読む
オープニングで、「杖もらってもいい?」と、この少女のセリフ一言で、その場の母子のおかれた状況を観客に理解させるスマートさに惚れ惚れしていると、シーンが切り替わり、そのスマートさ同様に素敵なブルーの洗面>>続きを読む
作品全体を通して「オセロ」が演出装置として絶妙に効いている。
社会通念として白を「善」、黒を「悪」とするならば、嫌みを言う義父が黒と思いきや翻って善意を見せたり、義父をいさめ、善と見えた義母が、いざと>>続きを読む
映画における暴力の正当性。
己の拳さえ破壊し、剥き出しになった骨でぶん殴る、怒りのボーン・ナックルは 上がりました。
ヨシキさん曰く、大写しの雲がかかった満月からの自警団シーンのシークエンスは、フラ>>続きを読む
本作のティザーを見て、「ナイトメア版・未知との遭遇」か、あるいは「血塗れのE・T」、みたいな内容かなと想像したが、いずれにしても、催眠術は実在するし、ドッペルゲンガーは存在すると作品で言い切ってきたジ>>続きを読む
アトミック・ブロンドの監督作品!!、を見る動機にすると、どえらい目に合います。
監督も役者も伊坂幸太郎も、全員損してる。
腐ったタランティーノ作品みたいな映画。
今年ワーストの大本命として激推し致しま>>続きを読む
何かを成し得、何かを残す人が主人公とは限らない。
何かを残せず、何者にもなれなかった人にも人生はあり、そこにスポットをあて主人公として物語ることも出来るのではないか。
本作の主人公の一人は、結果的にと>>続きを読む
「雨が降るかもしれないから、傘持ってきな」
「雨が降ったらさ、迎えに来てよ」
このドンスとソヨンのやりとりが無性に心に残った。
どこかまだ母親の影を引きずるドンスが
、気付けば自分自身が誰かを迎えに行>>続きを読む
130分かけて、ただ互いに好きって言うだけの映画。
音楽最高、
ファッション最高、
セリフが最高。
恋愛の、最高の沸点をオーラスにもってくる監督のセンスよ。
鬱映画が得意な監督が、こんなピュアな恋愛映>>続きを読む
エグい程の編集スピードで多少のご都合主義は踏み潰し、世界各国、有数の観光地をスピィーディに観光ついでに破壊しまくるルッソ兄弟お得意のアクション作品。
ドローンを多様したアクション撮影は、意欲的に新しい>>続きを読む
境界線により、解体され、祖国を失ったクルド人。
日本人と外国人。
東京と埼玉。
様々な境界線が象徴的に描かれる本作。
まさか難民申請が通らず、在留ビザの期限が切れると、住んでいる埼玉県から申請無しで他>>続きを読む
ポルノ映画を撮って一攫千金狙うパリピな男女が案の定、餌食になる田舎ホラー映画。
結果的にとてもエクストリームで素敵な作品になったよとRJに伝えたい。
フィルム撮影みたいな映像のざらつき感、ワゴン車とテ>>続きを読む
「1ヶ月分の雨が降りました。」と言いたくなるような凄まじい血糊の量の本作だが、パンフレットに掲載されている監督の絵コンテが、それに反して滅茶苦茶ポップなのが好感を持てる。
やはりちゃんとしたスプラッタ>>続きを読む
BSでAI兵器のドキュメンタリーを見ていると、米軍のエースパイロットとAIがドッグファイトのシミュレーションをすると、AIが全勝するという衝撃的な内容だった。
曰く、AIは疲れない、ミスをしない。
本>>続きを読む
本作は特撮なのか?
なんだか少し前のMー1王者の「これは漫才なのか」論争のようだが、本作に感じるのは特殊撮影技法ではなく、特殊な環境での撮影、略して「特撮」なんじゃないかと。
やたらパソコンのインカメ>>続きを読む
フィルム撮影のような荒い粒子の映像が良い。人物もカメラも回転して、主人公のカオスを表現する様は、映画「アングスト/不安」を思い起こす。
序盤から中盤は、血のりばかりの気の抜けたホラー表現にげんなりして>>続きを読む
「13日の金曜日」オマージュに溢れながら、殺人鬼とヒロインの中身を入れ替えるというアイデアで、本来常軌を逸した超人的パワーを持つ殺人鬼も、いざ女の子の身体だと、殺人もままならないというホラーメタ視点が>>続きを読む
この世の行く末をかけた魔界との戦いなのに、人類側の中心が米軍の元特殊部隊2人という、ターミネーターのサラ・コナーばりの孤軍奮闘ぶりにつっこみたくなるが、そこはゲーム原作なので、ご愛嬌。
本作に求められ>>続きを読む
ラストシーンの監督のドヤ顔が透けて見えて萎える。
アイデア先行の話だからラストにしても、それどうやって飲ませるの?
と思ってしまうし、そもそも薬でピンポイントに慢性疾患を発症させられるのかは疑問だし、>>続きを読む
「小さな独裁者」で見せた、ロベルト・シュヴェンケ監督の映像センス、容赦の無いゴア描写、作品のカタルシス、そのどれもが本作には見られない。
「小さな独裁者」で成功した監督が、外国資本で外注依頼され撮った>>続きを読む
役所広司という、仁侠映画としての屋台骨を失った後の続編として、心配を払拭するかのように、目玉くり抜き映像を頭に持って来て、この映画は大丈夫!あなたの見たいバイオレンス映画ですよ!という監督の気概が一気>>続きを読む
アクリルパーテーションが被害者遺族と相手弁護士との感情の断絶に見えたり、マスクが文字通り怒りや絶望の感情を押し殺すメタファーに見えたり、コロナ以降の当たり前の風景で登場人物の心理描写を描いて見せる演出>>続きを読む
映画ポスターのメインビジュアルの、大きな波を滑るように舞う二人の姿がてっきり、険しい愛を貫く様を切り取っているのかと思いきや、まさか死のダンスだったとは。始終「死」がつきまとう映画だった。
疑似的な「>>続きを読む
後半の、二人の沈黙や嘘、罵り合って頬を叩いてさえ、その全てが互いに「愛している」っと言っているように聞こえる。
シンプルなプロットながら、ここまでカタルシスのある恋愛映画にまで高める主演二人、監督の演>>続きを読む
音楽にイントロは不要でいきなりサビが良いとか、お笑いは3分でウケるショートネタを求められたり、映像は倍速で見るとか、本作で語られる未来に映画は存在せず、映像のスタンダードは5秒で、1分だと長編映像と呼>>続きを読む
チック、チック、……、
ミュージカル作曲家ジョナサン・ラーソンの30歳までに世に認められる作品を生み出すという焦りが、タイトルは制限時間、タイムリミットとして感じられるのだが、オーラスでそのタイムリミ>>続きを読む
映画ライター村山章さんの激推しコメントがなければ劇場スルーするところだったので感謝感謝です。
まぁカナザワ映画祭でラインナップされそうな最高のドラッギームービーで、スクリーンで久々にこの手の脳みそがト>>続きを読む
一人になりたい時、音楽が人との壁となったり、反対に人と人を繋ぎ、幸福な空間へと変容させてくれることを描けており、しかもバンドサウンドも良いとくれば、本作は間違いなく音楽映画として良作。
ロック大会の会>>続きを読む
読心術の秘伝の書を手に入れた主人公スタンの「やっとやりたいことが見つかった」というセリフがとても皮肉で、あの手帳は輝かしい未来を約束する預言書ではなく、破滅へ導く黙示録だった。
映画の頭から低く流れる>>続きを読む