kakakaさんの映画レビュー・感想・評価 - 5ページ目

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オールド(2021年製作の映画)

4.1

アバンでまさかのシャマラン監督本人からのウェルカムメッセージ。
「やぁやぁ、映画館にお帰りなさい。楽しんでいってね」
と、にこやかに渡される玉手箱(お土産)の中には劇物が入ってました。
そう、まさに本
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.0

嫌われもの達の、一夜限り輝くショータイム。
ネズミ達の行進は正にその象徴だろう。キルカウンターぶっ壊れるほど人は死ぬ映画だが、時計台の上で街のネオンを見つめる父娘の姿に涙腺を刺激されました。
下品だが
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逆光(2021年製作の映画)

4.0

好きなシーン。
海水浴を楽しんだその夜、日焼けし熱をもった背中で腹ばいになってまどろむ吉岡に、氷枕を差し入れる晃。蚊帳1枚で遮られる二人の距離感は、吉岡に思いを寄せる晃と吉岡の微妙な距離感を表している
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

4.5

丼ブリまさかの2杯目。
監督・脚本陣が変更なしなので、空振りは無いにしても、果たして蛇足となるか、佳作となるか。
あのハイパーハードボイルド・サイコパス「盲目の爺さん」が帰ってくる。
しっかし敵にはし
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

2.3

「アカデミー脚本賞」かぁ。。。
衣装にメイク、夜のネオンの怪しい照明というルックに、スカっとリベンジものを想像していたが、アクションシーンは徹底して排除されている。
描いている問題が実際、許されないこ
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屋敷女 ノーカット 完全版(2007年製作の映画)

4.0

レンタルのカット版を見た時は、ラストシーン、肝心の帝王切開シーンで不自然に階段の手すり部分だったか?のインサートシーンになり、記憶が曖昧だが、明らかに、これはシーンをカットしているなぁとテンション下が>>続きを読む

ゴジラvsコング(2021年製作の映画)

3.0

「うぉい!コング!!カタチ変えるぞっ!!」
と、ゴジラが猛狂い、
「やってみろ、この野郎ぅ!!」
と、コングがドロップキックをぶちかます、タイタンモンスターズ・ワールドプロレスリング・香港興行編の本作
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ライトハウス(2019年製作の映画)

4.0

これぞザ・怪奇映画。
深い霧と荒涼とした海に鳴り響く灯台の霧笛が、まるで巨大な海獣を想起させるアヴァンが最高。
離島に嵐で閉じ込められた灯台守の男二人が徐々に精神を蝕まれ、狂っていく様を描く。
モノク
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映画大好きポンポさん(2021年製作の映画)

3.6

映画の都「ニャリウッド」に「ポンポさんが、来ったぞぉー」と、どうみても幼女の容姿なのに脚本も書ける敏腕映画プロデューサーという、バキバキのファンタジー設定ながら、その実、本編では、ほとんどこのポンポさ>>続きを読む

アメリカン・ユートピア(2020年製作の映画)

3.7

脳ミソの歌から始まり、アメリカを、ひいては人間を、時に可愛らしく、時に皮肉交じりに、過激に歌い上げ、音楽の幸福と熱狂のボルテージが徐々に高まると、舞台装置の鎖の壁は取り払われ、解き放たれる楽隊が生む自>>続きを読む

機動戦士ガンダム 閃光のハサウェイ(2021年製作の映画)

3.0

昔も今もプッツン娘に弱いハサウェイ君。組織の中心にいながら、仲間よりも気になる女の子を選ぶ彼のサイコ味は相変わらず。
と言うか、こんな奴が上司の組織なんて絶対に嫌。こいつ理屈こねて平気で後ろから仲間撃
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Mr.ノーバディ(2021年製作の映画)

4.0

新たな「なめてた相手が殺人マシーンでした」作品の誕生を期待していたら、ただの暴力依存症男のストレス発散ムービーでした。(良い意味で)
ジョン・ウィックもイコライザーもちゃんと自分の中の怪物を抑えるセー
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ファーザー(2020年製作の映画)

4.1

まさかのタイムループもの。
しかし、ある一定の条件をクリアしないと抜けられない円環構造とか、ミッションをクリアしないと実は世界が滅ぶとか、そんな途方もないSFではない。
半径3mのタイムループもの。
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リオの男(1964年製作の映画)

2.8

もはやベルモンド・アクション映画あるあるとして、窓が出入口という光景はお馴染みで、誘拐された彼女を救うべく、今日もベルモンドは、パリを駆けまわり、本作では手ぶらで海を越え、ブラジル・リオで活劇を見せて>>続きを読む

ガメラ3 邪神<イリス>覚醒(1999年製作の映画)

4.5

1999年の終末思想を感じさせる脚本の中、ガメラとイリスを徹底して対比関係に描いている。
北の玄武、南の朱雀に始まり、
ガメラの巫女であった草薙と彼女をガメラに導いた長峰。それと対になるよう、イリスの
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街の上で(2019年製作の映画)

4.8

本来、完成品の映画としてはカットされ、誰も見ることのなかった青のガチガチの駄目演技の存在を知る我ら観客。
映画としては当然の事なのだが、これは劇中劇で、本作でメインに描かれるのは逆に普段の青と、彼を取
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ウィズアウト・リモース(2021年製作の映画)

1.3

いわゆる黒幕から語れる理由に、今時、
中学生でもその理由では物語を作らんだろうとギョっとする。自分ならズッコケてハンドルを切っちゃうと思います。
原作はおそらく2、30年は前かなと思ったら、案の定。流
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悦楽共犯者(1996年製作の映画)

3.8

私のフェティシズムによって生み出された副産物が、貴方のフェティシズムになる。
他者同士が互いのフェチを相互補完し合い、そうしてそれが連鎖し、フェティシズムによって繋がれた輪が世界を1つにする、なんてユ
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BLUE/ブルー(2021年製作の映画)

4.3

監督自身30年以上のボクシングキャリアを持ち、曰く、ショーアップされたボクシング映画ではなく、ボクサーが見て感動出来る作品を作りたかったとのこと。
思えば、タイトルマッチすらテレビ中継されない場合もあ
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SNS-少女たちの10日間-(2020年製作の映画)

2.5

SNSにおける未成年への性的搾取の実態を暴き出すドキュメンタリー、と思っていたが、言葉巧みに少女達を誘い込み、これは社会経験値の少ない子どもは、騙される危険性があるなぁ、とか考えさせられるかな、と予想>>続きを読む

JUNK HEAD(2017年製作の映画)

5.0

先日、全米オープンゴルフにて松山英樹選手がアジア人初の優勝を決めた際、実況アナと解説ゲストの方が涙を抑えきれず、声を絞り出すように、その偉業を目にして称賛を送っていたのは、ゴルフにさして興味のない自分>>続きを読む

ノマドランド(2020年製作の映画)

4.7

「NOMAD」は、その音の響きそのままに、「野窓」と変換したくなる。
野に窓を立て、景色を切り取り、そこに個人の心情が投影される。勿論、「窓」というのは観測者の瞳であり、観測者自身である。
本作の主人
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ダイナマイトどんどん(1978年製作の映画)

4.0

舞台は終戦間もない昭和25年、北九州小倉。
闇市のバラック小屋をトラックが砂煙を上げ、破壊しながら爆走する様は、さながらウィリアム・フリードキン版「恐怖の報酬」を彷彿とさせる最高のシーンで、さらに主人
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ミナリ(2020年製作の映画)

3.6

異国の地アメリカで事業に成功することが家族の幸福に繋がると信じる父親も正しいし、幼い子供の身を何より案じ、無謀と思える農業への投資に疑念を抱く母親も正しい。
互いに幸福になろう、という共通の思いがある
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最後まで行く(2014年製作の映画)

4.0

ヒッチコック的な丁寧なサスペンスの語り口から、これでもかと息もつかせぬハラハラどきどき展開が見事。度を過ぎた極限状態に追いつめられると、もはや人間は笑ってしまうというコメディにさえ思えてしまう。
なめ
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シン・エヴァンゲリオン劇場版(2020年製作の映画)

3.0

前作のあらすじ
→死んだ嫁に会いたいゲンドウが生き残った人類を皆殺しにしようとするお話。

 今回
→嫁好き好きゲンドウVSいい加減身内の恥をさらすなと父をいさめる息子シンジとの親子喧嘩。

すでに前
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ホットギミック ガールミーツボーイ(2019年製作の映画)

4.6

前作もコミック原作だったので、本作も過度な期待はせず見てみれば、これが何と、とんでもないカルトムービーだった。山戸結希が好き放題やっている。
映画が始まって早々、妊娠検査薬とコンドームが宙を舞い、ヒロ
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悪人伝(2018年製作の映画)

3.5

毒を以て毒を制す。法で裁けぬ悪党は、我らがマブリー兄貴の剛腕が悪を裁く!!
無差別連続殺人鬼確保のため、警察とヤクザがタッグを組むという胸熱なプロット。
首までめり込んだムキムキ・マブリー兄貴のルック
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のぼる小寺さん(2020年製作の映画)

3.0

主演がノンスタントでボルダリングする姿が、そのまま劇中の人々の心を動かす何よりの説得力になっているという、作り手の素直さが大変素敵。
登ってばかりいる小寺さんが、最後に人の壁にそっと寄り添うオチが良い
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ワンダーウォール 劇場版(2019年製作の映画)

5.0

決してコンスタントに脚本を書かないが、ふと思い出したように現れるその時々の渡辺あや脚本の作品は、本当に打席に入ればホームランという傑作ぞろいだ。
本作もまた、今の邦画界で、まだこんなにも格調高い、まる
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ブックスマート 卒業前夜のパーティーデビュー(2019年製作の映画)

4.0

高校生活を勉強にのみ費やしたガリ勉女子二人は、卒業式前夜に誘われてもいないリア充達の卒業パーティーに乱入し、はめを外して最高の思い出を作ろうと計画する。
自分を守るために作り上げた他者へのレッテルと、
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狼は天使の匂い(1972年製作の映画)

4.8

洋画専門チャンネル「ザ・シネマ」にて町山さんが紹介されていた1本。
この映画、特筆すべきはとにかく登場人物の背景や関係性等、設定の説明が本当に少ない。話が進むにつれ、関係性や謎、彼らの目的などが徐々に
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藁にもすがる獣たち(2018年製作の映画)

3.0

劇場予告が韓国映画の十八番、血塗れノワールものみたいで滅茶苦茶面白そうだったので見てみれば、編集の妙だったなぁ。。。
時系列を組み替えた脚本が、映画オリジナルなのか元々の原作小説のプロットなのかは分か
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クラッシュ 4K無修正版(1996年製作の映画)

3.0

カーセックス好きを超えて、もはや車と一つになりたい狂った趣向をもった人達しか出てこないフェティッシュ・ムービー。
肉体の変形と、その先にある瞬間的な死に魅了される登場人物達の思考は、クローネンバーグが
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ガメラ2 レギオン襲来(1996年製作の映画)

4.0

「ガメラは生きています。だって、ガメラはレギオンを許さないから」
シンプルなセリフだが、これ程、人類を、観客を鼓舞し、ぶち上がるセリフがあるだろうか。
ギャオスにへし折られ、空の巣となった東京タワー。
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ヤクザと家族 The Family(2021年製作の映画)

1.0

この映画のトレーラー見た時、館ひろしがいつもの館ひろしなので、これはスルーだなと思ってたら、「ボクらの時代」の対談内容も良かったし、「新聞記者」の監督ということで、見てみれば、個人的には徹頭徹尾、合わ>>続きを読む